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はじめての世界大戦
ifはじめての世界大戦後 定額手形は、世界恐慌に対応す
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金本位制の崩壊、不換紙幣の始まり
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欧米諸国家との取引では、相手に認められない定額手形は使用されず、外貨による取引となっていた。どうしても、欧米諸国家との取引で、金が流出する日本にとっては、生糸の輸出等でなんとか外貨を獲得できる状況であった。
日本の輸出品目に石油製品が入ったのは、if昭和6年(1929年)からであり、世界恐慌の開始と同時期となる。アメリカの資本投機が焦げ付いた結果、イギリスの金融市場に影響が生じ、if昭和(1931年)にイギリスが金輸出停止措置をとり、次々と金本位制を放棄する結果となった。
日本は、アメリカでの資本投機に影響を受けなかったこともあり、アメリカの国民所得は8000ドルから6000ドルに下がったものの、大きな影響を受けなかったのである。日本の個人所得は、2000ドル前後と変化していない。
「特区」の経済と、定額手形の流通による、金本位制度から乖離した、日本を含めた大陸経済は、アメリカの恐慌の影響を受けなかったのである。アメリカが大きく影響を受けたため、アメリカから「特区」をネオ・フロンティアとして、大量の移民が発生したのである。国家経済の立て直しもあって、if昭和7年にニューディール政策の一環として、ルーズベルトが、日本から青島利権を1000万ドルでドイツと共に購入し、開発と資本投下が行われた。アメリカが、経済ダメージを受けなかった大陸で利益を享受すると、大陸支配の本格化を進める状況となった。結果としては、中華民国との対立を発生させるようになり、対立の傾向はドイツの方が大きかったのである。
日本は、「特区」の開発資金が担保できたことで、興安省における畜産事業の拡充を図り、満洲里の工務大学校を設立し、畜産科および獣医科の設立を図ったのである。獣医科の拡充は、国際連盟内でポーランド情勢からの取引で支援を受けることに成功した。ソビエトと国際連盟諸国家との対立は、東欧の治安情勢を悪化させていた。
特に全体主義へと傾倒したドイツは、国家社会主義党が政権を取得し、大陸での再軍備から、本国での再軍備を実行した。東欧諸国家は、反対したが、ソビエトに対抗する都合上、イギリス、フランスが黙認した。日本は、再軍備を欧州における、国境不拡大を条件として、ドイツが了承したことで承認した。
ドイツ本国内の再軍備にあたって、日本はポーランドだけでなく東欧諸国家に借款だけでなく、ソビエトに対抗するため、日本から東欧諸国家に10名から100名の義勇兵派遣を公式に実施したのである。国際連盟の総会の中で、自国からの義勇兵を、欧州における平和の盾としたのである。
東欧諸国家では、大陸で必要となり、量産を必要とした、日本の統制規格による、100mm砲や20mmや7.7mm機銃など、ライセンス生産して貰ったのである。ポーランド、チェコ、オーストリア、ハンガリーは、弾丸の共通化を図り、統制規格の共同開発をも実施したのである。精密機器の加工技術を持つ、東欧諸国家の支援を受け、統制規格製品が欧州に流れたのである。
ドイツ再軍備を警戒する、フランスやイギリスも、数名ながら義勇兵派遣に応じたのである。
ポーランドを含め、東欧への攻撃は、義勇兵派遣を公表している日本、フランス、イギリスとの戦闘に入ることを意味した。
日本は、義勇兵派遣にあたって、東欧諸国家に対しても、軍事行動を自ら起こさないと協定を結んだのである。ドイツおよびソビエトに対しては、東欧諸国家の軍事行動を監視するため、義勇兵派遣を行ったとしたのである。
ドイツは、非武装地帯とされた、ラインラント進駐については、国際連盟の黙認を取り付けたが、抗議する東欧諸国家に対して、日本から義勇兵派遣と言う結果となった。ドイツに対しては、軍備の増強を認めるが、国境の変更を認めないというのが、国際連盟の結論であった。
ドイツとソビエトの接近は、世界大戦に敗れたドイツの立場が、不安定であることにあった。国際連盟は、ドイツという存在を、扱いかねていたのである。賠償金の請求はしないと言った話は反故とされ、フランス国民を納得させなければならないフランスにとっても、ギリギリの交渉であった。大戦は、発生してしまうと、取り返しがつかない、発生させないように調整するのが、国際連盟の役割であった。
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しかしながら、列強諸国家は、それぞれの思惑があり、戦が遠くなるにつれて、戦への誘惑が勝っていくのでした。
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