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10章 DT、マリッジブルーを味わう

283話 いつか抱く時の為に、のようです

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 ナイファ国とパラメキ国の国境とペーシア王国の国境と別れ道でホーラとポプリは馬車から下車した。

 ポプリが降りるのは知っていたテツであったが、ホーラが降りるとは思ってなくて驚いた様子で聞いてくる。

「あれ? ホーラ姉さん、どうして降りるんですか?」
「少し野暮用を言われたさ。少し離れるけどディータと協力してあのガキんちょの面倒を頼むさ」

 ホーラが面倒そうに手をヒラヒラさせるのを見たテツは「あはは、リホウさんに何か頼まれたんですね?」と苦笑いを零して頷いてみせる。

 テツが勘違いしてる事を指摘せずに「任せた」と言うとディータに顔を向ける。

「アタイが合流するまで頼むさ」
「ええ、分かりました。お気をつけて」

 頷き合う2人を横目で見つめるポプリが2人に声をかける。

「アタシもね? それとホーラ、相乗りしたいなら急いでくれる? もうロットが馬車で来てるみたい」

 ポプリは、パラメキ国側を指差して言ってくる。

 そちらに目を向ける確かに華美ではないが高級そうな馬車が見える。

 ポプリに頷いて見せたホーラはテツ達と別れて、ポプリに連れられてロットが御者をする馬車へと向かった。





 ホーラ達を載せた馬車は穏やかな日差しに包まれて街道をひた走った。

 背後を振り返ると御者をするロットの背中が見える。ホーラはロットの背中から馬車の窓の外に視線を切り替えて眺める。


 遠くを見つめるように物憂げにする様子に見えるが、それが違うと見抜くポプリが声をかける。

「ホーラ、何を考えないようにしてるの?」

 そう言われたホーラはドキッとして素の表情でポプリを見つめるがすぐ取り繕い、小馬鹿にするような顔をする。

「そら、これだけ昼寝日和で何もない所を走ってれば眠気も覚えるさ?」

 欠伸をして涙を拭う素振りを見せるホーラをしょうがないな、という顔で見つめるポプリ。

「ここには私と口だけは堅いロットしかいないわ。テツ君、アリア達、そしてユウイチさんもね?」

 窓に視線を逃がすホーラは経験から詰んでる確信めいたものを感じ取るが足掻くように否定する。

「だから、さっき言ったように……」
「ポワティエ家、ホーラの実父に呼ばれてるのでしょ?」

 いつもの意地の悪い笑みを浮かべずに少し辛そうな視線を送るポプリ。

 そんなポプリの様子に気付くホーラが溜息を吐く。

「なんとなくアンタには隠せない気がしてたけど……こういう時、いつものアンタのムカつく顔をしてくれないと怒れないから調子が狂うねぇ」
「ごめんね、ディータと帰ってきた時の貴方の様子とディータがユウイチさんから離れて遠出するというのがどうしても違和感があって調べて貰ったの」

 ポプリの説明と謝罪を受けたホーラは「別にいいさ」と気にしてないと肩を竦める。

 外の景色からポプリに視線を向けるホーラが馬鹿馬鹿しいと口にしながら説明する。

「だいたいの事は知ってるだろうけど、アタイ、正確にはユウに金策を図々しくも頼むつもりだったみたいさ。どんなくだらない理由で顔を出すつもりだったか知らないけど、ユウの下に来る前にアタイからケジメを付けに行ってくるさ」
「ホーラ……」

 目を細めるホーラを悲しそうに見つめるポプリに気付くと苦笑しながら手をヒラヒラさせてくる。

「大丈夫さ、落ち込んでもショックも受けてないから」

 軽い口調で言ってくるホーラにポプリは首を横に振ってみせる。

「違う! ホーラ、貴方、いざとなれば、と馬鹿な事を考えてないでしょうね!?」
「……それこそ馬鹿さ。6年越しの想いが叶うという時に馬鹿をやらかしたりしないさ」

 普段見せない真剣で悲しそうな表情、女王としてでもなく、同じ男に惚れたライバルとしての顔でもなく、ただただ、心を許した親友に向ける顔をホーラに向ける。

 それを見て涙腺が緩みそうになったホーラだったが持ち前の意地っ張りが発動して窓の外を見つめながら消え入りそうな声で呟く。

「ありがとう」
「そういう言葉は人の顔を見て、嬉しそうに言うのが筋でしょ!?」

 すまなさそうに笑うホーラは、アンタが友達で良かった、という言葉を吐き出せずに胸に仕舞う。

 そんな素直ではないホーラの心情を汲むポプリは短く「馬鹿」と呟くと2人は静かに馬車に揺られた。





 テツ達と別れ、ポプリとも別れて、馬を走らせて2日後、ホーラはダスクに指定された地域にやってきた。

 前シキル共和国の官僚達が住んでいた住宅街にやってきたホーラはダスクに手渡されていた紙に書かれてたポワティエ家の面子が勝手に棲みついているという場所を目指した。

 捜しながら歩くと他の空き家になってたと思われる場所にも元貴族というのが丸分かりの姿、破れたり、ほつれたり、色落ちしてるが元は派手な服だったのだろうと分かる姿の者がちらほらと見える。

