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第218話
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手首を落としたが腕はまだこちらを向いている。
ヨシナリは油断せずに対応。 恐らくは至近距離でしか効果を発揮しない飛び道具。
ニードルガンか使い捨ての散弾銃か何かだろうと思っており、その予想は一部は当たっていた。
ふわわの機体――肘から手首にかけて盛り上がった部分は何かがあるのが明らかで、ヨシナリの見ている前で先端が開き銃口のような物が現れる。
彼女の飛び道具への適性のなさは筋金入りなので当てたいのなら外しようのない距離まで近寄らなければならない。 だから、使うならこのタイミングだと思っていた。
――流石に片手を犠牲にするとは思わなかったが――
ヨシナリは冷静に機体を僅かに傾けて射線上から逃れる。
これで問題ない。 次は残りの腕を――
そんなヨシナリの思考は次の瞬間に起こった出来事に文字通り塗りつぶされた。
確かにふわわが仕込んでいたのは射撃武器だった。 いや、これは武器と言えるのだろうか?
何故なら銃口らしき穴方飛び出したのはニードルでも銃弾でもなく謎の液体だったからだ。
放射状に飛んできたそれを躱す術はヨシナリにはなく、顔面に喰らう。
べしゃりとカメラが液体で真っ白に染まる。 何だこれはと抱いた疑問は瞬く間に氷解。
パキパキと嫌な音を立てて液体が白濁しながら凝固し始めたからだ。
「グルーガンかよ!?」
ヨシナリにはその液体の正体に心当たりがあったので即座に答えを口にする。
グルーガンとはグルー――特殊な接着剤を飛ばす事で宇宙船の空気漏れや燃料漏れ等の破損によって生じる不具合に対する応急処置に使用される装備だ。
「馬鹿正直に普通の飛び道具を使ってもヨシナリ君やったら躱すやろ? だったらウチに当てられる距離で躱せん物がいいかなって思ってな? どう? 視えへんやろ?」
瞬く間に固まったグルーはホロスコープの視界を完全に潰していたが、複合センサーシステムである「シックスセンス」視覚以外でも敵機の姿を捉える。
ヨシナリは構わずに左の銃を持ち上げて発砲。 無理な体勢で撃ったので肩を掠めただけだったが、ふわわを驚かせるには充分だった。
「この距離で視えないってそこまで重要ですかね?」
「はは、いいねぇ。 ここからは殴り合いや!」
――上等だ。 叩き潰してやる。
熱源、胴体、エネルギー流動、視覚以外の全ての感覚を動員して敵機を捉える。
右の銃床をふわわの頭部に叩きつけた。 頭部がひしゃげる感覚。
お返しとばかりに胴体への突き。 躱そうとしたが、ガクリと機体が引っ張られる。
何だと確認するとグルーでふわわの左足とホロスコープの右足が接着されていた。
顔面にぶっかけた後、そのまま足元にぶちまけたのか。 なんて事をしやがる。
身を捻って回避。 腹に太刀が突き刺さる。 捻られると不味いので左足を跳ね上げて膝で刃を圧し折り、大きく仰け反って頭部を叩きつける。 お互いの機体の破片が周囲にばら撒かれた。
今のでシックスセンスに致命的な損傷が入り、機能の半分以上が死んだ。
それでも動体センサーは生きているので何の問題もない。 充分に視える。
「あっはっは、ウチもカメラが死んでもうたわ! まぁ、くっついてるしええかぁ!」
ヨシナリは構わずに左の銃を向けようとするが、持ち上げる途中で腕が切断される。
折れた太刀で切り裂いたのだ。 恐らく、振り回しやすくする為に折らせたのか。
だったら右だと銃身から出ている刃を肩口に叩きつけるように押し込む。 エネルギーの刃は袈裟から入って胴体の一部にまで食い込んだ。 その状態で連射。
一発で胸部装甲を破壊し、二発目で貫通。 三発目で内部機構を滅茶苦茶に破壊する。
それでもふわわの機体からエネルギーの循環が途切れない。 まだ生きている。
しぶといな、さっさとくたばれ。 銃口の角度を変えて更に打ち込もうとしたが、弾が切れた。
クソがこんなタイミングで弾切れとかふざけんなと怒りが湧いたが、真に責めるべきは残弾の管理すらできていない自分自身だ。 ふわわの機体は半壊していたが、機能は生きているらしく胸部装甲が展開。 今度こそニードルガンだ。
――だが、それはもう前に見てるんだよ!
