王子様を放送します

竹 美津

文字の大きさ
上 下
419 / 564
本編

芸人魂は堪えきれない

しおりを挟む


チーム女子達は、お茶も飲み終え、お口をハンカチで拭いて、手櫛で髪を撫で付け、ぽんぽん、と木箱に座っていたお尻を叩いて浄化をかけ。お互いに、身なりを確認し合って、さっぱりした所で、貼った大きな紙を見ながら、マテリアが。
う、ううん!
咳払い。

さて、始めましょうか。

チラリチラリと通りながら、貼った紙を見ていくお客さんに、ふー、と息吸って、吐いて。

「え~、皆さま、これから、この商店街の、お買い得情報を、お話します。」
ん?とお客さんが目を止めるも、足は止めてくれない。さっきまでいた冒険者達も、良い話を聞いた興奮をもって、止まってはいられない胸の高鳴り、いそいそと仕事やその準備に、ハケてしまっていた。

リーヴも喋る。
「もし参考になったな、と思ったら、少しで良いので、情報料をこの箱に入れてください。えーと、では、では。(どうする?マテリア様?)」
エクレも、クーランも、シエルも。マテリアもリーヴも、お互いチラチラ見合って、えーと、誰が言う?どうするどうする?とヒソヒソし合って。
絵と文を書いたマテリア様が良いでしょう!
と結論が出て、ささ、とマテリアの小さな背中、渋ピンクのツナギを押し出し。

「え~と、トゥジゥール商店のチーズは、若夫婦の真心こもった、初めての商品です。試作品値段で売ってる、お買い得品なんだけど、今回だけなの。若夫婦は、酪農を始めたばかりで、毎日丁寧に搾った一角牛のお乳を•••。」

ふふ。微笑ましいね。
女の子達が、なんかやってる。
あんまり良く聞こえないけど、可愛いね。
がんばれー。

皆、にこにこして見ていくけれど、立ち止まっては、くれないのである。
マテリアも必死に喋るが、聞いて貰えないと、段々と声も落ちてくるもの。それでも、紙の半分まで、頑張って情報を喋った所で。
リーヴが、もう少し大きな声で。
「良かったら聞いてくださ~い!お買い得品の情報で~す!」
と言って、気合い入れて喋ってはみたものの。書いた訳では無く、勉強中の読み書きだから、読んでみても辿々しい。却って、拙い事に。

くすす、ほら、頑張って!
良く聞こえないよー。

茶化していったり、応援していったり、だけれど足は止まらない。皆、遊びに来ている訳ではないので、買い物仕事を済ませなくてはならなくて、せかせか歩き。
余程の事がないと、立ち止まってはくれないのだ。



「あぁあああぁ!!!見ちゃいられない!」
ステューが頭を抱えて、モニターの前で悶える。
「その気持ち、凄くわかるぅ!」
ぬぬぬぬ、とルムトンも腕組み、堪えて、何とか頑張れ、と。
「まず、もっとパンッと大きな声で喋らないとダメなんだよね。街中って、ガヤガヤしてるから、声が響かないの。」
「うんうん。あと、自信なく喋ってても、誰も気に留めてはくれないよね。俯き、遠慮がち、ためらい、ダメダメ!聞いてください!って、どんどん自分から行かなきゃ!!」

それでも、紙が一枚読み終わるまで、ステューとルムトンは、むぐぐぐ、と女の子達の初挑戦を見守って、堪えた。竜樹には、悶えるステューとルムトン達の方が面白かった。的確なツッコミ、為になります。


「•••という訳で、輸入もののマルミットのオレンジが、時どめ倉庫のお掃除のため格安なのでした。味も、もぎたての時と変わらないです。果樹農家の、モンタニュ一家の自慢の品です。ジュースでも、そのまま食べても、ドレッシングとチーズ、ハーブで和えても美味しいです••••••。これで情報はお終いです。ありがとうございました。」
ペコリ。お辞儀するから、終わりだと分かる。

パチ、パチ。
通りすがりでも、拍手はしてくれる。
その、疎な音。却って寂しい。

その時、検証中のマテリアのお母さん、カンパニューラ公爵家ブリュムは、ずっとアップで娘を撮影していた。周りのカメラマンが、引いた絵を撮り、女の子達全員の、どうしよう、という表情、現状を抜かりなく収めてはいたのだけれど。
焦って、でも一生懸命で、つっかえて、言い直して、それでもリーヴと交代しながら、最後まで。ジーッと。

拍手があっても、皆、するりするりと歩いて、ちゃんと見てはくれない。それが、悔しくて、悔しくて、これだけしか出来ない、ちっぽけな自分が悔しくて、マテリアは。

「下手くそ!もういっぺん修行してきな!」
あははは!

