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第2話
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命中率はエイム機能を使用すれば八割を超えるが、落とした状態では四割を切る。
思った以上に難しいとヨシナリは呟く。 取りあえずだが、チュートリアルは完了したので次に進みますかと案内が出ていた。 操作の説明は一通り済ませたので後は好きにしろと言う事だろう。
少し悩んだが、ヨシナリはチュートリアルをやり直す事にした。
取りあえずもうちょっと武器の扱いに慣れよう。 そんな事を考え、当面の目標をエイム機能なしで命中率八割越えに設定してチュートリアルをやり直した。
ヨシナリの機体が架空の街を駆け巡り、ターゲットの出現と同時に手に持った突撃銃が弾丸を放つ。
実戦を意識して移動しながらなので中々当たらない。
こればかりは何度も練習して慣れていくしかないので、何度も何度も練習を重ねる。
チュートリアルが完了するとスコアが表示されるので、確認すると命中率は五十五パーセント。
リトライ。 四十三パーセント。 リトライ。 五十二パーセント。
リトライ。 三十三パーセント。 リトライ。 六十パーセント。
「あぁ、クソ難しいなこれ。 止まってる的でこれだと先が思いやられるなぁ」
それでも多少は上達したのか試行回数が二十を超えた辺りで命中率が七割を超えた。
この辺りで妥協してもいいんじゃないかと思ったが性格上、自分で定めた目標を達成しないと落ち着かない気持ちになるので意地でも達成して見せると気合を入れる。
いい加減に慣れて来たこのチュートリアル用の機体を操作し、現れたターゲットへ突撃銃を単発に切り替えて発射。
銃弾が吸い込まれるようにターゲットを破壊。 中心を捉えてはいないが一応、命中はしているのでここは妥協した。 機体は駆け出し、次のターゲットへ狙いを付ける。
走りながら二連射。 今度は中心を捉えた。
よし、調子がいいぞと次のターゲットを探す。 今度はビルの陰に現れたので落ち着いて狙いを付けて三連射。 二発外して最後の一発がターゲットを破壊する。
小さく舌打ちして次の的を探す。 ビルの上、道路の真ん中、建物の隙間。
様々な場所に現れたターゲットを次々と破壊し、最後の的を射抜いて終了となった。
今回に関しては多少の手応えは感じているので、行けるだろうと期待しながら結果を見る。
結果は――命中率八十一パーセント。
よしとヨシナリは拳を握り、チュートリアルを完了させた。
満足の行く結果を出せた事でいよいよ『ICpw』の世界に入る事となる。
開始と同時に導入のムービーが入り、このゲームの世界観の説明が始まった。
時は近未来。 人型機動兵器であるトルーパーは兵器としてよりも様々な場所で人々の手足の延長となり、地上だけでなく宇宙でも活躍していた。
――そんな時に謎の未確認生命体が外宇宙から襲来したのだ。
彼等は人類からのコンタクトを一切受け付けず、文明に対して攻撃を仕掛けて来たのだ。
今はまだ前線は遠いが、プレイヤーは支給されたトルーパーを強化し、操縦技能を磨き、ゆくゆくは前線へと向かい外敵の脅威から母星を守る事になる。
――というのが大雑把なストーリーだ。
ちなみにまだその未確認生命体とは戦えないので、どんな生き物かは不明だ。
これは製作サイドの問題らしく、サービス開始からそこまで時間が経っていない事もあって未実装で、公式からは今はプレイヤーの腕を磨く期間で将来的には大規模なレイド戦を実装するらしい。 調べてみると大規模レイドのようなイベントが実施されているといった話があったのだが、あれはイベントレイド戦闘なので本当のレイド戦ではないらしい。 それに内心で首を傾げながらもヨシナリは先へと進める。
プレイヤーが最初に支給されるのはチュートリアルで使用した機体だ。
こいつを元手に頑張って行く事になる。
さて、このトルーパー、パーツ構成は分かり易く、大きく分けてフレーム、外装、武装の三種だ。
フレームは現在実装されているのは三種類。
通常、可変、特殊の三つで通常は普通の人型、可変は戦闘機や動物を模した形状に変形が可能だ。
最後の特殊は少し変わり種で専用の武装や変わったギミックを搭載できるらしい。
らしいと言うのは持っているプレイヤーが少ないので情報があまり出回っていないのだ。
次に外装だが、骨格を覆う装甲やセンサー類もこれに該当する。
感度の良いセンサーを搭載すると様々な情報を取得でき、有利に立ち回る一助となるだろう。
最後の武装は説明不要だろう。 近接武器、遠距離武器、特殊フレームでしか扱えない専用武装などざっくりとカテゴライズできるがこの時点で数百種類存在し、定期的に新しいものが追加されている。
ヨシナリはプレイする前にしっかりと情報収集は行って来たのでやるべき事は分かっていた。
まずは期間限定ミッションを確認する事だ。
確認すると現在は開催していませんと表示されており、それに小さく落胆する。
このゲームはレベルなどは存在せず、対戦の勝敗によって決定されるランクで格付けがされる。
高いランクであればあるほど勝利を重ねて来た凄腕のプレイヤーと言う事だ。
このゲームでやる事は簡単に言えば金を稼ぐ事となる。
ミッションをクリアすればGというゲーム内通貨が手に入り、それを消費する事で新しい武装や外装を購入していく。 そうして強化を重ねてアリーナで同ランク帯のプレイヤーと戦って勝利し、上へと上がって行く事が大雑把な流れだ。
で、限定ミッションが何の関係があるのかというと、このゲームには通貨が二種類ある。
先述したGともう一種類、Pという通貨が存在する。
こちらはGよりも入手困難な通貨で特殊フレームなど、Pでしか買えないアイテムもあるので可能な限り入手しておきたい通貨だ。 入手方法がかなり限られており、現状で存在するのはランクマッチの戦績に応じて定期的に配布される事と限定ミッションをクリアする事だけなので、請けられるなら請けた方がいい理由だった。
集めた情報によれば、発注もランダム、受注も早い者勝ちで規定数に到達すると即締め切る無情さだ。
真偽は定かではないが、限定ミッションを見逃さない為に常に張り付いているプレイヤーがいるとか居ないとか言われている。
それだけPで購入できる装備は強力で意地でも入手したいと思っているプレイヤーは非常に多い。
特にランク戦で成績を残せない者は技量を性能で埋める為に必死だ。
大抵の場合はその辺を補う為に課金という便利なシステムがあるのだが、そうもいかない事情があった。
それは――
思った以上に難しいとヨシナリは呟く。 取りあえずだが、チュートリアルは完了したので次に進みますかと案内が出ていた。 操作の説明は一通り済ませたので後は好きにしろと言う事だろう。
少し悩んだが、ヨシナリはチュートリアルをやり直す事にした。
取りあえずもうちょっと武器の扱いに慣れよう。 そんな事を考え、当面の目標をエイム機能なしで命中率八割越えに設定してチュートリアルをやり直した。
ヨシナリの機体が架空の街を駆け巡り、ターゲットの出現と同時に手に持った突撃銃が弾丸を放つ。
実戦を意識して移動しながらなので中々当たらない。
こればかりは何度も練習して慣れていくしかないので、何度も何度も練習を重ねる。
チュートリアルが完了するとスコアが表示されるので、確認すると命中率は五十五パーセント。
リトライ。 四十三パーセント。 リトライ。 五十二パーセント。
リトライ。 三十三パーセント。 リトライ。 六十パーセント。
「あぁ、クソ難しいなこれ。 止まってる的でこれだと先が思いやられるなぁ」
それでも多少は上達したのか試行回数が二十を超えた辺りで命中率が七割を超えた。
この辺りで妥協してもいいんじゃないかと思ったが性格上、自分で定めた目標を達成しないと落ち着かない気持ちになるので意地でも達成して見せると気合を入れる。
いい加減に慣れて来たこのチュートリアル用の機体を操作し、現れたターゲットへ突撃銃を単発に切り替えて発射。
銃弾が吸い込まれるようにターゲットを破壊。 中心を捉えてはいないが一応、命中はしているのでここは妥協した。 機体は駆け出し、次のターゲットへ狙いを付ける。
走りながら二連射。 今度は中心を捉えた。
よし、調子がいいぞと次のターゲットを探す。 今度はビルの陰に現れたので落ち着いて狙いを付けて三連射。 二発外して最後の一発がターゲットを破壊する。
小さく舌打ちして次の的を探す。 ビルの上、道路の真ん中、建物の隙間。
様々な場所に現れたターゲットを次々と破壊し、最後の的を射抜いて終了となった。
今回に関しては多少の手応えは感じているので、行けるだろうと期待しながら結果を見る。
結果は――命中率八十一パーセント。
よしとヨシナリは拳を握り、チュートリアルを完了させた。
満足の行く結果を出せた事でいよいよ『ICpw』の世界に入る事となる。
開始と同時に導入のムービーが入り、このゲームの世界観の説明が始まった。
時は近未来。 人型機動兵器であるトルーパーは兵器としてよりも様々な場所で人々の手足の延長となり、地上だけでなく宇宙でも活躍していた。
――そんな時に謎の未確認生命体が外宇宙から襲来したのだ。
彼等は人類からのコンタクトを一切受け付けず、文明に対して攻撃を仕掛けて来たのだ。
今はまだ前線は遠いが、プレイヤーは支給されたトルーパーを強化し、操縦技能を磨き、ゆくゆくは前線へと向かい外敵の脅威から母星を守る事になる。
――というのが大雑把なストーリーだ。
ちなみにまだその未確認生命体とは戦えないので、どんな生き物かは不明だ。
これは製作サイドの問題らしく、サービス開始からそこまで時間が経っていない事もあって未実装で、公式からは今はプレイヤーの腕を磨く期間で将来的には大規模なレイド戦を実装するらしい。 調べてみると大規模レイドのようなイベントが実施されているといった話があったのだが、あれはイベントレイド戦闘なので本当のレイド戦ではないらしい。 それに内心で首を傾げながらもヨシナリは先へと進める。
プレイヤーが最初に支給されるのはチュートリアルで使用した機体だ。
こいつを元手に頑張って行く事になる。
さて、このトルーパー、パーツ構成は分かり易く、大きく分けてフレーム、外装、武装の三種だ。
フレームは現在実装されているのは三種類。
通常、可変、特殊の三つで通常は普通の人型、可変は戦闘機や動物を模した形状に変形が可能だ。
最後の特殊は少し変わり種で専用の武装や変わったギミックを搭載できるらしい。
らしいと言うのは持っているプレイヤーが少ないので情報があまり出回っていないのだ。
次に外装だが、骨格を覆う装甲やセンサー類もこれに該当する。
感度の良いセンサーを搭載すると様々な情報を取得でき、有利に立ち回る一助となるだろう。
最後の武装は説明不要だろう。 近接武器、遠距離武器、特殊フレームでしか扱えない専用武装などざっくりとカテゴライズできるがこの時点で数百種類存在し、定期的に新しいものが追加されている。
ヨシナリはプレイする前にしっかりと情報収集は行って来たのでやるべき事は分かっていた。
まずは期間限定ミッションを確認する事だ。
確認すると現在は開催していませんと表示されており、それに小さく落胆する。
このゲームはレベルなどは存在せず、対戦の勝敗によって決定されるランクで格付けがされる。
高いランクであればあるほど勝利を重ねて来た凄腕のプレイヤーと言う事だ。
このゲームでやる事は簡単に言えば金を稼ぐ事となる。
ミッションをクリアすればGというゲーム内通貨が手に入り、それを消費する事で新しい武装や外装を購入していく。 そうして強化を重ねてアリーナで同ランク帯のプレイヤーと戦って勝利し、上へと上がって行く事が大雑把な流れだ。
で、限定ミッションが何の関係があるのかというと、このゲームには通貨が二種類ある。
先述したGともう一種類、Pという通貨が存在する。
こちらはGよりも入手困難な通貨で特殊フレームなど、Pでしか買えないアイテムもあるので可能な限り入手しておきたい通貨だ。 入手方法がかなり限られており、現状で存在するのはランクマッチの戦績に応じて定期的に配布される事と限定ミッションをクリアする事だけなので、請けられるなら請けた方がいい理由だった。
集めた情報によれば、発注もランダム、受注も早い者勝ちで規定数に到達すると即締め切る無情さだ。
真偽は定かではないが、限定ミッションを見逃さない為に常に張り付いているプレイヤーがいるとか居ないとか言われている。
それだけPで購入できる装備は強力で意地でも入手したいと思っているプレイヤーは非常に多い。
特にランク戦で成績を残せない者は技量を性能で埋める為に必死だ。
大抵の場合はその辺を補う為に課金という便利なシステムがあるのだが、そうもいかない事情があった。
それは――
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