ヨシナリは変形機構を起動。 胸部装甲が持ち上がってふわわの機体を打ち付ける。
僅かに遅れて発射。 仰け反る形になった事で狙いが定まらずにニードルの大半はせり上がった装甲にしか当たらなかった。 穴だらけになった胸部装甲が脱落。
――これで面倒な隠し武器はなくなった。
このまま叩き切ってやると食い込んだままの刃を更に押し込もうとしたが、ガクリと踏ん張れずに体勢が崩れる。 ふわわが接着された足を引いて重心を崩してきたのだ。
お陰で踏ん張りがきかずに刃が押し込めない。 ならばとヨシナリは足裏のブースターを噴かそうとしたが反応しなかった。 なんでだよとステータスを確認すると右足のノズルに異物ありと警告。
どうやらグルーが破損部分から中に入って詰まった事により機能しないようだ。
右が駄目なら左だ。 左を噴かして膝をふわわの胴体に叩き込む。
メキリとひしゃげる手応え。 だが、近すぎて勢いが乗らないのかまだ生きている。
だったら何度でも叩き込んでやると再度、膝を叩きこもうとするがふわわが折れた刃を膝の関節に突 き刺した。 制御が利かなくなった膝はガクガクと変な挙動をして軌道が変わる。
ふわわは不味いと判断したのか咄嗟に太刀から手を放すが、膝は機体を引っ張りながらふわわの胸付近まで持ち上がり、爆発。 両機とも吹き飛ばされかけるが接着された足の所為でその場に留まる。
代わりに無理な体勢で引っ張られたせいか残った足の関節部分にもエラー。
自立が不可能になった。 ふわわは背中のメインブースターで、ヨシナリは各所に搭載されているスラスターで強引に姿勢を制御。 転倒を防ぐ。
これでお互いに武器は――いや、ふわわにはまだ野太刀が一本残っている。
しかも液体金属刃だから長さは関係ない。 柄に手を伸ばそうとしたが遅い。
シックスセンスの機能の大半が死んだので観測不可能だが、恐らくはさっきの爆発で関節にダメージが入ったのだろう。 ヨシナリはふわわの肩口に刺さったままの拳銃のブレードを切り、機体からの遠隔操作でマガジンを強制排出。 そして予備のマガジンを射出して片手で器用に交換作業を行い、構える。
その頃にはふわわは既に柄に手をかけていた。
――間に合え!
鞘から刃が迸るのと銃口から弾が吐き出されたのはほぼ同時。
互いの攻撃が交差し――決着が着いた。
ヨシナリは油断せずに対応。 恐らくは至近距離でしか効果を発揮しない飛び道具。
ニードルガンか使い捨ての散弾銃か何かだろうと思っており、その予想は一部は当たっていた。
ふわわの機体――肘から手首にかけて盛り上がった部分は何かがあるのが明らかで、ヨシナリの見ている前で先端が開き銃口のような物が現れる。
彼女の飛び道具への適性のなさは筋金入りなので当てたいのなら外しようのない距離まで近寄らなければならない。 だから、使うならこのタイミングだと思っていた。
――流石に片手を犠牲にするとは思わなかったが――
ヨシナリは冷静に機体を僅かに傾けて射線上から逃れる。
これで問題ない。 次は残りの腕を――
そんなヨシナリの思考は次の瞬間に起こった出来事に文字通り塗りつぶされた。
確かにふわわが仕込んでいたのは射撃武器だった。 いや、これは武器と言えるのだろうか?
