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日ノ本史伝
史伝06 日ノ本制圧は大変です。<遊戯伝承に見る国際交流概説>
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歴史の流れとして、世界の歴史が始まる場所というと、西をナイル川、東をインダス川とした、チグリス・ユーフラテス川の流域が中心ということになる。インダスより山岳地帯を越えた東の辺境が、黄河と長江であり、ナイルより西の辺境がカルタゴ・ローマということになる。
日ノ本は、陸海共にシルクロードの終着といえる地域であり、チグリス・ユーフラテスの中央に対して極東と呼ばれる地域であった。長い歴史を持つ日本は、東西に伝承される様々な文物が終着し、残された地域ともなっている。
インドで生まれた、二人用チャトランガが、西に流れてチェスとなり、東に流れて将棋となった。チャトランガが、中国に将棋が訪れたのは、漢王朝の時期と推定され、中華の将棋は「赤:劉邦」「黒:項羽」となっていた。赤黒という二種類は、紙を発明した中国に始まり、そのまま紙の遊戯のながれとして、西へと流れて、トランプの「ルージュ:ハートとダイヤ」「ノアール:スペードとクラブ」となった。西洋で生まれたCardは、海を越えて東に戻り、日本の花札や株札となっている。
紙は高級品であり、高額商品でもあったので、竹や牙で造られて、天九牌や麻雀になり西に流れてドミノとなった。
サイコロの始まりは、今でいえばコイントスであり、ナイル川流域で使用されていた。粘土づくりの正四面体が、紀元前チグリス・ユーフラテス川流域で使われ、紀元前2600年前にRoyal Game of URとしてイラクで発掘されている。遊戯方法が、楔形文字で記録されていたことで、大英博物館で紙製のレプリカが、日本語を含めた訳語で、Royal Game of URとして売られている。現在プレイされているバックギャモンの源流であり、エジプト「Senet」と並んで、世界最初期のサイコロゲームである。
Royal Game of URは、日本では盤双六と呼ばれ、聖武天皇の使われた双六盤が正倉院に奉納されている。日本の盤双六は、厳密にルールが残っているわけではないため、推定される部分で疑問もありますが、NHK大河ドラマ「平家物語」の中で盤双六が使われ、大阪商業大学アミューズメント研究所の高橋浩徳先生が検証されています。
遊戯というのは、王侯貴族のモノから、庶民のモノまであります。庶民の遊戯としては、インド洋沿岸で広がったマンカラが、現代まで残っている遊戯の代表となります。地面に穴掘って、種を入れて遊ぶことができる盤上遊戯「マンカラ」は、おそらくは最も古くから庶民の間に広がった遊戯となります。
大陸の東端にある中華では、虫拳という三つ巴という考え方があり、蛙、蛇、ナメクジとして遊びます。琉球では、「ブーサーシ」という形で、伝わっています。日ノ本では、「グー・チョキ・パー」のジャンケンとなって、遊ばれる遊戯となっています。ジャンケンの形になったのは、江戸時代と言われていて、数拳の流れをくむ球磨拳が熊本県人吉に伝わっていて、「五を示すパー」に「無を示すグー」が勝つ形になっていて、ジャンケンとは逆となる。
熊本県人吉では、ポルトガルの船員が伝えたと言われる、ウンスン歌留多が吉備より伝わったとされて、五種類12枚のカード構成で遊ばれている。歌留多は、Cardを語源としていて、花札や株札として伝承されるが、青森県五所川原に伝わる、「ゴニンカン」のように、遊び方が現在まで残ったモノもある。
麻雀については、中国を発祥とするのは間違い無いとしても、日本で継承されたルールは非常に多岐に分かれていて、追加ルールが後から後から増えていった結果、ルールを系統化するだけでも大変である。麻雀は、中国で生まれた遊戯だけれど、上海租界から世界中に発信されたのは、アメリカ人Joseph Park Babcockによって欧米に伝わってから、明治期の日本に伝承されている。つまり、日本に麻雀が伝わるのは、欧米を経由した結果であり、直接大陸から伝わっていない。麻雀のルールは、上海租界で欧米人が遊ぶために、ルールが策定されていた。さらに、アメリカで改良された結果が、第二次世界大戦後に占領軍を経由して日本で融合しているため、日本の麻雀は各地域で錯綜してルールが伝わったため、非常に特異な変化をしていて、日本国内に統一したルールが存在しない。統一した国際ルールが実在したのは、上海租界での麻雀であり、アメリカ人Joseph Park Babcock著作の「レッドブック」に掲載されたルールが、最初に国際ルールとされている。
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世界中で生まれた遊戯は、様々に変化したり改良されて、日本に伝承されて残っています。
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日ノ本は、陸海共にシルクロードの終着といえる地域であり、チグリス・ユーフラテスの中央に対して極東と呼ばれる地域であった。長い歴史を持つ日本は、東西に伝承される様々な文物が終着し、残された地域ともなっている。
インドで生まれた、二人用チャトランガが、西に流れてチェスとなり、東に流れて将棋となった。チャトランガが、中国に将棋が訪れたのは、漢王朝の時期と推定され、中華の将棋は「赤:劉邦」「黒:項羽」となっていた。赤黒という二種類は、紙を発明した中国に始まり、そのまま紙の遊戯のながれとして、西へと流れて、トランプの「ルージュ:ハートとダイヤ」「ノアール:スペードとクラブ」となった。西洋で生まれたCardは、海を越えて東に戻り、日本の花札や株札となっている。
紙は高級品であり、高額商品でもあったので、竹や牙で造られて、天九牌や麻雀になり西に流れてドミノとなった。
サイコロの始まりは、今でいえばコイントスであり、ナイル川流域で使用されていた。粘土づくりの正四面体が、紀元前チグリス・ユーフラテス川流域で使われ、紀元前2600年前にRoyal Game of URとしてイラクで発掘されている。遊戯方法が、楔形文字で記録されていたことで、大英博物館で紙製のレプリカが、日本語を含めた訳語で、Royal Game of URとして売られている。現在プレイされているバックギャモンの源流であり、エジプト「Senet」と並んで、世界最初期のサイコロゲームである。
Royal Game of URは、日本では盤双六と呼ばれ、聖武天皇の使われた双六盤が正倉院に奉納されている。日本の盤双六は、厳密にルールが残っているわけではないため、推定される部分で疑問もありますが、NHK大河ドラマ「平家物語」の中で盤双六が使われ、大阪商業大学アミューズメント研究所の高橋浩徳先生が検証されています。
遊戯というのは、王侯貴族のモノから、庶民のモノまであります。庶民の遊戯としては、インド洋沿岸で広がったマンカラが、現代まで残っている遊戯の代表となります。地面に穴掘って、種を入れて遊ぶことができる盤上遊戯「マンカラ」は、おそらくは最も古くから庶民の間に広がった遊戯となります。
大陸の東端にある中華では、虫拳という三つ巴という考え方があり、蛙、蛇、ナメクジとして遊びます。琉球では、「ブーサーシ」という形で、伝わっています。日ノ本では、「グー・チョキ・パー」のジャンケンとなって、遊ばれる遊戯となっています。ジャンケンの形になったのは、江戸時代と言われていて、数拳の流れをくむ球磨拳が熊本県人吉に伝わっていて、「五を示すパー」に「無を示すグー」が勝つ形になっていて、ジャンケンとは逆となる。
熊本県人吉では、ポルトガルの船員が伝えたと言われる、ウンスン歌留多が吉備より伝わったとされて、五種類12枚のカード構成で遊ばれている。歌留多は、Cardを語源としていて、花札や株札として伝承されるが、青森県五所川原に伝わる、「ゴニンカン」のように、遊び方が現在まで残ったモノもある。
麻雀については、中国を発祥とするのは間違い無いとしても、日本で継承されたルールは非常に多岐に分かれていて、追加ルールが後から後から増えていった結果、ルールを系統化するだけでも大変である。麻雀は、中国で生まれた遊戯だけれど、上海租界から世界中に発信されたのは、アメリカ人Joseph Park Babcockによって欧米に伝わってから、明治期の日本に伝承されている。つまり、日本に麻雀が伝わるのは、欧米を経由した結果であり、直接大陸から伝わっていない。麻雀のルールは、上海租界で欧米人が遊ぶために、ルールが策定されていた。さらに、アメリカで改良された結果が、第二次世界大戦後に占領軍を経由して日本で融合しているため、日本の麻雀は各地域で錯綜してルールが伝わったため、非常に特異な変化をしていて、日本国内に統一したルールが存在しない。統一した国際ルールが実在したのは、上海租界での麻雀であり、アメリカ人Joseph Park Babcock著作の「レッドブック」に掲載されたルールが、最初に国際ルールとされている。
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世界中で生まれた遊戯は、様々に変化したり改良されて、日本に伝承されて残っています。
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