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アプリで知り合ったイケおじとついに挿入セックスする話

27 ついに

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ドアを開けて先に秋雄さんを部屋に入れる。ドアが閉じるか閉じないかの瞬間、無防備な背中を蹴り飛ばした。けっこう力を込めて。
さすがの秋雄さんも前のめりによろめきゴンッと音を立てて床に手を着いた。
俺を見上げる表情には驚きと不安と……明らかな興奮があった。普通の人なら土足で力いっぱい蹴られたら怒るだろう。でも秋雄さんはうっとりした眼差しで、物欲しげに唇を噛み締めている。
やっぱり普通のセックスじゃ物足りないんだね、と内心諦めたような絶望したような気分になる。「なんでなの」「どうして」って言葉を飲み込んで「なにボーッとしてんだよ」と爪先で小突くと慌てて正座した。
今日は秋雄さんをおもちゃにしてストレス発散しに来たんだと言い聞かせる。俺にそんな気はまったくないけど、秋雄さんを満足させて危険な目に遭わないようにするために。
上手くいくかどうかはわからないが、やってみるしかない。

しゃがんで正座する秋雄さんに目線を合わせてからバチンッと頬を打つ。

「……豚の分際で服なんか着て生意気だな」
「あ、すみません、すみませんでした」

秋雄さんは急いで服を脱ぎ、全裸になった。畳んであげようと床に散らばった服に手を伸ばすが、やめる。
全裸になった秋雄さんはピッタリ頭を床に擦りつけ土下座した。

「豚の分際で服を着て、ゆうくんを不快にさせて申し訳ありませんでした」

この異様な光景も見慣れつつある。 

「秋雄さんっていっつもそれだよね。もっと面白いことできないの?」
「う……す、すみません……」

頭をさっきみたいに爪先で小突く。屈辱的な行為に筋肉と脂肪が乗った背中がピクンと揺れる。
「面白いことできないの?」と言って俺から命令しなかったのはもう困り果てていたからだ。
秋雄さんは恐る恐る顔を上げ、上目遣いで俺の様子を伺っている。その姿が惨めで、こんなにかっこいいのに本当に可哀想な家畜に見えてくる。
黙ってなるべく軽薄な表情を取り繕って見下ろす。再び土下座の体勢になったかと思うと俺の靴をベロベロと舐め出した。

「汚いッ!」

悲鳴のような大声をあげて、後退りする。
まさかこんなことするなんて……と呆然とするが、それは秋雄さんも同じで、無表情に細い目を見開いていた。
俺に誠意を見せるためにした行為を汚いと本気で拒絶されたのだ。

秋雄さんはけっこう衛生観念がしっかりしているから汚いって言われたのが相当応えたのだろう。豚だ便器だと言われても喜んでいた人がショックを受けている。

「ご、ごめん……」

唇が震えてうまく話せない。俺は最低だ。秋雄さんに投げ出しておいてこのザマだ。
秋雄さんが想像を上回る行為をするのは今回が初めてじゃないのに、どうして受け止めてあげられなかったんだろう……。
申し訳なくて、秋雄さんが可哀想でぐらぐらとめまいがしてくる。

膝をつき秋雄さんに視線を合わせた。

「キスできなくなるからそういうことしないで……」
「キスなんてしなくてもいいです……豚とキスしちゃダメですよ……」

フッと目をそらされた。

「それは秋雄さんの考えだよ。俺に指図するつもり?」
「んっ」

唇を重ねる、というかぶつける。
勢いつけすげて前歯が唇に当たって痛い。秋雄さんも痛いはずだ。うめき声をあげ身をよじって抵抗するのはまた別の理由だろう。
ぐいっと肩を押され、唇が離れる。

「汚いから……」
「もう関係ないよ。俺がしたいんだからさせろよ」

頭を掴んでまた無理矢理キスする。秋雄さんが汚くないことを証明したいのか、汚いと言ったことを詫びているのか、その両方か。
舌で厚い唇をベロベロ舐めまわすとおずおずと口が開き舌が顔を出す。

「あぁ……んん……」
「んむ……」

さっき靴を舐めた舌に吸い付き前歯で軽く扱く。強めに歯を立てると「ふぐぅ」と変な声が上がる。もう汚いなんて言わないし、言わせないようにする。
秋雄さんは完全にキスに没頭していて、俺の手の中にいた。


キスを一旦やめ、ベッドに移動する。秋雄さんのチンコはもう固くなり始めていたが、俺はまだ柔らかいままだ。
ベッドにごろんと大の字になって寝転び、尊大な態度でしゃぶれと言い放つ。
秋雄さんは俺の横に座って、ソロリとファスナーを下ろし、ズボンとパンツを下ろし萎えているチンコにツバを垂らし数回扱いてからパクッと咥え込む。
いつもキスだけでガッチガチになって自然と皮も剥けているけど、萎えたままだからまだ皮が被っている。
家でちゃんと洗ってきたけど……秋雄さんは嫌じゃないかな。でも、おもちゃとかモノ扱いってこういうことなんじゃないかな。勃たないのはそういった緊張のせいだ。

秋雄さんは唾液をまとわせた舌と頬の内側の肉、上顎を密着させジュポッジュポッと下品な音を立てて顔を動かす。気持ちいい。気持ちいいけど、まだ勃たない。
こんなこと初めてでもどかしく唇を噛む。
秋雄さんもようやく「あれ?」って顔して俺の様子を窺いながら攻め方を変えていく。

右手で竿を扱きながら左手で内腿を優しく撫で上げる。フェラで分泌されたドロっとした唾液をわざと遠くから垂らし、顔を出した亀頭を舌先でくるくる舐め、鈴口を念入りに突く。普段皮を被っているせいで敏感な場所を執拗に念入りに責められ、ようやく硬くなってくる。

「う、ふぅう……」

あぁ、気持ちいい……。無意識に顔を覆い、腰が浮く。
快楽にため息を吐くとここぞとばかりに皮の隙間に舌が入ってきて、くすぐるよう刺激される。そこまでされると完全に勃ち上がって亀頭が露わになる。
秋雄さんはズル剥けなのに包茎の扱い方が上手だ。どうしても昔の男がよぎってしまい、喘ぎ声を出して忘れようとする。

「う、あ、ああ~……やば……」
「ん、うむ、ん、い、いつでもイッて……くださいね……」
「あっ、んっ!」

しばらく亀頭をチュパチュパしゃぶられ、トロッと我慢汁が出てくると綺麗に舐め取られる。それを数度繰り返すとまた口全部を使ってジュポジュポし出す。
挿れてるのと同じくらい気持ちいい……。腰が甘くゾワゾワ疼く。さっきまで勃たないかもって思ってたくせに、男って素直で虚しい。

射精感が込み上げてくるのと同時に秋雄さんはさらに深く咥え込んできて、喉奥を当ててくる。

「う゛っ、んん、うぅ」
「あはは、偉い偉い。喉マンでご奉仕してくてんの?」
「はい゛っ、う゛ぇっ!!」

頭を撫でると見せかけてグッと抑えつける。顔が見えない状態でちょうど良かった。見えていたら多分できない。
亀頭がコツンとぬめった肉の壁に当たり、えずく。吐かれてもいいし、噛まれてもいい。俺はそんなことをしている。
あともう少しでイきそうだからそれまでガシガシと喉を使うことにした。酷いAVみたいに髪を掴んで乱暴に揺さぶる。

「お゛ぇっ、ふぐ、う、うううッ」
「ん?なんか言った?」
「お゛っ、お゛、お゛ごっ」
「気のせいだったかな」

秋雄さんは苦しげにベッドをバンバン叩いている。「ギブアップ」って意味かもしれないけど……モノに感情はないから、無視する。秋雄さんが求めていたのはこういうことだ。
苦しくて辛いってわからせたら、もうやりたくないって言うかもしれない。そう願いながら口を……喉をオナホールみたいにして、無遠慮に射精した。

「っ、出る……!」

これが初めてのイラマチオだった。性的な刺激はあったがそこまで気持ちよくないってのが正直な感想だ。秋雄さんはあんなに頑張ってくれたのに……。

秋雄さんはなんとか喉で精液を受け止めてからチンコから口を離し、顔を背けてゲホゲホとむせる。
「おい、喉マンコ使ってやったんだぞ、礼も言えないのかよ便所野郎」
「あっ」
 
また髪を引っ張ってこっちを向かせる。
涙と唾液と鼻水を垂らし顔を真っ赤にしていた。ヒィヒィと聞いたことのない呼吸音と痛々しい姿に心臓が握りつぶされたみたいに息が止まる。

「ず、ずみませんでじだっ。喉マンコ使っていただきありがとうございました……う゛ぇっ」

必死に口を開いて出されたものを飲み込んだと教えてくれる。
可哀想以外の言葉が浮かばないが、チンコはお腹に張り付くほど勃起している。絶句して凝視していると「勝手に感じてすみませんでした。喉奥で勃起する変態なので、遠慮なく犯してください」と頭を下げられる。

あぁ……思った通りにならない……。またグラッとめまいがした。
一切手を触れていないのだ。秋雄さんが本気で感じて勃起してるとわかる。もうヤケクソになって「ザーメン恵んでやったこと忘れてんじゃねぇ」と怒鳴った。
秋雄さんはまた泣きながら謝った。

射精で疲れたのかこの行為で疲れたのかどっちかわからない。
もう何もする気が起きなくて、通販で買っておいたローターをバッグから取り出し、未開封の箱のまま秋雄さんに投げる。

「それ使ってオナニーして、俺のこと興奮させてよ」
「わかりました」
「勃たせたらケツ穴使ってやるよ」

今日はそのつもりで来た。
あえてさらっと言ってのけると、秋雄さんは一瞬目を見開いて固まって、その後小さな声で「はい」とだけ返事をした。

「なにその態度?ヤなの?」
「違います!」

今度は大声を出すからちょっと驚く。いや、結構ビビった。

「勃たせる自信なくて、い、挿れてもらえなかったらどうしようと思いました」
「あ、そーゆーこと……」

挿入されたいって気持ちも自信がないってのは本当だけど、それだけじゃないだろう。おもちゃとか道具への拒否反応も確かにあったはずだ。だからバイブとか電マじゃなくてローターにしてみたんだけど……。
自信がないのは俺も同じだ。
だからこんなものを持ってきて、オナニーさせるっていう羞恥プレイに逃げた。

「ゆうくんのチンポを勃起させるように、下品にオナニーします……俺の無様な姿見てください……お願いします……」
「うん、見ててあげる。ほら、足開けよ」
「はい、ありがとうございます」

ドカッとあぐらをかき、太ももに頬杖をつき秋雄さんのオナニーを眺める体勢を取る。
秋雄さんは俺に見せつけるようにM字に足を開き、恥ずかしいところが丸見えになる。何度も見ている場所なのについ釘付けになってしまう。
手入れされていない濃い隠毛と、それほど使ってないのに黒ずんだ穴が男らしくてめちゃくちゃ色っぽい。
シワの寄った穴にローションをつけた太い人差し指を這わせ、そのまま押し込んでいく。
緊張で指が震えるのに反して穴はぬかるんでいる。あっという間にグッポリ根元まで入ってしまった。

「だいぶ柔らかくなってんじゃん」
「はぁ……はい、あぁ、できるだけいじるように、してるんで……うう…」
「ははは……エッロ……」

喋っている間も指を抜き差しして、穴をほぐしていく。中指を足して2本にすると「ああ~……」と気の抜けた喘ぎ声をあげる。狭くきつい入り口が広がっていくのが気持ちよさそうだった。

「あッ、お゛っ、ケツマンコ広がってる……あぁ、やば……うぐ、う」

さっき射精したチンコももう勃ち上がっている。ローションと我慢汁を混ぜ合わせたモノを指で穴に擦りつけわざとグッチャグッチャと下品な音を立て、腰を揺らして一生懸命俺を興奮させようとしている。
俺ももう夢中になっていたが、「そんなマンズリで興奮するかよ、つまんねぇな」と下品なヤジを飛ばす。

