125 / 204
それでも少しずつ歩む日々
書類提出に向け
しおりを挟む
旅の為の書類を書き終えた。
しかしヘンテコだった。僕とフィーナとウンデーネは、ルイスを捕まえて書類を書いたのだけど。
書類を書くにあたってまず、こちらの言葉を書けているか? からのチェックから始めてどうやら僕の名前は書けているらしい。
じゃー向こうの漢字で名前を書いてみると、宣言し見せるとルイスには読めないらしい。漢字を知っているフィーナは『漢字で、名前が読めます』と言う。
じゃー2枚の紙を混ぜて、二人に見せると――。
「えっ……両方とも読めます……」と、驚くルイス。
「漢字は、こっちです」フィーナはそう言うので、漢字の方にの裏に〇を付けて、何度か見せてみる。そうすると、正解しない回も出る。それを伝えて見せると魔界特有の文字で最後は見えだしてカオスの状態になってしまった。
「狐でもそう言う事は出来るのですが、無意識で行うと言うのは難しいです」
「勇者ってどうなっているんですか?」と、最後にはルイスに言われる始末になってしまった。
そんな中でウンディーネだけが、ルイスに書いて貰った見本の自分の名前を一人もくもくと練習させられ、「私も話に参加したいのにな」とふてくされながら頑張っていた。
それでも名前さえ書ければ、後はチェックを入れるだけの異世界から来た、勇者仕様の優しい書類になっている。
それでもところどころで、死後の埋葬の仕方や、葬儀を知らせたい人などの質問が書かれていて驚かされる。
「フィーナは、埋葬はなんて書いた?」
「秘密です」
「秘密なのか……じゃ、僕はフィーナと一緒でて書いておこう」
「それじゃ――決められなくなりますから、ちゃんと書いておいてください」
「でも、フィーナと一緒って書いたから……」
「私もそう書きました」
フィーナが顔を赤らめて書類を見せて来る。
「フィーナ……」
「フィーナも主様も川に流す方式にしない?」ウンディーネが、笑顔でそう薦めて来た。
「水に流され、水の微精霊に戻る貴方と違って、人間は川に流す方式は却下です」
それもあっけなくルイスに却下され、「勇者様も魔界では死体が残る方がまれなので、大丈夫ですよ」と身も蓋もないアドバイスを僕にくれる。
「じゃあさ――ルイス、バスってあるんだけど、乗り合い馬車の乗り場固定されているのだけれど」
「「はい」」
「乗り場固定された場所に、バス停って目印を置くんだけど……それを毎日動かして、自分の家の前に移動させて移動距離0って与太話あるんだけど」
そう、僕が与太話で言った話。
「そう言うのはどこにでもありますが、毎回、国家の民衆同士の心の中で見えない内に関係が悪くなるので、大問題になるやつです」
「魔界でも魔王様が出る案件ですね。まぁ魔界は、荒野すぐてそんな事はあまりおきないでしょうけど。人間界となら大問題です」
それは、こうやって魔界の執事と魔界の補佐官によって否定された。……勇者の執事だったか。
「出来た!」やっとウンディーネが、本番を終えた。
「拝見します」ルイスの検査をしているところを、なんとなく眺める。ルイスの動きが止まっている。書類には、ウンデイーネ……。
「うん……難しい所ですが……いざ、となったらゴリ押ししましょう!」
と言うわけで、国家間では、難しいごり押し行為も個人間では、まぁ時として行われますよね。
と言うわけで、僕らは城の事務室へと参上した。
すぐ手続きをした、現地の仲間と違い最後まで時間がかかった、異国出身組の僕とフィーナは、すんなり書き加われた身分証明書のギルドのカード受け取って終わった。
ウンデーネはやはり止められたが、赤で横に2本線引いかされ、本人に赤のペンを渡して小さなィを下に書かせたら、ギルドの身分証明書と見比べて書類提出と共にカードに記載されあっさりとおわった。訂正印の必要も無し。
あっさりとあっけなく僕らは旅立てる事になった。
「後は、旅立ちの祝賀パーティーと見送りのパレードだけですね」
と、さっさりルイスが言うが、それはそれで重い。むしろそちらの方が重いよと、頭を抱えたのであった。
つづく
