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世界大戦は終わらない
序章06 「贖罪」もあってはいけません?
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「贖罪」は、罪を贖うと書く。
罪を贖えると考えること、神に許されるとすること、それこそが戦争と言う地獄を止められない地獄に変えるのである。戦場で死ぬ命を、数字で見ることで、賠償金で贖えると考えるのである。賠償金が支払えたとしても、数字ではない命を贖うことはできないし、殺し合いと言う戦争の中では、自分だけが被害者にはならない。
日本は、日露戦争で勝利しながら、賠償金が取れないことを知っていた。大日本帝国にとっての日露戦争は、賠償金も領土も確保できない、現状維持するために必要な、最低限の生存戦略から生まれた戦争であった。
「殺人は正義ではなく、贖罪は有り得ない」それでも戦争を選択する。
戦争の終結を前提として、講和条件を把握し、限定された範囲で戦争を遂行する。幕末の動乱から、国際法に準拠して、大日本帝国の礎を築いた上で、最低限の戦争条件であった。
世界大戦は、国際法を砂上の楼閣として、人の感情が戦争という地獄に蝕まれた結果、理性で考えれば、有り得ない戦争を引き起こしたのである。誰もが止められると考えながら、誰にも止められない感情の暴走は、世界大戦そのものを暴走させていったのである。
ウッドロー・ウィルソンは、崩れ去ろうとしていた砂上の楼閣ではなく、1918年1月8日「Freedom of navigation」を新たに定義しようとした。自らを省みず、単に理想となる原則だけを掲げ、現実を見ないという結果ではあったが、
ウラジミール・レーニンが掲げたのは、1917年11月8日「平和に関する布告」であり、「無賠償」・「無併合」・「民族自決」を前提とした、世界大戦終結への提言であった。理想を追い求め、社会主義を追いかけ、革命を起こした人間が夢をみた幻想である。
「Freedom of navigation」も「平和に関する布告」も、戦争終結に向けた提言であり、暴走する世界大戦を終結させる言葉でもあった。
どちらも理論であって、自国の現実を顧みず、ただ理想を掲げることであった。
そして、理想を実現させるため、幾億の血が流れようとも、臆することなく実現に向かう。ウッドロー・ウィルソンにしてもウラジミール・レーニンにしても、流される血の量を一切考慮せず、原則に矛盾が生じて対応も出来ず、世界を蝕む疫病のように拡がっていったのである。
それでも、彼らの言葉があって初めて、世界大戦が終結へと向かったのである。
すべての人が、けっして望まぬ形であったとしても・・・
罪を贖えると考えること、神に許されるとすること、それこそが戦争と言う地獄を止められない地獄に変えるのである。戦場で死ぬ命を、数字で見ることで、賠償金で贖えると考えるのである。賠償金が支払えたとしても、数字ではない命を贖うことはできないし、殺し合いと言う戦争の中では、自分だけが被害者にはならない。
日本は、日露戦争で勝利しながら、賠償金が取れないことを知っていた。大日本帝国にとっての日露戦争は、賠償金も領土も確保できない、現状維持するために必要な、最低限の生存戦略から生まれた戦争であった。
「殺人は正義ではなく、贖罪は有り得ない」それでも戦争を選択する。
戦争の終結を前提として、講和条件を把握し、限定された範囲で戦争を遂行する。幕末の動乱から、国際法に準拠して、大日本帝国の礎を築いた上で、最低限の戦争条件であった。
世界大戦は、国際法を砂上の楼閣として、人の感情が戦争という地獄に蝕まれた結果、理性で考えれば、有り得ない戦争を引き起こしたのである。誰もが止められると考えながら、誰にも止められない感情の暴走は、世界大戦そのものを暴走させていったのである。
ウッドロー・ウィルソンは、崩れ去ろうとしていた砂上の楼閣ではなく、1918年1月8日「Freedom of navigation」を新たに定義しようとした。自らを省みず、単に理想となる原則だけを掲げ、現実を見ないという結果ではあったが、
ウラジミール・レーニンが掲げたのは、1917年11月8日「平和に関する布告」であり、「無賠償」・「無併合」・「民族自決」を前提とした、世界大戦終結への提言であった。理想を追い求め、社会主義を追いかけ、革命を起こした人間が夢をみた幻想である。
「Freedom of navigation」も「平和に関する布告」も、戦争終結に向けた提言であり、暴走する世界大戦を終結させる言葉でもあった。
どちらも理論であって、自国の現実を顧みず、ただ理想を掲げることであった。
そして、理想を実現させるため、幾億の血が流れようとも、臆することなく実現に向かう。ウッドロー・ウィルソンにしてもウラジミール・レーニンにしても、流される血の量を一切考慮せず、原則に矛盾が生じて対応も出来ず、世界を蝕む疫病のように拡がっていったのである。
それでも、彼らの言葉があって初めて、世界大戦が終結へと向かったのである。
すべての人が、けっして望まぬ形であったとしても・・・
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