魔王がやって来たので

もち雪

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王の命

女王蟻の出現

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 僕達の足の下の、地面の中では、ギチッギチッギチッと一定のリズムを刻みだした事がもう誰の耳にもわかるようになってきた。僕は、魔法を続けながら、みんなの顔をみる。

「これは、あかんやつですわ……」
 
 思わずどこで、覚えたかもわからない方言を使う程だめな状態、それが今! そのまま魔法の威力をふる稼働する事に、全神経を集中させるしかない。

 

「これはなんの音ですか?」
 
 精悍な顔つきの男性、金髪に頑丈な身体と鎧と盾、前衛らしい彼が近づいてくる。

「歓喜が、始まってしまったでごわす」スドウが、彼らに説明を始める。

「歓喜ですか、それは困りましたね……。俺は、ラアキ。チーム『黄昏のリーダー』なのですが、ここは一度手を組みませんか?」

「どうします? ハヤトさん?」スドウは、そう聞くが、ハヤトは答えない。

「スドウさん~ハヤトさん、魔法使用時の石状態になったようです!」ミッシェルが、そう答えた。横で、オリエラが「お願いします。手を貸してください」と返事をする。

「今、そちらのパーティーは、貴方しか戦えない様なので、女王の報酬はうちのチームが9割で、構いませんか?」

「構いませんが、私の働きによっては再考お願いしますね」オリエラは、そう告げる。

 ヒュ~~向こうのパーティーメンバから口笛が、聞こえた。

「わかりました。うちのパーティのメンバーは、戦、狩人、黒、神父です。行動パターンは、前衛、後衛、前衛、前衛です。後衛の前に合図を送るのでご確認ください」
 
「わかりました。私は、基本貴方の後に入ります」

「では、しばらく待ちますか」彼がそう言ったのちに、魔法と魔物達の歓喜の音だけが聞こえる。

 いや……違う。地面を掘り進む音が、聞こえる。その後すぐに、黒魔術師の魔法の詠唱の声と彼の持つ鈴のがリーリーン、リーリーンと響く音を聞く。

 【禍津神まがつかみを、滅却めっきゃくするいにしえの精霊サラマンダー、すべて燃やし尽くす炎となりて敵にを滅ぼせ!】

 その時、彼らのチームの真下から女王アリが地面を押しあげ現れた! 彼のパーティは、各自一目散に逃げていたが、子供の様な黒魔術師だけは戦士に抱きかかえられる状態で空へと逃れていた。

「ファイアーストーム!」

 黒魔術師が、魔法の反動で後ろに吹っ飛ばされながら行使した魔法。
 その魔法は、女王アリを包み込む様に一瞬で燃え上がると、サラマンダーが炎のなから渦巻く様に現れて、大きく息を吸い込むと口からが紅蓮の炎を吐き出す!
 
 魔法の力は強大で女王アリを真上から押しつぶす。彼女の足元からビチッブチッと筋の千切れるて音が不気味なった。
 
 サラマンダー最後に、シャーァーと嫌味な笑い浮かべると消えいった。


 辺りは、異臭がし臭い…。臭い? やっと地面の蠢く姿消え、魔法を止めると辺りは異臭が漂っていた。
 ミッシェルとスドウさんが、後ろを見ているので二人の間から顔を出すと、でっかい蟻ありよりもっとでかい蟻が燃えいる。

 (なんなのきもい!?)

 そのアリは尚も立ちあがろうとするが、オリエラが一刀両断した。あれ? オリエラに力を貸している精霊は、うちのウンディーネさんじゃ? 彼女は、オリエラの周りを飛びかい剣先から水流を出してオリエラの剣の威力を増大させていた。
 そして僕を見つけ出しバイバイして消えた。 自由だなぁ……彼女……。

   つづく。
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