 それを見たホーラは、どこの国の貴族かは知らないが昔の栄光が忘れられない奴等が馬鹿にしか見えずに眉間に皺を寄せる。

「見栄張った生活をせずに私財を金に替えればどこかで隠遁しながらもそれなりの生活ができただろうに……」

 ここに居る者達は正直な話、学校を出た自活する子供達より酷い生活水準に見えた。

 ダスクの話を聞く限り、自分の実父も似たようなモノと思うとやり切れない気持ちになったホーラは馬を急がせて目的地へと急いだ。


 指定された場所にやってきた屋敷は、何があったか分からないが半壊していた。

 ここに来るまでに見て気付いた事ではあるが、元の身なりを見る限り、以前の階級が高い者が良い屋敷を占領している様子だった。

 それを見ていたホーラはどこの国も認めてくれない階級にいつまでしがみ付いているのかと呆れたものであったが、屋敷の様子からどうやらホーラの実父の階級はそれほど高いものではなかったようだ。

 特にショックらしいものはないが、どうせなら侯爵や伯爵ぐらいであれば身内にばれた時に話のネタになったのに、と肩を竦める。

 馬から降りたホーラが遠慮もなく屋敷の庭に入って行くと玄関から出てくる、みすぼらしい格好をした痩せた女がホーラを見つめて驚いた顔をする。

 その女は腰まで伸びる長い金髪をしているが、ホーラを年を取らせたらこんな感じと思わせる姿を見つめたホーラはアレが自分の母親だろうと舌打ちする。

 こんな落ちぶれた相手に縋って未だに一緒にいると思うと吐き気がするらしく、胸を鷲掴みにして耐える。

 向こうもホーラを正しく認識したようで玄関から中に駆け戻ると屋敷の中から「娘が来ました!」と叫ぶ声がする。

「擦り寄る相手より、まずは嘘でも娘との再会を祝うのが先じゃないのか!」

 何も期待してないと思っていたホーラであったが、母親の身も蓋もない行動に憤りを感じてしまっていた。
 僅かなりにも親子としての繋がりを感じられる瞬間を期待してた自分がいた事を認識してしまい、情けなくて泣きそうになる。

 ホーラの葛藤を余所に建物の中では騒がしくなると玄関からホーラの母親を連れだって出てくる神経質そうな痩せた男と横を歩くブルドックのような顔をした女が扇子で口許を隠して現れる。

 当然のように身なりは他の貴族同様、色あせた服を着ていた。

「やっと来たか! いつまで待たせるかと思ったぞ?」

 やや薄くなった栗色の頭髪を掻き毟るように掻くホーラの実父と思われる男が唾を飛ばしながら叫ぶ。

「本当にグズですわね。貴方と同じで顔だけなのでしょうね?」
「申し訳ありません。ほら、ホーラだったわよね? お父様達を早くダンガにお連れして」

 自分の娘の名前も良く分かってないのに命令してくる母親に1周廻って感心してしまうホーラ。

 ホーラの実父は辺りをキョロキョロして「馬車はどこだ?」と騒ぎだす。

 呆れを隠さないホーラは嘆息する。

「そんなモノは用意してないし、アンタ等をダンガに連れていく気なんてないさ?」
「何を馬鹿な事を言っておる! あの掠奪者に慰謝料を払わせ、土下座をさせないとワシの気が済まん!!」

 顔を真っ赤にするホーラの実父の言葉を聞いた瞬間、ホーラの中にあった憧れに似た何かの糸が切れるのを自覚する。

 普段強気に振る舞っていたがなんだかんだいっても、どこかで自分を捨てたのは断腸の想いで捨てて、ずっと心配しててくれるんじゃないのかと思う自分の弱い部分があった事を自覚する。

 だが、雄一を掠奪者扱いにし、厚顔無恥にも慰謝料と土下座させると吼えられた瞬間、淡い願いが激しい怒りに転換された。

 無表情になったホーラがパチンコを取り出すと同時発射で屋敷に数発放つ。

 鉄球が屋敷に着弾すると同時にホーラは呟く。

「爆散!」

 半壊していた屋敷はホーラが放った鉄球が爆発して瓦礫の山になる。

「ひぃぃぃ!!」

 ホーラがしでかした事に恐れ慄いたホーラの実父は我先と逃げ出す。

 妻は腰を抜かしたようでホーラの母親に吼える。

「このグズ、私を置いて逃げようとするな」
「す、すいません!」

 一度は逃げようとしたが言われるがまま戻ってくると腰を抜かす妻を手を引っ張って起こそうとするが痩せたホーラの母親では大変のようで四苦八苦している。

 中腰の状態で拮抗してしまい、動けなくなった妻の後ろにやってきたホーラが大きなケツを蹴り飛ばして立たせる。

「こ、殺されるぅ!」

 蹴られた事で腰が戻ったようでドスドスという音を鳴らして逃げる後ろを息切れしながら逃げるホーラの母親。

 裏庭の出口の手前で2人を待ってたかように装うホーラの実父は「早く来い!」と叫ぶが、おそらく1人で逃げるのも怖いから待っていたのが見えて透ける恐怖に歪んだ表情をしていた。

 そんな3人の後ろをゆっくりと歩くホーラがナイフを3本、裏庭出口に突きささるように投げる。

 丁度、3人の足下に突き刺さったナイフから逃げるように後ろに体重をかけた事で尻モチを着く。

「土壁」

 そうホーラが呟くと投げナイフを点に見立てて繋がるようにして土壁が生まれ、裏庭出口を塞ぐ。

 逃げ道を塞がれた3人は震えながら土壁を背にしてホーラに許しを請い、土下座を始める。

 ホーラは魔法銃を取り出して3人に向けるとホーラの実父の股ぐらから湯気が上がり、妻は気を失い、ホーラの母親は神に祈るように震えながら額を地面につける。

 もう情けなさも感じないホーラ丸々と肥えた革袋を3人の前に放り投げる。

「これはアタイが冒険者として稼いだ金さ。手切れ金としてくれてやる。でもね……」

 ホーラは弾を装填してなかった魔法銃に装填する。

「今後、アタイは勿論、ユウ、ユウイチの下に現れたらアタイが問答無用に殺す。いつかアタイが生む子を親を殺した手で抱かさないで……!!」

 引き金に指を添えるホーラの言葉に涙と鼻水を垂れ流すホーラの実父が壊れた自動人形のようにガクガクと頷くのを見たホーラは悲しそうな瞳を伏せて背を向けるとこの場を後にした。

 早くペーシア王国に行って、あのボケた顔で笑う弟の頭を叩いていつもの自分に早く戻りたいと思いながらホーラは馬に乗ってペーシア王国を目指した。


▼▼


 そんなホーラをそう離れてない建物の上で見つめる者が5人いた。

 啓太、恵、リホウ、ミレーヌ、そして雄一の姿があった。

 5人は雄一が作るイエローライトグリーンの膜に閉じ込められるようにしていたがホーラが視認距離から出ると解除する。

 見えなくなったホーラを優しく見つめる雄一は呟く。

「よく我慢したな、ホーラ」

 雄一はホーラが親を殺そうが今回のようにするにしても、どちらでも良かった。

 だが、自分の怒り、状況的に悪と断じれる相手を安易に殺すではなく、いつか抱く我が子の為にと考えられる優しいホーラが嬉しかったのである。

 そんな雄一であるが申し訳なさそうな顔をするとミレーヌに頭を下げる。

「そういう訳だからポワティエ家は見なかった事にしてくれないか?」

 そう言う雄一の逞しい胴に抱き付き、胸元に顔を押し付ける。

「えっ? なに? ミレーヌちゃん何も見えない。スンスン、ユウイチ様の匂い、お日様の匂いがします」

 嬉しそうに雄一の胸に頬を擦りつけるミレーヌに「ありがとう」と感謝を告げる雄一。

 ミレーヌからリホウに視線を変える。

「リホウ、後は頼む。悪いな?」
「いえ、こういうのは嫌いじゃないんで……やっぱりアニキだと思います」

 そう笑うリホウに「もう一つ悪いが頼む」と告げると「なんなりと」と澄ました顔で言ってくる。

「ホーラが苦しむと分かって調子に乗った馬鹿の処置も頼めるか?」
「了解しやした。どうやら、懐も腹も果汁が詰まってるようなんで、きっちりと絞ってやりますよ」

 リホウが楽しそうな笑みを浮かべるのを見て、既に準備は済んでると理解した雄一は相変わらず手回しが早いと笑みを浮かべる。

「じゃ、アンタとそこの2度目だけど行き遅れをダンガに送ってくるわ」

 恵に行き遅れと言われたミレーヌは驚き過ぎて、昔の少女漫画のように瞳が真っ白になる。

 肩を竦める雄一が恵の鼻を抓んで持ち上げながら、お小言を言う。

「いらん世話かもしれんが、男って言うのは同性に優しくできない奴は駄目かもと思うもんだぞ?」
「痛い、痛い! 分かったから離して!」

 鼻を摩る恵が啓太の様子を伺うと苦笑いをして見ているのを見て涙目になる。

 そんな恵の背中をポンポンと叩く雄一がリカバリーをする。

「取り返せない失点じゃない。今後のお前次第だ」
「煩い、慰めるな!」

 少し、持ち直した恵が精神集中を始める。

 それを満足そうに見つめるリホウが呟く。

「アニキ、成長しやしたね?」
「しばくぞ? リホウ」

 ニカッとした笑いをするリホウが首を竦めるようにして雄一から距離を取る。

 雄一も6年も苦労させられてきたのでデリカシーLV1から2にレベルアップしていた。

 雄一の手とミレーヌの手を恵が掴むと時空魔法が発動してその場から消える。

 残ったリホウと啓太は顔を見合わせると肩を竦める。

「さて、さっさとお仕事しちゃおうか? 楽しい事じゃないからね」
「そうですね、さっさと終わらせましょう」

 そう言うと2人は建物から飛び降りて今日も大勢のみんなの為、優しい明日の為の戦場に身を投じた。
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