ファンタジー小説集

もち雪

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カテゴリー『BLぽい』

陰キャの俺ですが、何故かイケメン君と転生する為に女神様の前にいます

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 同窓生の桂木 雅かつらぎ みやび君は、小中学で勉強が出来て、スポーツも得意の絵に描いたようなイケメンだった。
 
 そして俺、鈴木 和哉かずやは、ゲーム好きで、小学校の係は、メダカの餌やり当番だった。
 メダカの観察も楽しいが、人間の観察も楽しい。
 
 特に俺のクラスに居た奴は、メダカと言っても、一人だけグッピーみたいなやつで観察意欲が、とても刺激された。

 そのグッピーみたいなイケメンの一番、目立つシーズンは、春の新学期。

「新しい学年に上がって、クラスの学級委員になりたいものいるか?」

「うーん、じゃーこの紙をくばりますから、推薦したい人の名前を書いてください」
 そうして男子の学級委員の投票用紙を読み上げた先生は、途中でいつもこう言うのである。

「桂木君の票が過半数を超えたので、今学期の学級委員長は桂木君にお願いします」
 そういう事が、何回もあったので……さすがに桂木君も高学年が上がったら、自ら立候補するようになっていた。

 そして小学6年一学期にもなると、桂木くん目当てで、学級委員長になった女子達を裏切る。

【桂木君、生徒会長立候補の春の陣】と言う馬鹿な流行語を作り出し、女子の何年女子とか関係なく少しの不幸を与えていた。

 その後、卒業式後……。
 前日に、新しいゲームを買って貰ってたらしい桂木君は卒業式後、一部の男子と凄い早さで帰宅してしまうという暴挙にでてしまい。
 
 桂木君の居ない卒業式の帰り道は、それはそれは地獄絵図だった。
 
 それについても何らかな流行語が出来たのだろうが……。
 春休みを挟んだお気楽な男子の話題は、中学に入れば別の事に移っていたのし……後輩に仲の良いやつもいない、陰キャには知る由もない。
  
 そして進学先の中学でも、1学期から学級委員長をし、中学の部活へ入る為に少し切ったサラサラの髪の写真がどこからともなく出回り、ある日突然の持ち物検査まで行われるしまっになってしまった。
「先生返してくだいさい、私の写真――!」

「いや、これ桂木君の写真だろ? 本人に許可取ったの? 」

「どうなの? 桂木君」という先生の質問に……。

「なんか必要だっというので、数枚渡しました」と答え女子を救いはしたのですが。

 次の日には、桂木君を少しきつい感じに美人にしたお姉さんから、すべての女子へ警告と写真回収がいろんな人脈を使っていてされた噂まであっていろいろ話題に事欠かないイケメンでした。

 みんなも落ち着てきたのか、二年、三年と生徒会長をし、普通に卒業式には目の前に女性徒の列を作り、普通に良い会社へ入社したという噂を聞くくらいで、ぼくの観察は終了をもう迎えていた。
 僕にとっては過去のイケメンだった。

 そんな将来有望で、絵に描いたようイケメンは、二十歳の若さで、飛び出して来た子供を避けるため事故を起こすわけなのだが……。

 事故が起こってから、話を始めてもよくわからない話になるので……ここは、まず僕の登場する場面から改めて始めようと思う。

 僕のグッピーいや、イケメン? ……うーん彼に相応しい言葉は、やはりイケメンなので、イケメン君と言う事にしょう。
 この際、僕の事は陰キャ君とでも思って貰えばいい、別に悪い意味ではないと思うしね。
 では、雨の日のあの日話を始めよう。

 はじまり、はじまり

      ◇◆◇◆


 その日、僕こと、鈴木 和哉かずやは、傘を盗まれ雨の中を濡れて歩いていた。

 そんな俺の前に、桂木 雅かつらぎ みやびは爽快にスポーツカーに乗ってあらわれた。
 
 まず車のクラクションの音が鳴った。
 (はぁーなんだ?)

 雨の中ずぶ濡れ不快感100%の僕が振り向くと、スポーツが道路の端により停車している。
 事故なのか、助けが必要なのかわからないが、しぶしぶ車に近づくと……。

 雨なのに爽快感100%の桂木 雅かつらぎ みやびが乗っていた。
 忘れる事の出来ないグッピーいやイケメンの観察の記録の日々が思い出させる。

「やー鈴木君!久しぶり、濡れている様だし俺の車に乗って行かない?」
 そう軽やかに、華やかに彼は言い、僕達の前に水槽など無い事を僕はここで初めて知った。

 彼は僕の名前を知っていて困っているだろうと、僕に声をかける位、彼は僕の事を認知していたのだ。
 わかって貰えるかどうかわからないが……頭を、ハンマーで軽く殴られるくらいの衝撃はあった。

 その衝撃とに耐えられない事と、あまりにも濡れていた事もあって僕は潔く濡れて帰る事を決断し、彼の誘いは断る事にした。

「俺、ずぶ濡れだから悪いしいいよ」

「シートが濡れても拭けばいいから、遠慮せず座ってくれ」

「さぁ、どうぞ」
 彼は雨の中、車から降りて助手席を開けて笑顔で言った。

 ーーキュン……。

 何、コレ? ドラマ? ドッキリ?

 そのどれかだとしても、イケメン君がわざわざ雨に濡れてまで、誘ってくれたのに断れる奴いない、って言うか僕は断れなかった……。

 まぁ……いろいろな衝撃にふらふらで……考えるのを辞めたと言う状態だったかもしれない。

 まっ、その後、道路に飛びだして来た子供を避けて壁に、たぶん……二人とも死んだんだと思う。

 俺が、微かに覚えているのは車のぶつかる衝撃と、額から血を流し俺の名前を懸命に呼びながら俺を助けようとしてる彼の姿。
 「おい! 鈴木君!」

 「目を覚ましてくれ、鈴木 和哉すずき かずやくん!」

 その声を聞きながら静かに目を閉じた時に、思っていたのは痛いとか、苦しいとかでは、なく桂木君は、やはりドラマの役者みたいだなと思ってた俺は観察、研究に人生をかけた学者位高潔な存在だったかもしれない。

 まっこれは嘘ですべて怖くて桂木君に意識を集中してただけが、たぶん本当の所だろう。
(まぁ、自分の事になるとてんでわからないけど)

 ーーチックタク、チクタク、チックタク……。

(時計の音で、うるさい……うるさい……?)
 
 不思議な感覚の中で目覚めると、多くの時計が僕を取り囲んでいる。

(うーん いや? 均等に? 無の状態の場所に時計が、均等に並んでいる???)

 しかし時計が多すぎて、空間が時計の様だ……。
 時計の音の中で微かに人の声がする。
 甘えるような声に、落ち着いた声……この声は長年聞き覚えのある桂木君の声だ。

 どうも、この空間には、俺と桂木くんと…後、甘えた声の主の金髪美少女ロリの三人が居る様だ。

 金髪美少女ロリは、異世界への転生、勇者、魔王と言う単語を言っている事から流行りのアレらしい。
(それにしても美少女ロリは、ふわふわの巻き髪に、スートーンとした袖なワンピースで、かわいい!)

(美少女ロリ、女神?に居る猫もかわいい! 何? こっちもふわふわでヒマラヤンみたいな感じいい!)

(話たりしないだろうか? 語尾はにゃんで、寝ている姿もかわいいが何色の目だろう? ……)

(うん、かわいい、かわいい、イケメン、かわいいの勢力の方が上だな)
 なんて事を考えていた。
 それは、少しはおろかだからと言われれば、少し受け入れないといけない気もするが……。

 どうやら俺はとんでもない部外者の様だったので、現実逃避をしていただけだ。

 この俺に気づかない感じからして、どうやら俺はとんだ部外者の様だ。
(しかし……いつまでもこうしているわけにいかない、どうする俺⁉︎ )

(うん? あっ……猫ちゃんは寝がえりをうっただけか……残念)

 と、向きなおったら、かわいいとイケメンの二人が俺の事を見ていたわ。

「鈴木君、事故事の本当にすまなかった俺の不注意だ」

「今後、どんな状態であれ償いはするつもりだ」
 そう言って、桂木くんは深々と頭を下げた。
 この異世界直前の状態で、俺への謝罪から入るって……イケメンの社会常識凄いな……。
 またもや観察してしまっていたら、桂木くんがすごく心配そうな顔になって来たので少し慌てて……。

「いやいや、あの場合仕方ないでしょう!子供が飛びこんで来たわけだし」

「こんな事になってしまったのに、俺の事に気を遣わしてしまって本当にすまない」

 さすがの桂木君も、さすがに対応出来ないほどの自体なのに……。

 僕自身もこの状態には夢でも見ているようで……。
 ーーチクタク、チックタック……。
 

 うん?時計の隣に立っているロリ……(アッ! たぶん女神様!?)

