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夏休み
お話のネタには限りがあるが、日常の美しさは季節があるし無限なのでは? と思い猫は一歩目を歩みだす
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今まで長くまでいた太陽が、最近は早くお家に帰る様になった。
太陽がおうちに帰る少し前の時間に、お母さんが言った。
「今日は、遠くショッピングモールに歩いて行くけど……あずきや稲穂も一緒にいく?」
「僕は行くけど、あずき先輩はどこだろう?」
キッチンで、椅子に座り麦茶を飲んでいた僕は、あずき先輩の眠る段ボールの前までお母さんについて歩いた、そっと段ボールの中を覗く。
段ボールの中でギューギューづめの、あずき先輩は寝ているようだ。
僕が段ボールの中に手を入れて、あずき先輩を撫でてもあずき先輩は、半分目を開けてまた寝てしまった。
「お母さん、あずき先輩は眠い見たい……」
僕は、あずき先輩を撫でながら、段ボールの反対側いるお母さんにそう伝えた。
「そうみたいね、あずきはそのまま寝かせておいてあげましょうか」
その時、僕の手をあずき先輩が、ぐいぐい押し上げてくる。とうとう段ボールのダムが決壊して、あずき先輩がこぼれ落ちた。
あずき先輩は、プルプルと体を振るわせ、2.3歩、進む。
「じゃあ、行くか」と、人間の姿になり格好つけて言った。
「さっきまで、寝てたのに行くの?あずき」
みずほちゃんは少し心配しているようだ。寝起きのあずき先輩は、いつも以上に、のんびりさんなので。
「行かないと、一人は寂しいだろう? 俺は猫なんだぞ?」そう言って、冷蔵庫の中の麦茶をコップいれてゆっくりと飲む。その後あずき先輩は、コップ鼻歌を歌いながら洗う。
あずき先輩は、とっても嬉しいらしい。
「お待たせ」
白い半袖のワイシャツに、濃い青のズボンのお父さんと青いのニットに白の長いスカートのお母さん、みずほちゃんは……。
「見てあずき、今日は、ポロシャツとお揃いのスーカトだよ! かわいいでしょう。」
そう言ってみずほちゃんはクルって回る。
「ふわふわでかわいい!」
そう言うと、みずほちゃんはニコニコ笑ってくれる。
僕達は、扉にしっかり鍵をかけた、お父さんの後を歩いて出掛ける。僕達の前を、みずほちゃんとお母さんが並んで歩く。改めてみると裏道には、沢山の花が咲いていて僕達の目を和ませる。
1番最初、目につくのは、木に咲いたピンクの花。
「木に咲くピンク色の花だから、ハナミズキ? か?」
「あの感じは、サルスベリかもしれないねぇ? 」
「あーそっちだったかもな」
お父さんとあずき先輩が、花について話してる。
「ねぇあれは、バラでしょう?」僕は、赤いバラを見つけ、ふたりに言うと……。
「お前凄いな……この前まで赤ちゃんだったのに……」
「もう、赤ちゃんじゃないでしょう! ちゃんとしたお兄さんでしょう」
そう言うとお父さんは――。
「人間は、長い年月をかけて大人になるんだ。だから瑞穂の成長を見てきたあずきにとって、稲穂の成長の早さは特別だし、君たちの様な人間になる事の出来る猫は、僕達人間にしたらみんな特別なんだ。でも……花が1つ1つ違うように、誰かにとっては凄く普通の事で、僕と君たちは垣根のない一緒の場所にいるのかもね? まぁ、本当の所はわからないけどね。 はぁはは」そう言って笑った。
「稲穂……神代家の一族は、俺達を受け止めてくれるほど、懐が大きいけれど、なんか性格がふんわりしていていい事言ってる風に話をまとめて来るからちゃんと、意味考えて話を受け取れよ?なっ」
ってあずき先輩は言った。
ミーンミーンミーンと、蝉の声が聞こえお父さんは、あずき先輩の話など気にしないように「蝉だね…」と、しみじみとに言った。
「最近は、秋は知らぬま過ぎるから、蝉を見て感傷的なるのは早くないか?」
「お盆が過ぎると、自然は、もう秋の準備を始めるように思うから。この蝉が今年の最後の蝉かもしれないと考える方が。浪漫があると思うよ。夜になる気の早い、コオロギの鳴く声を聞く様になったからね」
次は、秋が来る。僕は、ひらがなをおぼえて秋を少し知っている。かき、くり、さつまいも、おちば、さつまいも。とっても美味しいものばかり。
「ほら、秋桜が咲いている」おとうさんの言う方をみるとオレンジ色のコスモスが咲いている。かわいくてきれい。
川からのからの風が吹き、時々涼しい風が僕達に向かって吹いてくる。もうすぐ夕暮れ、本当に日は短くなっている。でも、空にはまだまだ入道雲が、僕達を空から見下ろしている。
そんな世界の真ん中で僕達はこれから楽しくお買い物ってとても素敵かもしれない。
そんな気持ちの僕のすぐ横で、あずき先輩が「さっきから、離れた場所に少しずつ咲いていたコスモスが、みんなオレンジなんだが……コスモスじゃなくて違う種類の花なのか? それともオレンジ色のコスモスだけがこんなに繁殖しているのは凄くないか? なんでオレンジなんだ……」と言っていた。
それからすぐにショッピングモールに着いた。初めて見たショッピングモールは、いろいろあって驚いた、僕はあずき先輩の後ろをついてまわっていただけど、それでも楽しかったんだ。まぁ帰りは、疲れてみんなでバスで帰ったけど……。
家に帰った、お父さんはオレンジ色のコスモスについて調べていたらしい。
「あ……あのコスモスは、キバナコスモスって花の様だけど、赤・白・黄色のは、普通のコスモスで、他にオオキンケイギクってオレンジ色のコスモスに似た花もあるみたいだよ。…………でも、こっちは特定外来生物らしいけど。さっきの話ではないけど……みんな、一緒に見えるよね」
そう、おとうさんは言ったのだった。
猫とお知らせ猫、そして人間。キバナコスモスとコスモス、そしてオオキンケンギク……いろいろ違ってって難しい。
でも、秋のかき、くり、さつまいもいろいろあって、みな美味しい。それかみな食べたい。
おわり
太陽がおうちに帰る少し前の時間に、お母さんが言った。
「今日は、遠くショッピングモールに歩いて行くけど……あずきや稲穂も一緒にいく?」
「僕は行くけど、あずき先輩はどこだろう?」
キッチンで、椅子に座り麦茶を飲んでいた僕は、あずき先輩の眠る段ボールの前までお母さんについて歩いた、そっと段ボールの中を覗く。
段ボールの中でギューギューづめの、あずき先輩は寝ているようだ。
僕が段ボールの中に手を入れて、あずき先輩を撫でてもあずき先輩は、半分目を開けてまた寝てしまった。
「お母さん、あずき先輩は眠い見たい……」
僕は、あずき先輩を撫でながら、段ボールの反対側いるお母さんにそう伝えた。
「そうみたいね、あずきはそのまま寝かせておいてあげましょうか」
その時、僕の手をあずき先輩が、ぐいぐい押し上げてくる。とうとう段ボールのダムが決壊して、あずき先輩がこぼれ落ちた。
あずき先輩は、プルプルと体を振るわせ、2.3歩、進む。
「じゃあ、行くか」と、人間の姿になり格好つけて言った。
「さっきまで、寝てたのに行くの?あずき」
みずほちゃんは少し心配しているようだ。寝起きのあずき先輩は、いつも以上に、のんびりさんなので。
「行かないと、一人は寂しいだろう? 俺は猫なんだぞ?」そう言って、冷蔵庫の中の麦茶をコップいれてゆっくりと飲む。その後あずき先輩は、コップ鼻歌を歌いながら洗う。
あずき先輩は、とっても嬉しいらしい。
「お待たせ」
白い半袖のワイシャツに、濃い青のズボンのお父さんと青いのニットに白の長いスカートのお母さん、みずほちゃんは……。
「見てあずき、今日は、ポロシャツとお揃いのスーカトだよ! かわいいでしょう。」
そう言ってみずほちゃんはクルって回る。
「ふわふわでかわいい!」
そう言うと、みずほちゃんはニコニコ笑ってくれる。
僕達は、扉にしっかり鍵をかけた、お父さんの後を歩いて出掛ける。僕達の前を、みずほちゃんとお母さんが並んで歩く。改めてみると裏道には、沢山の花が咲いていて僕達の目を和ませる。
1番最初、目につくのは、木に咲いたピンクの花。
「木に咲くピンク色の花だから、ハナミズキ? か?」
「あの感じは、サルスベリかもしれないねぇ? 」
「あーそっちだったかもな」
お父さんとあずき先輩が、花について話してる。
「ねぇあれは、バラでしょう?」僕は、赤いバラを見つけ、ふたりに言うと……。
「お前凄いな……この前まで赤ちゃんだったのに……」
「もう、赤ちゃんじゃないでしょう! ちゃんとしたお兄さんでしょう」
そう言うとお父さんは――。
「人間は、長い年月をかけて大人になるんだ。だから瑞穂の成長を見てきたあずきにとって、稲穂の成長の早さは特別だし、君たちの様な人間になる事の出来る猫は、僕達人間にしたらみんな特別なんだ。でも……花が1つ1つ違うように、誰かにとっては凄く普通の事で、僕と君たちは垣根のない一緒の場所にいるのかもね? まぁ、本当の所はわからないけどね。 はぁはは」そう言って笑った。
「稲穂……神代家の一族は、俺達を受け止めてくれるほど、懐が大きいけれど、なんか性格がふんわりしていていい事言ってる風に話をまとめて来るからちゃんと、意味考えて話を受け取れよ?なっ」
ってあずき先輩は言った。
ミーンミーンミーンと、蝉の声が聞こえお父さんは、あずき先輩の話など気にしないように「蝉だね…」と、しみじみとに言った。
「最近は、秋は知らぬま過ぎるから、蝉を見て感傷的なるのは早くないか?」
「お盆が過ぎると、自然は、もう秋の準備を始めるように思うから。この蝉が今年の最後の蝉かもしれないと考える方が。浪漫があると思うよ。夜になる気の早い、コオロギの鳴く声を聞く様になったからね」
次は、秋が来る。僕は、ひらがなをおぼえて秋を少し知っている。かき、くり、さつまいも、おちば、さつまいも。とっても美味しいものばかり。
「ほら、秋桜が咲いている」おとうさんの言う方をみるとオレンジ色のコスモスが咲いている。かわいくてきれい。
川からのからの風が吹き、時々涼しい風が僕達に向かって吹いてくる。もうすぐ夕暮れ、本当に日は短くなっている。でも、空にはまだまだ入道雲が、僕達を空から見下ろしている。
そんな世界の真ん中で僕達はこれから楽しくお買い物ってとても素敵かもしれない。
そんな気持ちの僕のすぐ横で、あずき先輩が「さっきから、離れた場所に少しずつ咲いていたコスモスが、みんなオレンジなんだが……コスモスじゃなくて違う種類の花なのか? それともオレンジ色のコスモスだけがこんなに繁殖しているのは凄くないか? なんでオレンジなんだ……」と言っていた。
それからすぐにショッピングモールに着いた。初めて見たショッピングモールは、いろいろあって驚いた、僕はあずき先輩の後ろをついてまわっていただけど、それでも楽しかったんだ。まぁ帰りは、疲れてみんなでバスで帰ったけど……。
家に帰った、お父さんはオレンジ色のコスモスについて調べていたらしい。
「あ……あのコスモスは、キバナコスモスって花の様だけど、赤・白・黄色のは、普通のコスモスで、他にオオキンケイギクってオレンジ色のコスモスに似た花もあるみたいだよ。…………でも、こっちは特定外来生物らしいけど。さっきの話ではないけど……みんな、一緒に見えるよね」
そう、おとうさんは言ったのだった。
猫とお知らせ猫、そして人間。キバナコスモスとコスモス、そしてオオキンケンギク……いろいろ違ってって難しい。
でも、秋のかき、くり、さつまいもいろいろあって、みな美味しい。それかみな食べたい。
おわり
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