272 / 568
本編
14日 陽だまりの寮と輝くピティエ
しおりを挟む
「ししょう~、何で、バーニーくんは、バーニーくんなの?」
ニリヤのなぜなには、続いていた。
うーん。
竜樹は、勿体ぶって顎に手を当てて、考えたフリをした。
「何となく、バーニー君は、バーニー!って呼び捨ての感じ、しないなぁ。何でも実現バーニー君、で覚えちゃってるからなぁ。」
「し、しないですねぇ。バーニー君は、バーニー君です。」
チリ魔法院長まで、うんうん、と竜樹に追随して。
「何でですか。バーニー、で良いんですよ!それに、何でもは実現しませんよ!可能なものを、可能な限り、ベストな状態で、って働いてるだけです!」
「いつも、ありがとうございます~バーニー様~。」
「あ、ありがたや、ありがたや。」
おーおー、とひれ伏す真似っこをする竜樹とチリに、ちょっとやめて下さいよ、とプリプリし、恥ずかしがる、割と可愛い所のあるバーニー君なのだった。
午前の新聞売りに出かける為に、制服を着てキャスケット帽を被ったジェム達は、それを見て、キャハハ、と笑って。バーニー君をパシパシと手で叩きながら。猫がするりと身を寄せて足の側を歩いていくみたいに、つるりと側を通って、「行ってきまぁす!」と声上げて出て行った。
何だかんだ竜樹の仕事をサポートする、バーニー君に親しみを覚えて、慣れたのである。
今日は家に帰るよ、とエフォールも、「またね~!」した。
「はーい!行ってらっしゃい!お仕事頑張ってね~。エフォールも、また来てね!」
竜樹も、チリもバーニー君も、そしてラフィネとシエルとエクレ、管理人のルシュ夫妻も、寮に残る小ちゃい子組も、そして3王子も。一緒に玄関の外まで出て、フリフリ~と手を振って。街の詰所に勤務する警備隊員達と、オーブ達めんどりに守られて、出勤する元気な子供達、そして家で手紙の応えが待っているエフォールを見送った。
しかし、チリ魔法院長は分かるとして、バーニー君まで寮でおぼんを過ごしていて、良いのかな。交流室に戻り、竜樹が聞けば。
「私が実家に帰りますと、商家なのでね、お手伝いをもれなく、させられてしまいます。休みたい時は帰らなくて良いって、言われてます。お願いします寮で休ませて下さい。」
のへ~、とくにゃくにゃになるバーニー君。うん、今まで働きづめだったろうからね。
「おお、は~い、ごゆっくりして行ってね。」
ここは、3食出るし、子供達に塗れてると、身体も動かして良く眠れるし。
「ええ、ええ。それに何とな~く、ここ、気分が良いんですよねぇ。」
「だよねぇ~。」
「春の日の陽だまりみたいな。」
「命が芽吹き、喜び、身体が緩んで、ポカポカする感じ、するんですよねぇ。」
目を細めたチリとバーニー君2人は、クッションにダラリと縋り付くと、そんな事を言う。おうおう、癒しを求めているのだね。
ピティエは、昨日13日の夕方には、家に帰った。モデルをやるのだから、キチンと身だしなみを整えて、コンディションを高めたかったからだ。
お仕事として、請け負っている事だもの。仕事ができる事が嬉しい。新入社員のように、初々しく、真面目に、全力なのだ。
家で、ピティエをバカにしなかった侍女に、肌のお手入れや、髪の艶出しなどの方法を聞いて。
全身をくまなく、そして髪を洗った後。精油をほんの一滴、洗面器のお湯に垂らし、そのお湯に髪を馴染ませる。香りの穏やかな精油だったので、嗅覚の鋭いピティエも、これは良いな、と思った。
コンコルドが、ふかふかの上等なタオルを2枚使って、乾かしてくれた。元からサラリのピティエの髪は、更にツヤツヤするんと、輝き潤った。
侍女が、ふふふ、とほくそ笑む。
人が美しくなる、というのは、気持ちの良いものなのだ。
ましてや、最近努力をし、胸を張るようになったピティエを、侍女達だって評価していた。やるじゃん、ピティエ様。って、思われているのだ。
侍女に借りた化粧水とコットンで、顔の肌を拭き取る。お礼に新しい化粧水と精油を買うお金と、美味しかった干菓子を幾つか包んだおひねりを渡したら、他の女性の使用人達も、キャキャ!と集まって、皆でピティエをサカナに、いや、協力して磨き込んでくれた。むくみを取るマッサージまで。
騒動に、侍女頭が怒るかと思いきや。
うむうむ、と指揮をして。
「当家のピティエ様の美貌を、最上の状態で輝かせるのです!」
と拳を握った。
食事も多すぎず少なすぎず摂り。
睡眠も過不足なく、充分に。
14日、本番の朝。
すー、パチリ、と目を開け、日差しを浴びたピティエは、サッとサングラスをしても、どこか光輝いていた。
最高のコンディションである。
「ピティエ、何だか、今日は、いつもよりずっと素敵よ。」
ほー、とため息を漏らして母が褒めれば。
