102 / 204
それでも少しずつ歩む日々
そばに居られれば
しおりを挟む
僕が目を覚ますと、綺麗な女性に、僕の頬を指で押されていた。
「あっ、目を覚ました。黒髪に、ブラウンの瞳は、よしのと同じなのね」
紫の髪の魅力的な女性が、後に向かって語りかける。
彼女の後には、フィーナが居て――。
「フィーナ!」
「は、はい!」彼女は、目の前の女性の横から出て来て、僕の前に立ちもじもじとしている。
「ハヤト会いたかった……、でも急に決まってしまって、可愛い洋服では無いし……」
「大丈夫……フィーナは、いつでも可愛いし、僕なんて昨日死にかけてぼろぼろです」
僕が彼女の頬を、触る現実は幻とはモチモチ度が、100倍位違う。彼女は僕の手に手を乗せて……。
白銀髪と金色の瞳全てが、幻の以上。
そして僕を見つめて彼女の笑う顔は……、僕の胸が、グッと締め付けられるようで……。頭のネジが飛んでいく感じがした。
彼女の手を取り、走り出したいくらい。ここじゃないどこかへフィーナを、さらって行きたいとさえ思った。そうすれば、何も気にせず2人きりだ。
「あら、いいところだったのに……」
フィーナと一緒に現れた女性が、そう言うので、視線の先を見ると……ルイスが、戸惑いと少し嫌悪感を混ぜた様な顔で少し開いた扉の隙間で朝食を抱えて固まっていた。
「ルイスどうしたの? 主様に朝の挨拶するんだから早くそこをどいてー」
と、ウンディーネの声もする。
僕はズボンを、穿いている事を確認すると、
「ちょっとごめん、うちの執事に紹介するから」
そう言うとベッドから降り、彼女の横を通って、扉を開ける。
「朝食ありがとう」
と、朝食を受け取り、一旦テーブルに置く。
フィーナ達となぜか自信満々の彼女の連れ、執事のルイスとウンディーネは、向かい合って立つ。
「執事のルイスです。何でもお気軽にお申し付けください」
彼は、手を胸に置き素敵な微笑みを浮かべる。あんな彼は久しぶりて、逆に新鮮……。
「ウンディーネと言います。主様のハヤトとは精霊と人間の理の中での永遠の誓いを致しました。宜しくお願いします」
ウンディーネが、そう言うとフィーナと一緒に来た彼女が。
「まぁ」と、言ってフィーナの方を楽しげに振り帰る、僕の部屋の人々はフィーナに集中し彼女を見る。
「魔王様の直属部下で、白銀狐のフィーナです宜しくお願いします。」
僕は、彼女にウンディーネと張り合って欲しいわけではないが、僕との関係に触れられないのも寂しいものがあった。
でも……。
「私は魔王様の城で、居候をしているシルエット。私は強い男が好きなの、皆さんよろしくね」
そう言って彼女は、ウインクする。赤い瞳……。不思議な色だ。
「そして……フィーナの事なんだけど、僕の恋人なんだ。彼女の里の事について僕は、知る必要がある。それについていろいろお願いする事もあるだろうけどよろしくお願いします」
「皆さんに、お願い出来る立場では、無いのですが私からも宜しくお願いします」
そうして二人で、顔をあげフィーナ目が合うと2人で、笑った。
先は、遠く道は険しいのかもしれない。
でも、やっとスタート地点に立てた気がした。彼女が、隣にいてくれるだけで、世界は事足りていた。
つづく
「あっ、目を覚ました。黒髪に、ブラウンの瞳は、よしのと同じなのね」
紫の髪の魅力的な女性が、後に向かって語りかける。
彼女の後には、フィーナが居て――。
「フィーナ!」
「は、はい!」彼女は、目の前の女性の横から出て来て、僕の前に立ちもじもじとしている。
「ハヤト会いたかった……、でも急に決まってしまって、可愛い洋服では無いし……」
「大丈夫……フィーナは、いつでも可愛いし、僕なんて昨日死にかけてぼろぼろです」
僕が彼女の頬を、触る現実は幻とはモチモチ度が、100倍位違う。彼女は僕の手に手を乗せて……。
白銀髪と金色の瞳全てが、幻の以上。
そして僕を見つめて彼女の笑う顔は……、僕の胸が、グッと締め付けられるようで……。頭のネジが飛んでいく感じがした。
彼女の手を取り、走り出したいくらい。ここじゃないどこかへフィーナを、さらって行きたいとさえ思った。そうすれば、何も気にせず2人きりだ。
「あら、いいところだったのに……」
フィーナと一緒に現れた女性が、そう言うので、視線の先を見ると……ルイスが、戸惑いと少し嫌悪感を混ぜた様な顔で少し開いた扉の隙間で朝食を抱えて固まっていた。
「ルイスどうしたの? 主様に朝の挨拶するんだから早くそこをどいてー」
と、ウンディーネの声もする。
僕はズボンを、穿いている事を確認すると、
「ちょっとごめん、うちの執事に紹介するから」
そう言うとベッドから降り、彼女の横を通って、扉を開ける。
「朝食ありがとう」
と、朝食を受け取り、一旦テーブルに置く。
フィーナ達となぜか自信満々の彼女の連れ、執事のルイスとウンディーネは、向かい合って立つ。
「執事のルイスです。何でもお気軽にお申し付けください」
彼は、手を胸に置き素敵な微笑みを浮かべる。あんな彼は久しぶりて、逆に新鮮……。
「ウンディーネと言います。主様のハヤトとは精霊と人間の理の中での永遠の誓いを致しました。宜しくお願いします」
ウンディーネが、そう言うとフィーナと一緒に来た彼女が。
「まぁ」と、言ってフィーナの方を楽しげに振り帰る、僕の部屋の人々はフィーナに集中し彼女を見る。
「魔王様の直属部下で、白銀狐のフィーナです宜しくお願いします。」
僕は、彼女にウンディーネと張り合って欲しいわけではないが、僕との関係に触れられないのも寂しいものがあった。
でも……。
「私は魔王様の城で、居候をしているシルエット。私は強い男が好きなの、皆さんよろしくね」
そう言って彼女は、ウインクする。赤い瞳……。不思議な色だ。
「そして……フィーナの事なんだけど、僕の恋人なんだ。彼女の里の事について僕は、知る必要がある。それについていろいろお願いする事もあるだろうけどよろしくお願いします」
「皆さんに、お願い出来る立場では、無いのですが私からも宜しくお願いします」
そうして二人で、顔をあげフィーナ目が合うと2人で、笑った。
先は、遠く道は険しいのかもしれない。
でも、やっとスタート地点に立てた気がした。彼女が、隣にいてくれるだけで、世界は事足りていた。
つづく
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる