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本編
弱いうちにやっつける、病気を
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「うっ、うっ、うっ、うぅ。」
「ひっく、ぐしゅん。」
「ひん、ひん、ひー、ひっく。」
「大丈夫、大丈夫。そんなに泣かなくても大丈夫だよ。」
竜樹が、床に座り込んで抱き込み、サン、セリュー、ロンの背中をなでなでしてやる。
3人は、竜樹に取り縋って、身も世もなく泣いている。
周りには、仕事をしてきたジェム達も、王子達も、エフォールとピティエとプレイヤードも座って、それぞれ、じんわりと涙を溜めている。
サン、セリュー、ロンが、泣きながら、たつきとうさんが死んじゃう、死んじゃう、と姉妹の悪い口をリピートしたので、ししょう、竜樹、竜樹様、竜樹父さん死ぬの?戦争?病気?と、不安になっているのだ。ピティエまでもだ。
感じやすい子供達を、簡単に脅し、死を見せつけた姉妹に、竜樹は腹が立っていた。
「たつきとうさ、ひっく、せんそう、いたばさみて。病気になっちゃ、て。死んじゃう、て。ひっく。」
「大丈夫、戦争にも病気にもならないよー。ねえ、エクレ殿下。」
に、と笑って黒髪の姉を見上げると、口を結んで苦い言い難い表情をしていた姉エクレ王女が、はっ、と口を解いて。
「え、ええ、ええ!戦争などになりませんとも!子供達、私達仲良しですのよ、シエルのちょっとした冗談で、傷つけてしまって、ごめんなさいね!」
こく、こく、と顔を上下に振って、笑ってみせる。
「そうそう、冗談、冗談よ!」
蜂蜜妹シエルも、こく、こく、と、口の前で手を合わせて顔を振る。
口だけ笑って、ショボショボした目はいつもと違って冷ややかに、竜樹は刺す。
「ここの子供達は、家族に死に別れたりして、身体も心も傷つき、厳しい生活をした事がある子ばかりです。簡単に冗談で、死を口にしてほしくなかったですね。」
「わ、悪かったわ•••。」
蜂蜜妹シエルが、ショボ、としょげて見せる。姉エクレ王女も、顔を俯ける。
それを、厳しい顔をしながら見ていたマルグリット王妃が、ふと柔らかな顔をして、子供達に。
「大丈夫、いろんな国が、竜樹様を欲しがっても、絶対に戦争には、ならないのよ。」
私達の祖先の国々が、ギフトの御方様を取り合って戦争をしたのは事実です。
それに耐えられなかった優しいギフトの方が、すぐに亡くなった歴史は、確かにあるの。
でも、結局、大事な人を失う、愚かな事をした私達の祖先の国々は、とても後悔したの。
だから、ギフトの御方様欲しさに戦争する事を、お互いに子々孫々まで禁じる誓約魔法をかけたのよ。当時の、大魔法使いがね。
「ギフトの御方様を取り合って戦争をすれば、神の雷が降り、その国の王族貴族、民全員が、無くなる、とね。唆したり、騙して嵌めたり、煽った国も同罪よ。世界を壊すような、それはそれは恐ろしい誓約魔法で縛ってあるから、戦争は絶対にないの。エクレ殿下もシエル殿下も、ご存じでしょうけれど。」
緑の黒髪姉、エクレ王女も、「え、ええ。」コクリと頷く。
「縛っていなければ争ってしまう私達は、愚かなのだけど、どこの国でも、この事で戦争が起きそうになったら、干渉など生やさしい積極的な行動で、絶対に戦争を止め合う、と決まっているのよ。私も絶対にそうするわ。それから、戦争で取り合ったりしなくても、ギフトの御方様の恩恵は、望めば公開されるの。国同士が仲良くした方が、得なのよ。」
だから、安心してね。
マルグリットの優しい声に、すん、すん、と鼻声も幾分落ち着いた子供達だったが。
「でも•••ひく、病気。たつきとうさん、死なないの?」
「うん。誰でもいつか死ぬけど、うーんと長生きして、おじいちゃんになって、皆が大人になって家族ができて、もう充分生きたな~と思うまで、死なない予定です。」
竜樹は嘘は言いたくなかったから、そんな風に宥めた。
い、いつか、しぬ。
