俺TUEEE!するはずがFUEEEしちゃう話

ミミミミミミミ ミ

文字の大きさ
上 下
40 / 43
番外ふえええ

あれからふえええ

しおりを挟む
「サリ?」
「ママ上?」
「おい、まさか話していなかったのか!?」
「……ふえええ~」

ハイリとガヤドッタとヴィング。
三人に、じ~~~と見つめられて、俺は気づいた。
ぽくぽくぽく……。

「ふえぇあっ!!」

おっと、いい忘れてた。もう、俺ってばうっかりさん☆


「ふえええ、ヴィング今日から暫くここに泊まるって!」
「今か!?今いったのか!?これじゃあ私がいきなり押し掛けたみたいじゃないか!」
「ふえええ。気にしない~」

「えぇ問題ありませんよヴィング様。使用人私どもは、伺っておりましたので」
「…………」
「えーーー!?」

うん、だってご飯の支度とか、部屋の準備とかあるしね。奥離宮のみんなには色々相談にのって貰ったし、ヴィングお迎え用馬車だって用意して貰った。

でもハイリとガヤドッタには、うちに友達泊まりにくるよ~って、いってなかったね☆
うっかり、うっかり。

ってか俺以外のみんなもいってなかったんだね!!ふえええ、俺たちみんなでうっかりさんってか☆

うんうん。そういう時もあるよね、だって人間だもの!


よくある、よくある!なんかしようと思って、部屋から出たのに、廊下歩いてたら何するか忘れちゃったとかね。
結局思い出せないって事は、忘れてもなんとかなるような事だって!

だから今回のも問題ないよ!ふええええ、ないない!


「…帰る………」
「ふえ!!!」
「!?」

ダ~~~メ!遠慮はダメ!!俺はヴィングの服を優しく掴む。

「……おまえに任せず…やはり私からも連絡をいれるべきだった」
「ふえええ~。それだと失敗でしょお」
「ぐっ」

出掛けるそぶり見せたら、とめられちゃうっていったのヴィングじゃんね。もう~~。
それを忘れるなんて、ヴィングくんも、うっかりさんってか☆

まぁハイリとガヤドッタには、サプライズになったって事で。
ほらほら、人生にはどきどきも必要だぜ?そうスパイスってやつさ…oh…ハードボイルド!ふえええー!


「……わかった。…………その…世話になる」
「ふえ~~っす」

そうしなさっせ~。
俺にぼそっといってから、ヴィングはハイリになんか畏まった感じであれこれ挨拶する。

おっほぉ~なんか新鮮ね、そういうやり取りって。
俺とヴィングは友達だし、ガヤドッタとも子ども、こみこみで仲良しだから、そういうのいらないって、された事ないんだけどさ。

ハイリにたいしては、そういう訳にもいかんのだって。
今のヴィングはハイリの臣下だから、そういう訳にもいかんのだって。

ふえええ~王様って大変ね~あんな長い挨拶聞かなきゃいけないなんて~~。俺、王様じゃなくてよかった。

でも、そうすっとヴィングってば、上司の家にお泊りする事になんのか?
ふえええええ。まぁ…ハイリってば、ここんとこ王様業忙しいみたいだし、いない時間長いし、大丈夫でっしょ~~~。



「ママ上!!」
「ふえええ~?」
「今回のヴィーママのお泊りは、ヴィーママ側のみんなには内緒って事だよね!!」
「ふえええ~~っす」

いえすいえす!そうよ~そうなのよ~。
ヴィングの旦那さんの一人がね、妊娠したヴィングくんを心配し過ぎてて、過保護が、保護保護!過っ過っ!してて、気づまりなんだって。

子どもたちは、それぞれ別の旦那さんの実家に預けられっぱで会えてないしだし…で……。
その過保護の保護保護に、ついにヴィングは激怒した!

そこでこの俺、俺だよ俺俺!

はぁい、ヴィングくん元気?おっ友達のサリちゃんだよ~?ふええええ~。


へっへっ、ヴィング!俺ぁ、おまえにいいプランを持ってきてやったぜ。ボイルド・サリ旅行店おすすめのスパイシーなプランをよぉ!へへへっ。

この前別れる時、ちょっとだけ相談しておいたんだよね。
そんで、奥離宮のみんなともっと相談して、日程組んで~~って……今日無事!プチ家出便がフライトオン!

当機は~~まもなく~お泊りプランに着陸いたしまぁす。

…ふえええ、はい着陸。

わっくわっく!
夜は枕投げしようぜ、枕投げ!!………ふええええーしまった。相手は一人の体じゃないんだ…。
激しい運動はよくないね…。

……ふええええ。じゃあ、先生役でいいか。

適度なタイミングで、こら!もう消灯時間だぞ!っていって貰おう。

どき!!スパイスだわぁ……。楽しみ楽しみ!


一応家出のスパイスが過ぎるといけないから、行先の書置きはお願いしたよ。

保護保護!過っ過っ!して、ヴィングは激怒したっていっても、心配のさせ過ぎはよくないからね。

ちなみに、今までも似たような感じの時に、逃走を試みた事はあるらしいけど、逃げてもすぐ連れ戻されちゃったらしい。


ま、今回のプランではね。そこはご安心くださいよ!お客様ぁ!

ここってば、ハイパーダーリンハイリのお膝元だからね。
逃げ込めさえすれば、いくら過保護の保護保護でも、下手な手出しは出来ねぇって寸法よ!

だってハイリ王様ぞ!最高権力者だぞ!いよっハイリくん。
そこに気づいてしまうとは……自分の頭脳が恐ろしいぜ。天才か俺!



「ふ、ふふふっふ。ふえええええええー!」
「ふえ?」

おん?どうしたのマイディア、急に笑って?

「ふええええええー!!!ママ上ナイスーーー!!あーーーっはっはっ!ざまぁーあの陰険」

わっつ?え?なんで?ハイリも魔王スマイルを浮かべてんの?
ふええええ??????

ガヤドッタもガヤドッタで、いつの間に、そんな悪役令嬢みたいな顔をマスターしたの?
やっぱりハイリたんの血を引いてるのねぇ~。
笑ってるのに凄みがあるの。それどうやってやんの?いいなかっこいい。俺もやりたい。

その笑い方だと、おーーーほっほっも似合いそうだね。
ふえええ~王女で聖女なのに、悪役令嬢も目指す感じ?夢いっぱいね~マイディア!

あ、俺も!俺もね!前世ん時の何になりたい?って、職業いっぱい描いてある絵本のやつ、全部の職業に丸つけてた~~。
ふええええ~。やっぱり夢はいっぱいの方がいいよね~!
どんどん増やせぃ!はばたけ、マイディア!!


「ヴィーママをヴィーダたちからも離して、独り占め出来る期間作ったくせに、まんまと逃げられてんじゃないのーー!…ふふふふ!!ざまぁああああー!!おーーーーーっほっほっほっ!!」
「ふえ!?」

おおマイディアが、マジでおーっほっほっをマスター!!
ふええええ~上手ね~~いよっ!お腹からいい声出てる。

「おーーーっほっほっほっほっほっ!!」
「ふええええー!」
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜

ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。 王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています! ※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。 ※現在連載中止中で、途中までしかないです。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

カランコエの咲く所で

mahiro
BL
先生から大事な一人息子を託されたイブは、何故出来損ないの俺に大切な子供を託したのかと考える。 しかし、考えたところで答えが出るわけがなく、兎に角子供を連れて逃げることにした。 次の瞬間、背中に衝撃を受けそのまま亡くなってしまう。 それから、五年が経過しまたこの地に生まれ変わることができた。 だが、生まれ変わってすぐに森の中に捨てられてしまった。 そんなとき、たまたま通りかかった人物があの時最後まで守ることの出来なかった子供だったのだ。

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――

天海みつき
BL
 族の総長と副総長の恋の話。  アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。  その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。 「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」  学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。  族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。  何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...