ビクリ!
女の子達は、ヤジに肩が震えた。
急にお客さんが、怖くなる。

「悪いよそんな事。」
と言いつつ笑う、初老の、眉の下がった婦人。
「子供だもの、遊んでるのね。情報屋さんごっこかしら。可愛いじゃない。」
お姉さんは、くすりと笑っていて。
ごっこじゃない!お仕事なんだ!って、言いたいのに!

「忙しい、ちょっと、どいてよ。」
「お鍋、スネ肉があれば、それとーー。」

「あのお姉ちゃん、大っきいのに、泣いてるよー!」
「しー!バカ!アンタだって、泣く時あるでしょ!」

ゆら、ゆらら。歪む、開き切った瞳。ゆっくりと湧いてくる、今は必要なんかじゃない、熱い涙。溢してなんて、やるものか。まだ何もやってない。
まだ、頑張れる!
むぐぐぐ。口がわなわな、震える。

きゅむ~~~!目をキツく瞑る。
口もむぎゅぎゅ、食いしばる。

ほろ つつ

「マテリア•••!」
カメラマンは喋っちゃいけないのだ。
でも、ここで、お母さんも検証中しながら、耐えられなくて。映像はマテリアちゃんを大アップで、その表情の、堪えて震えて泣き出す、瞬間を、いや、まだまだ堪えるその気持ちを、捉えてはいたのだけど。
心の芯から漏れ出る呟きまで、撮影してるお母さんさえ気づかぬまま、しゅ、とマイクに入ってしまう。


「あ~ああぁ!もうダメ!耐えられない!!竜樹様!」
ルムトンが、マテリアの涙に反応して、わああぁ!と叫び、竜樹に手を差し出した。くれ、くれ!と振るので、ポン、と竜樹は、苦笑しながらその手に携帯電話を渡してやった。

ぴ、ぽ、ぱぴ。とぅるらるる

はっ、とマテリアは頬を拭う。
泣いてる場合じゃない。
グスッ ポチ
「はい、マテリアです。」
若干鼻声だったのは、致し方あるまい。竜樹様かしら?と女の子達全員が視線を集中する中。

『いい!?良く聞いて!大きな声で、恥ずかしいとか、そういうの今はナシ!死んだ気になって曝け出せ!!!•••さぁ~!寄ってらっしゃい見てらっしゃい!今日はこの、《アンファン!お仕事検証中!》の女の子チームが、商店街のお買い得情報をお知らせしちゃうよ!立ち止まって聞くのはタダ!もし、お得だな!ってお役立ちになったら、なったらでいいの、そこのお姉さん!有り余る貴方の懐から、ほんのお印だけ、チャリンとちょうだいな!お兄さん!チャリンチャリンでも良いからね!ではでは、最初はチーズ!チーズ美味しいよねぇ!この、ハードな、プロフォンドゥチーズ!ナッツの香りのする、豊かな味わいのこちら!何とお試し価格で、重さ200gmから銅貨5枚と、本当今だけお買い得!深い味で、ワインにも合う、いつまでも食べてられそうな、この味を知ってもらいたい!そんな酪農、チーズ造りを始めたばかりの新婚夫婦の思いのこもったものなんだ!どうだい!トゥジゥール商店に行ってみて!』

ポカン、と女の子達はお口が開いちゃった。
え?え?えーと。
あ、ムルトン副隊長、流石に、上手だなぁ。なんて。

「さぁ~!!寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」

シエルが突然、パンパンッと手を叩いたかと思うと大声を出して。ルムトンの真似をし出した。
ええ!?とチームはシエルを振り返って、お目々をこれでもかと見開く。シエルは、顔をツンと上げて、身振り手振りも大袈裟に、精一杯に叫んでる。

「ええと、今日はこの、『アンファン!お仕事検証中!』の、可愛い美人揃いな女の子チームが、商店街のお買い得情報を、皆にお知らせしちゃうわよ!立ち止まって聞くのはタダ!勿体無いけど!でもでも、もし、お得だな!ってお役立ちになったら、そこの素敵なお姉さん!有り余る貴方の懐から、ほんのお印だけ、チャリンとちょうだいな!カッコいいそこのお兄さん!チャリンチャリンでも、良いわよ!さ、最初はチーズ!チーズ美味しいわよねぇ!私も大好き!この、ハードな、プロフォンドゥチーズ!ナッツの香りのする、豊かな味わいのこちら!何とお試し価格で•••!」

時々、えーと、えーと、とか挟みながらも、ルムトンのお手本を真似て。
ルムトンもお買い得情報を全て覚えていて、それを咄嗟に芸にまで引き上げて、見本が出来るのは凄いけれど。
元王女のシエルは、大勢の前で、チヤホヤされながらも喋る機会があったからか、物おじせず、そして大きな通る声で、初めて聞く物売りの掛け声を、自分の考えた事も挟みながら、良く真似できるものだ。

お客さんも、ん?と足を止めて、2、3人。まずは、たった、2、3人だけれど、忙しいのに足を止めて、聞いて、くれる?