サンが、ぐずぐずとイヤイヤをして。
「サンのとうさん、なかまにだまされて、ころされた。死ぬとおもってなかった。ひっく、みんな、死ぬ。たつきとうさも、いつ死ぬか、わかんないもん。病気、ある。」
うんうん、うん。
子供達が、皆、真剣な目を、潤んだ目を、竜樹に向けている。
竜樹はお父さんなのだ。この子達を育て上げるまで、絶対に死んではならない。不安を、軽くして、安心して育つように、してやらねばならない。
「サン、セリュー、ロン、皆。不安になっちゃったか。俺がいつか死ぬって?そんなに泣いて、心配してくれるの?」
「うん。うん。しんぱい、だよ。」
「やだよ、しんだら。」
やだ、やだー!と皆口々に。
大丈夫、大丈夫、と曖昧に宥めすかす方法もあったに違いない。だって、実際、人はいつ死ぬかなんて分からないもの。
だが、そんな風に流していいのかな、いやダメだな、と竜樹は思った。
だから、背中をなでなでしてやりながら、考えた。
「まずね、安心の一つ目。」
人差し指を立てて、ゆっくりと話しかける。
「騙されて殺されるのは、マルサや、護衛の皆が、いつも守ってくれてるから、大丈夫だよ。俺、ギフトの人として有名だから、街中でも、皆がみてる。だから悪い人だって、寄ってきそうにないだろ?」
「そうだ!俺、強いんだぞ。」
マルサが、ムキッと、力瘤を出して、ペシペシそこを叩いてみせた。
「それに、マルサは王様の弟だから、この国の役に立ってる俺は、絶対に守ってくれるよ。裏切らない。ミランのカメラだってついてるし、タカラもいるし、裏切ったら、何があったか、皆に分かっちゃう。護衛の皆だってそうだよ。オープンに生活するって、そういう事だもんね。」
「裏切らないぞ。」
竜樹の肩をポンポン、マルサがニシャッとしながら叩く。
サンは、じーっとマルサを見て、竜樹を見て、うん、と一つ頷く。
「安心の二つ目。」
人差し指と中指を立てて、に、を作る。
「病気は確かに、わかんないな。だから、お医者に、定期的に診てもらおうか。」
健康診断を、やってみましょう。
「けんこう、しんだん?」
はてな?と子供達は、首を傾げる。
「そう。元の世界でも、会社、大きい商会なんかで、やっていたんだ。皆、健康で、病気にならずに、長く働けたら、商会だって得するだろ?病気になる前に、診察してもらって、病気が弱いうちにやっつける。」
えい!と立てた指を握って、空中を殴る。
「王様や王妃様も、主治医がいるだろうけど、からだスキャナーを使ったりして、全身を定期的に診てもらうの、試しにやってみませんか?」
「ええ、ええ!良いわね!弱いうちに、皆も病気をやっつけましょう!」
マルグリット王妃が、威勢良く、シュッと前に拳を出して、オホホホ、と笑った。
「健康診断は、まず王様王妃様、王族に、それから僭越ながら俺でやってみて、王宮で働いてる人を対象に、魔法院の皆を、貴族を、民を、って広げていきたいですね!魔法院の何でも実現バーニー君や、いつも新しい魔道具を作ってくれるチリも、仕事しすぎだから、健康診断ぜひやってもらいたいな!もちろん、皆もね。」
サンは、じいっ、と竜樹を見つめて。
「どうかな、皆?これで少しは安心してくれた?」
「•••うん。」
「病気、やっつける、ね!」
「みてもらおうね!」
うんうん、皆もだぞ、と竜樹が笑う。
「けんこうしんだん、やるーっ!!」
「俺も、俺もー!」
わやわや、と元気になってきた子供達に、竜樹は、さあこれで大丈夫!と。
「いっぱい泣いて、喉も渇いただろ。お腹も空いたな。」
ポンポン、と竜樹が、お腹を叩いてみせると、誰かのお腹が、ぐ~、と鳴った。
タカラがコップを3つ持ってきて、大泣きしたサン、セリュー、ロンに渡して、ガラスの水差しから、程よく冷えたお茶を注いでやった。
しゃくりあげが残りながらも、こく、こく、と一生懸命に飲む3人を見守って、一息ついた所で。
「さあ、お昼ご飯にしよう。折りたたみ机と椅子を出してね。ご飯を運ぼう。今日は、なんと、お肉たっぷり、ジャガイモも入った焼きそばです!サラダと果物もつくよ。それから。」
竜樹は、いい顔をして、蜂蜜シエル王女に。
「靴を脱いで来ないと、シエル殿下はお昼抜きです。」
「•••脱いできます。」
しおしおと、入り口玄関に向かった。
「ひっく、ぐしゅん。」
「ひん、ひん、ひー、ひっく。」
「大丈夫、大丈夫。そんなに泣かなくても大丈夫だよ。」
竜樹が、床に座り込んで抱き込み、サン、セリュー、ロンの背中をなでなでしてやる。
3人は、竜樹に取り縋って、身も世もなく泣いている。
周りには、仕事をしてきたジェム達も、王子達も、エフォールとピティエとプレイヤードも座って、それぞれ、じんわりと涙を溜めている。
サン、セリュー、ロンが、泣きながら、たつきとうさんが死んじゃう、死んじゃう、と姉妹の悪い口をリピートしたので、ししょう、竜樹、竜樹様、竜樹父さん死ぬの?戦争?病気?と、不安になっているのだ。ピティエまでもだ。
感じやすい子供達を、簡単に脅し、死を見せつけた姉妹に、竜樹は腹が立っていた。
「たつきとうさ、ひっく、せんそう、いたばさみて。病気になっちゃ、て。死んじゃう、て。ひっく。」
「大丈夫、戦争にも病気にもならないよー。ねえ、エクレ殿下。」
に、と笑って黒髪の姉を見上げると、口を結んで苦い言い難い表情をしていた姉エクレ王女が、はっ、と口を解いて。
「え、ええ、ええ!戦争などになりませんとも!子供達、私達仲良しですのよ、シエルのちょっとした冗談で、傷つけてしまって、ごめんなさいね!」
こく、こく、と顔を上下に振って、笑ってみせる。
「そうそう、冗談、冗談よ!」
蜂蜜妹シエルも、こく、こく、と、口の前で手を合わせて顔を振る。
口だけ笑って、ショボショボした目はいつもと違って冷ややかに、竜樹は刺す。
「ここの子供達は、家族に死に別れたりして、身体も心も傷つき、厳しい生活をした事がある子ばかりです。簡単に冗談で、死を口にしてほしくなかったですね。」
「わ、悪かったわ•••。」
蜂蜜妹シエルが、ショボ、としょげて見せる。姉エクレ王女も、顔を俯ける。
それを、厳しい顔をしながら見ていたマルグリット王妃が、ふと柔らかな顔をして、子供達に。
「大丈夫、いろんな国が、竜樹様を欲しがっても、絶対に戦争には、ならないのよ。」
私達の祖先の国々が、ギフトの御方様を取り合って戦争をしたのは事実です。
それに耐えられなかった優しいギフトの方が、すぐに亡くなった歴史は、確かにあるの。
でも、結局、大事な人を失う、愚かな事をした私達の祖先の国々は、とても後悔したの。
だから、ギフトの御方様欲しさに戦争する事を、お互いに子々孫々まで禁じる誓約魔法をかけたのよ。当時の、大魔法使いがね。
「ギフトの御方様を取り合って戦争をすれば、神の雷が降り、その国の王族貴族、民全員が、無くなる、とね。唆したり、騙して嵌めたり、煽った国も同罪よ。世界を壊すような、それはそれは恐ろしい誓約魔法で縛ってあるから、戦争は絶対にないの。エクレ殿下もシエル殿下も、ご存じでしょうけれど。」
緑の黒髪姉、エクレ王女も、「え、ええ。」コクリと頷く。
「縛っていなければ争ってしまう私達は、愚かなのだけど、どこの国でも、この事で戦争が起きそうになったら、干渉など生やさしい積極的な行動で、絶対に戦争を止め合う、と決まっているのよ。私も絶対にそうするわ。それから、戦争で取り合ったりしなくても、ギフトの御方様の恩恵は、望めば公開されるの。国同士が仲良くした方が、得なのよ。」
だから、安心してね。
マルグリットの優しい声に、すん、すん、と鼻声も幾分落ち着いた子供達だったが。
「でも•••ひく、病気。たつきとうさん、死なないの?」
「うん。誰でもいつか死ぬけど、うーんと長生きして、おじいちゃんになって、皆が大人になって家族ができて、もう充分生きたな~と思うまで、死なない予定です。」
竜樹は嘘は言いたくなかったから、そんな風に宥めた。
い、いつか、しぬ。
サンが、ぐずぐずとイヤイヤをして。
「サンのとうさん、なかまにだまされて、ころされた。死ぬとおもってなかった。ひっく、みんな、死ぬ。たつきとうさも、いつ死ぬか、わかんないもん。病気、ある。」
うんうん、うん。
子供達が、皆、真剣な目を、潤んだ目を、竜樹に向けている。
竜樹はお父さんなのだ。この子達を育て上げるまで、絶対に死んではならない。不安を、軽くして、安心して育つように、してやらねばならない。
「サン、セリュー、ロン、皆。不安になっちゃったか。俺がいつか死ぬって?そんなに泣いて、心配してくれるの?」
「うん。うん。しんぱい、だよ。」
「やだよ、しんだら。」
やだ、やだー!と皆口々に。
大丈夫、大丈夫、と曖昧に宥めすかす方法もあったに違いない。だって、実際、人はいつ死ぬかなんて分からないもの。
だが、そんな風に流していいのかな、いやダメだな、と竜樹は思った。
だから、背中をなでなでしてやりながら、考えた。
「まずね、安心の一つ目。」
人差し指を立てて、ゆっくりと話しかける。
「騙されて殺されるのは、マルサや、護衛の皆が、いつも守ってくれてるから、大丈夫だよ。俺、ギフトの人として有名だから、街中でも、皆がみてる。だから悪い人だって、寄ってきそうにないだろ?」
「そうだ!俺、強いんだぞ。」
マルサが、ムキッと、力瘤を出して、ペシペシそこを叩いてみせた。
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「裏切らないぞ。」
竜樹の肩をポンポン、マルサがニシャッとしながら叩く。
サンは、じーっとマルサを見て、竜樹を見て、うん、と一つ頷く。
「安心の二つ目。」
人差し指と中指を立てて、に、を作る。
「病気は確かに、わかんないな。だから、お医者に、定期的に診てもらおうか。」
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「けんこう、しんだん?」
はてな?と子供達は、首を傾げる。
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えい!と立てた指を握って、空中を殴る。
「王様や王妃様も、主治医がいるだろうけど、からだスキャナーを使ったりして、全身を定期的に診てもらうの、試しにやってみませんか?」
「ええ、ええ!良いわね!弱いうちに、皆も病気をやっつけましょう!」
マルグリット王妃が、威勢良く、シュッと前に拳を出して、オホホホ、と笑った。
「健康診断は、まず王様王妃様、王族に、それから僭越ながら俺でやってみて、王宮で働いてる人を対象に、魔法院の皆を、貴族を、民を、って広げていきたいですね!魔法院の何でも実現バーニー君や、いつも新しい魔道具を作ってくれるチリも、仕事しすぎだから、健康診断ぜひやってもらいたいな!もちろん、皆もね。」
サンは、じいっ、と竜樹を見つめて。
「どうかな、皆?これで少しは安心してくれた?」
「•••うん。」
「病気、やっつける、ね!」
「みてもらおうね!」
うんうん、皆もだぞ、と竜樹が笑う。
「けんこうしんだん、やるーっ!!」
「俺も、俺もー!」
わやわや、と元気になってきた子供達に、竜樹は、さあこれで大丈夫!と。
「いっぱい泣いて、喉も渇いただろ。お腹も空いたな。」
ポンポン、と竜樹が、お腹を叩いてみせると、誰かのお腹が、ぐ~、と鳴った。
タカラがコップを3つ持ってきて、大泣きしたサン、セリュー、ロンに渡して、ガラスの水差しから、程よく冷えたお茶を注いでやった。
しゃくりあげが残りながらも、こく、こく、と一生懸命に飲む3人を見守って、一息ついた所で。
「さあ、お昼ご飯にしよう。折りたたみ机と椅子を出してね。ご飯を運ぼう。今日は、なんと、お肉たっぷり、ジャガイモも入った焼きそばです!サラダと果物もつくよ。それから。」
竜樹は、いい顔をして、蜂蜜シエル王女に。
「靴を脱いで来ないと、シエル殿下はお昼抜きです。」
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