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本編
無視しないで
しおりを挟む「お祭りの番組、音楽競演会てことで、吟遊詩人をメインにしたらどうかな。彼らは色々な街に行くだろう?曲もその土地のものを、いち早く取り入れてレパートリーにしたり。音楽家も、何人か、偏見なく幅広い音楽をやってる者たちを•••。」
「バラン様、採算、採算ですよ。無視しないでください。採算とか予算とか経理とか苦手なのは分かってます。だからといって無視したら実現するものも実現しません。」
ハイ•••。
バーニー君のツッコミは、勿論的を得ている。
「そうだよね、テレビ事業をやるにあたっても、お金がちょうど良く儲かって、従業員に滞りなく給料が払えて、続けていけるようにしないと、ニリヤの成長を追って、番組を作るのができなくなっちゃうからなあ。」
あの子がこんなに大きくなりました!ってやりたいし。
「そんなに長く追ってニリヤ様の番組を?」
バーニー君に、テレビ事業を始めたい理由も込みで、あらましを説明する。
「ぼくの、ばんぐみ。ずっと、ししょうも、いっしょね。みんなも。」
そうだな。みんなで作っていくところから、みせてもいいな。
何かが始まって、出来上がっていくとき、人はワクワクするし、喜びを感じる。観ている人も一緒に、作り上げていく気分を味わう。
「良くそんなこと思いつきましたね。」
「いや、結構俺の世界では伝統的なやり方なんだよ。歌舞伎っていう演劇がありまして。主要な役を務めたりする家が決まってて、世襲制なんだよね。で、小さい頃から舞台に出て、あの役者の子供よ、から成長を見守り、二代三代と役者もファンも時代と共に歴史を重ねていくという。そんな事ができたら良いなー、とね。」
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