しかしヘンテコだった。僕とフィーナとウンデーネは、ルイスを捕まえて書類を書いたのだけど。
書類を書くにあたってまず、こちらの言葉を書けているか? からのチェックから始めてどうやら僕の名前は書けているらしい。
じゃー向こうの漢字で名前を書いてみると、宣言し見せるとルイスには読めないらしい。漢字を知っているフィーナは『漢字で、名前が読めます』と言う。
じゃー2枚の紙を混ぜて、二人に見せると――。
「えっ……両方とも読めます……」と、驚くルイス。
「漢字は、こっちです」フィーナはそう言うので、漢字の方にの裏に〇を付けて、何度か見せてみる。そうすると、正解しない回も出る。それを伝えて見せると魔界特有の文字で最後は見えだしてカオスの状態になってしまった。
「狐でもそう言う事は出来るのですが、無意識で行うと言うのは難しいです」
「勇者ってどうなっているんですか?」と、最後にはルイスに言われる始末になってしまった。
そんな中でウンディーネだけが、ルイスに書いて貰った見本の自分の名前を一人もくもくと練習させられ、「私も話に参加したいのにな」とふてくされながら頑張っていた。
それでも名前さえ書ければ、後はチェックを入れるだけの異世界から来た、勇者仕様の優しい書類になっている。
それでもところどころで、死後の埋葬の仕方や、葬儀を知らせたい人などの質問が書かれていて驚かされる。
「フィーナは、埋葬はなんて書いた?」
「秘密です」
「秘密なのか……じゃ、僕はフィーナと一緒でて書いておこう」
「それじゃ――決められなくなりますから、ちゃんと書いておいてください」
「でも、フィーナと一緒って書いたから……」
「私もそう書きました」
フィーナが顔を赤らめて書類を見せて来る。
「フィーナ……」
「フィーナも主様も川に流す方式にしない?」ウンディーネが、笑顔でそう薦めて来た。
「水に流され、水の微精霊に戻る貴方と違って、人間は川に流す方式は却下です」
それもあっけなくルイスに却下され、「勇者様も魔界では死体が残る方がまれなので、大丈夫ですよ」と身も蓋もないアドバイスを僕にくれる。
「じゃあさ――ルイス、バスってあるんだけど、乗り合い馬車の乗り場固定されているのだけれど」
「「はい」」
「乗り場固定された場所に、バス停って目印を置くんだけど……それを毎日動かして、自分の家の前に移動させて移動距離0って与太話あるんだけど」
そう、僕が与太話で言った話。
「そう言うのはどこにでもありますが、毎回、国家の民衆同士の心の中で見えない内に関係が悪くなるので、大問題になるやつです」
「魔界でも魔王様が出る案件ですね。まぁ魔界は、荒野すぐてそんな事はあまりおきないでしょうけど。人間界となら大問題です」
それは、こうやって魔界の執事と魔界の補佐官によって否定された。……勇者の執事だったか。
「出来た!」やっとウンディーネが、本番を終えた。
「拝見します」ルイスの検査をしているところを、なんとなく眺める。ルイスの動きが止まっている。書類には、ウンデイーネ……。
「うん……難しい所ですが……いざ、となったらゴリ押ししましょう!」
と言うわけで、国家間では、難しいごり押し行為も個人間では、まぁ時として行われますよね。
と言うわけで、僕らは城の事務室へと参上した。
すぐ手続きをした、現地の仲間と違い最後まで時間がかかった、異国出身組の僕とフィーナは、すんなり書き加われた身分証明書のギルドのカード受け取って終わった。
ウンデーネはやはり止められたが、赤で横に2本線引いかされ、本人に赤のペンを渡して小さなィを下に書かせたら、ギルドの身分証明書と見比べて書類提出と共にカードに記載されあっさりとおわった。訂正印の必要も無し。
あっさりとあっけなく僕らは旅立てる事になった。
「後は、旅立ちの祝賀パーティーと見送りのパレードだけですね」
と、さっさりルイスが言うが、それはそれで重い。むしろそちらの方が重いよと、頭を抱えたのであった。
つづく
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる