174 / 365
5章 DT、本気みせます!
幕間 最高のパートナー
しおりを挟む
真っ暗な空間に立つ、金髪にアホ毛を揺らす空色の瞳の少女が2人の女性と対面するように立っていた。
いつもの巫女が着ていそうな装いの少女は名はシホーヌである。
その格好に眉を寄せる対面の眼鏡をかけた女性の年長の者がお小言を口にする。
「毎回言ってますが、こういう公式の場では普段着は止めなさいと言っているでしょ?」
シホーヌが着ているような巫女のような服装は神界では普段着で、人が女神に抱くイメージでこういう格好をしていると思っているので人の前に神として出る時は受け入れやすくする為に取り入れられている。
だが、神同士となると人は神を模写したという一説があるように、スーツのようなモノや、職業が分かるような服装が公式の場に取り入れられていた。
なので、本来は対面にいる2人のように事務服といった格好が求められていたが、面倒臭がりのシホーヌはそのままの格好でやってきていた。
「さっき、洗濯したところなのですぅ」
「その言い訳、1万と飛んで32回目です。もう少し納得したくなる言い訳ぐらい考えなさい」
呆れから溜息を洩らす眼鏡のかけた女性はシホーヌの上司にあたる女神長であった。
更にお小言を言おうとする女神長を隣に居る一房だけ長い髪をいじる少女が止めに入り、シホーヌを見つめる。
「アンタ、今回の話を反らす為にワザとでしょ?」
「……そこは友達として黙って見逃してくれるところなのですぅ。ホルンはイジワルなのですぅ」
シホーヌは、この場に呼ばれると分かった段階でツルツルの脳味噌をフル活動させて必死に考えた結果であり、女神長は誤魔化せる勢いであったようであるが、長い付き合いでシホーヌをよく知るホルンには通用しなかった。
ホルンの言葉を受けた女神長が納得がいったとばかりに頷く。
「なるほど、珍しい事ですが、彼女は事前から色々考えて行動していたのですか」
誤魔化そうと考えた事は問題だが、あのシホーヌが考えて行動した事を評価するように頷いていた。
だが、隣にいるホルンは首を振って否定する。
「いえ、来る途中で服装に問題がある事に気付いて、それを利用しようと土壇場で思い付いただけだと思います」
見事にシホーヌを把握するホルンによってこの場の真実を赤裸々に語られる。
ホルンの見立てが正しいと証明するように柔らかい頬をプクッと膨らませるシホーヌの行動が教えていた。
凄まじい脱力感に襲われる女神長であるが、必死に自分の心をコントロールすると話の軌道修正を計る。
「少なくとも、何の話をするかは分かっているようですね。本題に入りましょう。あの双子と貴方のパートナーについてです」
その言葉を聞いたシホーヌは眉を寄せて身構える。
そんな行動をする事自体、神界に居た頃では、どんなに激しい怒りをぶつけても見せる事がなかった行動でシホーヌの成長を見た2人は心の中で笑みを見せる。
「貴方のパートナーを見つける時に1万を超える候補を用意しましたが、それにも目も向けずに見つけた少年、雄一と言いましたか? とても素晴らしい少年を自分で見つけた貴方を皆は評価してます」
女神長に褒め倒されているが、一切、油断する様子を見せないシホーヌ。この後、続けられる言葉を予想しているからであろう。
そんなシホーヌを辛そうに見つめるホルンの胸中は張り裂けんばかりである。
シホーヌの態度が硬いままである事にやり辛く感じた女神長が続ける。
「彼がトトランタに来てからの報告を全て読ませて頂きました。はっきり言って神のよう、いえ、神より人を救っていると言ってもいい程の偉業を果たしています。本当に情に厚い少年です」
女神長の隣にいるホルンは今の女神長の心情を痛いほど理解している。
できれば、この役をしたくないと感じているはずである。今、目の前で必死に何かを守るように身構える、あのシホーヌの姿を見て心を痛めているはずである。
だから、本題に入ると言っているのに廻り道をしていた。
意を決するように唇を一噛みした女神長は瞳に力を込めて反応らしい反応をしないシホーヌを見つめて本題に入る。
「ですが、彼に求められた役割はトトランタを救う事ではありません。時が来るまで双子を育てる事のみです。彼はその役割を超えて、してはいけない事までしてしまう。彼は情に厚過ぎる。そして、それを成すだけの予想を超える力まで手にしてしまった」
シホーヌが見初めた相手は神ですら正面から挑むのを恐れるほど強くなり過ぎてしまっている、と付け加えてくる。
だが、一番恐れているのは、それではないと隣にいるホルンは胸中で語る。
雄一について一番困らされているのは、彼が持つ求心力である。
彼の庇護を求めて近寄ってくる者より、彼に惹かれてやってくる者が後が立たない。それもその世界で力がある者ほど如実にその傾向が出ていた。
1人で出来る事など、どれだけ強かろうが限度が存在する。
でも、雄一にはそれが適用されない。そう、雄一の替わりに動ける者が沢山いる為である。
雄一に集った者達は、雄一に頼まれたら首を横に振る事なく、喜んで受けるであろう。そうなると実現不可能と思われる事すら簡単に引っ繰り返してしまう。
腹に力を入れるように腹式呼吸する女神長は目の前で敵視するように見るシホーヌに告げる。
「最悪の場合、我々、神々が介入して彼を……」
「ナメないで欲しいのですぅ!」
本題が始まってから口を開かなかったシホーヌが啖呵を切るように口を開く。
シホーヌの強い口調を初めて聞いた女神長は驚きで口を閉ざす。
隣にいるホルンですら、そんなシホーヌに心当たりはなかった。
「予想を超える? ふざけないで欲しいのですぅ。ユウイチを理解したような口を叩いて欲しくないのですぅ。全然、ユウイチというモノを理解できてない。そんな理解が及んでない者達が何人挑もうとユウイチに蹴散らされて終わりなのですぅ」
迷いもない強い瞳をさせるシホーヌに驚き、場違いながら感動を覚える2人であったが、女神長はそれを押し殺して伝える。
「しかし、彼がしてはいけない事がある事は貴方も知ってるはずです。彼がそれをするのを止める事が貴方にできるのですか?」
「……ユウイチはきっと分かってくれる、自分の心を殺してもアリアとレイアの幸せの為に飲み込んでくれるのですぅ!」
初めて辛そうに顔を歪ませるシホーヌは、空色の瞳を濡らして揺らす。
泣くのを必死に堪えるシホーヌが震える声で「ユウイチを見縊らないで欲しいのですぅ!」と訴える。
その訴えを受けて、胸を締めつけられる思いをする2人は目を伏せる。
シホーヌの雄一を信じる強い気持ちを受け取った女神長は、シホーヌを見つめる。
「分かりました。貴方が信じるパートナーを私達も信じましょう。ですが、ギリギリまで待って、駄目だと分かった時は……持てる力、術を行使してでも彼を止めます。最悪、殺す事になったとしても……」
「その心配は杞憂に終わるのですぅ!」
そう言うとシホーヌは踵を返すとその場から姿を消す。
それを見送った女神長とホルンはいなくなったシホーヌを思う。
「あの駄目な子にあそこまで真剣な目をさせる彼は素晴らしいですね。今回の件がなければ、全力で祝福したいところですが……」
「そうですね、でも私はシホーヌの目を信じてますよ」
女神長に柔らかい笑みを浮かべるホルンは親友のシホーヌを信頼する気持ちを吐露する。
「あの子の直感のようなものが外れる所を私は見た事がありません。なんたって運命の女神ですから」
「そうですね……運命を司るのは並大抵の神にはできません。あの子の潜在能力は計り知れないモノがあるのは、分かっていたはずなんですが」
ホルンの言葉に苦笑する女神長は、普段のシホーヌを見ているとついつい忘れると零す。
そう零す女神長にホルンは、それは仕方がないとばかりに同じように苦笑してみせる。
「では、口にした以上、これから彼を見守り、シホーヌの言葉を信じましょう」
そう言う女神長に頷いてみせるホルンと2人もシホーヌのように踵を返すとその場から姿を消した。
▼
陽が山間に沈む頃にトトランタに帰ってきたシホーヌの背に声をかける者がいた。
「どうでしたか?」
そう声をかけてきたのは、トトランタに来てからできたシホーヌの親友のアクアであった。
振り返ったシホーヌの瞳が濡れているのに気付いたアクアは「そうですか……」と呟くと優しくシホーヌを抱き締める。
声を殺して泣くシホーヌにアクアも心、同じくして頬に涙を伝わせる。
「きっと、きっと……主様なら受け止めてくれます。私達が心を捧げた最高の人なのですから」
頷くシホーヌを日が完全に沈み切り、夜の帳が2人を包むまで何も言わずにお互いを抱き締め合った。
いつもの巫女が着ていそうな装いの少女は名はシホーヌである。
その格好に眉を寄せる対面の眼鏡をかけた女性の年長の者がお小言を口にする。
「毎回言ってますが、こういう公式の場では普段着は止めなさいと言っているでしょ?」
シホーヌが着ているような巫女のような服装は神界では普段着で、人が女神に抱くイメージでこういう格好をしていると思っているので人の前に神として出る時は受け入れやすくする為に取り入れられている。
だが、神同士となると人は神を模写したという一説があるように、スーツのようなモノや、職業が分かるような服装が公式の場に取り入れられていた。
なので、本来は対面にいる2人のように事務服といった格好が求められていたが、面倒臭がりのシホーヌはそのままの格好でやってきていた。
「さっき、洗濯したところなのですぅ」
「その言い訳、1万と飛んで32回目です。もう少し納得したくなる言い訳ぐらい考えなさい」
呆れから溜息を洩らす眼鏡のかけた女性はシホーヌの上司にあたる女神長であった。
更にお小言を言おうとする女神長を隣に居る一房だけ長い髪をいじる少女が止めに入り、シホーヌを見つめる。
「アンタ、今回の話を反らす為にワザとでしょ?」
「……そこは友達として黙って見逃してくれるところなのですぅ。ホルンはイジワルなのですぅ」
シホーヌは、この場に呼ばれると分かった段階でツルツルの脳味噌をフル活動させて必死に考えた結果であり、女神長は誤魔化せる勢いであったようであるが、長い付き合いでシホーヌをよく知るホルンには通用しなかった。
ホルンの言葉を受けた女神長が納得がいったとばかりに頷く。
「なるほど、珍しい事ですが、彼女は事前から色々考えて行動していたのですか」
誤魔化そうと考えた事は問題だが、あのシホーヌが考えて行動した事を評価するように頷いていた。
だが、隣にいるホルンは首を振って否定する。
「いえ、来る途中で服装に問題がある事に気付いて、それを利用しようと土壇場で思い付いただけだと思います」
見事にシホーヌを把握するホルンによってこの場の真実を赤裸々に語られる。
ホルンの見立てが正しいと証明するように柔らかい頬をプクッと膨らませるシホーヌの行動が教えていた。
凄まじい脱力感に襲われる女神長であるが、必死に自分の心をコントロールすると話の軌道修正を計る。
「少なくとも、何の話をするかは分かっているようですね。本題に入りましょう。あの双子と貴方のパートナーについてです」
その言葉を聞いたシホーヌは眉を寄せて身構える。
そんな行動をする事自体、神界に居た頃では、どんなに激しい怒りをぶつけても見せる事がなかった行動でシホーヌの成長を見た2人は心の中で笑みを見せる。
「貴方のパートナーを見つける時に1万を超える候補を用意しましたが、それにも目も向けずに見つけた少年、雄一と言いましたか? とても素晴らしい少年を自分で見つけた貴方を皆は評価してます」
女神長に褒め倒されているが、一切、油断する様子を見せないシホーヌ。この後、続けられる言葉を予想しているからであろう。
そんなシホーヌを辛そうに見つめるホルンの胸中は張り裂けんばかりである。
シホーヌの態度が硬いままである事にやり辛く感じた女神長が続ける。
「彼がトトランタに来てからの報告を全て読ませて頂きました。はっきり言って神のよう、いえ、神より人を救っていると言ってもいい程の偉業を果たしています。本当に情に厚い少年です」
女神長の隣にいるホルンは今の女神長の心情を痛いほど理解している。
できれば、この役をしたくないと感じているはずである。今、目の前で必死に何かを守るように身構える、あのシホーヌの姿を見て心を痛めているはずである。
だから、本題に入ると言っているのに廻り道をしていた。
意を決するように唇を一噛みした女神長は瞳に力を込めて反応らしい反応をしないシホーヌを見つめて本題に入る。
「ですが、彼に求められた役割はトトランタを救う事ではありません。時が来るまで双子を育てる事のみです。彼はその役割を超えて、してはいけない事までしてしまう。彼は情に厚過ぎる。そして、それを成すだけの予想を超える力まで手にしてしまった」
シホーヌが見初めた相手は神ですら正面から挑むのを恐れるほど強くなり過ぎてしまっている、と付け加えてくる。
だが、一番恐れているのは、それではないと隣にいるホルンは胸中で語る。
雄一について一番困らされているのは、彼が持つ求心力である。