「あぁ、すみません、あ、あ、あ、んんん~ッ、お゛、お゛ほっ」

片手で穴をグポグポとえぐり、片手でローターのスイッチを入れ、乳首に当てる。その瞬間のけぞってビクビクッと内腿を痙攣させる。

「すご、マンコほじりながら乳首で即イキしてんじゃん。だらしない体だね。男として恥ずかしくないの?」
「う゛っ、あぁ、は、んお、お」
「ねぇ、聞いてんの!」
「あ゛ッ!ずみまぜんっ、うぐ、は、恥ずかしくないです、道具だから、おもちゃだから、は、恥ずかしいなんて、そ、ぞんな、こと、思いま、せん!あ、あ、あッ」

機械による乳首イキの余韻と激しく出入りしている指の刺激に息絶え絶えになりながらも、秋雄さんは必死に答える。指を3本に増やし、手を止めずローターをぐりぐりと押し当て歯を食いしばって次の絶頂を俺に見せつけようとしていた。

「……そう。いい心がけだね」

俺の冷めた呟きは秋雄さんに届かず、秋雄さんはまた汚い声をあげて乳首でイッて涙と鼻水と我慢汁を垂れ流していた。

前もこんなやりとりをしたことがある。照れる姿が見たくて「恥ずかしくないの?」と言ったら大声で「人間扱いされなくていい」とか「出来損ない」と叫ばれて、結構ショックを受けたけど、そういうプレイだからマジになって否定してはいけないと黙っていた。
それは間違いだったのかもしれない。あの時にちゃんと「そんなひどいこと言っちゃだめだよ、自分のこと大切にしなきゃ」って言っていたら……、今、こうしてセフレ以下の関係になってなかったかもしれない。こんなことになるなんて思ってもいなかった。
ボーッとしていたら秋雄さんがまたイッた。チンコはパンパンに腫れているのに、射精には至っていない。一旦指を引き抜き、はぁはぁと全力疾走したみたいに肩で息をする。
それに合わせ泡立ったローションがタラリと出てきて、艶かしい。
その刺激でも感じてしまうらしく、「あッ……出てる……」と身を震わせた。

「ケツからローション垂れ流して感じてんじゃねぇよ、マンコバカになってんじゃねえの。そんなマンコ俺に使わせようとしてたのかよ、おら、謝れよ、変態」
「ゆうくんにこんなみっともないバカなマンコ使ってもらおうなんて、おこがましい考えを持って、申し訳ありませんでした」

顎の先で土下座を強要すると、すぐに手をついてベッドのシーツに額を擦り付け綺麗な土下座をする。自然とお尻を突き出す体勢になったせいか、さっき散々かき回した穴からブポポッと下品に空気が漏れる音がした。

人間なんだし、どんだけカッコいい人でも出るモンは出るし……全然気にならないけど……秋雄さんは中々顔を上げず、突っ伏したまま震えていた。
俺としては便所とかマンコとか言ってる方がよっぽど恥ずかしいんだけどな。さっき恥ずかしくないなんて言ったくせに、ちゃんと羞恥心は残っていて安堵した。

「なにメソメソしてんだよ、もう。今さらそんなん気にしないっての。ほら、さっさとマンズリこいてそのだらしない穴使ってもらうために媚びろよ。ご主人様のこと待たせるつもりかよ」
「う……すみません……」

ようやく顔を上げた秋雄さんは相変わらず涙を流していたが、それは性感帯を刺激された反応で出る生理的なものではなく感情の昂りによるものに見えた。
ずっと泣きっぱなしだから目は赤いし瞼はパンパンで痛々しい。泣かせるんだったら本当に気持ちいい快楽を与え続けて泣かせたいと思ってしまう。

秋雄さんは気を取り直し、乳首に当てていたローターをいやらくしベロベロ舐めたり口に含んだりしてたっぷり唾液をまぶす、AVギリギリのイメージビデオで見たことがある光景だ。
あれは扇情的な表情を浮かべ、フェラみたいにしているけど、秋雄さんからは先程の失態を挽回するために必死になりすぎているというか、悲壮感があった。

「この……んちゅ……グチャグチャのドロドロになったオナホマンコ……ゆうくんから頂いたローターで、ケツマンコイキしたいと思います……んんむ……」    

唾液でテラテラ光るローターのスイッチを入れ、お尻に押し込む。一瞬顔をしかめたが小さい物なので難なく飲み込んでいく。
安っぽいモーター音が秋雄さんの体内から鳴っていると考えるとチンコがキュンと熱くなる。それに反し秋雄さんは顔をしかめくぐもった声を出すだけでイマイチと言った感じだ。

「う゛っ……ううん……」

指で押し込んでいくが、無意識に力んで押し出そうとしている。

「感じるところの当ててみて、ちゃんと気持ちよくなるから。前立腺、手マンする時押されると気持ちいいでしょ?やってみて、大丈夫だから」

キャラを忘れ優しく声をかけると、ぎこちなく手首を動かし、当てる場所を調整する。

「はぁ、は、はひ、うぐぐ、うんーーー……お゛ほッ、あ゛!?」

前立腺を掠めて急に声色が変わる。

「あ゛ッ、あぁあ゛!!う゛う゛う゛~~~ッ、お、お゛ごっ」

大袈裟なレベルでのけぞったかと思えばそのままバタンと倒れ、カエルみたいな間抜けな体制で「お゛ッお゛ッ」となき始める。指で刺激してあげた時より遥かに感じている。感じ過ぎてローターのリモコンを部分を握り、強さを弱めようよしていた。

「勝手なことしてんじゃねぇ、おら、イケ、豚。マンコイキキメますって宣言しろ」
「あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!イク、イグっ、あ゛ーッあ゛ーーッ!や、やめ、やめてください!」

強さを強にすると叫びながらバタバタ暴れ出し、ついにやめてと言い出した。ここでやめたら秋雄さんだって辛い。パンパンに腫れたチンコを見て同情する。
俺が足を押さえると暴れるのをやめ、暴れ出したくてうずうずしてるかのように身悶えし、獣じみた呻き声をあげる。ちょっと脅かすつもりで馬乗りになって口を塞ぐと目がとろんとして大人しくなる。
強すぎる機械の刺激と未知の絶頂の不安による興奮はいとも容易く暴力で解決された。
口を押さえつけたまま顔に唾を吐きかけると、手のひらの下で唇がモゴモゴと動く。
何を言っているか確認するために手を外すと「ありがとうございます」と言った。

訳のわからない唇を塞ぐためキスをした。舌を擦り付け合い、唾液でビショビショになる下品で汚らしいキス。頬に添えていた手が自然に降りていって肩で止まる。硬くて逞しい肩だ。少しずらすと喉仏が生々しく上下する首に触れる。親指の腹で喉仏をくすぐるよう撫でたら、「あん……」とごく自然な色っぽい声が上がった。

あぁ、首が感じるのか。

そのままキスをしながら首への愛撫を続ける。そのうち感じている顔が見たくなって、キスをやめ、体をちょっと起して秋雄さんを見下ろす。

玉がキュンキュンと震え、チンコは腹に張り付きそうで、もうすぐ射精が近いことを知らせる。

「イキそう?」

声もなくカクカクと頷く。もう喘ぎ声も出せないでいる。

「うん、いいよ。イキな。マンコでイクのちゃーんと覚えてね」
「は……ひ……イキます……だから……も、もっと……」
「……もっと?」

思わずキョトンとすると、唇だけがそっと動いた。

「く、び、し、め、て」

「くびしめて」……?あぁ、もっと首を絞めて欲しいのか。
そう言われて自分が今、秋雄さんの首を絞めていたことに気づく。本気でやってたワケじゃない。愛撫するのと同じように、ごく自然と。

「もっと」
「もっと強くして」
「もっと痛くして」

甘く可愛らしくねだられて、導かれるように少しだけ……ほんの少しだけ体重を乗せて手のひらで喉を圧迫する。

あともう少しの刺激があれば初めてお尻でイけそうだった。イカせてあげたい。気持ちよくしてあげたい。その一心で喉仏に指をかけ、少しだけぐいっと力を込める。ビクンビクンと力強い脈と、汗ばんだ肌にうっとりとする。

「あ、あ、あー……イク、イきます、ううう…」

何度も見た絶頂間際の苦しそうにも見える顔……。秋雄さんはほんとうに素直だからこのままイッてくれる。

あぁ、よかった。そう思ったのと同時にようやくやり過ぎたと我に返る。気がつけばしばらくの間、全体重をかけて首を絞めていた。
慌てて弾かれたように手を離し、秋雄さんから飛び降りると、秋雄さんのチンコから濃厚な精液がドロドロと勢いなく垂れお腹を汚す。

「はぁー……はぁー……あぁ……すご……」

荒い呼吸音とモーター音だけが部屋に響いている。
ついに秋雄さんがお尻でイッた。

「立派なメスになったじゃん、おめでと……」

腹に付着した静液を指で掬い、舐めさせる。一生懸命チュパチュパ音を立てて自分の精液を舐めとる秋雄さんは健気だった。俺はこんな人の首を絞めていたのだ。
罪悪感と自己嫌悪感が吐き気のように込み上げてくるが、この考えこそ秋雄さんへの裏切りのようなものだ。
ローターのスイッチを切って、息を整える時間を与える……つもりだったけど、こんな安っぽい機械でようやく望んでいた絶頂を迎えたと思うと無性に腹が立った。俺がそうさせたくせに、だ。

「じゃあクソひり出すみたいに力んでローター出せよ。手、使うなよ」
「あぁあ……はい……ううん……」

秋雄さんは疲れ果てた体に鞭打って苦悶の表情を浮かべ下半身を硬らせる。

「あ、うぐぐ……あ、あ、うぅう……」

さっき派手に音を出してしまったせいで力をあまり入れたくないようだった。これでは埒が開かないので「トロいんだよ。便器のくせにイライラさせんじゃねぇよ」と怒鳴って一気に引き抜く。

「あがッ!??」

ヌポンッとローションと唾液に塗れたローターが飛び出てくる。
入り口が広がるのが好きな秋雄さんはそれだけで軽くイッてしまったのかぐるんと白目を剥いてぐったりした。

「そんなにおもちゃがよかったのかよ。今までイカなかったくせに」
「ず、ずみまぜん……」
「俺が下手くそだったのかな?ん?」
「違いまずッ、お、俺のマンコが……出来損ないだったので……申し訳ありませんでした……」
「うん、そうだよね、俺のせいじゃないよね。ご主人様の命令通りにイけない便所が悪いんだよね」
「そうです、その通りです。すみません……」

本気で言ってるわけじゃないけど、本気にして泣いて謝る秋雄さんを見ると安心した。
俺が下手なせいでイけなかったんじゃないと全力で肯定してくれているような気がした。秋

「もう1回くらいイッてイキ癖付けようか」

機械を使ってでも何回も気持ちよくさせてあげる。それが俺なりの気遣いだった。
ローターのスイッチを入れ、緩んだ穴にあてがうと秋雄さんは「ヒィ」と押し殺した悲鳴をあげて硬直し、穴をキュッと絞めてローターの侵入を反射的に拒んだ。

何をしても嫌と言わない、抵抗しない秋雄さんがここまで拒否反応を示すとは……。絶対過去になにかあったな、とわかってしまう。

ご主人様、いや、所有者の命令を拒んでしまった秋雄さんは、四つん這いになって俺にグチャグチャのドロドロになったお尻を向ける。

「ゆうくんのチンポで俺のマンコにイキ癖つけてください。お願いします……わがまま言ってすみません……」

足を広げ、ベッドに顔を埋めさらにお尻を突き出し、両手で尻たぶを左右に引いてヒクヒクとうごめく穴を精一杯のお詫びと言わんばかりに差し出した。
目の前でこんな風にされて、挿入したくないわけがない。
指は3本入ったし、イクこともできた。俺と秋雄さんが望んで目指していた「本当のセックス」の準備は整ったけど……想像していたシチュエーションと全然違う。
もっと甘く優しくとろけるようなセックスがしたかったのに。恋人みたいにしたかった。でも、できない。
秋雄さんにここまでさせておいて、普通のセックスをして期待外れだとガッカリされ、相手にならないと見放されるのが怖かった。
そんな言葉にできない恐怖とは裏腹にチンコは勃起している。

返事もせずコンドームの袋を破ると「生でいいです」と言われた。トモナガさんから「ゴムをつけない男は挨拶ができない男と一緒だ」と言っていたし、トモナガさんともしてないことを秋雄さんとしたくはなかった。秋雄さんはそれを期待してるってわかるけど、応えられない。

