143 / 204
旅立った僕達
ソイルドソレルの街のギルド長のサルメス
しおりを挟む
新しく降り立ったばかりの街。
賑わう人だかりの中、『大蛇の牙』のメンバーの一人を、魔法の蔦でグルグル巻きにしたまま、その片方の先の蔦を持って歩く。
少年の妹と親にはには、自警団か、ギルドに逃げろと言って来たがそれでも、全員の安全をふたたび確認するまで気が抜けない。
仲間達も多分大丈夫だろが、絶対はないだろう……。
「出来たらもっと早く歩いて」
そう言いながら、蔦の力を強める。
「こんな所で、早く歩けるかこんちきしょう」
悪態をつく男の歩調に合わせながら進む、苛立つ時間は、少年の「あそこがギルドだよ」ッという声に一旦終わったが、すべてを終わらすのはまだまだ時間がかかりそうだ。
ギルドの奥へと通されると、ルイス達と少年の妹と母親がさきについていた。
僕達はそのままいかにも海の男という感じの、ギルド長のサルメスと面会する事になった。
「街に来るその日のうちの内に騒ぎを起こすとは、さすが勇者と言ったところかおもしろい。俺が、サルメスこのギルドのギルド長だ!」
「勇者を名乗らせて貰っている草薙ハヤトです。よろしくお願いします」
彼は僕の手を握りぶんぶんと振りながら握手すると、その手をほどきながらすぐ僕の関わる案件へと会話を移した。
「では、本題に移るがお前の捕らえた男は、『大蛇の牙』の一員だ。でだ、勇者様はそいつらをどうしたい?」
サルメスもレンと同じで、僕をはかりにかけて見定めようとするもの言いをする。そういうがこの世界では、偉くなるのかそれともただの偶然かは、僕にはわからない。
「僕は、この街へ来たばかりで何も詳しく知らず、今までの常識で悪として連れてきました。だからいろいろ『大蛇の牙』の情報が欲しいです。すべて仲間を、捕まえる事が容易なのか、逆に逆恨みされ収容所を破壊して味方を助け出す様なグループなのか、そういうところが詳しく聞きたいです」
「破壊するようなグループだったらどうする? お前はまだ目の曇りがないまだ人を殺したことはないだろう? だが、この街の為にだけに、人を殺すのか? お前が、縁もゆかりも無い人間達をだ」
「そい事は考えた事はありますが、例えば低級のギルドクエストに連れて行き、死んだら死んだにするとか……、そのボスの家に乗り込んで改心するまでただ、食事を落とし続けるとか」
「落として改心すると思うか?」
サルメスは、僕の答えにまゆげを八の字にして僕に質問した。
「わかりません……相手の尊厳がなくなるまでただ落とし続ければどうにかってところでしょうが、そういう場所で育った人間には聞かない方法だと思うので、今度は寝ない様に、布団から叩き落とし続けるかもしれませんね」
「お前は、弩級の馬鹿だな。だが、おめでとう。今回はそれはしなくて良さそうだ。やつらはまだ出来たばかりのグループで、こちらとしても自警団と連携をとる事も後回しにするような雑魚ばかりだ。だが、勇者が絡んだ事で、あいつらのランクが上がった。だから、今自警団に人を行かせた。早くするとあいつら今晩は留置所で眠る事になる。とりあえずお前は来たばかりだ、ゲストハウスで少しは休め」
彼に促され、僕達が席から立ち上がった時、ものすごい音が受付の方からした。僕達がドアから出ると馬車が窓ガラスにつっこん炎をあげている。しかしまわりの冒険者達は馬を外すと、面倒くさそうに魔法でその馬車事土の魔法で粉砕してしまった。・
「怪我人の救助を早くしろ!!」
「馬の治療をしてやれ」
怒号が飛び交うが、怪我人も偶然いた冒険者に治療されていく。死人が居ないのを確認すると、ギルド長のサルメスは笑いながら言う。
「おもしろいあいつ等はギルドと大戦争を起こすつもりらしい、ならあいつ等がどれだけ惨めで弱々しい、牙の無いヘビなのか教えてやろう」
「いや……これは全然笑えないでしよう……」
「まぁそう言うな勇者様まで登場する祭りはそうない、楽しくなるのも仕方ないだろう?」
「そんなもんですかね」
僕のこの街の1日目は、まだまだおわらそうだ。
