94 / 204
王の命
一掃作戦 全編
しおりを挟む
僕達は、修学旅行で一緒に歩く学生の列の様に、ただ集まり歩いていた。
今回の一掃作戦は、中級以上の冒険者も参加が出来る。多くの冒険者が来年の検定に備え、どれほどの立ち位置に自分たちのパーティーがいるのか力試し的なイベントとして人気だった。中には、自分を上級ランクに売り込もうと必死な者も居る。何枚かの名刺を貰い同じ枚数だけ渡した。
なので、やはり今回も開幕ダッシュをして蔦に連れ去られるもの少なからずいたのである。
「参加者の皆さん、蔦自体が大変危険な魔物です。絶対に木で作られた道だけを通ってください! 大変危険です」
とアナウンスされている。横を、炎の魔法で草を焼きながら進もうとして、水中に足から引っ込まり込まれる冒険者までいた。すぐさまアナウンスは、荒々しくなり。
「木の上を歩けよ! そんな事もわからねぇ馬鹿は早く帰れ! はい、出ました! 川の中歩こうとした奴! はい、さようなら~。」と言うようアナウンスにやがて変わった。兵士は荒々しい職業だからしかたない。
しかし検定の時の様な切迫感はあまりなく、アナウンスを聞いて笑いがまで起こる。
何せ上級にまでなった連中は、すぐさま魔法を、使い被害者を水漬けにし辺り一面を焼け野原にしてしまったり、被害者のスピードを頭に入れて彼の周りの蔦を切ってしまう猛者まで普通に出て来る。それ自体もショーや勉強の一つして楽しめる環境になっている。
そんな中で、僕達のパーティもくちゃべりながらふたたび、割り当てられた蟻の巣に向う。
「皆さん、なんでエクストラの階級なのに、僕だけ上級のままなんですかねぇ……」
ミッシェルが、そう愚痴を言うが、すかさずルイスが選択を迫る。
「わたし達と共に、この国から旅立つ気があれば私からその旨を伝えれべばほぼエクストラは取れますが、どうしますか?」
「それは絶対にいやです。本業がありますし、ところですぐに旅立つわけではないですよね? 僕の事を兵士事務所で、ヘッドハンティングしておいてすぐお払い箱は酷くないですか?」
(ミッシェルをヘッドハンティング? そんな過去はない……)
「えぇ~ミッシェル、一緒に行こうよ」オリエラが、彼の横で親しみをこめてそう言うが――。
「例え、オリエラ様の頼みでも、それは出来ませんよ。普通の僕には普通の素敵な、人生計画がありますから」
さすが、ミッシェル、誰に対しても強いな……利益絡むと折れるけど。
「せっかく友達になれたのに残念だな……」
「ミッシェル、悪いけど案外僕達は早くここを旅立つ事になるかもしれない、僕がこの地やらなければならい大仕事の王の呪いを解く、ギルドクエストのオファーがもうすぐあるだろうと、レンギルド長に、今日、直々に言われたところだからね」
「やはり、私ではなくハヤトがやる事になったんだね……」
ウンディーネ、ルイス、以外の他のパーティーメンバーもギョっとして、オリエラの事を見る。それだけこの王の呪いを解く件について知れ渡っていたら、オリエラが知っていても当然の事かもしれない。
「主様、どういう事?」ウンディーネは、きょとんとした顔をしているが、良くない事だとはわかったようだ。
「今から、一掃作戦だから家に帰ってから話すよ。全員で、やるとしても危険には変わりないしね」
「わかった、ではすぐに終わらせる」
彼女は真剣な顔つきで、そう言うが……一抹の不安があった。僕は彼女の顔色を窺いながら……。
「ウンディーネ、でどうするのかな?」
「貫く雨を降らせてすべての、魔物串刺しにする。」彼女はとても真剣で、きっと可能な事なのだろう。しかし……。
「そんなことしたら、アリの巣が崩壊してしまうじゃないですか!? そうなったら、どれだけの魔石が埋まってしまか!? もうこの水の精霊は……」
誰隔てなく噛みつくチワワ、ミッシェルがウンディーネに噛みつく、蛮行とはこの事だ。
「いいですか……ウンディーネ、お金がないとお買い物デートも行けませんよ! ハヤトさんに素敵な服もプレゼントしてあげれませんよ……」
「ハヤトとデートが台無しになっちゃう」
ウンディーネは、ショックを受けて黙り込む。
(僕は、ウンディーネにお金出して貰うの?)
「わぁ……ルイスさんいう通り聞くもんなんですね」ってミッシェルは、僕に小さい声で言う。そう言われて返す言葉も無いんだが……。
「付きましたよ」「みんなで、また頑張ろう!」
先頭を歩いていた、ルイスとオリエラが到着を知らせる。どうやら、アリの巣に着いたみたいだ。しかし、ちょっと待て、ルイスは日頃ミッシェルに何を教えているんだ!?
つづく
今回の一掃作戦は、中級以上の冒険者も参加が出来る。多くの冒険者が来年の検定に備え、どれほどの立ち位置に自分たちのパーティーがいるのか力試し的なイベントとして人気だった。中には、自分を上級ランクに売り込もうと必死な者も居る。何枚かの名刺を貰い同じ枚数だけ渡した。
なので、やはり今回も開幕ダッシュをして蔦に連れ去られるもの少なからずいたのである。
「参加者の皆さん、蔦自体が大変危険な魔物です。絶対に木で作られた道だけを通ってください! 大変危険です」
とアナウンスされている。横を、炎の魔法で草を焼きながら進もうとして、水中に足から引っ込まり込まれる冒険者までいた。すぐさまアナウンスは、荒々しくなり。
「木の上を歩けよ! そんな事もわからねぇ馬鹿は早く帰れ! はい、出ました! 川の中歩こうとした奴! はい、さようなら~。」と言うようアナウンスにやがて変わった。兵士は荒々しい職業だからしかたない。
しかし検定の時の様な切迫感はあまりなく、アナウンスを聞いて笑いがまで起こる。
何せ上級にまでなった連中は、すぐさま魔法を、使い被害者を水漬けにし辺り一面を焼け野原にしてしまったり、被害者のスピードを頭に入れて彼の周りの蔦を切ってしまう猛者まで普通に出て来る。それ自体もショーや勉強の一つして楽しめる環境になっている。
そんな中で、僕達のパーティもくちゃべりながらふたたび、割り当てられた蟻の巣に向う。
「皆さん、なんでエクストラの階級なのに、僕だけ上級のままなんですかねぇ……」
ミッシェルが、そう愚痴を言うが、すかさずルイスが選択を迫る。
「わたし達と共に、この国から旅立つ気があれば私からその旨を伝えれべばほぼエクストラは取れますが、どうしますか?」
「それは絶対にいやです。本業がありますし、ところですぐに旅立つわけではないですよね? 僕の事を兵士事務所で、ヘッドハンティングしておいてすぐお払い箱は酷くないですか?」
(ミッシェルをヘッドハンティング? そんな過去はない……)
「えぇ~ミッシェル、一緒に行こうよ」オリエラが、彼の横で親しみをこめてそう言うが――。
「例え、オリエラ様の頼みでも、それは出来ませんよ。普通の僕には普通の素敵な、人生計画がありますから」
さすが、ミッシェル、誰に対しても強いな……利益絡むと折れるけど。
「せっかく友達になれたのに残念だな……」
「ミッシェル、悪いけど案外僕達は早くここを旅立つ事になるかもしれない、僕がこの地やらなければならい大仕事の王の呪いを解く、ギルドクエストのオファーがもうすぐあるだろうと、レンギルド長に、今日、直々に言われたところだからね」
「やはり、私ではなくハヤトがやる事になったんだね……」
ウンディーネ、ルイス、以外の他のパーティーメンバーもギョっとして、オリエラの事を見る。それだけこの王の呪いを解く件について知れ渡っていたら、オリエラが知っていても当然の事かもしれない。
「主様、どういう事?」ウンディーネは、きょとんとした顔をしているが、良くない事だとはわかったようだ。
「今から、一掃作戦だから家に帰ってから話すよ。全員で、やるとしても危険には変わりないしね」
「わかった、ではすぐに終わらせる」
彼女は真剣な顔つきで、そう言うが……一抹の不安があった。僕は彼女の顔色を窺いながら……。
「ウンディーネ、でどうするのかな?」
「貫く雨を降らせてすべての、魔物串刺しにする。」彼女はとても真剣で、きっと可能な事なのだろう。しかし……。
「そんなことしたら、アリの巣が崩壊してしまうじゃないですか!? そうなったら、どれだけの魔石が埋まってしまか!? もうこの水の精霊は……」
誰隔てなく噛みつくチワワ、ミッシェルがウンディーネに噛みつく、蛮行とはこの事だ。
「いいですか……ウンディーネ、お金がないとお買い物デートも行けませんよ! ハヤトさんに素敵な服もプレゼントしてあげれませんよ……」
「ハヤトとデートが台無しになっちゃう」
ウンディーネは、ショックを受けて黙り込む。
(僕は、ウンディーネにお金出して貰うの?)
「わぁ……ルイスさんいう通り聞くもんなんですね」ってミッシェルは、僕に小さい声で言う。そう言われて返す言葉も無いんだが……。
「付きましたよ」「みんなで、また頑張ろう!」
先頭を歩いていた、ルイスとオリエラが到着を知らせる。どうやら、アリの巣に着いたみたいだ。しかし、ちょっと待て、ルイスは日頃ミッシェルに何を教えているんだ!?
つづく
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる