魔王がやって来たので

もち雪

文字の大きさ
上 下
157 / 270
旅立った僕達

魔物使いは居ませんか?

しおりを挟む
 夜の砂漠のど真ん中。その隣りには、ピラミッド。
 
 そしてそれを守る、スフィンス!

「本当初めて見ました」

「俺は聞くのも初めてだよ」ぬいぬいが、らくだの鞄の中を探りなか言う。

「スフィンス、ピラミッドの守護者と言うか、ここへ勝手に住み着いた魔物です。まぁ、ここに居る事を知られなければ、ピラミッドを目印として誰かしら通りますからね。クイズを出すと一部で言われて居ますが、ここのスフィンクスは2匹居ます。1匹が質問を出す内に2匹目が、隙を見て喰らいつくという習性を持って居ます」

 今回のクエストは、安全をきして全員参加だ。

 前衛を今日は、3枚、後衛としてルイス、ぬいぬい、フィーナ、ウンディーネだが、水分の少ない砂漠で、彼女はグロッキー気味普段から白い顔が月明かりの下余計、青白く見えるルナが懸命に介護するがやはり少し元気がないみたいだ。シルエットは、その横で、ウンディーネと僕らを座って見ている。

 「このまま行きますか」
 僕は、ウンディーネの居ないメンバーで、戦う事をゴーサインをだした。

「ほらこれを着ろ」

 彼はが、僕らに手渡したのは、ケーブよりもっと大きな布だった。それをかぶり装備を隠す、知能の高い魔物には、警戒するに越した事はないなだろう。

 僕達、弱々しい素振りで、体育館位の獅子の様なスフィンスを避けて歩いた。しかしスフィンスは、僕たちの前に回り込んだ。
 
「お前問おう、朝は一歩足で…………」
 お決まりのクイズを話しだす、だがスフィンスは関心な事を言わかった。問題に答えても許すも、逃すも言わなかったのだ。

「夜には」と、スフィンスが言った時、砂漠の砂が動いた。そこからもう一匹の獅子が隠れており僕に襲いかるのに、口を開け襲って来た。
 しかしぬいぬの魔法の罠に引っかかり、多くの剣を浴びて倒れた。

 目の前の獅子は、その様子を瞳孔の開いた様な目でみつめると、言葉を話すのを止め咆哮のみを、僕達に浴びせかける。
 そして倒れたつれあいのもとへ飛んで行くと、その体を何度もその鼻先で揺り動かす。

 それを僕達は、剣先をそいつに向けただ見ていた。

 倫理的に言っても多くの人間を殺めた、魔物殺しても問題ないだろう。でも、圧倒的優位の立場であるからかこそ待った、ただそれだけ。

 つれあいの体が、ふたたび起きる事がない事を確認した、スフィンスは敵意のこもった目で、攻撃をふたたび開始した僕らの攻撃を右や左と避けながらこっちにむかってくる、安全の為に場所を移動していた僕達3人の目前で、下から鋭く突き出た僕の土の魔法によって顎から貫かれ生き絶えた。

 その時影から飛び出て来た。軽車両のクルマより小さな何かが飛び出してやがて歩き出す。そして僕らとスフィンスの間で足を止め。
 何も理解出来ないかの様に、子供のスフィンスは立ち尽くす。そして僕の前来た。

 ラッキーな事に、このスフィンスには、両親の様に僕らには殺意が無く。僕の匂いをずっと嗅ぎ……そしてころっとお腹をみせた。

「可愛い」
「でも、どうします? ハヤトさん将来的にはあのスフィンスの様になりますよ?」

 ミッシェルの言う事はもっともだった。

「魔物の使いってジョブいるの?」

「さぁ、そう言う事は、ルイスさんか、ぬいぬいさんに聞いた方が……」
 
 ミッシェルも測り兼ねながら、チビスフィンスを撫でている。2人に撫でなれご満悦なチビスフィンス……、仕方ないので、僕も撫でながら待った。

 すぐにぬいぬいと、ルイスがやって来て、魔法学校で独学で極める者はいるが、絶対数は少ないという事言いながら撫でているぬいぬいに、撫でながら聞いた僕。

 そして思わぬところから吉報が、ルナによると聖印と言うものをすれば馬や牛程度には大人しくなるそうだった。
 魔王に、「新しい部下です」って押し付けないでいいようで安心した。きっと引き取ってくれるだろうが、絶対小言は言われた事だろう。

 とりあえず塀の外までに、連れて行く事になって僕が乗っていったのだが。もふもふだった。

 長い時間をかけて、街の外まで一人休み休み帰り着いたが、僕を見つけ駆け寄って来たルイスが言うには、魔物使い用の施設があるが、聖印をいれてからでないと使えないらしい。

 そして一番困ったのが、魔物使いが居ない事だった。

 可愛いクリクリした目のスフィンスが、僕を見ている。

「あ……パパだよ?」

 僕に新しい扶養家族が、また新たに出来てしまったのだった……。

 つづく

 

 
 
 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。

アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。 両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。 両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。 テッドには、妹が3人いる。 両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。 このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。 そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。 その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。 両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。 両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…   両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが… 母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。 今日も依頼をこなして、家に帰るんだ! この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。 お楽しみくださいね! HOTランキング20位になりました。 皆さん、有り難う御座います。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

婚約破棄?一体何のお話ですか?

リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。 エルバルド学園卒業記念パーティー。 それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる… ※エブリスタさんでも投稿しています

処理中です...