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お爺の一考
南方の島々で生きる
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島で生きるというのは難しい。もの心ついたころの米領沖縄は、水不足や停電が頻繁に起きた。平成になってからも、停電からの回復に24時間以上かかる地域があり、水道が止まり、トイレが止まり、汚物に溢れそうになったのを、水を運び流せるように、トイレのタンクへと水を運んだ。
一斗18リットルの水タンクの入れ物に、近くの水タンクの取水口まで行って、水を汲んでトイレが止まらないように対処を図った。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」では、水源と作付け場所確保から、棚田形式の貯水システムと畑を山肌に築き上げていくという方法をとりました。防水資源確保が難しい部分を、白漆喰に頼り、山から下るに連れて、深く水源を確保して、溜池にできるように組み上げていきました。畑の部分は、様々な作付けをおこなって、対応の多様化を図っています。
そういえば、ものごごろついた頃は、よくこんな感じだったなぁ。家の風呂場は水を貯める場所で、身体を洗う場所じゃなかった。風呂場に水を貯めずに済むようになったのは、それぞれの家の屋根にタンクが並ぶ姿が見られるようになってからだと思う。
作物についてもかなり感じが変わる。作付面積が広大に拡がりすぎると、害虫の大量発生が生じると、畑ごと死んでしまうことがある。これは、作物そのものの単位空間あたりの作付け限界があるのかも知れない。砂糖黍などでは大量の作付けに対して、畑そのものが害虫で死ぬような被害もでてしまっている。
農薬等では、貴重な生態系の破壊が起きることから、生態系にあわせた害虫への対処が求められる。これもまた、考える必要がある。
作付けの組み合わせだけでなく、敷地面積の確保が難しい島々では、作付け量そのものを、ひとつの作物に頼るのではなく、多種多様な作付けを進める必要があるのではないかと思いました。
プランテーションという考え方は、こういった考え方に反する技法となる。技術で環境を力づくでどうにかしようと言う考え方である。
個人的には、単位空間あたりの生息限界を超えると、様々な生態系の軋轢が生じてくるのではないかと思う。生態系の軋轢は、単位空間あたりの生息限界を超えたあたりから、徐々に軋轢が生じ始めて、増加するについれて、投入しなければならない技術エネルギー量が拡大するのではないかと思う。
技術エネルギー量の拡大は、コストが伴い、ある一定以上のエネルギー増大は、ビジネスコストを超えてしまって、対応限界を迎えることになると考えている。
つまりは、プランテーションを実行するのはいいが、ビジネスとして見合う結果が得られることに限界があるよという話だ。
南方の島々で、天候環境と言うものは、そんなに差がうまれるわけではない。海で、琉球の島々を渡っていくと、低層(千メートル以下かな)の雲は、島の上に浮かんでいるのを見かける。つまりは大海原に雲が出来るのではなく、一定の条件を満たせる、島の上に雲が産まれていくということだ。
琉球で言う「カタブリ」は、異動する雨雲の下だけに大量の雨が振り、その通り道以外は、乾いたままだったりする状態を示す言葉です。琉球とかは、雨量そのものが多いことと、年間降雨量は多いのですが、それを確保する手段が少ないというのがあります。これは、水が溜まっても、何時間かで消えていくということから判ります。そういった意味では、水が無いのではなく、水が貯められないです。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」に棚田というのは、荒れた岩場とかに保水能力を造り、土壌そのものの改善を図っていくというものである。伊豆諸島では、地下水の溜まっている場所の下層は、海面下にあって海水が混ざり、上層の水を使うという形になるようです。
火山活動が活発化すると、そういった地下水が温泉に変わり、温水が流れ出る状況ともなるようです。伊豆大島の元町に温泉が生まれたのは、1986年の火山活動からのようなので、平安時代末期は、70年ごろの測定結果から、20度から30度くらいの地下水であったと考えています。
資料:火山 第2 集第3S 巻(1990 )第4 号351-358 頁 「伊豆大島元町地区の深部熱水混入域探査」
暴風や豪雨によって、大規模な被害を及ぼす台風については、異動していく大嵐であることについては、古来より知られていました。
琉球あたりに押し寄せる台風になると、台風そのもののエネルギーが大き過ぎて、直撃すると風力発電機を薙ぎ倒していくという被害が生じるくらいの状況となります。何本かの風力発電所は、ブレードは吹っ飛び、支柱すらも本当に薙ぎ倒されていました。自然のエネルギーというのは、凄まじいまでの力を持っているものでございます。沖電さんあたりは、対策として台風の時には、風力発電機を何台も薙ぎ倒した台風から護るといった方向へとシフトしているようです。
資料:「台風14号による、風力発電設備の倒壊事故調査報告書」 沖縄電力株式会社
