我田引鉄だけじゃない？ 原首相のまったり運営

閑話休題 太平洋戦争は勝てません？

閑話休題 太平洋戦争は、勝てません07 町工場も数があれば、沢山作ります？

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　町工場も数があれば、沢山作ります？
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　日本におけるモータリゼーションは、庶民の足で始まっていた。町工場や自転車屋で、取り付け取り外しができ、メンテナンスも可能な、原動機付き自転車が、街中をたくさん走るようになった。農業用作業車として、耕耘機や稲刈り機が走るようになると、フォードやクライスラーのような大きな車が走るスペースが無い。これが、地方の道路事情であった。細い道が多く、２車線取れず、一車線より少し広ければ街道と言う程に、地方の道路事情は悪かったのである。

　統制型ガソリンエンジンを搭載した、農作業用駆動車が量産され、牽引する８人乗りの客車があれば、村を巡回するバスとして使われるようになった。

　駆動車の生産量は、鉄工所や少し大きな自転車屋でも作れるため、年に数台から数十台を生産していた。駆動車を生産している、鉄工所や町工場は、全国に千カ所以上はあったので、推定で年２万から４万台の車両が生産されていることになる。汎用型の軍用車両を造っているのが、工務学校であり、全国に５０カ所の学校で、「走竜」を月５台以上生産しているので、全国で月産１５０台以上となり、帝国陸軍の機械化が急速に進む原動力となっていた。兵装の量産が効かない、「走竜改」や「火竜」は、どこでも造れるわけではなく、生産数は少ないが、工務学校全体で月に３０台生産されていた。

　工廠が生産する、無限軌道車「牛鬼ぎゅうき」「一突ひとつき」は、全国合わせても、「牛鬼ぎゅうき」月産１０台で、「一突ひとつき」で月産２０台がやっとであった。

　蒙古戦線で、「走竜」は、ソビエトのＢＴ－７と撃ちあって、撃破されていたが、「牛鬼ぎゅうき」「一突ひとつき」に損害は無かった。これは、帝国陸軍の戦車が強かったというよりも、速度が遅くて、「走竜」の運動戦につきあえず、「火竜」と一緒に待ち伏せ、遠距離攻撃といった火力戦に使われたためであった。

　戦闘の後半に投入された、新型戦車Ｔ－３４は、「走竜改」でも装甲を打ち貫けず、「牛鬼ぎゅうき」の前面に引き込んで、撃破することには成功した。それでも、ソビエト製戦闘車両を相手にすると、厳しい戦いになったのである。

　撃破したＴ－３４を調査すると、８５mm戦車砲を搭載し、正面装甲９０mm、側面で７５mmであり、「走竜」では倒せないという結論が、報告されていた。

　工務兵からの報告は、そのまま工務大学校への報告書となり、次期「走竜」の開発仕様になっていくのである



　商業用途では、ラーメンやタコ焼きを商売にできる商業車、スピーカーを搭載した宣伝車、無線放送設備を搭載した移動放送局車など、多種多様の車両生産が行われていた。また、工務大学校では、技術試験大隊からの報告を受けた、診療車の開発・改善、消防用ポンプ車の開発なども行われ、消防活動や救助活動に使用されるようになったのである。

　欧米のモータリゼーションは、騎馬であり、馬車から始まりますが、日本のモータリゼーションは、耕耘機が始まりで、荷馬車が基本だったりします。欧米では、車が金持ちや貴族のモノで、日本では庶民のモノというところでしょうか。