魔王がやって来たので

もち雪

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攻略!謎の塔

階層攻略 その14

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 パーティーに、ラビを加えた僕たちは、今までにない非日常をすごす事になった。

 ミノタウロスの部屋につながる9階層までの道のり、僕たちが魔石確保の為に微生物くんを待っている間、女性陣はラビの恋の応援に夢中だった。

 最終的に、ルナまでラビにほだされて、恋愛成就の祝福をしてあげるまでなっていた。

ーーなんか神社の御守りみたい……? 

 とうとう8階層の前の階段へと進み、僕も思わず「ミノタウロスは、いろいろ苦労人だから、それに漬けこむ事はしないで、下さいね」って余計な事を言ってしまうほどには……。

 うちのパーティーはナビ→ミノの、恋の話に夢中だった。

 そして僕らのパーティーは、ナビより先に8階へとたどり着いく。

「皆さんお帰りなさい。どうでしたか?」

「ただいま! 最上階には居なかったので,1階下の部屋へ行っみる事にしました」

「皆さん、そこまで……」

 ミノタウロスは呆気なく、僕の誘導尋問に引っ掛かってしまう……。 だから余計に心配だが、僕は話を進めた。

 「それで1階へと進む前に、ここでの昼飯をとらせてもらえないかと……」と、言い。ギルドの前の弁当屋で買ったお弁当と、いざっと言う時の為の非常食を出した。

 これだけあれば、ミノタウロスとラビの分も足りるだろう。

「大丈夫ですよ。どうぞ、どうぞ」

「ありがとう、ミノタウロス。でも、その前に会わせたい人がいるのです……。ナビさん、どうぞぉ!」

 僕は覚えた台詞をすべて伝え、安堵のうちに先に座った、みんなの横へと座わった。

 ナビは、今回は控えめに、階段から降りて登場した。それを見てミノタウロスは、とても狼狽していた……。

「ナビさんもう街へ帰ったのではなかったのですか? あなたのお友達が帰ったのはもう1ヶ月も前になりますよ?」

「ミノちゃんが好きで、帰らず残ってました」

「僕は……半獣ですよ?」そう言いながら、やはり少し困り気味で、僕らに目で助けを求めてくるミノタウロス……。

「知ってます。その事について、何か悲しい気持ちをもつている事も知ってます。だから、私がいるとミノちゃんが悲しい気持ちになると思って、部屋を出ましたが……告白出来ずには帰れません。答えが出るまで待ちます。だけど、それまでここで住まわせて下さい。お願いします」

 ナビは、小さく頭を下げた。ミノタウロスも困惑していたが……。

「考える時間をくれるのなら……一度、管理人相談してからで、ないと……。」と、言って僕を見るので……。


「ミノタウロスも、この部屋から出られないのですか?」と、聞く。

「いえ、農作業の手伝いをするので、自由に動けますよ」

 そう言うので、ジャジャーンうちのパーティーに、ミノタウロスが加わった。

 もう、どうするの? うちのパーティー、ゲーム並みに自由度高過ぎでしょう!?
  
      つづく







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