日本における、渡洋航海技術が向上し難い状況があったのは、こういった台風等を含めた天候事情も原因にあったのではないでしょうか。天候や気象条件は、年数を重ねて確認吟味する地道な活動が必要となります。さらに、渡洋航海に対する天測に対する情報収集は、一朝一夕でできるようなものではありません。
一斗18リットルの水タンクの入れ物に、近くの水タンクの取水口まで行って、水を汲んでトイレが止まらないように対処を図った。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」では、水源と作付け場所確保から、棚田形式の貯水システムと畑を山肌に築き上げていくという方法をとりました。防水資源確保が難しい部分を、白漆喰に頼り、山から下るに連れて、深く水源を確保して、溜池にできるように組み上げていきました。畑の部分は、様々な作付けをおこなって、対応の多様化を図っています。
そういえば、ものごごろついた頃は、よくこんな感じだったなぁ。家の風呂場は水を貯める場所で、身体を洗う場所じゃなかった。風呂場に水を貯めずに済むようになったのは、それぞれの家の屋根にタンクが並ぶ姿が見られるようになってからだと思う。
作物についてもかなり感じが変わる。作付面積が広大に拡がりすぎると、害虫の大量発生が生じると、畑ごと死んでしまうことがある。これは、作物そのものの単位空間あたりの作付け限界があるのかも知れない。砂糖黍などでは大量の作付けに対して、畑そのものが害虫で死ぬような被害もでてしまっている。
農薬等では、貴重な生態系の破壊が起きることから、生態系にあわせた害虫への対処が求められる。これもまた、考える必要がある。
作付けの組み合わせだけでなく、敷地面積の確保が難しい島々では、作付け量そのものを、ひとつの作物に頼るのではなく、多種多様な作付けを進める必要があるのではないかと思いました。
プランテーションという考え方は、こういった考え方に反する技法となる。技術で環境を力づくでどうにかしようと言う考え方である。
個人的には、単位空間あたりの生息限界を超えると、様々な生態系の軋轢が生じてくるのではないかと思う。生態系の軋轢は、単位空間あたりの生息限界を超えたあたりから、徐々に軋轢が生じ始めて、増加するについれて、投入しなければならない技術エネルギー量が拡大するのではないかと思う。
技術エネルギー量の拡大は、コストが伴い、ある一定以上のエネルギー増大は、ビジネスコストを超えてしまって、対応限界を迎えることになると考えている。
つまりは、プランテーションを実行するのはいいが、ビジネスとして見合う結果が得られることに限界があるよという話だ。
南方の島々で、天候環境と言うものは、そんなに差がうまれるわけではない。海で、琉球の島々を渡っていくと、低層(千メートル以下かな)の雲は、島の上に浮かんでいるのを見かける。つまりは大海原に雲が出来るのではなく、一定の条件を満たせる、島の上に雲が産まれていくということだ。
琉球で言う「カタブリ」は、異動する雨雲の下だけに大量の雨が振り、その通り道以外は、乾いたままだったりする状態を示す言葉です。琉球とかは、雨量そのものが多いことと、年間降雨量は多いのですが、それを確保する手段が少ないというのがあります。これは、水が溜まっても、何時間かで消えていくということから判ります。そういった意味では、水が無いのではなく、水が貯められないです。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」に棚田というのは、荒れた岩場とかに保水能力を造り、土壌そのものの改善を図っていくというものである。伊豆諸島では、地下水の溜まっている場所の下層は、海面下にあって海水が混ざり、上層の水を使うという形になるようです。
火山活動が活発化すると、そういった地下水が温泉に変わり、温水が流れ出る状況ともなるようです。伊豆大島の元町に温泉が生まれたのは、1986年の火山活動からのようなので、平安時代末期は、70年ごろの測定結果から、20度から30度くらいの地下水であったと考えています。
資料:火山 第2 集第3S 巻(1990 )第4 号351-358 頁 「伊豆大島元町地区の深部熱水混入域探査」
暴風や豪雨によって、大規模な被害を及ぼす台風については、異動していく大嵐であることについては、古来より知られていました。
琉球あたりに押し寄せる台風になると、台風そのもののエネルギーが大き過ぎて、直撃すると風力発電機を薙ぎ倒していくという被害が生じるくらいの状況となります。何本かの風力発電所は、ブレードは吹っ飛び、支柱すらも本当に薙ぎ倒されていました。自然のエネルギーというのは、凄まじいまでの力を持っているものでございます。沖電さんあたりは、対策として台風の時には、風力発電機を何台も薙ぎ倒した台風から護るといった方向へとシフトしているようです。
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日本における、渡洋航海技術が向上し難い状況があったのは、こういった台風等を含めた天候事情も原因にあったのではないでしょうか。天候や気象条件は、年数を重ねて確認吟味する地道な活動が必要となります。さらに、渡洋航海に対する天測に対する情報収集は、一朝一夕でできるようなものではありません。
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