我田引鉄だけじゃない? 原首相のまったり運営

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我田引鉄だけじゃない?

我田引鉄だけじゃない?04 満州鉄道都市警備局の発足

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 大陸の状況は、連合国の支配地域が、徐々に拡大する様相となっていた。帝国陸軍シナ派遣軍20万は、旅順からハバロフスクまでの国有鉄道である、満洲鉄道建設および警護を中心に活動していた。
 日露戦争後に建設された、旅順-営口の鉄道は、満洲大日本帝国国有鉄道として、建設・警備を帝国陸軍シナ派遣軍によって実行されていた。
 対ロシア対策を根幹としていた、シナ派遣軍は、大陸での軍事活動の最重要課題を、「鉄道の活用にあり」としていた。このため、シナ派遣軍の編成は、かなり特殊な編成となっていた。



 結果として、5フィートの広軌軌道を走る鉄道車両を開発するため、大連には満洲重工部が設置され、技術部2万名を動員し、鉄道車両の開発や路線確保、戦闘工兵用の装備開発などが推進されていた。

 鉄道の路線確保、運用・維持管理を最優先として、5万の工兵が、シナ派遣軍に含まれていた。帝国陸軍によるシベリア出兵は、鉄道路線確保と運用・維持管理を最優先としていた。ロシア帝国の軌道に合わせて開発された、5フィート用軌道車両によって、占領地への物資輸送が行えたことで、短期間での鉄道確保に成功したのである。

 表向きの理由はどうあれ、大日本帝国にとってのシベリア出兵は、満洲における鉄道利権確保が、最大の戦略目標であった。旅順に展開させていた、大日本帝国シナ派遣軍20万は、鉄道の建設・運用・整備が行える工兵隊5万が含まれていた。大連の重工部には、シナ派遣軍技術部2万が、別途派遣されていた。

 順調に行き過ぎたシベリア出兵では、当初の予定では、旅順-哈爾濱までとされていた計画を、ハバロフスクまでが占領計画に拡大された。ロシア帝国の崩壊によって混乱していた帝国軍捕虜であった、ウルゲン男爵を極東白軍として再編できたこともあって、ハバロフスクまでの占領には成功した。

 ウラジオストックからハバロフスクまでは、アメリカ軍が利権確保に侵攻しており、大陸利権については、積極的に拡大をはかっていた。

 重工部による、アムール川の鉄道架橋に成功したことで、ハバロフスクまでの鉄道敷設を実行し、1920年には大連-ハバロフスク間の運行を実施した。1921年には、ハイラル-マチエフスカヤ-チタの確保にも成功し、トロッキー率いる極東ロシア共和国との交易および支援を可能とした。

 満洲利権は、第一次世界大戦で確保した、山東省利権に拡大されたが、あまりにも拡大した満洲鉄道の維持運営を優先した大日本帝国は、膠州湾租借地をアメリカへ貸し出して、アメリカがドイツとの共同開発によって、山東省の利権獲得へと動くこととなった。

 日本は、奉天-山海関-天津-北京の鉄道路線を、イギリスとの共同開発としていた。

 ウラジオストック-哈爾濱の鉄道路線は、日本とアメリカの共同開発となった。

 イギリスは、ニコラエフスク-ハバロフスクの河川航行利権を確保し、ニコラエフスクの港湾利権を獲得していた。

 大日本帝国シナ派遣軍は、10万の増員と共に、満洲鉄道都市警備局に再編され、奉天に本部が置かれた。日本が持つ満洲利権は、鉄道および駅関連施設、港湾施設が中心であった。鉱山利権については、本渓湖炭鉱を含めて、いくつかの炭鉱や鉱山を確保したものの、フランスやイタリアを中心とした欧州利権として配分された。

 満洲鉄道都市警備局は、満洲国有鉄道の建設・整備・維持管理を目的とした、国家機関であった。

 国際連盟は、満洲から沿海州までを勢力圏としていたが、沿海州と山東省は、アメリカの利権となっていた。日本は、アメリカとドイツが支払う膠州湾租借地代を満洲開発に投下する資本としていた。

 アメリカは、大陸利権を拡大するために、北京および黄河流域への進出を図っていた。

 辛亥革命によって、成立した中国国民党政府は、治安維持能力が低く、各地の軍閥が好き勝手に暴れていたため、米兵への殺傷事件も頻発していた。米兵殺害事件は、アメリカ国内で報道され、中華民国への不信感を拡大させていた。

 1920年代のアメリカとドイツは、山東省を中心として、中国への移住も実施していたが、移住地域の治安維持に苦労することとなった。





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 米中関係は、ここから少しづつ狂い始めていく。
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