何故なら銃口らしき穴方飛び出したのはニードルでも銃弾でもなく謎の液体だったからだ。
放射状に飛んできたそれを躱す術はヨシナリにはなく、顔面に喰らう。
べしゃりとカメラが液体で真っ白に染まる。 何だこれはと抱いた疑問は瞬く間に氷解。
パキパキと嫌な音を立てて液体が白濁しながら凝固し始めたからだ。
「グルーガンかよ!?」
ヨシナリにはその液体の正体に心当たりがあったので即座に答えを口にする。
グルーガンとはグルー――特殊な接着剤を飛ばす事で宇宙船の空気漏れや燃料漏れ等の破損によって生じる不具合に対する応急処置に使用される装備だ。
「馬鹿正直に普通の飛び道具を使ってもヨシナリ君やったら躱すやろ? だったらウチに当てられる距離で躱せん物がいいかなって思ってな? どう? 視えへんやろ?」
瞬く間に固まったグルーはホロスコープの視界を完全に潰していたが、複合センサーシステムである「シックスセンス」視覚以外でも敵機の姿を捉える。
ヨシナリは構わずに左の銃を持ち上げて発砲。 無理な体勢で撃ったので肩を掠めただけだったが、ふわわを驚かせるには充分だった。
「この距離で視えないってそこまで重要ですかね?」
「はは、いいねぇ。 ここからは殴り合いや!」
――上等だ。 叩き潰してやる。
熱源、胴体、エネルギー流動、視覚以外の全ての感覚を動員して敵機を捉える。
右の銃床をふわわの頭部に叩きつけた。 頭部がひしゃげる感覚。
お返しとばかりに胴体への突き。 躱そうとしたが、ガクリと機体が引っ張られる。
何だと確認するとグルーでふわわの左足とホロスコープの右足が接着されていた。
顔面にぶっかけた後、そのまま足元にぶちまけたのか。 なんて事をしやがる。
身を捻って回避。 腹に太刀が突き刺さる。 捻られると不味いので左足を跳ね上げて膝で刃を圧し折り、大きく仰け反って頭部を叩きつける。 お互いの機体の破片が周囲にばら撒かれた。
今のでシックスセンスに致命的な損傷が入り、機能の半分以上が死んだ。
それでも動体センサーは生きているので何の問題もない。 充分に視える。
「あっはっは、ウチもカメラが死んでもうたわ! まぁ、くっついてるしええかぁ!」
ヨシナリは構わずに左の銃を向けようとするが、持ち上げる途中で腕が切断される。
折れた太刀で切り裂いたのだ。 恐らく、振り回しやすくする為に折らせたのか。
だったら右だと銃身から出ている刃を肩口に叩きつけるように押し込む。 エネルギーの刃は袈裟から入って胴体の一部にまで食い込んだ。 その状態で連射。
一発で胸部装甲を破壊し、二発目で貫通。 三発目で内部機構を滅茶苦茶に破壊する。
それでもふわわの機体からエネルギーの循環が途切れない。 まだ生きている。
しぶといな、さっさとくたばれ。 銃口の角度を変えて更に打ち込もうとしたが、弾が切れた。
クソがこんなタイミングで弾切れとかふざけんなと怒りが湧いたが、真に責めるべきは残弾の管理すらできていない自分自身だ。 ふわわの機体は半壊していたが、機能は生きているらしく胸部装甲が展開。 今度こそニードルガンだ。
――だが、それはもう前に見てるんだよ!
ヨシナリは変形機構を起動。 胸部装甲が持ち上がってふわわの機体を打ち付ける。
僅かに遅れて発射。 仰け反る形になった事で狙いが定まらずにニードルの大半はせり上がった装甲にしか当たらなかった。 穴だらけになった胸部装甲が脱落。
――これで面倒な隠し武器はなくなった。
このまま叩き切ってやると食い込んだままの刃を更に押し込もうとしたが、ガクリと踏ん張れずに体勢が崩れる。 ふわわが接着された足を引いて重心を崩してきたのだ。
お陰で踏ん張りがきかずに刃が押し込めない。 ならばとヨシナリは足裏のブースターを噴かそうとしたが反応しなかった。 なんでだよとステータスを確認すると右足のノズルに異物ありと警告。
どうやらグルーが破損部分から中に入って詰まった事により機能しないようだ。
右が駄目なら左だ。 左を噴かして膝をふわわの胴体に叩き込む。
メキリとひしゃげる手応え。 だが、近すぎて勢いが乗らないのかまだ生きている。
だったら何度でも叩き込んでやると再度、膝を叩きこもうとするがふわわが折れた刃を膝の関節に突 き刺した。 制御が利かなくなった膝はガクガクと変な挙動をして軌道が変わる。
ふわわは不味いと判断したのか咄嗟に太刀から手を放すが、膝は機体を引っ張りながらふわわの胸付近まで持ち上がり、爆発。 両機とも吹き飛ばされかけるが接着された足の所為でその場に留まる。
代わりに無理な体勢で引っ張られたせいか残った足の関節部分にもエラー。
自立が不可能になった。 ふわわは背中のメインブースターで、ヨシナリは各所に搭載されているスラスターで強引に姿勢を制御。 転倒を防ぐ。
これでお互いに武器は――いや、ふわわにはまだ野太刀が一本残っている。
しかも液体金属刃だから長さは関係ない。 柄に手を伸ばそうとしたが遅い。
シックスセンスの機能の大半が死んだので観測不可能だが、恐らくはさっきの爆発で関節にダメージが入ったのだろう。 ヨシナリはふわわの肩口に刺さったままの拳銃のブレードを切り、機体からの遠隔操作でマガジンを強制排出。 そして予備のマガジンを射出して片手で器用に交換作業を行い、構える。
その頃にはふわわは既に柄に手をかけていた。
――間に合え!
鞘から刃が迸るのと銃口から弾が吐き出されたのはほぼ同時。
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