魔王がやって来たので

もち雪

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王の命

初めてのギルドクエスト

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 勇者の間に、みんなが勢ぞろいしてから、何日もたち僕は、槍の師匠バジリオに、教えを乞うよになった。

 彼は兵士の中でも屈指の槍の使い手だ。燃える様な赤い髪を短く切り揃えてもなおも赤く。物静かな彼の心内を髪が表している様でもある。そんな彼のもとで僕は、毎日槍の稽古をしていた。

「行きますよー」全速力で、走るふたり、バジリオに向け槍の刃先は前に風を切って走らせる。

 しかし彼かその攻撃を読んでましたとばかり、その柄の先の部分に、ひょいと跳び乗り僕へめがけ走り込む、僕は槍を下に落とし使用不可にならない様に、腰に力を入れて僕は剣先をそのまま上に大きく振り上げる。

 彼は、それを読んでいたのか、柄の先に重さを感じない! からぶった? 手ごたえの無かった槍の柄を力任せに自分のわきに収めて、上が、下か、退いたのか瞬時に判断を迫られる。

 辺りを見回す隙に背中を、思いっきり刃の無い槍で叩きつけられしばらく、呼吸が出来なくてしまう。

 どうやって後ろをとるところまで、移動したのか全くわからなかった。 

 (どうなってるんだ!? 本当にもう!)

 咳はでて屈むまま、槍でバジリオの足もとを狙って円を描いて攻撃するが、そのまま背中に彼の体重がのり僕の身体が地面に崩れ落ちる。

「は……全然、バジリオさんに追いつかない」

「基礎鍛錬が、足りないそれだけだ」

「はい、ありがとうございました!」
 
 そのまま柔軟や、基礎訓練の繰り返しは、すべて地味であるが、大切だ。

 問題は……僕のグループメンバーが、いつでも一緒な事だ。今日は、まだ、ルイスが居ないからいいが……ウンディーネとミッシェルは必ずいる。ミッシェルにおいては、ウンディーネの監視と時々水の重りをプラスされているのでめきめき頭角を現している。彼に必要だったのは、身分を越えて彼を指導する師の姿だったかもしれない。

 昼時は、週に一度であるが自炊をする。冒険者の多いこの世界では、結構食べられる携帯食も多く。豊富だ。この自炊意味があるのかな?

 午後は、初めてのギルドクエストにおもむく。ギルドの隣の施設には酒場があり、ゲーム通りでテンションが上がる。

 どうやら国営なので、酒場は問題があるのでは?と言う意見で、別れてはいるが調理場で繋がっているらしい。
 
 この施設には掲示板が2つあり、ギルドの入り口と隣の酒場には、常連用の一攫千金のクエストが貼られてあり、階級が合えば選び放題らしい。

「ハヤト、あそこの窓口へ行ってパーティーの申請してください」
 
 ルイスが、言う澄み切った目だ。これは、なんかある……。と、思って受付のおねぇさんのもとへ行き申請しを行ったが普通に親切に教えてくれた。 
 
 ギルドカードを提示するだけで、終了する荒くれ物でも、出来る難度の申請で、いちいちルイスを疑って悪い事をしたかもしれない。

「ハヤト、どこかの邸宅で、みんなで晩餐やダンス踊る集まりに参加したことは?」

「はい? お誕生会ですか?」

「知ってたらいいんです……そうですか……」
 と、ルイスは、少し寂しそうだった。あ……そっちのパーティか……。

 クエストは、普通一番最低ランクのメンバーに合わせて受けられる仕組みなので……。

 今回、僕に合わせて紹介してもらったクエストは、海辺でカニ退治と、スライム退治だった。報酬は同じくらい。

「カニ退治でお願いします。」

 はい、こちらを、どうぞ。今回のクエストの説明のプリントを貰った。今回は、カニの物的証拠は、必要なしで、海辺にいる誰かにサインを貰えば帰って良いらしい。最低限の環境維持も書かれていた。

 そういえば先が、直角に折れ曲がった金属の棒を貸して貰った。カニでも食べる時に使うと思ったら、現地に行って使い方が、わかった。ダウジングに使用する物らしい。僕は、それを持って進むと……。

 ピーンポーンと、音が鳴った。バケツ一杯分の大きさのカニが居た。

「先がせばまるとかじゃないんかい。はいはい狩ろう」

 僕達はそれぞれの得物を持って、戦うがルイスは弓だった。あれ? 糸は? 僕が見ていると、ルイスは……。

「服が、汚れるといやなんで」
 
 そう言う。わかる……。僕は、もう海水でビショビショだもん。

 ダウジングの金属は、背中に巻きつけていたが、満潮になって来るとどんどんカニが、増えるしなかなか終わらない。
 
 ダウジングの金属は、岩場のてっぺんにもう放置した。

 そう思っていると、向こうの方から、人が走って来る。カニも走って来る。どんどんどん近づいて――。

 って遠近法を無視したカニだった。大きさは家くらい。逃げてきたみなさん結構な事故!、もうこれ以上書けないよって位の状態なのでは?。とにかく初級のランクの狩場につれて来ちゃダメなやっだ……。

「ウンディーネ同じ水属性だから、あいつは水圧で貫いて、物理攻撃で行こう。ミッシェルが、ウンディーネの護衛で、ルイスあいつどこが弱点なの?」

「見ての通り口でしょう。そこ意外、弾かれますから気を付けて」

「ウンディーネそこよろしく、それと僕に今、抱きつくのは止めて……」

「ウンディーネ、こうしないと怖くて……」
 その時、何かがウンディーネのすれすれをかすった。

 矢! 矢! ルイスの矢! ウンディーネの目の力が、凄く強くなったけど……。

「ルイス、ひどい……でも、ウンディーネ頑張るね」涙浮かべて、ウンディーネ……。どこで、そう言うの覚えるの?

 そう言う間に足音の地響きが、強くなる。ウンディーネの一発が、カニの魔物をつらぬいて魔物は息たえた。ウンディーネさん……もう、最強ですね。

「ウンディーネなかなかやりますね」

 ルイスは、もっと最強なの? それとも噛ませ犬なの? 少なくとも精神力はSSSのはず、しかし神職には絶対なれそうもなさそう残念。

 ルイスは、そのまま走って来たパーティに回復魔法をしながら、なんかすごく言ってる。向こうのパーティーのメンバーすごく謝っている。ち……近寄れない……。

「ウンディーネは、頑張りました」
 

 僕の手ぶんぶんするウンディーネ。僕は、そばにいたミッシェルの手を持ってぶんぶんする。

 ミッシェルは、僕越しに見える、見えるウンディーネ見て言いかけた言葉を言うのを止めた。そう言うのやめて振り向けなくなるから……。

 大物を、倒したせいか、今まで倒していた魔物かにが居なくなった。

 海辺に居た人を捕まえてサインを頼んだらめちゃひかれていた……この惨状……まあわかる。

 結果は、ギルドに連絡してくれるらしい。ついでに向こうのパーティーの事も知らせたらずんずん歩いていってしまった。向こうのパーティーメンタルが、もたないだろう、もう……。


              つづく
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