299 / 581
本編
帰ってきたよ
しおりを挟む
「ふぇ~お腹すいたよ~!」
竜樹はぐんにゃり、お腹を押さえた。
空腹に弱いのだ。何か食べねば。
体育館で応援していた3王子が、心配顔でパタパタ駆け寄ってくる。
「ししょう~!」
「竜樹~!」
「エルフのみんな、助かったよね!」
竜樹は手を挙げて応え、腹にぶつかってきた3王子をギュッとした。
「うん、みんな助けてきたよ。もう大丈夫だよぉ~。」
ジュヴールにエルフ奪還しに行った、竜樹達とエルフ魔法使いとリュミエール王、ロテュス王子、エクラ王子、そしてスーリール達テレビクルー。
種子のエルフ達を助け、ジュヴールの中央を握り、各国の管理官達に任せて、体育館に帰ってみれば、大幅にお昼を過ぎていた。
リュミエール王は長く拘束されていたので、かなり痩せていたが、ジュヴールにお叱りの一幕を乗り切って、少し興奮しているよう。体育館で待っていた、妻のヴェルテュー妃の元へ、ロテュス王子とエクラ王子の手を握って連れて、ささっと歩み寄った。
「ヴェル、ヴェルテュー!やっと会えた。酷い思いをさせた、どうか許しておくれ。」
「いいえ、いいえ!子供も貴方も、無事でいてくれて、本当に良かった!」
抱き合うエルフ王一家に、竜樹達もじんわり。
何か、消化に良いものを用意しましょう、とボランティアが速足で、厨房代わりにしている体育館の庭、テントへ向かう。
種子のエルフ達は、縁者達に大事にされ、今夜お風呂でゆっくり温めてあげる予定だそうだ。エルフ達は転移ができるので、今はお風呂の元プールを覚えたから、簡単に連れて行ける。
種子達の目が覚め、ゆるりと身体がほぐされる時期は未定だが、今動けているエルフ達が安心して過ごせば、徐々に良い影響を与えるだろう。
ボランティアは食事を貰わない、と決めたので、竜樹達は帰る事にする。
「俺たちは、今日はもう、寮に帰りますね。まずはゆっくりされて、それから今後の事を考えましょう。」
「ありがとう、竜樹殿。エルフは受けた恩は忘れない。どうか当てにしておいておくれ。」
竜樹が困難に出会った時の頼みの綱が、また一つできた。
竜樹はぐんにゃり、お腹を押さえた。
空腹に弱いのだ。何か食べねば。
体育館で応援していた3王子が、心配顔でパタパタ駆け寄ってくる。
「ししょう~!」
「竜樹~!」
「エルフのみんな、助かったよね!」
竜樹は手を挙げて応え、腹にぶつかってきた3王子をギュッとした。
「うん、みんな助けてきたよ。もう大丈夫だよぉ~。」
ジュヴールにエルフ奪還しに行った、竜樹達とエルフ魔法使いとリュミエール王、ロテュス王子、エクラ王子、そしてスーリール達テレビクルー。
種子のエルフ達を助け、ジュヴールの中央を握り、各国の管理官達に任せて、体育館に帰ってみれば、大幅にお昼を過ぎていた。
リュミエール王は長く拘束されていたので、かなり痩せていたが、ジュヴールにお叱りの一幕を乗り切って、少し興奮しているよう。体育館で待っていた、妻のヴェルテュー妃の元へ、ロテュス王子とエクラ王子の手を握って連れて、ささっと歩み寄った。
「ヴェル、ヴェルテュー!やっと会えた。酷い思いをさせた、どうか許しておくれ。」
「いいえ、いいえ!子供も貴方も、無事でいてくれて、本当に良かった!」
抱き合うエルフ王一家に、竜樹達もじんわり。
何か、消化に良いものを用意しましょう、とボランティアが速足で、厨房代わりにしている体育館の庭、テントへ向かう。
種子のエルフ達は、縁者達に大事にされ、今夜お風呂でゆっくり温めてあげる予定だそうだ。エルフ達は転移ができるので、今はお風呂の元プールを覚えたから、簡単に連れて行ける。
種子達の目が覚め、ゆるりと身体がほぐされる時期は未定だが、今動けているエルフ達が安心して過ごせば、徐々に良い影響を与えるだろう。
ボランティアは食事を貰わない、と決めたので、竜樹達は帰る事にする。
「俺たちは、今日はもう、寮に帰りますね。まずはゆっくりされて、それから今後の事を考えましょう。」
「ありがとう、竜樹殿。エルフは受けた恩は忘れない。どうか当てにしておいておくれ。」
竜樹が困難に出会った時の頼みの綱が、また一つできた。
34
お気に入りに追加
173
あなたにおすすめの小説

家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる