魔王がやって来たので

もち雪

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攻略!謎の塔

階層攻略 その3

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塔の7階層の階層ミノタウロス。牛と人間の半獣。

 彼は、一人小さい小窓からの風景を眺めている。

「僕達の事について気付いてはいないんですかね? 下であれだけ大騒ぎしたのに……」

「気付いてなおも、余裕なのかもしれませんね」

「だいたい、1匹なら全員でかかればやれるだろう? まぁこの塔の魔物は、他とは違い明らかに特殊だ。さっきの階層のコカトリスにしてはタフ過ぎる」

 僕と、フィーナとぬいぬいは前線で話している。ゲームでは、おなじみのミノタウロスだが、彼の行動パターンとかはいまいち把握出来てない。

「ミノタウロスについての神話などについて、わかる事ってありますか?」

「あの魔物自体は、こちらで案外、馴染深いが、お前が名前を知っている神話に関して知る者と言えば、勇者と共にあるアルト家のルイスくらいだろう。知っているのは」

 ぬいぬいは腕を組みながら、そう答えた。彼の洋服も僕と同じようにいくらかは破れていた。

「では、彼に聞いてきます」

 ルイスは、ルナに治療を受けていた。

「ルイス、怪我の調子はどう?」
 僕は彼の横に小さく座り彼の様子を見る。傷と服の破損はそこまで酷くない様だ」

 「あぁ……ハヤト、怪我自体は少なかったのですが、そのせいで太ももと傷を放置してたらさっき思いっきり血をはいてしまって、どうやら蛇に噛まれていても神経がマヒしていて気付かなかった様です。そしてまぁ、ルナにお世話になっているところです」

「それは、大変だったね……しばらくの間、やすんでいるといいよ。血の消失はしばらく時間がかかると聞いたし、その代わりと言っては何だけど……僕の世界のミノタウロス神話についてわかる事があればあれば教えて欲しいんだけど……」

 僕は、そう言うとルイスは、「うち所蔵の書物にその話がありましたが、御婦人の前でする話ではないので、向こうへ一度行きましょか」

「いえ、私の事はお気になさらず、私もいろいろ覚悟をしてまいりました。どうぞこの場でお話しください」

 そうルナが言うので、僕とルナの前でルイスは教科書の話の様に、彼は話した。ルナは不可解と言う顔をしている。

「あっ……ルナ、その国の神話は、たぶん原始的な生きる事の業など書かれているし、生まれる事はまぁ……そう言う行為の連続だから、人々に馴染みやすかったんじゃないかな……僕もそれら神話を、一時期読み漁った事はある。神様の系統とか凄いしね」

「そうですね。お気を使わせてしまったようで……私は大丈夫です」

「ミノタウロスについては生まれの事情で、仕方ない部分もあるが、この場では倒せなければならない。しかしルイスの話が、そのままならば女性陣については引いてもらわざるおえないかもしれない……」

 ミノタウロスについてあまり知らなかったが、彼もオークと同じ凌辱系の魔物の可能性があった。だが、彼はその血筋の良さとただ一人である事から、そちらではなく、勇猛な半獣の方にスポットライトが当たった様に思われた。
 
 そして女性陣の一時的な撤退については、ルナも判断はつきかねるようだった。なので僕は、たぶんこのパーティーの中で1,2を争うだろう強さの、シルエットのもとへ行き事のあらましを話し、彼女に最悪の場合は女性陣を先導して逃げる事を頼んだ。

 そして彼女の答えは「100の力が出せないのならば撤退したら?」だった。

「100の力と僕らが倒れ勝敗が決まるまで、戦い抜けない事を言っているの?」

「そうよ。ルナを助けるのはわかる。最後の生命線だもの。でも、女性陣をどう助ける為に撤退の時を見計らっているようならここで撤退した方がいい。そして男だけのパーティーを組んで行くべきね、そうでなければもう帰れない場所に行くべきではない」

 そう言って彼女は、階を上がりミノタウロスを見に行ってしまった。

「ハヤト、ひどい顔です」
 そう言ってフィーナは僕の後ろから現れ、僕の顔を押して、離して、押すを繰り返した。

「シルエットの話を聞いてしましたが、もちろん、そういう事になるのは許せません。絶対殺します! でも、今回のミノタウロス絶対倒せない相手でしょうか?」

「この塔の魔物の強さはアンバランスで、それは僕にはわからない」

「そして私達は敗戦しても逃げられるかはわからない。でも、このミノタウロスはやはりおかしいです。大騒ぎしたのに、そして覗き込む私達に気付きもしない。この塔の不可解さは、なんなんでしょう? 半獣ならばそれだけ知恵があるはずなのに、今はただ窓の向こうを見つめている」

 彼女の言う事はもっともだが、僕は彼女が大切過ぎて正確な判断も、判断を委ねる事も出来ずにいた。

「ほらまた、ひどい顔をしています。大丈夫貴方の仲間を信じて、彼らと話してみましょう。きっと道は開けます」

 そう言って彼女は僕を連れてみんなのもとへ連れて行く。僕はそんな彼女の後ろをただついて行くしか出来なかった。

          つづく
 
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