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閑話休題 太平洋戦争は勝てません？

閑話休題 太平洋戦争は、勝てません05 技術試験大隊、蒙古にて活躍す

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　日本の技能技術科学は、優秀になりました。
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　大陸での油田発見は、そのまま採掘権となり、イタリア、フランス、イギリス、日本が、「特区」油田の開発を推進し、アメリカがドイツと共同で、承徳油田の開発を開始した。こういった流れは、大陸での争奪戦を生じさせ、アメリカは中華民国の味方として、北洋軍閥との戦争だけでなく、ウラル－西涼方面から侵攻する、ソビエト赤軍や中国共産党とも戦闘をおこなっていた。

　アメリカ軍は、中華民国軍と連携して、二方面からの攻撃を受けながら、蒙古国境にも北伐をかけ、三方向に戦線を拡大させていた。アメリカ軍は、沿海州の陸軍の１０万の大半も、河北に展開して、総合計４０万近くが、河北や山西から内蒙古にかけて、西へ西へと戦線を拡大していた。

　蒙古地域では、馬賊によるゲリラ戦が組織に実行されていて、広範囲に浸透突破されるなど、アメリカ軍の支援戦力に、大きな被害が生じていた。張学良の部隊が、山海関を越えて侵攻した時は、根本中将率いるシナ派遣軍に側面攻撃から半包囲されて、「特区」へと逃げ帰っている。張作霖から抗議が来たが、遼陽都督府は、「特区」を越える権限は市長には無いと言い切って、シナ派遣軍の行動を正当化した。

　スターリン率いる、ソビエト赤軍は、極東ロシアから、西涼まで、１００万を超える赤軍を動員して、シベリア奪還作戦を開始していた。ロシア白軍を中心とした蒙古共和国軍、ボリシェビキ政権でもあるトロッキーの極東ロシア軍、シナ派遣軍および大連工廠工務隊で編成された、義勇兵として技術試験大隊が四個２万が、様々な兵器の運用試験を開始していた。

　山海関の張作霖が、一敗地を受けて、兵を引きあげた後は、根本中将が、さらに六個の技術試験大隊３万を増援として、計５万で対ソビエト戦線に派遣された。

　技術試験の内容としては、「走竜」や「火竜」といった戦闘車両だけでなく、架橋機材、運搬車両に工作車、各種測量機、原動機付折畳舟艇、移動式炊事車両、地雷探査機、高圧放水装置、火炎放射器、鉄兜、投擲機や通信機材など、非常に多様で広範囲に渡って、試験大隊に組み入れられていた。

　技術試験には、大連工務大学校製も多く含まれており、高所作業車や延線作業車など、通信関連の作業車両の開発も多かった。これは、大連工廠における、多重電話機や電信機、中継交換機の開発をおこなっていたことに起因する。これだけでなく、技術試験大隊には、東北工務大学校製の無線通信機および電探が送られ、東京工務学校製の精密測量機や双眼鏡等の光学機器が送られていた。これは、バイカル湖からカスピ海、黒海、地中海を介して、欧州との航路開拓を図る目的もあった。

　バイカル湖とフブスグル湖に、シナ派遣軍は水上機部隊を展開させて、ハトガルまでの車両輸送を確立し、技術試験として工兵大隊を展開させた。バイカル湖までは、安土航空の商用機の航路となっているため、支援隊の水上機部隊が護衛を兼ねて駐留していた。

　前線に展開する第１０１、１０２技術試験大隊は、「走竜」「火竜」「走竜改」の戦闘試験を行いながら、実戦に参加していた。

　イルクーツクまでの有線通信の確立、ハトガルまでの無線および有線通信の確立、ハトガルから前線までの通信体制の確立は、第１０３技術試験大隊が担当し、電探の試験を含めて実行していた。延線敷設車、高所作業車、建築作業車を含め、発光通信機や探照灯の実験もおこなっていた。

　第１０４技術試験大隊は、バイカル湖からフブスグル湖を中心として、測量および地図作成を行っていて、野戦測量車や各種測量機材、写真機だけでなく、野戦印刷車や発電車、糧食車や工作車を持ち込んでいた。バイカル湖の測量図やフブスグル湖の測量図を中心に、水上機の緊急着水可能な湖沼探査まで含まれていた。地上からの離陸を可能とするために、火薬式射出機カタパルトの

　根本中将は、野戦測量車を使って、前線に浸透、「火竜」の間接射撃データ測量をおこなっており、１０キロ先の射撃精度を確保し、ソビエト軍をアウトレンジで攻撃することを可能としていた。

　シベリア戦線は、１００万ＶＳ５０万＋２万で始まったが、緒戦で大規模な強襲を受けた蒙古軍への武器弾薬の輸送と「走竜」や輸送車を使った運動戦によって、ソビエト軍を押し返すことに成功した。
　野戦陣地の構築や、工作車を使って鹵獲品の即席改造など、工兵大隊は様々な珍兵器まで作っていた。傷病者への対応を実施するため、イルクーツクとハトガルに野戦診療所を設置し、簡易診療車の開発を現場でおこなって、前線に診療設備を運んだのである。






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　シナ派遣軍の活躍は、日本でも報道され、困ったことに熱狂した。
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