「うんうん、ピティエ、それに、今日は凛々しいよ。少し緊張してるのかな。」
父が、にこやかに聞いてくる。
「はい、緊張はしているんですけど、嫌な感じの緊張じゃなくて。やるぞ!って気持ちです!」
朝日が当たる。キラキラしている。
コンコルドも、喜びをもって、いつもより興奮してピティエに添った。
その頃。
ピティエを上から目線でこき下ろし、白杖を壊そうとし、見つかっても謝るでもなく、呪いの言葉を吐いた元侍女、グリーズは。
ピティエの家、アシュランス公爵家から解雇されて、戻った実家の、マージ商会を手伝いするでもなく。
だらだらと家事のみ、ちょっとだけやり、ぶすぶすとぶすくれて、世の中の全てを呪う勢いで暮らしていた。
お金もないから遊べないし、外に出て行こうとすると、この年齢で、あんな理由で解雇されて、恥ずかしいから家にいろ、と言われ。
平身低頭、ピティエの兄ジェネルーに謝った父親に、何をやっているんだ、と苦々しく冷たい目で見られたのは、まだ良い。
母は、フーッ、とため息をついて、何も言わず、グリーズに何もさせず。
何で先様のご子息を、そんなに貶すのかしら。どこか、ご子息とは遠い所、こんな娘でも貰ってくれる所にやった方が、良いのかしらね。なんて、父と密かに話しているのだ。グリーズは2人がくつろぐ居間、部屋に入れず、廊下でウロウロして聞いてしまった。
何よ、何よ!何で私がこんな目にあわなきゃいけないの!
これも皆、あの半端者なピティエのせいよ!
と反省もしていない。
家にばかりいるので、くさくさした気持ちのまま、父が出かけ、母がちょっと座を外した居間に入る。
先程まで、届いた手紙などを整理した箱を見ながら話していた両親である。
何の気なしに、箱を探る。
何か面白いものないかな、と。
かさこそ、と探り、後でグリーズが触ったと分からないように、順番などを変えないように、端を持ち上げ。
金箔が貼られた、いかにも特別とみえる封筒を、つい、と抜く。
「ファッションショーのご招待券???」
あれか。今朝テレビでやっていたやつ。
ニンマリ、口の端が上がる。
「ちょうど2人分!アロンジェ様を誘って、行ってみよ!」
執事カフェの売れっ子執事、アロンジェが一緒に行ってくれるかは不明だが、本日のグリーズの予定は、これで決まった。
無くなった招待券を、両親が探さないはずは、ないのに。
ニリヤのなぜなには、続いていた。
うーん。
竜樹は、勿体ぶって顎に手を当てて、考えたフリをした。
「何となく、バーニー君は、バーニー!って呼び捨ての感じ、しないなぁ。何でも実現バーニー君、で覚えちゃってるからなぁ。」
「し、しないですねぇ。バーニー君は、バーニー君です。」
チリ魔法院長まで、うんうん、と竜樹に追随して。
「何でですか。バーニー、で良いんですよ!それに、何でもは実現しませんよ!可能なものを、可能な限り、ベストな状態で、って働いてるだけです!」
「いつも、ありがとうございます~バーニー様~。」
「あ、ありがたや、ありがたや。」
おーおー、とひれ伏す真似っこをする竜樹とチリに、ちょっとやめて下さいよ、とプリプリし、恥ずかしがる、割と可愛い所のあるバーニー君なのだった。
午前の新聞売りに出かける為に、制服を着てキャスケット帽を被ったジェム達は、それを見て、キャハハ、と笑って。バーニー君をパシパシと手で叩きながら。猫がするりと身を寄せて足の側を歩いていくみたいに、つるりと側を通って、「行ってきまぁす!」と声上げて出て行った。
何だかんだ竜樹の仕事をサポートする、バーニー君に親しみを覚えて、慣れたのである。
今日は家に帰るよ、とエフォールも、「またね~!」した。
「はーい!行ってらっしゃい!お仕事頑張ってね~。エフォールも、また来てね!」
竜樹も、チリもバーニー君も、そしてラフィネとシエルとエクレ、管理人のルシュ夫妻も、寮に残る小ちゃい子組も、そして3王子も。一緒に玄関の外まで出て、フリフリ~と手を振って。街の詰所に勤務する警備隊員達と、オーブ達めんどりに守られて、出勤する元気な子供達、そして家で手紙の応えが待っているエフォールを見送った。
しかし、チリ魔法院長は分かるとして、バーニー君まで寮でおぼんを過ごしていて、良いのかな。交流室に戻り、竜樹が聞けば。
「私が実家に帰りますと、商家なのでね、お手伝いをもれなく、させられてしまいます。休みたい時は帰らなくて良いって、言われてます。お願いします寮で休ませて下さい。」
のへ~、とくにゃくにゃになるバーニー君。うん、今まで働きづめだったろうからね。
「おお、は~い、ごゆっくりして行ってね。」
ここは、3食出るし、子供達に塗れてると、身体も動かして良く眠れるし。
「ええ、ええ。それに何とな~く、ここ、気分が良いんですよねぇ。」