『秋は美しい季節だよねぇ!葉っぱが赤く染まって、ちらはら、落ちてくる、枯葉に包まれて私、貴方を待つばかり。そんな風情ある景色を、今、絵で残しませんか!美術道具パレットが、趣味も、本気の芸術にも、サポート致します!』

『秋は、芸術の秋って言いますよ!』

脇から竜樹も助っ人だ。

『芸術の秋!』
「芸術の秋って言うんですって!美術館に行った方も、結構いるのでは!あんな絵、描いてみたい!思うのは自由だから!えっと、この際、貴方もなりきり画伯に!水彩絵の具初心者セット、厚紙も画板も、筆も絵の具もついて、この価格!」

シエルだけじゃない、交互に女の子達、精一杯声を張り上げて、真似て商品の情報を説明し出した。
紙を指しながら、女の子のはつらつとした大声は、商店街を響いて、お客さんを振り向かせてゆく。

紙1枚を喋り切って、はあ、はあ。息も荒く、上下する胸、興奮しきった頬。

『さあ!皆お役立ち?!お印できれば、ありがとうございま~す!』

お金を頂戴な!するのを、忘れてはいけない!
「お役立ち!?チャリンとお印、よろしくお願いしま~す!ありがとうございま~す!!」
シエルが、ニコニコっと笑って手を差し出し促す。

チャリン!
チャリ、チャリン!

「チーズ買いに、行ってみるねぇ。」
「何か楽しかったよお。」
「頑張った、頑張った!」

口々に何かを言いながら、お客さん達が、控えめにお金を入れてくれる。聞いていた全員ではないけれど、子供連れのお父さんが、入れてきて?なんて小銭を握らせて、小ちゃな坊やにお金を入れさせたり、お婆ちゃんがニコニコしながら、大根てやつ、初めて聞くわ。買ってみようかねえ、なんてチャリンと。

「「「ありがとうございま~す!!!」」」

声を揃えてお礼を言う、女の子の声は華々しい。喜色満面、パッと花咲く掛け声だ。

「本当だったら、帽子かなんかを差し出して、お金を貰いに、さあ、さあ!ってお客さんの所を巡っても良いんだよねぇ。」
とステューが、やっと落ち着いた、って言うふうに、頬に手を当て息を吐いて解説を入れた。女の子達は新聞紙の箱だから、かなり一杯入ったそれを持って貰いに回るのは、現実的ではないだろう。でも、言わずにおれないステューでもあるのだな。

『じゃあこの調子で頑張ってね!応援してるからね!』
「ありがとう!ルムトン副隊長!!たすかりました!」

べそかき顔、悔し涙はどこに行ったか。お母さんブリュムも、カメラから目と手を離さないけれど、その口がキュと上がって、ヨカッタ、とパクリ。声を出さずに独りごちた。

と、いうお母さんの様子を、ちゃんと撮影しているカメラマンもいるのである。抜かりない。




「ガーティ、あれテレビの撮影じゃね?いちゃもんつけるの、考え直した方が•••。」
「うるせぇ。」

ガーティと呼ばれた青年は、まだ少年の尾っぽを残したような白皙の肌に桃色の頬、けれど筋張り始めた伸びやかな指で、スンッと鼻を擦って不機嫌に。
ベージュみのある、少しぱさついた、あちこちへ跳ねる短髪ブロンドは、ちょっと目尻眉尻跳ね上がったガーティに、似合っている。この街に屯して、時々悪さをしては、みかじめ料を取ったりして嫌がられている、悪い男ってやつ。それがガーティだった。

仲間の、ナチュラルなワイン色、ほとんど焦茶髪の、三白眼の青年ーーガーティより一回り大きいが、どうも内気な様子ーーが、ガーティを何とか宥めようとする。
だって、自分達みたいな、弱い奴らをいびって、隙間からお溢れを頂いて街中で暮らしてる連中には、あんなテレビなんていう公にする者たちは鬼門である。詰め所の兵士達を呼ばれたって逃げるくらいなのに、何で。

「•••あのメスガキどもから金を奪い取ってやりゃあ、さぞかしあの、ギフトの竜樹ってやつ、面白くないだろうよな!!」
そうだ。テレビの撮影、しかも子供って事は、ギフトが関わっていそうである。
ガーティは、へっへ、と嬉しそうな馬鹿にした顔をして、街角、チーム女の子達から少し離れた路地裏で、空の樽なんかを、くりくり片足、足蹴にしながら、タイミングを測る。
「や、やめようぜ!ガーティ!ギフトの竜樹とか、ヤバいじゃん!それにアイツは、俺らに、あだるとびでお、ってやつ関係の仕事もくれたじゃんよぉ。」
「うるせぇ!ポワン、黙ってろ!オメェは俺に従ってりゃいいんだよ!•••そもそもその、仕事くれてやった、俺たち悪いのが、悪くなりすぎないように、なんてお節介野郎、ウゼェっつうの!!俺らは悪で花咲くんだ!偽善者のうざおやじ、ぐうの音も出ないように、ギタギタにしてやりテェじゃんか!俺たちの事が、本当に分かる訳でもねェのによお~!!!」


そう。
ガーティこそが、裏社会のボス、竜樹を面白がって気に入っているミニュイの、忠実な僕、シャトゥが言っていた。
ワルの中の、竜樹に仕事を貰って、慮ってもらった事への、甘えと苛立ちを抱えた、かまってちゃん。なのだった。

「行くぞ!一杯稼いでもらってヨシヨシじゃん、あれ頂こうぜ。」
「ガーティ、ヤバいよ•••。」
絶対護衛とかいるじゃん、とポワンは現実が見えているのに•••悲しきかな上下関係、止める事はできず。
酷薄な顔をして。冒険者組合の壁でニコニコ喜ぶ女の子チームに、スタスタと近づくガーティの後ろから、待ってヨォ、と追い掛ける事しか出来ないのだ。

スタスタ、スタ。スッ。
背中を丸めて、ズボンのポケットに手を入れたガーティは、悪い顔。
女の子達は、ん?と人垣を押し除けてきた、圧のある闖入者に視線を合わせた。

「ヨォ、そこのメスガキ達ィ。このガーティ様に無断で、この街で稼ごうなんて、度胸がありまくりじゃん?」

「ありがとうございます!」
ニパッ!と笑ったマテリアは、世慣れてない純粋な女の子であろう。リーヴとクーランは、スッと顔色を悪くしたが。シエルとエクレは、良く分かっていなかった。誰?

「褒めてんじゃねぇんだよ!!」
「褒めてねぇよ?お嬢ちゃん。」
ポワンは幾分か柔らかく追随する。
撮影隊は、サッと緊張。ザワワ、とお客さんに紛れていた護衛達が近くに包囲網、ガーティを。

「あら、褒めて下さったのではないの?では、どういった事で?あ!貴方も、お買い得情報が知りたいのですか!?待って下さいな、もう一度最初から、お話しますね!」
ニココ!

「ちっ、ちが!!」
ガーティは、生粋のお貴族のお嬢様と話した事なんてないのだ。何で俺のこの、威圧感ある感じに、たじろがない訳!?と戸惑う。
マテリアは全く怖くなかった。お客さんだと思っていた。家にいる、本職の護衛の者たちは、もっと鋭い顔をしているし。街には色々な人がいるなぁ、と感心していた所でもある。
「違うの?あら、貴方、歳をとっている訳でもないのに、背筋が曲がっているのは宜しくないわ。スッと立ったら、貴方って、とてもキュートなお顔をしてらっしゃるじゃない?あ、私が言う事でもないわね、初対面の方に。ごめんなさい!•••もしかして、ご病気だったりするかしら?」

明後日の方向からアプローチしてくるマテリアに。
「!?ちげーよ!!!歳でも病気でもねぇ!!」
ガーティは、たじっとなって、何となくやりづらさを感じた。

うん。マテリアちゃん。可愛いな。
何か面白くなってきた。

くくく、く。
物陰で笑うシャトゥが、ミニュイの命令通り、この経緯を楽しく見守っている。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

我が家に子犬がやって来た!

もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。 アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。 だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。 この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。 ※全102話で完結済。 ★『小説家になろう』でも読めます★

追放された悪役令嬢はシングルマザー

ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。 断罪回避に奮闘するも失敗。 国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。 この子は私の子よ!守ってみせるわ。 1人、子を育てる決心をする。 そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。 さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥ ーーーー 完結確約 9話完結です。 短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます

かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・ だから、この世界での普通の令嬢になります! ↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!

古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。 そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は? *カクヨム様で先行掲載しております

最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜

楠ノ木雫
ファンタジー
 孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。  言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。  こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?  リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?  ※他の投稿サイトにも掲載しています。

老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜

二階堂吉乃
ファンタジー
 瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。  白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。  後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。  人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

処理中です...