琉球お爺いの綺談

Ittoh

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琉球お爺ぃ小話

パブリシティ[publicity]権と剽窃[plagiarism]

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 著作権法から派生した言葉として、宣伝という考え方で使われる言葉に、パブリシティ権という権利がある。パブリシティ[publicity]の違反に、剽窃[plagiarism]があって、他者の業績や文章をあたかも自分の知的活動結果として発表することが対象となります。
 著作物に引用をおこなうことは、大きな問題にはならないが、他人の言葉を自分の言葉のように使うことは、権利の侵害という形になります。

 大学のレポートや論文等で、2016年11月に、キュレーションサイトが問題となりました。ネット上のまとめサイトも、キュレーションサイトの範囲にあたります。

 学生だけでなく研究者や技術者は、技術情報をネット上から収集して、自身に必要な情報を獲得する、情報整理・分析[curation]という行為を行う。

 学術情報を公開するキュレーションサイトは、論文等を確認し、知見を得るということでは、非常に有用なデータベースであり、お爺ぃ自身も良く利用させてもらっている。

 小説を描く場合も同じで、参考とした作品が、タネとして重要であったりする。

 お爺ぃの作品に、源為朝を主人公とした、歴史小説「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」があるが、参考作品は、曲亭馬琴著「椿説弓張月」である。まぁ、有名なネタなので、ネタとした作品も多かったりするとは思う。歴史小説「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」では、為朝がたどり着くのは、沖縄でなくてバンクーバー島だったりする。

 曲亭馬琴は、為朝が大島を離れ、大海原に出て、琉球の運天港に辿り着き舜天王の父となったことが、琉球の正史に「伝承として」記されることに端を発します。
 曲亭馬琴は、伝承として知っていたようですが、噂の出どころは薩摩藩の宣伝戦略であったようです。運天港に為朝の碑「源為朝公上陸之趾」を建てたのは、薩摩出身の東郷平八郎元帥であり、琉球王府の正史『中山世鑑』に記される舜天しゅんてん王は、源為朝みなもとのためともの子であるという伝説が記述されているそうです。
 琉球を占領した薩摩藩が、島津家に琉球王家が従う、根拠として同じ源氏の血を引く「日琉同祖論」へ展開するために記されたとの意見もあります。
(引用:沖縄県立総合教育センター「沖縄の歴史」)

 情報整理・分析[curation]と剽窃[plagiarism]の境界を区切ることは、かなり難しいのではないかと思う。
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