「だよねぇ~。」
「春の日の陽だまりみたいな。」
「命が芽吹き、喜び、身体が緩んで、ポカポカする感じ、するんですよねぇ。」
目を細めたチリとバーニー君2人は、クッションにダラリと縋り付くと、そんな事を言う。おうおう、癒しを求めているのだね。
ピティエは、昨日13日の夕方には、家に帰った。モデルをやるのだから、キチンと身だしなみを整えて、コンディションを高めたかったからだ。
お仕事として、請け負っている事だもの。仕事ができる事が嬉しい。新入社員のように、初々しく、真面目に、全力なのだ。
家で、ピティエをバカにしなかった侍女に、肌のお手入れや、髪の艶出しなどの方法を聞いて。
全身をくまなく、そして髪を洗った後。精油をほんの一滴、洗面器のお湯に垂らし、そのお湯に髪を馴染ませる。香りの穏やかな精油だったので、嗅覚の鋭いピティエも、これは良いな、と思った。
コンコルドが、ふかふかの上等なタオルを2枚使って、乾かしてくれた。元からサラリのピティエの髪は、更にツヤツヤするんと、輝き潤った。
侍女が、ふふふ、とほくそ笑む。
人が美しくなる、というのは、気持ちの良いものなのだ。
ましてや、最近努力をし、胸を張るようになったピティエを、侍女達だって評価していた。やるじゃん、ピティエ様。って、思われているのだ。
侍女に借りた化粧水とコットンで、顔の肌を拭き取る。お礼に新しい化粧水と精油を買うお金と、美味しかった干菓子を幾つか包んだおひねりを渡したら、他の女性の使用人達も、キャキャ!と集まって、皆でピティエをサカナに、いや、協力して磨き込んでくれた。むくみを取るマッサージまで。
騒動に、侍女頭が怒るかと思いきや。
うむうむ、と指揮をして。
「当家のピティエ様の美貌を、最上の状態で輝かせるのです!」
と拳を握った。
食事も多すぎず少なすぎず摂り。
睡眠も過不足なく、充分に。
14日、本番の朝。
すー、パチリ、と目を開け、日差しを浴びたピティエは、サッとサングラスをしても、どこか光輝いていた。
最高のコンディションである。
「ピティエ、何だか、今日は、いつもよりずっと素敵よ。」
ほー、とため息を漏らして母が褒めれば。
「うんうん、ピティエ、それに、今日は凛々しいよ。少し緊張してるのかな。」
父が、にこやかに聞いてくる。
「はい、緊張はしているんですけど、嫌な感じの緊張じゃなくて。やるぞ!って気持ちです!」
朝日が当たる。キラキラしている。
コンコルドも、喜びをもって、いつもより興奮してピティエに添った。
その頃。
ピティエを上から目線でこき下ろし、白杖を壊そうとし、見つかっても謝るでもなく、呪いの言葉を吐いた元侍女、グリーズは。
ピティエの家、アシュランス公爵家から解雇されて、戻った実家の、マージ商会を手伝いするでもなく。
だらだらと家事のみ、ちょっとだけやり、ぶすぶすとぶすくれて、世の中の全てを呪う勢いで暮らしていた。
お金もないから遊べないし、外に出て行こうとすると、この年齢で、あんな理由で解雇されて、恥ずかしいから家にいろ、と言われ。
平身低頭、ピティエの兄ジェネルーに謝った父親に、何をやっているんだ、と苦々しく冷たい目で見られたのは、まだ良い。
母は、フーッ、とため息をついて、何も言わず、グリーズに何もさせず。
何で先様のご子息を、そんなに貶すのかしら。どこか、ご子息とは遠い所、こんな娘でも貰ってくれる所にやった方が、良いのかしらね。なんて、父と密かに話しているのだ。グリーズは2人がくつろぐ居間、部屋に入れず、廊下でウロウロして聞いてしまった。
何よ、何よ!何で私がこんな目にあわなきゃいけないの!
これも皆、あの半端者なピティエのせいよ!
と反省もしていない。
家にばかりいるので、くさくさした気持ちのまま、父が出かけ、母がちょっと座を外した居間に入る。
先程まで、届いた手紙などを整理した箱を見ながら話していた両親である。
何の気なしに、箱を探る。
何か面白いものないかな、と。
かさこそ、と探り、後でグリーズが触ったと分からないように、順番などを変えないように、端を持ち上げ。
金箔が貼られた、いかにも特別とみえる封筒を、つい、と抜く。
「ファッションショーのご招待券???」
あれか。今朝テレビでやっていたやつ。
ニンマリ、口の端が上がる。
「ちょうど2人分!アロンジェ様を誘って、行ってみよ!」
執事カフェの売れっ子執事、アロンジェが一緒に行ってくれるかは不明だが、本日のグリーズの予定は、これで決まった。
無くなった招待券を、両親が探さないはずは、ないのに。
33
お気に入りに追加
170
あなたにおすすめの小説

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる