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第26話 「紹介Ⅱ」
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巖本 剛
サラリーマン。 奏多と同じタイミングで事故に遭って異世界召喚によって招かれた勇者の一人。
基本的にゲーム知識に疎いのでステータスやスキルと言われても最初は今一つピンと来ていない。
スキル構成は防御特化なので戦闘能力といった面では割と下の方。
尖っている分、防御に関しては他の追随を許さない。
スペックで圧倒的な差があった免罪武装の攻撃を逸らすだけで精一杯とは言え、凌いだのは簡単にできる事ではないので扱いといった面でも優れている。
早い段階で召喚と人族に関して懐疑的ではあったが、選択肢を完全に奪われた状態だったので従わざるを得なかった。 仲間――特に自分よりも若い面子だけでも帰してやりたいと思っていたので、疑念を抱きつつも魔族殲滅に協力。 魔族を殺す事に関しては抵抗感があったが、帰還の為にと割り切った。
疑念が存在した為、優矢の言葉に関しても頭から否定するような真似はしなかったが、結局は魔族を攻める事は止められないので行動に反映される事はなかった。
その後、魔族の王から召喚の真実と帰還が永遠に叶わないと聞かされて色々と諦めていた。
だが、他の皆の手前表には出さなかったが、魔族討伐のモチベーションは枯渇する事となる。
免罪武装によって正気を失った優矢をどうにかするのもある意味では問題を先送りにする現実逃避に近かった。 最後は免罪武装によって支配された優矢の一撃を受けて死亡。
最期まで仲間の事を案じていた。
古藤 泰子
主婦。 家族構成は旦那と娘が一人。
家族仲は良好。 旦那に気を使って一人で買い物に出たのが運の尽きだった。
スキル構成は情報収集に特化した少し変わった支援系に特化している。
地形、戦況把握など大軍戦ではかなり有用な存在だった。
魔族を攻める事に関しては最も抵抗感が強かったが、家族に会いたい一心で参加。
大型生物の殺傷は元々、穏やかな気性をしている彼女の精神を圧迫しており、他に気付かれないようにしていたがストレスによる食欲不振や不眠症などに苦しんでいた。
レベリングにも消極的だったのでレベルは六人中、最も低い。
魔族国侵攻の際、覚醒した免罪武装の一撃によって死亡。 せめてもの救いは自分に何が起こったのか分からずに死んだ事だろう。
津軽 正晴
大学生。 他と同様に事故に巻き込まれて召喚された勇者の一人。
スキル構成は槍を用いた近接と身体能力を速さに振った高速戦闘に特化している。
単騎でも割と戦えるので当たりの部類に入る構成。 ちなみに一番の当たりは奏多。
軽薄ではあるが、最低限の良識と協調性は持ち合わせているのでやや配慮に欠いた発言はあるが、あまり勝手な行動は取らないのでそこまで嫌われていなかった。
ただ、無料なのを良い事に深谷と風俗店に入り浸っているのでその辺はあまりいい顔をされていない。
戦闘では率先して前衛を務めている。 これは仲間を守る自分に酔っている面もあったが、レベルとステータスのお陰で生物の殺傷への忌避感が薄くなっている事が要因として大きい。
要は経験値が美味しい前に出たいといった気持ちで積極的になっている。
その為、魔族を仕留める事に関しても特に気にしていなかった。
だが、それは自分が相手より強い事で安全が担保されているからこその余裕で、優矢の出現によって脆くも崩れ去る事となる。 挑めば確実に殺される相手の出現に心が折れて逃げ出したかったが、他が皆で優矢をどうにかする流れになったので不本意ながらも参加。
前衛としての役目をしっかりと果たしたが力の差があり過ぎてどうにもならなかった。 死亡。
深谷 早人
中学生。 勇者の一人。
スキル構成は攻撃魔法に偏っており、火力面での支援に特化している。
この手のセオリーに最も精通していたので場面場面でここぞとばかりに薄っぺらい異世界知識を披露した。 この時だけは早口になる。
魔族討伐に関しては比較的安全な後方で一方的に攻撃できる立ち位置だった事もあって最も積極的だった。 完全にゲーム脳で生きていたので魔族を殺す事もゲーム感覚で臨んでいる。
結局、その思考の危険性に気付く事なく免罪武装の一撃で蒸発した。
千堂 響
事務職。 勇者の一人。
黙々と仕事をこなすタイプなのでコミュニケーション能力にやや難がある。
スキル構成は弓を用いた狙撃など、とにかく弓を扱う事に特化している。
弓に限定される事から狭い範囲での運用しかできないかとも思うが、狙撃だけでなく連射や矢を大きくする事で砲撃も出来るので最大火力では深谷に劣るが、繊細なコントロールは彼女の方が上だった。
あまり感情を表には出していないが仲間意識は強いので、動くときは思い切りが良い。
基本的に全体の意見に従う傾向にあるが、自主性がない訳ではなく意見はしっかりと言うので彼女なりに協調性を出した結果。
巌本と同様に人族の思惑に関しては胡散臭いと思っていたので方針としては帰還できるならした方がいいと思っていた。
最後までその弓で味方を助け続けたが、免罪武装の前に斃れた。 死亡。
アティメスタリア=シリンクス
人族の王。 影は薄いが、大体こいつの所為。
勇者召喚を行った張本人。 元々、スペック的に人族は魔族に大きく劣っていたが、それ故に団結力では勝っていた。 その為、人族は魔族との戦争で常に劣勢を強いられている。
それを打開するべく勇者召喚の石板を用いて異世界の勇者を召喚して魔族に嗾けたのがこの話の根幹。
対抗して魔族も勇者を召喚するので戦況は一進一退で、双方の勇者が全滅すれば再召喚が可能になるまで膠着を繰り返して今に至る。
その状況に変化が起こったのは前回の勇者召喚で起こった魔族側の内乱で召喚魔法陣が破損した事だった。 亡命を希望した魔族からその情報を得た事により今回の勇者召喚で決着を着けようとしていた。
概ね上手く行ってはいたが想定外の存在がこの世界に呼び出された事で破綻。
免罪武装による圧倒的な破壊の前に人族は滅び去った。
カイパーベルト
魔王。 魔族の頂点に立つ最後の王。
元々、魔族は高ステータスに恵まれやすく、それ故に格差が発生するので差別が多い。
それは勇者に対してもそうで、待遇もあまり良くないものだった。 結果として内部分裂の種を撒く事となり国中を巻き込んだ内戦に突入し、召喚魔法陣の喪失と大量の死者を出すという結果に終わる。
この時点で魔族の敗北は決定し、皮肉な事に滅びが決まってようやく彼等は他者を慈しむ事を覚えたのだ。 紛れ込んだ優矢に優しかったのはこれが理由。
魔王も魔族として王としての矜持に殉じる事を決めていたので静かに滅びの時を待っていた。
最後は優矢の怒りが具現した炎に焼かれ魔族共々滅んだ。
サラリーマン。 奏多と同じタイミングで事故に遭って異世界召喚によって招かれた勇者の一人。
基本的にゲーム知識に疎いのでステータスやスキルと言われても最初は今一つピンと来ていない。
スキル構成は防御特化なので戦闘能力といった面では割と下の方。
尖っている分、防御に関しては他の追随を許さない。
スペックで圧倒的な差があった免罪武装の攻撃を逸らすだけで精一杯とは言え、凌いだのは簡単にできる事ではないので扱いといった面でも優れている。
早い段階で召喚と人族に関して懐疑的ではあったが、選択肢を完全に奪われた状態だったので従わざるを得なかった。 仲間――特に自分よりも若い面子だけでも帰してやりたいと思っていたので、疑念を抱きつつも魔族殲滅に協力。 魔族を殺す事に関しては抵抗感があったが、帰還の為にと割り切った。
疑念が存在した為、優矢の言葉に関しても頭から否定するような真似はしなかったが、結局は魔族を攻める事は止められないので行動に反映される事はなかった。
その後、魔族の王から召喚の真実と帰還が永遠に叶わないと聞かされて色々と諦めていた。
だが、他の皆の手前表には出さなかったが、魔族討伐のモチベーションは枯渇する事となる。
免罪武装によって正気を失った優矢をどうにかするのもある意味では問題を先送りにする現実逃避に近かった。 最後は免罪武装によって支配された優矢の一撃を受けて死亡。
最期まで仲間の事を案じていた。
古藤 泰子
主婦。 家族構成は旦那と娘が一人。
家族仲は良好。 旦那に気を使って一人で買い物に出たのが運の尽きだった。
スキル構成は情報収集に特化した少し変わった支援系に特化している。
地形、戦況把握など大軍戦ではかなり有用な存在だった。
魔族を攻める事に関しては最も抵抗感が強かったが、家族に会いたい一心で参加。
大型生物の殺傷は元々、穏やかな気性をしている彼女の精神を圧迫しており、他に気付かれないようにしていたがストレスによる食欲不振や不眠症などに苦しんでいた。
レベリングにも消極的だったのでレベルは六人中、最も低い。
魔族国侵攻の際、覚醒した免罪武装の一撃によって死亡。 せめてもの救いは自分に何が起こったのか分からずに死んだ事だろう。
津軽 正晴
大学生。 他と同様に事故に巻き込まれて召喚された勇者の一人。
スキル構成は槍を用いた近接と身体能力を速さに振った高速戦闘に特化している。
単騎でも割と戦えるので当たりの部類に入る構成。 ちなみに一番の当たりは奏多。
軽薄ではあるが、最低限の良識と協調性は持ち合わせているのでやや配慮に欠いた発言はあるが、あまり勝手な行動は取らないのでそこまで嫌われていなかった。
ただ、無料なのを良い事に深谷と風俗店に入り浸っているのでその辺はあまりいい顔をされていない。
戦闘では率先して前衛を務めている。 これは仲間を守る自分に酔っている面もあったが、レベルとステータスのお陰で生物の殺傷への忌避感が薄くなっている事が要因として大きい。
要は経験値が美味しい前に出たいといった気持ちで積極的になっている。
その為、魔族を仕留める事に関しても特に気にしていなかった。
だが、それは自分が相手より強い事で安全が担保されているからこその余裕で、優矢の出現によって脆くも崩れ去る事となる。 挑めば確実に殺される相手の出現に心が折れて逃げ出したかったが、他が皆で優矢をどうにかする流れになったので不本意ながらも参加。
前衛としての役目をしっかりと果たしたが力の差があり過ぎてどうにもならなかった。 死亡。
深谷 早人
中学生。 勇者の一人。
スキル構成は攻撃魔法に偏っており、火力面での支援に特化している。
この手のセオリーに最も精通していたので場面場面でここぞとばかりに薄っぺらい異世界知識を披露した。 この時だけは早口になる。
魔族討伐に関しては比較的安全な後方で一方的に攻撃できる立ち位置だった事もあって最も積極的だった。 完全にゲーム脳で生きていたので魔族を殺す事もゲーム感覚で臨んでいる。
結局、その思考の危険性に気付く事なく免罪武装の一撃で蒸発した。
千堂 響
事務職。 勇者の一人。
黙々と仕事をこなすタイプなのでコミュニケーション能力にやや難がある。
スキル構成は弓を用いた狙撃など、とにかく弓を扱う事に特化している。
弓に限定される事から狭い範囲での運用しかできないかとも思うが、狙撃だけでなく連射や矢を大きくする事で砲撃も出来るので最大火力では深谷に劣るが、繊細なコントロールは彼女の方が上だった。
あまり感情を表には出していないが仲間意識は強いので、動くときは思い切りが良い。
基本的に全体の意見に従う傾向にあるが、自主性がない訳ではなく意見はしっかりと言うので彼女なりに協調性を出した結果。
巌本と同様に人族の思惑に関しては胡散臭いと思っていたので方針としては帰還できるならした方がいいと思っていた。
最後までその弓で味方を助け続けたが、免罪武装の前に斃れた。 死亡。
アティメスタリア=シリンクス
人族の王。 影は薄いが、大体こいつの所為。
勇者召喚を行った張本人。 元々、スペック的に人族は魔族に大きく劣っていたが、それ故に団結力では勝っていた。 その為、人族は魔族との戦争で常に劣勢を強いられている。
それを打開するべく勇者召喚の石板を用いて異世界の勇者を召喚して魔族に嗾けたのがこの話の根幹。
対抗して魔族も勇者を召喚するので戦況は一進一退で、双方の勇者が全滅すれば再召喚が可能になるまで膠着を繰り返して今に至る。
その状況に変化が起こったのは前回の勇者召喚で起こった魔族側の内乱で召喚魔法陣が破損した事だった。 亡命を希望した魔族からその情報を得た事により今回の勇者召喚で決着を着けようとしていた。
概ね上手く行ってはいたが想定外の存在がこの世界に呼び出された事で破綻。
免罪武装による圧倒的な破壊の前に人族は滅び去った。
カイパーベルト
魔王。 魔族の頂点に立つ最後の王。
元々、魔族は高ステータスに恵まれやすく、それ故に格差が発生するので差別が多い。
それは勇者に対してもそうで、待遇もあまり良くないものだった。 結果として内部分裂の種を撒く事となり国中を巻き込んだ内戦に突入し、召喚魔法陣の喪失と大量の死者を出すという結果に終わる。
この時点で魔族の敗北は決定し、皮肉な事に滅びが決まってようやく彼等は他者を慈しむ事を覚えたのだ。 紛れ込んだ優矢に優しかったのはこれが理由。
魔王も魔族として王としての矜持に殉じる事を決めていたので静かに滅びの時を待っていた。
最後は優矢の怒りが具現した炎に焼かれ魔族共々滅んだ。
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