彼の庇護を求めて近寄ってくる者より、彼に惹かれてやってくる者が後が立たない。それもその世界で力がある者ほど如実にその傾向が出ていた。
1人で出来る事など、どれだけ強かろうが限度が存在する。
でも、雄一にはそれが適用されない。そう、雄一の替わりに動ける者が沢山いる為である。
雄一に集った者達は、雄一に頼まれたら首を横に振る事なく、喜んで受けるであろう。そうなると実現不可能と思われる事すら簡単に引っ繰り返してしまう。
腹に力を入れるように腹式呼吸する女神長は目の前で敵視するように見るシホーヌに告げる。
「最悪の場合、我々、神々が介入して彼を……」
「ナメないで欲しいのですぅ!」
本題が始まってから口を開かなかったシホーヌが啖呵を切るように口を開く。
シホーヌの強い口調を初めて聞いた女神長は驚きで口を閉ざす。
隣にいるホルンですら、そんなシホーヌに心当たりはなかった。
「予想を超える? ふざけないで欲しいのですぅ。ユウイチを理解したような口を叩いて欲しくないのですぅ。全然、ユウイチというモノを理解できてない。そんな理解が及んでない者達が何人挑もうとユウイチに蹴散らされて終わりなのですぅ」
迷いもない強い瞳をさせるシホーヌに驚き、場違いながら感動を覚える2人であったが、女神長はそれを押し殺して伝える。
「しかし、彼がしてはいけない事がある事は貴方も知ってるはずです。彼がそれをするのを止める事が貴方にできるのですか?」
「……ユウイチはきっと分かってくれる、自分の心を殺してもアリアとレイアの幸せの為に飲み込んでくれるのですぅ!」
初めて辛そうに顔を歪ませるシホーヌは、空色の瞳を濡らして揺らす。
泣くのを必死に堪えるシホーヌが震える声で「ユウイチを見縊らないで欲しいのですぅ!」と訴える。
その訴えを受けて、胸を締めつけられる思いをする2人は目を伏せる。
シホーヌの雄一を信じる強い気持ちを受け取った女神長は、シホーヌを見つめる。
「分かりました。貴方が信じるパートナーを私達も信じましょう。ですが、ギリギリまで待って、駄目だと分かった時は……持てる力、術を行使してでも彼を止めます。最悪、殺す事になったとしても……」
「その心配は杞憂に終わるのですぅ!」
そう言うとシホーヌは踵を返すとその場から姿を消す。
それを見送った女神長とホルンはいなくなったシホーヌを思う。
「あの駄目な子にあそこまで真剣な目をさせる彼は素晴らしいですね。今回の件がなければ、全力で祝福したいところですが……」
「そうですね、でも私はシホーヌの目を信じてますよ」
女神長に柔らかい笑みを浮かべるホルンは親友のシホーヌを信頼する気持ちを吐露する。
「あの子の直感のようなものが外れる所を私は見た事がありません。なんたって運命の女神ですから」
「そうですね……運命を司るのは並大抵の神にはできません。あの子の潜在能力は計り知れないモノがあるのは、分かっていたはずなんですが」
ホルンの言葉に苦笑する女神長は、普段のシホーヌを見ているとついつい忘れると零す。
そう零す女神長にホルンは、それは仕方がないとばかりに同じように苦笑してみせる。
「では、口にした以上、これから彼を見守り、シホーヌの言葉を信じましょう」
そう言う女神長に頷いてみせるホルンと2人もシホーヌのように踵を返すとその場から姿を消した。
▼
陽が山間に沈む頃にトトランタに帰ってきたシホーヌの背に声をかける者がいた。
「どうでしたか?」
そう声をかけてきたのは、トトランタに来てからできたシホーヌの親友のアクアであった。
振り返ったシホーヌの瞳が濡れているのに気付いたアクアは「そうですか……」と呟くと優しくシホーヌを抱き締める。
声を殺して泣くシホーヌにアクアも心、同じくして頬に涙を伝わせる。
「きっと、きっと……主様なら受け止めてくれます。私達が心を捧げた最高の人なのですから」
頷くシホーヌを日が完全に沈み切り、夜の帳が2人を包むまで何も言わずにお互いを抱き締め合った。
0
お気に入りに追加
1,913
あなたにおすすめの小説
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
udonlevel2
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる