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飛行機よもやま話
飛行機のよもやま話11 空中滑走 著:バロン・シゲノ
しおりを挟む飛行機は、発達途上であるため、スズメやツバメのように、即飛び立つことはできない。数十m、百mは滑走しなければ、離陸することはできない。鶏のように、地上で歩くことに慣れてしまった鳥は、少し跳躍する程度しか、空を飛ぶことができなくなっている。
回転翼機やジャイロコプタは、滑走距離を短くする工夫であるが、なかなか開発が進んではいない。離着陸には、陸上では車輪が必要で、水上ではフロートが必要となる。水陸両用の離着陸装置ができれば、一番となると考えられる。
現在の飛行機では、陸上に降りようとすれば、百m以上の整地された滑走路を整備しなければならず、湖や海上であれば、波おだやかであれば、離着水をおこなう場所は確保しやすい。
離着陸や離着水は、飛行機の速度が速ければ、長く滑走する必要があり、飛行機の速度が遅ければ、滑走する距離を短くできる。着陸にあたって飛行機は、できる限り速度を遅くして、滑走距離を短くする努力が必要である。
ルノー式発動機であれば、発動機の出力を絞ることができるが、ノーム式は絞ることができず、発動機を止めるしかない。発動機の出力が小さくなれば、飛行機は空中を滑走して、高度を降下させて着陸態勢に入らなければならない。この空中滑走を、「飛行家」は技量として身に付けなければならない。戦時ともなれば、エンジンを止めて、敵兵の視線を避けながら、音を静かにして着陸する必要すら求められる。
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飛行機を安定的に飛ばす工夫は、一朝一夕にできるモノではない。
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引用および参考文献「通俗、飛行機の話」
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/951737/14
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