ゴムをつけて、せめて正常位でしようと秋雄さんを寝転がせて、足を大きく開かせつつ腰の下に枕を置いてお尻の位置を調整する。
秋雄さんは俺の顔と自分のおっ広げられた穴を不安げに交互に見比べ、観念したように天井を仰ぎ顔を覆った。

「顔隠さないでよ。見せて」
「はい、ッ、あぁ!」

命令したのと同時に、ぬかるんだ箇所に亀頭をあてがい、腰をグッと進める。
飲み込まれるように亀頭ががぬるりと入っていった。

ついに、ついにやった。秋雄さんに挿入した。
諦めと達成感がごちゃ混ぜになって頭がパンクしそうになり、今はセックスしてるんだと自分に言い聞かせて気力を保った。

秋雄さんから喘ぎ声ではなく驚きの声が上がる。約20年ぶりの挿入に秋雄さんは目を見開き口をパクパクさせ、ガッチガチに体を強張らせた。
とても気持ちよさそうには見えなかった。
俺も緊張して一瞬フリーズしてしまうが、その間にも快感はかなりあった。
一番敏感な亀頭がねっとりと熱く柔らかい肉に包まれ、呼吸するたびにうねり、括約筋にカリ首を締め付けらてたまらなかった。

気持ちいい。もっとしたい。もっと気持ち良くなりたい……。

さっきまでの葛藤はどこへやら、久しぶりの感触と快楽に頭が支配される。腰がゾワゾワと疼き、チンコ全体がキューンと切なく熱くなった。

「はぁ……すご、マンコにハメんの超久しぶり……」
「は、あぁああん……」
「どう?気持ちいい?」
「う、んんん……」

俺の問いが届いてないようで、顔を歪めずっと意味のない言葉を発している。先っぽしか入ってないのにもう意識が飛びかけていた。

「……気持ちいいってことわからせてあげる」

わからせて、俺以外の人とセックスできないように縛り付けて、支配したい。そうしたらどこの誰かわからないヤツに殺されるなんて心配しなくて済むのだから。

腰をガッシリ掴んでそのまま一気に押し進め、奥に亀頭をゴツンッ!とぶつける。

「ッ、ひィ!?な、何?」

一際大きな悲鳴を上げ、背中を弓形にして痙攣する。竿全体を包む肉もギューッと締まり、軽くイッたのだと察する。1回イッて相当敏感になっているようだ。亀頭が前立腺を掠め、萎えていたチンコも反射的にムクリと大きくなった。
しっかり感じてるのを確認してチャンスとばかりに快感を叩き込むことにする。
ずるるっ……とチンコが抜けるまで腰を引く。行為をやめると思ったのか秋雄さんは焦った顔して、これ以上チンコが抜けないように、ぎゅうっと穴に力を入れて俺の腰に足を引っ掛け動きを固定してくるが、そんな心配は無用だ。
勢いをつけて一気にチンコをねじ込む。

「い゛ッッッ!!」

再び体を弓形にして痙攣する。もっと締め付けが強くなり、さっきより深くイッたとわかる。ピストンしようにも体が動かないからねちっこく前立腺を押しつぶすように突く。

「意地汚くマンコでチンポに食らいつきやがって。みじめだな」

「あ゛ッ!う゛ッ!!ひッ!!」
「……なんか言えよ」
「あぁあー!ああ、あ、あ……」

さっきから喘ぎっぱなしで何も喋っていない。コミュニケーションもクソもない。今までは秋雄さんのいやらしいセリフに応えるように俺もあまりしたことない言葉責めをしてきた。
俺が必死になってんのに何も言ってくれない秋雄さんに段々腹が立ってきて仕返しみたいに前髪を掴んで揺さぶる。
ブチブチと髪の毛が抜ける感触がしたから怖くなってすぐに手を離した。人の髪の毛を強引に抜いたら傷害罪だ。
離した手で秋雄さんの乳首をぐいぐいと伸ばすように引っ張る。

「い゛だっ、あ、あ、うぅう……痛い……!」

ようやく言葉らしい言葉を発した。痛みで顔をしかめ、身を捩って逃げようとするが「動くなよバカ」と罵って静かにさせる。

「うっ……、う…………!!うぐっ……!」

「痛い」って言葉を我慢してるせいか喘ぎ声も我慢している。涙を流し歯を食いしばって耐えているが、チンコはビンビンだった。
腰に絡みついていた足も力なく投げ出されているのでテクニックもクソもなくただガンガン腰を振り続ける。

「あーマンコあったけぇ……とっととハメてたら良かったわ」
「あぐっ、うぐぅ……はぁああ……!」
「処女でもねぇのにさ、もったいぶりやがってよ」
「すみません……あぁ、すみませんでした……」
「謝るんだったらマンコで奉仕しろ、便所野郎」
「お、お゛、いく、あ、ウソ、あ、あああーッ!」

伸ばしていた乳首をさらに捻りあげると一層ナカが締まり、ビクンビクンッとチンコが跳ねて勢いよく精子が迸った。

「これマンコでイッたの?乳首でイッたの?ん?」
「わ、わがりまぜん、ずみまぜんでした……」
「うん、じゃあ次でわかるかな」
「や゛っ、あ゛ーーーッ!」

イッてもお構いなしにセックスを続ける、
体位を変えるため一旦チンコを引き抜くと、乱暴なピストンで緩んだアナルがみっともなくパクパクと大きく開閉していた。

「ガバマンになっちゃうかもな。緩くなったら小便注いで本物の便器にしてやるよ」
「あ、あぁ、……ありがとうございます…」

ぐったりした秋雄さんの両足首を掴んでいわゆるちんぐり返しの体勢にする。

「いっ……たぁ……!」

体が硬いのかかなり辛そうな顔をしている。
アナルもチンコも全部曝け出して、亀頭が自分の顔を向く屈辱的なポーズだ。
物欲しげにしてる穴にガニ股になってチンコを当てがう。

「あ、待って……!こんな体位……!つ、潰れる!マンコ潰れ……!」
「使い潰された中古穴のくせにうるせぇなぁ!」

子供のように首を振って挿入を拒むが無視してまた一気に挿入してガンガン腰を打ち付ける。

「あがッ、ヒィ、あ゛あ゛あ゛ーーーっ!」
「おらっ、潰れろ!イケ!」
「お゛っ、お゛ッ!待っ、いく、いく、お゛お゛お゛っ」

亀頭でゴリュゴリュッと腹側の粘膜を擦られ、さっきと違った刺激に秋雄さんは目を白黒させ、すぐに水っぽい静液を出した。
亀頭の先に顔があるからセルフ顔射になる。

あまりにもみじめでいやらしい光景にピストンが早まる。
尿道に静液が込み上げてきて、もうイクな、と思ったときだった。

「も、無理ですっ、く、くち、クチマンコ使ってください、もうマンコいじめないでッ、い、いぐから、うぐぅうう~……」
「んだよ、はぁ、偉そうだなっ……!」

どうせもうちょっとでイクし……と思い、戒めるようにガツンッと強めに抉ると、秋雄さんは涙を流して懇願する。

「便所行かせてください、げ、限界ですっ」
「んッ、なに?小便出そうなの?」
「う゛んんっ!」

必死にコクコクと頷く。少し迷ったけど無視してピストンを続け、膀胱のあたりを手でグッと刺激する。

「やめて、ゆうくん、本当にダメだって、あ、あ、ううぐっ」
「便所になりたいとか言ってたくせに便所に行きたいなんて生意気なんだよ!漏らしながらイケ!変態!」
「あッ、ウソ、あっ、あ、あああ~……」
「んんっ、出る……!」

俺が射精するのと同時に秋雄さんはプシャアッとおしっこを漏らした。当然顔にかかり、
鼻や口に入って苦しげにゲボゲボとむせている。
ゴム越しに秋雄さんの中に射精しながらその様子をボーッと見下ろした……。
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中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

上司と俺のSM関係

雫@更新予定なし
BL
タイトルの通りです。

皇帝陛下の精子検査

雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。 しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。 このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。 焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

ガテンの処理事情

BL
高校中退で鳶の道に進まざるを得なかった近藤翔は先輩に揉まれながらものしあがり部下を5人抱える親方になった。 ある日までは部下からも信頼される家族から頼られる男だと信じていた。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。

かとらり。
BL
 セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。  オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。  それは……重度の被虐趣味だ。  虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。  だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?  そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。  ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…

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