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アプリで知り合ったイケおじとセーファーセックスする話
2 妻子持ちかよ
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今日が3日後の金曜日、時刻は7時34分。
賑やかな駅前の広場でベンチに腰掛け「アキオ」さんを待つ。
俺は久しぶり(でもないけど……)のセックスとどんな相手が来るかっていうギャンブル性に浮かれてるのか緊張してるのかとにかくドキドキしすぎて、いてもたってもいられなくなって、約束の時間より結構早く待ち合わせ場所に来てしまった。
学校から帰ったらすぐ風呂に入り丁寧に歯を磨きマウスウォッシュで口をゆすいで、無難な無香料のデオドラントスプレーを臭うところに振りかけた。若者らしい好印象なファッションに身を包み、バッグにはトモナガさんがエッチの時に使っている様々なアイテムを詰め込む。
親には友達の家に泊まって勉強会してくると言って家を出た。
俺ってそこそこかっこいいし、スタイルもいいし、遠目から見てガッカリして帰って行くようなヤツじゃないと自負している。でも待っていると来ないんじゃないかって不安になってくる。早く来すぎた俺が悪いんだけど……。普通5分前とか、早くても15分前とかだよなぁ。
でも、うーん、不安だ。
暗い考えを振り払ってインスタでも見て時間を潰すことにしよう。そう決めてスマホの画面に目を落とした時だった。
「あの……『いおり』くん?」
頭上から控えめな低い声がして、影がかかって街灯の光が遮られる。
ハッと顔を上げると目の前にグレーのTシャツをきている男性が立っていた。
「あ、『アキオ』さんですか……?」
俺の問いに男性は戸惑いの表情を浮かべながらも確かにはっきりと頷く。
その瞬間、俺は大声で叫んでガッツポーズしそうになった。
目の前の男性が……『アキオ』さんがめちゃくちゃ好みだったからだ。
とりあえず染めてるって感じの茶髪(白髪染めかも)は全体的にボリュームは薄いが、全然ハゲてはいない。肩や胸、腕と腰まわり太くパンパンでなおかつムチっとしている。鍛えている人にしては脂肪が多いように見えた。力仕事をしてついた筋肉なのかも。嘘っぽくなくて生々しい。ものすごくエロい体つきだ。太めのジーンズで足のラインはわからないが、脱がせばすぐにわかることだ。焼けた肌もそそる。
太ってはいないからむくんでるのだろう。輪郭がちょっとモタッとしていて、重い印象の一重だ。もうすこし背が高くてシャープさがあれば俳優っぽいかっこよさがあったはずだ。
このままでも女にも男にも困らなさそうなルックスなんだけど。
アプリに写真を載せたらすぐにいいねもメッセージもいっぱい来て選び放題だ。
まさかこんな上玉が来るなんて……!
「うわぁ。ヤバい、どうしよ。えへへ、かっこよすぎてビックリしちゃった……」
かっこよさのあまりつい媚びた調子で変な笑い方をしてしまう。
勢いよく立ち上がって冗談ぽくアキオさんにひっつくと、軽く押しのけられた。
「あ……ゴメン、いきなりこんなことして。ウザいよね」
「いや、違うよ。ちょっと……ビックリして……」
「ビックリって?」
背は俺の方が高い。あざとく小首を傾げてアキオさんを覗き込むと、顔に穴が開くんじゃないかってくらいまじまじと見つめられる。
「いおりくんって……本当に18なの?」
「うん。そうだよ。LDKってやつ」
「うわー。そうだったんだ……。俺、プロフィールの18歳ってテキトーに設定したんだろうなって思ってて……。そんな若いコが俺みたいなオッサンとってありえないじゃん。
だからいおりくんっぽい子がいるとは思ってたけど中々声かけられなくて……」
「そっかあ。見られてたんだ。恥ずかしー。
ソワソワして早く来ちゃったんだ」
「うん、俺もだよ」
「だよね、見てたんだもんね」
アキオさんが眉を下げて謝ってるんだか笑ってるんだかわからない顔をする。涙袋がプクッと出て可愛い。加齢に伴う下瞼のたるみも可愛いけりゃ涙袋だ。
「マジでこんなオッサンでいいの……?大丈夫?平気?」と頻りに尋ねてくる。
見た目は強面が入ってるアキオさんのちょっと卑屈っぽい雰囲気に加虐心がムラムラと湧いてくる。
もうちょっと話をしてみたいし、明るいところでしっかり顔を見たい。
「あー、なんか安心したらノド乾いたな。なんか飲みに行こう!」
会ってすぐホテルに直行するはずだったけど予定が変わった。
アキオさんはコーヒーが飲みたいというので、ドトールに入ることにした。
本当はスタバが良かったけど、アキオさんは頼み方がわからないから入りたくないと言っていた。タバコが吸えるから行くのだろう。並んで歩くと夜風に乗ってタバコの匂いがした。
アキオさんはアイスコーヒーのブラック、俺はハチミツ入りのカフェオレを注文して向かい合って席に着く。
照明に照らされたアキオさんは顔中にシミやソバカスがポツポツと散らばっている。夜空の星屑のようだ。ヒゲに白髪が混ざっているのも確認できた。
アキオさんは本当にノドが渇いていて、あっという間にコーヒーを飲み干した。氷だけになったグラスを妙な顔で見つめ、俺と目を合わせてくれない。さっきまでは緊張しながらもニコニコしていたのに。
「……ねぇいおりくん。その、いおりくんはお金に困ってる……とかそういうこと、ある?」
「えぇ、なにそれ。ウケる。俺がパパ活してると思ってるの?」
「いや、ううん、えーと……ごめん。そう思ってる」
なにかと思えばそんなことか。
白けそうになるが、カフェオレをすすってごまかす。俺は好みの相手と楽しくエッチしたいだけで、金なんて1円もいらないしプレイに関係ない質問はされたくない。
トモナガさんはそういったとこともスマートだった。
したいこととされたくないことしか聞かれなかった。
「俺ん家、そんなビンボーじゃないよ」
「でも……未成年なのにこんなオッサン相手にさ……」
また何か言いそうなアキオさんを黙らせるために財布から学生証を抜き出して突きつける。
私立秀清学園高等部 3年1組 井折 祐治の表記にアキオさんは細い目を見開く。
「え……いおりくんておぼっちゃまだしアタマもいいんだ……すごいな」
俺の通っている学校はちょっと有名なエスカレーター式のおぼっちゃまお嬢様学校だ。
別にこのプラスチックカード1枚で俺のことをわかってもらおうなんて思っちゃいない。
「俺がパパ活なんてしなくていいってわかったでしょ?」
「あ、あぁ。ヘンなこと言ってゴメン。いおりくん。」
家が金持ちだからと言って援交しないってことはないだろう。親には内緒で自由な金が欲しかったら援交する子はいるはずだ。そんな簡単なことを知らないフリして世間知らずで温室育ちの子供を演じ、アキオさんの口を塞いでしまう。
「ねぇ。今見たでしょ。井折は苗字だって……。おれのこと、『ゆう』とか『ゆうくん』って呼んで!」
「ゆ、ゆうくん」
「そーそー。アキオさんの本名、知りたいなぁ」
話題を名前の話にすり替える。親や学校のことまで聞かれたら面倒だからだ。
俺は自分から学生証見せつけて個人情報晒したんだけど、アキオさんは自分も本名を名乗らなきゃ都合が悪いと思ったのかちょっとためらいながら「じょうにし あきお」と教えてくれた。
「上下の上に、方角の西に、季節の秋に、オスメスの方の雄」
「じゃあ秋生まれだ」
「あはは、10月2日生まれ」
そんなやりとりをしながら頭の中で「アキオ」さんを「上西秋雄」に変換する。
名前までかっこいいじゃないか。
「気を悪くしたら悪いんだけど、ゆうくんは彼氏とか彼女いるの?いたらその子に申し訳ないっていうか……」
「彼氏……ではないけど、相手はいるよ。でも俺置いて本命の人と旅行してる。
その間可哀想だからセフレ用意してあげるって言われたけど、自分で見つけるって断った」
「それで俺とマッチングしたと」
「そーそー。そういうこと。その人は55歳」
「えっ、すごいね」
「だから秋雄さんは俺にとってはお兄さんって感じ」
秋雄さんは驚いていたけど「そっかぁ」とだけ言って、色々言いかけたであろう言葉を飲み込んだ。
「秋雄さんはどうなの?もしかして既婚者?」
結婚してたらこれからすることにためらいを感じてしまう。
トモナガさんが既婚者と関係を持たないのは面倒に巻き込まれないためだ。メッセージのやりとりの時点で聞いておくべきだったけど、そうしなかったのは心のどこかで当日ドタキャンされて音信不通になるかもしれないって不安があったからだろう。
やりとりを重ねた上でそうなるのは傷つくから。
俺は完全に秋雄さんとヤりたい気分だったから祈るように答えを待つ。
「独身だよ。付き合ってる人とかもいないし安心して」
「そっかぁ。よかったぁ」
不安は杞憂で肩透かしを食らうが、後から喜びが大きくなってくる。
内心安堵していると、秋雄さんのスマホからLINEの通知音が鳴った。
「あ、悪い。会社からだ」
「いいよ、気にしないで」
秋雄さんに返信をうながす。秋雄さんは手短に返信を済ませ、LINEを閉じスマホをテーブルに置く。
画面が自動で消える前、ホーム画面が秋雄さんと小さい女の子を抱いている女性なことに気づいてしまった。
独身だと言っていたけど……妻子持ちかよ。
裏切られたショックより、こんなにかっこいいパパが、マッチングアプリで会ったクソガキにウソついてエッチしようとしてるって事実に興奮してしまう。
きっとトモナガさんにはやめとけって言われるだろうけど……。
俺は気づかないフリしてカフェオレを飲み終え店を出て、いよいよホテルに向かう。
賑やかな駅前の広場でベンチに腰掛け「アキオ」さんを待つ。
俺は久しぶり(でもないけど……)のセックスとどんな相手が来るかっていうギャンブル性に浮かれてるのか緊張してるのかとにかくドキドキしすぎて、いてもたってもいられなくなって、約束の時間より結構早く待ち合わせ場所に来てしまった。
学校から帰ったらすぐ風呂に入り丁寧に歯を磨きマウスウォッシュで口をゆすいで、無難な無香料のデオドラントスプレーを臭うところに振りかけた。若者らしい好印象なファッションに身を包み、バッグにはトモナガさんがエッチの時に使っている様々なアイテムを詰め込む。
親には友達の家に泊まって勉強会してくると言って家を出た。
俺ってそこそこかっこいいし、スタイルもいいし、遠目から見てガッカリして帰って行くようなヤツじゃないと自負している。でも待っていると来ないんじゃないかって不安になってくる。早く来すぎた俺が悪いんだけど……。普通5分前とか、早くても15分前とかだよなぁ。
でも、うーん、不安だ。
暗い考えを振り払ってインスタでも見て時間を潰すことにしよう。そう決めてスマホの画面に目を落とした時だった。
「あの……『いおり』くん?」
頭上から控えめな低い声がして、影がかかって街灯の光が遮られる。
ハッと顔を上げると目の前にグレーのTシャツをきている男性が立っていた。
「あ、『アキオ』さんですか……?」
俺の問いに男性は戸惑いの表情を浮かべながらも確かにはっきりと頷く。
その瞬間、俺は大声で叫んでガッツポーズしそうになった。
目の前の男性が……『アキオ』さんがめちゃくちゃ好みだったからだ。
とりあえず染めてるって感じの茶髪(白髪染めかも)は全体的にボリュームは薄いが、全然ハゲてはいない。肩や胸、腕と腰まわり太くパンパンでなおかつムチっとしている。鍛えている人にしては脂肪が多いように見えた。力仕事をしてついた筋肉なのかも。嘘っぽくなくて生々しい。ものすごくエロい体つきだ。太めのジーンズで足のラインはわからないが、脱がせばすぐにわかることだ。焼けた肌もそそる。
太ってはいないからむくんでるのだろう。輪郭がちょっとモタッとしていて、重い印象の一重だ。もうすこし背が高くてシャープさがあれば俳優っぽいかっこよさがあったはずだ。
このままでも女にも男にも困らなさそうなルックスなんだけど。
アプリに写真を載せたらすぐにいいねもメッセージもいっぱい来て選び放題だ。
まさかこんな上玉が来るなんて……!
「うわぁ。ヤバい、どうしよ。えへへ、かっこよすぎてビックリしちゃった……」
かっこよさのあまりつい媚びた調子で変な笑い方をしてしまう。
勢いよく立ち上がって冗談ぽくアキオさんにひっつくと、軽く押しのけられた。
「あ……ゴメン、いきなりこんなことして。ウザいよね」
「いや、違うよ。ちょっと……ビックリして……」
「ビックリって?」
背は俺の方が高い。あざとく小首を傾げてアキオさんを覗き込むと、顔に穴が開くんじゃないかってくらいまじまじと見つめられる。
「いおりくんって……本当に18なの?」
「うん。そうだよ。LDKってやつ」
「うわー。そうだったんだ……。俺、プロフィールの18歳ってテキトーに設定したんだろうなって思ってて……。そんな若いコが俺みたいなオッサンとってありえないじゃん。
だからいおりくんっぽい子がいるとは思ってたけど中々声かけられなくて……」
「そっかあ。見られてたんだ。恥ずかしー。
ソワソワして早く来ちゃったんだ」
「うん、俺もだよ」
「だよね、見てたんだもんね」
アキオさんが眉を下げて謝ってるんだか笑ってるんだかわからない顔をする。涙袋がプクッと出て可愛い。加齢に伴う下瞼のたるみも可愛いけりゃ涙袋だ。
「マジでこんなオッサンでいいの……?大丈夫?平気?」と頻りに尋ねてくる。
見た目は強面が入ってるアキオさんのちょっと卑屈っぽい雰囲気に加虐心がムラムラと湧いてくる。
もうちょっと話をしてみたいし、明るいところでしっかり顔を見たい。
「あー、なんか安心したらノド乾いたな。なんか飲みに行こう!」
会ってすぐホテルに直行するはずだったけど予定が変わった。
アキオさんはコーヒーが飲みたいというので、ドトールに入ることにした。
本当はスタバが良かったけど、アキオさんは頼み方がわからないから入りたくないと言っていた。タバコが吸えるから行くのだろう。並んで歩くと夜風に乗ってタバコの匂いがした。
アキオさんはアイスコーヒーのブラック、俺はハチミツ入りのカフェオレを注文して向かい合って席に着く。
照明に照らされたアキオさんは顔中にシミやソバカスがポツポツと散らばっている。夜空の星屑のようだ。ヒゲに白髪が混ざっているのも確認できた。
アキオさんは本当にノドが渇いていて、あっという間にコーヒーを飲み干した。氷だけになったグラスを妙な顔で見つめ、俺と目を合わせてくれない。さっきまでは緊張しながらもニコニコしていたのに。
「……ねぇいおりくん。その、いおりくんはお金に困ってる……とかそういうこと、ある?」
「えぇ、なにそれ。ウケる。俺がパパ活してると思ってるの?」
「いや、ううん、えーと……ごめん。そう思ってる」
なにかと思えばそんなことか。
白けそうになるが、カフェオレをすすってごまかす。俺は好みの相手と楽しくエッチしたいだけで、金なんて1円もいらないしプレイに関係ない質問はされたくない。
トモナガさんはそういったとこともスマートだった。
したいこととされたくないことしか聞かれなかった。
「俺ん家、そんなビンボーじゃないよ」
「でも……未成年なのにこんなオッサン相手にさ……」
また何か言いそうなアキオさんを黙らせるために財布から学生証を抜き出して突きつける。
私立秀清学園高等部 3年1組 井折 祐治の表記にアキオさんは細い目を見開く。
「え……いおりくんておぼっちゃまだしアタマもいいんだ……すごいな」
俺の通っている学校はちょっと有名なエスカレーター式のおぼっちゃまお嬢様学校だ。
別にこのプラスチックカード1枚で俺のことをわかってもらおうなんて思っちゃいない。
「俺がパパ活なんてしなくていいってわかったでしょ?」
「あ、あぁ。ヘンなこと言ってゴメン。いおりくん。」
家が金持ちだからと言って援交しないってことはないだろう。親には内緒で自由な金が欲しかったら援交する子はいるはずだ。そんな簡単なことを知らないフリして世間知らずで温室育ちの子供を演じ、アキオさんの口を塞いでしまう。
「ねぇ。今見たでしょ。井折は苗字だって……。おれのこと、『ゆう』とか『ゆうくん』って呼んで!」
「ゆ、ゆうくん」
「そーそー。アキオさんの本名、知りたいなぁ」
話題を名前の話にすり替える。親や学校のことまで聞かれたら面倒だからだ。
俺は自分から学生証見せつけて個人情報晒したんだけど、アキオさんは自分も本名を名乗らなきゃ都合が悪いと思ったのかちょっとためらいながら「じょうにし あきお」と教えてくれた。
「上下の上に、方角の西に、季節の秋に、オスメスの方の雄」
「じゃあ秋生まれだ」
「あはは、10月2日生まれ」
そんなやりとりをしながら頭の中で「アキオ」さんを「上西秋雄」に変換する。
名前までかっこいいじゃないか。
「気を悪くしたら悪いんだけど、ゆうくんは彼氏とか彼女いるの?いたらその子に申し訳ないっていうか……」
「彼氏……ではないけど、相手はいるよ。でも俺置いて本命の人と旅行してる。
その間可哀想だからセフレ用意してあげるって言われたけど、自分で見つけるって断った」
「それで俺とマッチングしたと」
「そーそー。そういうこと。その人は55歳」
「えっ、すごいね」
「だから秋雄さんは俺にとってはお兄さんって感じ」
秋雄さんは驚いていたけど「そっかぁ」とだけ言って、色々言いかけたであろう言葉を飲み込んだ。
「秋雄さんはどうなの?もしかして既婚者?」
結婚してたらこれからすることにためらいを感じてしまう。
トモナガさんが既婚者と関係を持たないのは面倒に巻き込まれないためだ。メッセージのやりとりの時点で聞いておくべきだったけど、そうしなかったのは心のどこかで当日ドタキャンされて音信不通になるかもしれないって不安があったからだろう。
やりとりを重ねた上でそうなるのは傷つくから。
俺は完全に秋雄さんとヤりたい気分だったから祈るように答えを待つ。
「独身だよ。付き合ってる人とかもいないし安心して」
「そっかぁ。よかったぁ」
不安は杞憂で肩透かしを食らうが、後から喜びが大きくなってくる。
内心安堵していると、秋雄さんのスマホからLINEの通知音が鳴った。
「あ、悪い。会社からだ」
「いいよ、気にしないで」
秋雄さんに返信をうながす。秋雄さんは手短に返信を済ませ、LINEを閉じスマホをテーブルに置く。
画面が自動で消える前、ホーム画面が秋雄さんと小さい女の子を抱いている女性なことに気づいてしまった。
独身だと言っていたけど……妻子持ちかよ。
裏切られたショックより、こんなにかっこいいパパが、マッチングアプリで会ったクソガキにウソついてエッチしようとしてるって事実に興奮してしまう。
きっとトモナガさんにはやめとけって言われるだろうけど……。
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