 目が合って思い出した、美少女ロリ女神様は、女神様でお忙しい様で……。
(アレ?部外者が居るけど、どうしょう)って顔で僕を見ている。

 ほんと、このロリっ子泣きそうなんだが? 猫君?? 
(はぁ……まだ眠いのですか……)

 死を越えて来るお通夜である。以外に新しいかもしれない?

 その三人一番、最初に立ち直ったのが桂木くんだった。

「女神様、僕達が死んでしまった事はわかりました」

「ですが、鈴木君だけでも、女神様のお力で生き返す事は出来ないでしょうか?」

(さすが我らが桂木君! すぐさま立ち直ったばかりか交渉を始めた!)
(いろいろな事があったもんね……死後初めての走馬灯が僕の頭を駆け巡る)

「あっ・・・えっ・・・と・・」
(女神様はまだ対応を決めかねてる感じだなぁ……。 あっ猫様は(略))

(でも、明らかに俺は部外者ぽいし、頑張って桂木君!!)

「もしや女神様、今回の事は想定外なのですか?」
 さすが桂木くん、女神様の隙を確実に突いている。

「まぁ・・・そうですが・・・」
 そう言って、チラっと俺に少しひなんがましい視線を向ける、ロリ女神様。
(とんだ濡れ衣です)

「じゃー僕達、生き返してもらえるんですね!!」
 桂木くんが、背中に薔薇を背負いそうなほど笑顔をしたと思うと、畳み掛ける様に、桂木君がロリ女神様の手をとった!?

「えっえ!?」
 女神様の頬が、薔薇色に染まる!
 (これはいける? 異世界回避フラグ立った? これは生き返れるでしょう。ねっ猫君!)

「鈴木君!!」
 急にこっちを見る桂木くん、やめて惚れちゃうからーー。

「ひぁい!?」
 同様し過ぎて、声が裏返ってた僕。

「一緒に帰ろ!!」

 僕は、女神様に振り返った、少し涙目のロリ美少女、女神様ーー。
 
 俺だけの状態だったら絶対事案案件の場面、その空気を気にもせず……桂木 雅は言うのである。

「ありがとございます、女神様」

(そしておいたわしや女神様……)

「ありがとうございます、では宜しくお願いします!」
 桂木くんは、爽やかに礼を言い、目を瞑ってつむって、女神様に全てを委ねた。
 全てを委ねるた子羊(イケメン)を異世界に送る女神様はそうはいないだろう・・・

 俺も慌てて目を瞑る

   ◇◆◇◆

 そして俺は、病院で目を覚ます
 身体中に繋がれるた管や身体の痛みには、さすがに怖かったが生きてる実感が沸く。

「やぁ鈴木君!!」
 桂木くんが浴衣の様な病院衣で、早速と現れたる。

「えっ?」

「そろそろ鈴木君が、起きそうな気がして来てみたよ」
 何、その少女マンガで必須みたいな能力。

「桂木君なんかありがとう」
 僕は素直に礼を言った。

「事故は、俺のせいだしこれからも何かあったら言ってくれよ」

「桂木君・・・」
(最強すぎる……)

 無理させちゃ悪いからと彼は颯爽とまた退場していくとーー。

 隣のベッドのおじさんが……。

「彼、役者さん?」って、聞いて来た。

「実は久しぶりにあったので、僕には本当の所よくわからないのですが……彼はその上を行く存在かもしれません」

「まぁー確かにいろいろとかっこいいものね。」
 と言っておじさんは新聞をよみだした。



 それから僕は、結構入院していたが、なんとか無事に社会生活を送れる様にはなった。

 しかし何の成り行きかは話せば長い話になるが……何故か、今、僕は桂木君の家に住んでいる。
 
 これは、一生かけてイケメンの桂木君の観察と研究をせよという美少女ロリ女神の思し召しなのか? ただの偶然なのか判断の付かない事である。
 

 ただ、一つ言えることは……。
 天然な人たらしなのか、全て計算で動いているのか、全てを明かさない桂木君は今日もイケメンである。

  おわり
  
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