つづく
賑わう人だかりの中、『大蛇の牙』のメンバーの一人を、魔法の蔦でグルグル巻きにしたまま、その片方の先の蔦を持って歩く。
少年の妹と親にはには、自警団か、ギルドに逃げろと言って来たがそれでも、全員の安全をふたたび確認するまで気が抜けない。
仲間達も多分大丈夫だろが、絶対はないだろう……。
「出来たらもっと早く歩いて」
そう言いながら、蔦の力を強める。
「こんな所で、早く歩けるかこんちきしょう」
悪態をつく男の歩調に合わせながら進む、苛立つ時間は、少年の「あそこがギルドだよ」ッという声に一旦終わったが、すべてを終わらすのはまだまだ時間がかかりそうだ。
ギルドの奥へと通されると、ルイス達と少年の妹と母親がさきについていた。
僕達はそのままいかにも海の男という感じの、ギルド長のサルメスと面会する事になった。
「街に来るその日のうちの内に騒ぎを起こすとは、さすが勇者と言ったところかおもしろい。俺が、サルメスこのギルドのギルド長だ!」
「勇者を名乗らせて貰っている草薙ハヤトです。よろしくお願いします」
彼は僕の手を握りぶんぶんと振りながら握手すると、その手をほどきながらすぐ僕の関わる案件へと会話を移した。
「では、本題に移るがお前の捕らえた男は、『大蛇の牙』の一員だ。でだ、勇者様はそいつらをどうしたい?」
サルメスもレンと同じで、僕をはかりにかけて見定めようとするもの言いをする。そういうがこの世界では、偉くなるのかそれともただの偶然かは、僕にはわからない。
「僕は、この街へ来たばかりで何も詳しく知らず、今までの常識で悪として連れてきました。だからいろいろ『大蛇の牙』の情報が欲しいです。すべて仲間を、捕まえる事が容易なのか、逆に逆恨みされ収容所を破壊して味方を助け出す様なグループなのか、そういうところが詳しく聞きたいです」
「破壊するようなグループだったらどうする? お前はまだ目の曇りがないまだ人を殺したことはないだろう? だが、この街の為にだけに、人を殺すのか? お前が、縁もゆかりも無い人間達をだ」
「そい事は考えた事はありますが、例えば低級のギルドクエストに連れて行き、死んだら死んだにするとか……、そのボスの家に乗り込んで改心するまでただ、食事を落とし続けるとか」
「落として改心すると思うか?」
サルメスは、僕の答えにまゆげを八の字にして僕に質問した。
「わかりません……相手の尊厳がなくなるまでただ落とし続ければどうにかってところでしょうが、そういう場所で育った人間には聞かない方法だと思うので、今度は寝ない様に、布団から叩き落とし続けるかもしれませんね」
「お前は、弩級の馬鹿だな。だが、おめでとう。今回はそれはしなくて良さそうだ。やつらはまだ出来たばかりのグループで、こちらとしても自警団と連携をとる事も後回しにするような雑魚ばかりだ。だが、勇者が絡んだ事で、あいつらのランクが上がった。だから、今自警団に人を行かせた。早くするとあいつら今晩は留置所で眠る事になる。とりあえずお前は来たばかりだ、ゲストハウスで少しは休め」
彼に促され、僕達が席から立ち上がった時、ものすごい音が受付の方からした。僕達がドアから出ると馬車が窓ガラスにつっこん炎をあげている。しかしまわりの冒険者達は馬を外すと、面倒くさそうに魔法でその馬車事土の魔法で粉砕してしまった。・
「怪我人の救助を早くしろ!!」
「馬の治療をしてやれ」
怒号が飛び交うが、怪我人も偶然いた冒険者に治療されていく。死人が居ないのを確認すると、ギルド長のサルメスは笑いながら言う。
「おもしろいあいつ等はギルドと大戦争を起こすつもりらしい、ならあいつ等がどれだけ惨めで弱々しい、牙の無いヘビなのか教えてやろう」
「いや……これは全然笑えないでしよう……」
「まぁそう言うな勇者様まで登場する祭りはそうない、楽しくなるのも仕方ないだろう?」
「そんなもんですかね」
僕のこの街の1日目は、まだまだおわらそうだ。
つづく
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる