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はじめての異世界
小瓶の中の瞳
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ぬいぬいは、今後について考えていたようだが……。
「とりあえずまた山で、訓練してる間にお前をどうするか決まるだろう。じゃー瓶は、回収するから寄越せ」
ぬいぬいは、手を出して待っている。
僕は胸のポケットから瓶を出して「あっ」と声を出して机の上に、小瓶を置いた。
「どうした?」
ぬいぬいは、出し手を膝に置いて身を乗り出す。
「瓶の中に青い目が、見えたので……」
「まぁあれだけ事をやれば、ウンディーネも来るわな」
「師匠凄くない? ウンディーネだよ? 見たい、でも……見れない怖い!どうしょう――」
オリエラは、ソファーに座りながら足をバタっかせる。
「お前は、どうもするな」
ぬいぬいが、そう言うと同時に僕達の座って居るソファーは少し浮かび上がり、机から離される。
「ウンディーネは精霊と違い知能がある分、便利で魔法の技術も上がる。その分、魔法使いは彼らより確実に、上の存在で在らねばならない」
「ハヤト……お前は精霊に好かれている分、囚われやすいだからまだ彼らには触れるな」
「はい」
「でも、この瓶の中に連れて行かれてしまうのですか?」
「いろいろだ、自から水の中に入ってしまう者いる」
「俺はお前の力を得た精霊やウンディーネと戦うのは、まっぴらごめんだからな?」
「師匠、私は?」
「お前は、ウンディーネに好かれるかどうかを考えるより」
「まだまだちゃんと基礎を、やってくださいよっと」
ぬいぬいは立ち上げ机まで、近づくと瓶の中を覗きこむ。
「まだ、居るなぁ――」
「うん……最近よく来るんですよね」
「師匠は、大丈夫なの?」
「俺? 俺には契約してるウンディーネは、もういるからなぁ――」
「そいつと敵対してるのでなければ、なかなか手はだされんなぁ」
「だから……」
「こいつも、嫌な顔をして帰って行った」
そう言うと、ぬいぬいは小瓶を胸元にいれた。
「じゃー次回は、山へまたピクニックだ」
ぬいぬいは、大きな鞄を漁ると次々巻き物や、本を机の上に積み上げる。
「うん? ないなぁ」
「師匠、図書館の本なら、私に預けたでしょう」
「あぁ――そうだった」
「はい、ハヤト」
オリエラは一冊の本を差し出した。
「この本、結構難しいから、眠る時読むと眠れるよ」
「魔法学校の初等科の教科書だと結構簡単に魔法が理解出来るんだが……。それで、大爆破されても困るから、これ」
本には、『魔法の属性』と書かれていた。
「この本は、読むのが難解過ぎてイメージがし難いから、お前のふわふわした状態にピッタリ」
「あ……ありがとうございます」
「なんなら、枕になるしな……」
「ね――」
(この二人の師弟は、こういうときはそっくりなんだなぁ……)
「じゃあ帰るわ、またなハヤト」
「またね――」
こうして二人は、帰って行った。
「あっ!」
二人が帰った後に、机から離されたソファーがあった。一人用のソファーはひとりで動かせたが、長椅子になっている方はとてもじゃないが動かせそうに無く、少し途方にくれたのだった。
つづく
「とりあえずまた山で、訓練してる間にお前をどうするか決まるだろう。じゃー瓶は、回収するから寄越せ」
ぬいぬいは、手を出して待っている。
僕は胸のポケットから瓶を出して「あっ」と声を出して机の上に、小瓶を置いた。
「どうした?」
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「まぁあれだけ事をやれば、ウンディーネも来るわな」
「師匠凄くない? ウンディーネだよ? 見たい、でも……見れない怖い!どうしょう――」
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「ハヤト……お前は精霊に好かれている分、囚われやすいだからまだ彼らには触れるな」
「はい」
「でも、この瓶の中に連れて行かれてしまうのですか?」
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「俺はお前の力を得た精霊やウンディーネと戦うのは、まっぴらごめんだからな?」
「師匠、私は?」
「お前は、ウンディーネに好かれるかどうかを考えるより」
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ぬいぬいは立ち上げ机まで、近づくと瓶の中を覗きこむ。
「まだ、居るなぁ――」
「うん……最近よく来るんですよね」
「師匠は、大丈夫なの?」
「俺? 俺には契約してるウンディーネは、もういるからなぁ――」
「そいつと敵対してるのでなければ、なかなか手はだされんなぁ」
「だから……」
「こいつも、嫌な顔をして帰って行った」
そう言うと、ぬいぬいは小瓶を胸元にいれた。
「じゃー次回は、山へまたピクニックだ」
ぬいぬいは、大きな鞄を漁ると次々巻き物や、本を机の上に積み上げる。
「うん? ないなぁ」
「師匠、図書館の本なら、私に預けたでしょう」
「あぁ――そうだった」
「はい、ハヤト」
オリエラは一冊の本を差し出した。
「この本、結構難しいから、眠る時読むと眠れるよ」
「魔法学校の初等科の教科書だと結構簡単に魔法が理解出来るんだが……。それで、大爆破されても困るから、これ」
本には、『魔法の属性』と書かれていた。
「この本は、読むのが難解過ぎてイメージがし難いから、お前のふわふわした状態にピッタリ」
「あ……ありがとうございます」
「なんなら、枕になるしな……」
「ね――」
(この二人の師弟は、こういうときはそっくりなんだなぁ……)
「じゃあ帰るわ、またなハヤト」
「またね――」
こうして二人は、帰って行った。
「あっ!」
二人が帰った後に、机から離されたソファーがあった。一人用のソファーはひとりで動かせたが、長椅子になっている方はとてもじゃないが動かせそうに無く、少し途方にくれたのだった。
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