琉球お爺いの綺談

Ittoh

文字の大きさ
上 下
129 / 511
太平洋戦記

ifの厳しさ06 返上された、皇紀2600年東京オリンピック

しおりを挟む
<<<<<>>>>>
 日本が国家として迷走するのは、維新国家プロジェクトの終焉に始まる
<<<<<>>>>>





 日露戦争に勝利し、第一次世界大戦に参戦し、連合国側で勝利した結果、国際連盟にイギリス、フランス、イタリアと並び、常任理事国家となった。国家目標を達成した日本にとって、次の目標を策定することは、非常に難しく、国家としての日本が迷走していくことになる。

 何故ならば、国家目標を達成するために、様々な既得権益を生み出していったことにある。既得権益の再構築には、非常な困難を伴い、既得権益は抵抗勢力となって、新たな国家目標の達成を阻害していくことになる。

 大正から昭和にかけて、国家目標が迷走していくなかで、最大の抵抗勢力となったのは、大日本帝国陸海軍であった。大日本帝国陸海軍は、国際連盟の発足と共に、存在意義が変質していくこととなる。
 世界の一等国を目指して、最強を誇る陸海軍を確立した大日本帝国陸海軍は、目標を達成したことで、予算削減の対象とされていく。しかしながら、最強を維持するには、莫大な予算がかかることは事実であるが、国家目標達成後である以上、予算削減は当たり前のように陸海軍に押し寄せてくるのである。

 大河ドラマで描かれていたが、史実の昭和15年(1940年)は、東京でのオリンピックが予定されていた。文明国家として、一等国の仲間入りすることのひとつが、オリンピックの実現であったことになる。1932年のロサンゼルス五輪、1936年のベルリン五輪に次いで、開催される予定であった。

 皇紀二千六百年記念行事として、世界中に国威を発揚するだけでなく、明治以来の日本国プロジェクトの完遂として、東京でのオリンピック開催があったとも言える。史実の昭和15年(1940年)にオリンピックを開催することは、経済国家への国家目標転換に向けた一つの切っ掛けであった。

 第一次世界大戦で1914年のベルリンオリンピックが中止されたこともあり、オリンピック開催は、世界が平和であることの証明でもあった。

 新たな日本の国家目標のひとつとして、オリンピック開催があり、新たな時代を開くことができたと考えられる。維新プロジェクト完遂の一つのイベントでもあり、開催できなかったことは、非常に残念であった。お爺ぃのif日本では、東京でのオリンピック開催が、獅子宰相の手によって実行される。

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

兄になった姉

廣瀬純一
大衆娯楽
催眠術で自分の事を男だと思っている姉の話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

処理中です...