113 / 511
歴史と時代
歴史と時代第四稿 平民宰相こと原敬、獅子宰相こと濱口雄幸
しおりを挟む
先だって、「我田引鉄だけじゃない? 原首相のまったり運営」を歴史時代で書いてました。
現在は、「強者の倫理、獅子宰相と呼ばれた男」を書いていたりします。
大正から昭和の政治家に、原敬、濱口雄幸がいて、少し書いてみて思ったのだが、まともな政治家が、まともに政治をすると、情勢は平々凡々と過ぎていく。つまりは、小説的にはつまらないということだ。
政治を小説とすると、つまらなくなるのは、優秀な政治家ほど、名を残さないということなのだろう。
様々な歴史改編で、太平洋戦争を勝たせようとすると、日本の政治情勢にウソが生まれてしまう。
日本は、明治維新から第一次世界大戦までは、国が滅びないため、生き延びるための活動していた時代であった。国民一丸となって、生き延びるために戦っていただけなのである。
もうひとつの問題は、日本から海外へと、自分の意思で飛び出していった人達は、凄まじいまでのバイタリティがあり、様々な活動を積極的におこなっていた人たちである。しかしながら、国内では食えないから、半ば強制されて、他国に移民や移住した人たちにとっては、行きたかったわけではない。日本の海外進出には、非常に大きな矛盾を抱えていたのである。
<<<<<>>>>>
日英同盟から、条約改正を達成し、日露戦争に勝ったことで、日ノ本の生き残りは決定した。ここで、日本という国家は、芯を失うのである。
<<<<<>>>>>
大陸の利権争奪は、イギリスを中心とした、欧州列強の草刈り場であり、後から踏み込んでいったのが、ロシア、日本、アメリカということになる。この中で、最も利権が手にできなかったのがアメリカであり、最後発のアメリカの我儘から、世界情勢は混沌へと滑り落ちて、日本は生き残ったのに、滅びの道へと突き進んでいくこととなった。
1905年から1925年の10年間、日本の選択肢は、非常に多く、様々な方策を取ることができた時期であった。しかしながら現実の日本は、自由度が高すぎる選択肢は、内部抗争の火種となり、日ノ本を纏めることができなかった。結果的には、日本の行動は、国際的に何もできないまま、無為に過ごした10年となってしまった。
戦前、一部の例外はあっても、ほとんどの日本人というのは、食えないから移民や移住をしたが、世界に出たいという訳ではなかった。世界と互角でなければ、国が亡びるという怯えから、富国強兵に邁進しただけで、国際化を求めたわけではない。
戦前の日本という国家は、江戸時代の制限貿易によって、食料自給率も高く、国内で生産から消費が循環する、現代では喜びそうな循環継続型の社会であった。江戸時代が流行するのは、未来の目標として、循環と継続型社会というのがあるのだろう。
現在は、「強者の倫理、獅子宰相と呼ばれた男」を書いていたりします。
大正から昭和の政治家に、原敬、濱口雄幸がいて、少し書いてみて思ったのだが、まともな政治家が、まともに政治をすると、情勢は平々凡々と過ぎていく。つまりは、小説的にはつまらないということだ。
政治を小説とすると、つまらなくなるのは、優秀な政治家ほど、名を残さないということなのだろう。
様々な歴史改編で、太平洋戦争を勝たせようとすると、日本の政治情勢にウソが生まれてしまう。
日本は、明治維新から第一次世界大戦までは、国が滅びないため、生き延びるための活動していた時代であった。国民一丸となって、生き延びるために戦っていただけなのである。
もうひとつの問題は、日本から海外へと、自分の意思で飛び出していった人達は、凄まじいまでのバイタリティがあり、様々な活動を積極的におこなっていた人たちである。しかしながら、国内では食えないから、半ば強制されて、他国に移民や移住した人たちにとっては、行きたかったわけではない。日本の海外進出には、非常に大きな矛盾を抱えていたのである。
<<<<<>>>>>
日英同盟から、条約改正を達成し、日露戦争に勝ったことで、日ノ本の生き残りは決定した。ここで、日本という国家は、芯を失うのである。
<<<<<>>>>>
大陸の利権争奪は、イギリスを中心とした、欧州列強の草刈り場であり、後から踏み込んでいったのが、ロシア、日本、アメリカということになる。この中で、最も利権が手にできなかったのがアメリカであり、最後発のアメリカの我儘から、世界情勢は混沌へと滑り落ちて、日本は生き残ったのに、滅びの道へと突き進んでいくこととなった。
1905年から1925年の10年間、日本の選択肢は、非常に多く、様々な方策を取ることができた時期であった。しかしながら現実の日本は、自由度が高すぎる選択肢は、内部抗争の火種となり、日ノ本を纏めることができなかった。結果的には、日本の行動は、国際的に何もできないまま、無為に過ごした10年となってしまった。
戦前、一部の例外はあっても、ほとんどの日本人というのは、食えないから移民や移住をしたが、世界に出たいという訳ではなかった。世界と互角でなければ、国が亡びるという怯えから、富国強兵に邁進しただけで、国際化を求めたわけではない。
戦前の日本という国家は、江戸時代の制限貿易によって、食料自給率も高く、国内で生産から消費が循環する、現代では喜びそうな循環継続型の社会であった。江戸時代が流行するのは、未来の目標として、循環と継続型社会というのがあるのだろう。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる