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第1章 MAXコーヒーが繋いだ奇跡
第38話 友紀さんもうめろめろだよね。暗躍した3人の女傑(誕生日デート友紀side)
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天草家に送ってもらい実家に戻った友紀は、妹と母親に明日の誕生日デートの事を相談した。
「チャンス!既成事実を作るチャンス!」
これは母親の言。考えが一昔前の若者です。
「そうよ、一気に仲良くなるチャンスよお姉ちゃん。」
これは妹の言。まぁそのくらいの考えだったら…
それから色々話した結果。
「朝軽食作って持ってくね。公園みたいな所があるので、そこでレジャーシート敷いてお昼にしよう。」
「じゃぁお姉ちゃん、通販でたまに買ってるおしゃんてぃな紅茶を水筒に入れていくと良いよ。」
「食べたら眠くなるだろうし、膝枕する心の準備はしておきなさいね。」
お昼の首謀者はこいつらだった。
首謀者ではあるのだが、膝枕以外は至極真っ当で他のカップルでもしているだろう。
その中でも数組はきっと膝枕もしていちゃいちゃしているに違いない。だから爆発しろ。
「あ、三依ちゃんからメール。」
携帯を開くと、「明日はこれまでと違って短めのスカートを穿いてください。オーバーニーソかタイツも忘れずに。」
続いて2通目、「膝枕は定番として、事ある毎に手を繋ぐのも忘れずに。まこPさんはヘタレだから友紀さんが積極的になれば、何か変化あると思われ。」
さらに続いて3通目、「短めとは言ってもミニはだめですよ。刺激強くて逆効果だと思うので。絶対領域は外せないので腿くらいの可愛い系のスカートで。」
まだまだ続いて4通目、「友紀さんの持ってた可愛い制服のお店、の本にあったブロンズパロットみたいなのが吉です。」
「という三依ちゃんからのアドバイスというか指令でした。」
「流石高校時代から仲が良いだけあるのね。これで越谷さんを悩★殺!しちゃいなさいな。」
母、あなたは娘に何をさせる気だ?しかも何そのきらりん★と効果音の出そうなポーズは。
「萌え萌えきゅ~~~ん♪だよっお姉ちゃん。」
妹よ、あなたも一体何をさせる気だ?
というか元日に迎えにきてから性格変だよ。
ちなみに妹はJKだった頃夏休みと冬休みと春休みだけの短期メイドバイトをしていた事がある。
小山にもあったんだよね、一時期。
休みの時だけ出勤するので助っ人外国人扱いされてたっけ。もしくは騎手の短期免許扱い。
その時の常連が旦那だったりするのだけど、それがまさかの真人さんの同級生というね。
メイド喫茶は好きだけど、あんなあからさまなのは好きではないよ。
アニスとかディメンションとかミアとか今はもうなくなったあんな感じのとこが良いんだよ。
(調べたらミアは移転しただけでした。)
せいぜい池袋のワンダーパーラーだよ。仙台のフェアリーとかね。
注:全て作者が入り浸ったお店です。2chのアニススレに晒されたこともあります。
さらにメールは続きます。もう電話の方が早くない?と思うほど。
多分、後で見返す事が出来るようにという意味もあるのだろうけど。
「明日は友紀さんの方から積極的にボディタッチしましょう。無理することはありません。手を握るくらいで良いのです。」
「あわよくば腕くらい絡めても良いかもしれませんが、一気に色々やるとお互い逆効果にもなりかねませんので。」
「あ、お土産は多分チケットの御礼とかで、まこPさんが用意すると思うので考えなくても良いですよ。強いて言えばどうなったかのお話を聞かせてたら。」
それって恥ずかしくない?手を握る?私から??あわよくば腕組むの?う~ん胸に顔を埋めるよりは出来そうかもしれないけど。
でもここまで色々してくれるのはやっぱり、あの事を気にしてるからだよね。
さらに一通メールがきた。
「二人の甘~い話を聞きながら泡盛やるのが今の私の目標DEATH」
いや、それ死ぬし。確かに昔古酒あげたけども、プレゼントしたけども。というかまだ残ってたのね。
天草家は不妊治療の一環なのかここ数年酒は控えているらしい。
そのため自分で買ったものとは思えない。つまりは昔にプレゼントした古酒が残ってると思い至ったんだけど。
私の事気にして三依ちゃんの心に影響を及ぼしてしまっていたのかも。
そう思って送ってくれた時に聞いたけど、違うし、もしそうだったとしても気にしないでと言われた。
あの件では加害者は一人、他は被害者か巻き込まれであると三依ちゃんは言っていた。
私はようやく前に進めそうだと、止まっていた5年という月日が、昨年コスを再開したことで動いていた。
前向きに行動するという結果が1年して蕾となっていることを認識していた。
そういや、どうして昨年急に復帰したんだっけ……
間接的に真人が絡んでいるのだけど、二人とも気付かないし知りようもない。
仮面ライダーや戦隊ヒーローたちの中の人、スーツアクターの素顔なんてわからない。
つまりはそういう事だ。
友紀がたまたまみかけた風船配りの着ぐるみ。
あれの中の人が真人だったのだが……
どこかの会社のイベントで、駅前で子供たちに着ぐるみのおにーさんが風船を手渡していた。
夢を壊してはいけないという事で中の人は喋らなかったが、たまたま大人なのに友紀はその風船を貰った。
決して身長が低いから子供と間違われた…んじゃない。
夢を壊していけないから、子供相手には喋らないけど、大人である友紀には一言声をかけていた。
「元気だしてください。これどうぞ。」
そう言って社名入りの風船を手渡された。
きょとんとした友紀だったが、勇気を貰った気がした。
ふさぎ込んでるだけでは何も始まらない。
相手は男性であったが、着ぐるみごしであれば恐怖も嫌悪も感じなかった。
そこでコス復活するというきっかけにはなったのだが。
そのまま歩いていると、先程の着ぐるみの御一行なのだろうか、顔の部分だけ取って中の人の首から上だけが露出するという夢も希望もない姿があったのだが。
その中の人がドクターペッパーを飲んでいた。これがMAXコーヒーだったならば繋がったかもしれないけど。
「あ~ドクペは最高だなー」と言っていた声が先程の人だと理解出来たのだが。
世の中そんなに甘くはなかった。
こうして気付かないまま大人になってからのファーストインパクトは、友紀のコス復帰に一役買っていた。
☆☆☆☆☆
翌朝起きてからの私は何かのスイッチが入ったのか妙に積極的だった。
3人も後押ししてくるのだから変わらないわけにもいかないと思ったのか。
催眠的なものなのか。
朝迎えにきてくれた真人さんは当社日1.5倍でかっこよく見えた。
テンションあがる要因の一つともいえた。
誕生日だしね、いつもより気合入れるのも仕方ないし、自分も人の事は言えない。
アドバイスのあった通りコス以外で初の絶対領域を作ったりね。
最初ガン見されたの気付いてますからね。
太腿が太いと思われたらどうしようと思ったけど、妹からはいやいや、お姉ちゃんん細いから。
逆にもっと食べてと言われるから、女子に嫉妬されるから、と言われた。
可愛い制服のお店を参考にして仕立てた今日の服装は…変ではなかろうか。
どうしてもコス寄りになりがちなのではないかと思ったけれど、妹からもお墨付きをもらってるのでおかしくはないのだろう。
赤系のスカートなんてよく持ってたな、大分前に買ったものだけど、サイズ変わってないのは喜んで良いのか悲しんで良いのか。
正確には赤めの強い赤紫なんだけれど。
絶対領域のためタイツはやめた。ガーターベルトという選択肢もあったけどキャラ変わってしまうし、白いオーバーニーソで絶対領域の確保。
これ、周囲からしたら30歳の絶対領域って需要あるの?と言わざるを得ないけど。
とにかく少し見た目を偽る事でコスをしていた時の自分に近付いたのかもしれない。
おかげで最初からテンションがおかしかった。
「GO!」
といって園内電車で出発。
最初にカワセミにチャレンジ。子供の頃は家族で遊園地も行っていたし、絶叫マシーンとかは好きな方である。
真人さんは事前申告で高い所と絶叫マシーンは苦手だと言っていたけれど…
あ。ほら、降りた後ふらふらしてる。あっ危ない。
そう思った私は真人さんを抱きとめた。
胸に顔が埋まった気はするけど、気にしている場合ではない。
そういえば、カワセミが出発する直前何か叫んでましたね。すぐ絶叫で掻き消えちゃいましたけど。
こういう時に発する事ってフラグになる事が多いんですよね、ヲタ界隈の世界では。
スカイサイクルで他のカップル達みたいに一緒に漕いだり、カートに乗って騒いだり、レインボータウンでは昔懐かしいレトロゲームをしたり。
池のボートではもうカップル定番だろと感じていた。
上野公園とかではよくいるらしいよ?
普通のボートとアヒルボートと、カップルでいちゃいちゃしながら乗ってるの。
でもボートの上で真人さんがカップルどころか夫婦に見えたりしてなんて言われると、流石に照れてしまってボートなんて漕げません。
真人さんも今日という日に、何か気合入ってるようにも感じます。
カワセミのリベンジは2時間待ちとのことで諦め、観覧車に乗る事にします。
ゆっくり動く観覧車は見方を変えれば、絶叫マシーンより怖いんですよね。
さっきまで遊んでいたアトラクションの数々が今は下に見えます。
あ、すぐ近くに庭園がありますね。お昼はあそこにしましょう。
お昼の事を考えたら自然と真人さんの手へと自分の手を重ねるように動いてるのがわかります。
まるでミギーです。
一瞬真人さんは驚いたようですが、そのまま手を重ねました。
このくらいなら中学生カップルでもやりますよね。
あったかい。
やっぱり不思議と心を落ち着かせてくれる。
でもそれに比例して緊張も増していく。観覧車後半に言葉が出てこないくらいには。
それは真人さんも同じだったようで、無言のまま終点に辿りついてしまった。
真人さんは先に降りて私の手を握り降りるエスコートをしてくれる。
何このお姫様気分。ちょっと何かのスイッチが入っちゃいました。
ウェルカムガーデンで今朝作ってきたサンドウィッチを食べる。
美味しいと言って貰えて嬉しい。ツナとハムの定番ではあるのだけど。
秘蔵の紅茶も好評でした。ルピシアは結構知られてるけど、ドイツのロンネフェルトは紅茶が好きでないと耳にする機会が少ない。
同じくらい有名なんだけどな。
実店舗の差なのだろうか。
そういやこれ、関節キスだ。以前あ~んした事もあって違和感がなかったよ。
その後おねむになった真人さんを誘惑の膝枕に誘った。
三依ちゃんと母のおすすめイベントだ。
スカート短いから恥ずかしいはずなんだけど、これまでのテンションのせいか、いつもより大胆に誘えた。
真人さんがおとなしくなったなと思ったら、居眠り始めちゃいました。私も少し眠くなってきました。
13時に目覚ましをセットして私も身を委ねましょうか。
たまにシャッター音が聞こえたのが気になりますが、周囲のは家族連れやカップルも多いのでその誰かでしょう。
午後は動物園です。
残念ながらイベントは曜日や時間で体験出来るものと出来ないものがあるようです。
イルミネーションも11日まででしたしね。
午後のテンションは午前以上のものでした。
ほとんど真人さんの手を握りっ放しです。
あっちの動物、こっちの動物へと引っ張っていきます。
動物は人間と違って素直ですし、裏切らないし、変なことしませんしね。あの同人誌みたいにっ
どの動物達も本来の住家から離れて生きているのに、生き生きとしています。
暑さや寒さになれず、ぐで~っとしている仕草でさえ可愛く感じます。
せっかくのホワイトタイガーも動かず臥せっております。
でも写真は撮りました。このホワイトタイガーは東武動物公園の目玉なのです。
カバ園長に継ぐ大人気なのです。上野動物園のパンダみたいなものです。
「子供がいたらあんな感じではしゃぎあってたのかなぁ」
なんて思わずポロッと言ってしまうのも無理はありません。
家族連れが羨ましいなんて…なんて…
今では付き合いのなくなった同級生達の結婚話や出産話が耳に入るたびに痛い思いをしてきたので。
そういえば、獅子とライオンてどう違うんでしょうね。
西武ライオンズ…野球はからきしですが、レオとも言ってますし?
注:レオはラテン語です。つまり同じです。
ヒグマのおやつ体験面白かったですね。
ベルトコンベアに乗せて、ハンドルを回す仕草がモンハンの肉を焼く仕草に似ています。
思わず「じょうずにやけましたー♪」と言ってしまいそうです。
もっとも私はソロだったので焼いてばっかでしたけどね。
15時が近づいたのでペンギンさんに餌やりショーの時間です。
先着30組に入れたので良かったです。ちなみに30番目です。
みんなが普通にエサをあげていて、それを食べるペンギンは可愛かったのですが何かコレジャナイ感が過ぎります。
普通過ぎるんです、せっかく体験出来るのだから普通で終わっていいはずもありません。
思い出に残るためにははっちゃけないといけないのです。
ヲタの血故なんでしょうか。今日のテンションのせいなのでしょうか。
なんか右手が疼きます。真人さんの手を握っていたのも右手ですし、今日はミギーと呼んでもいいかもしれません。
「ほーらエサですよ~。プライド捨ててフライングジャンピング土下座を決めたらあげますよ~」
流石に土下座はしませんでしたが、媚びるような目が既に飼いならされてる感を漂わせます。
「ちっ飼いならされた政府の犬めっ」
あ、なんか中二病っぽい。
犬じゃなくてペンギンだけどね。
「くっ、俺の右手が…勝手に……」
「この闇に魅入られし動物のエサ共が…深淵を恐れないなら喰らうが良いっ」
いや、真人さんもノってきましたね。
飼育員さんにはこの中二病カップルめと思われたでしょう。
でも周囲の子供たちには好評そうですよ。
俺の邪眼がーとか、うっ沈まれ俺の右手とか言ってる子たちがいます。
君達まだ小学生くらいなのにもう中二病を発症させてしまったのですね。
あ、中にはお母さん(推定24歳)もノってるご家族がいますよ。
この日、東武動物公園は深淵に魅入られた。
駅はきっとパンデモニウムに名称を変える事だろう。
なんて冗談は…おいといて。
少しお腹空いたのでコルネさんのパンケーキハウスにきました。
ホワイトチョコで描かれたホワイトタイガーが可愛いのです。
写真に収めた後、お腹に納められましたけどね。
お土産屋さんによると、氷雨ちゃんに所望されていたホワイトタイガーぬいぐるみを早速発見しました。
驚きの手触りです。気持ち良すぎて私が物欲しそうにしていると、まことさんが3個も買うと言いました。
氷雨ちゃんの分と三依ちゃんへのお礼と、私にプレゼントだそうです。
嬉しいけど良いのかと思ったら、誕生日だから良いのかな?
私が悶々としている間に真人さんは他にも何か商品を籠に入れてました。
ネームドハンドタオルがあるらしく、せっかくなので二人の名前があるか探してみる事に。
「「あった!」」
同時に発見したようです。それもお互いの名前を。
なにこの出木杉感。(誤字ではありません。)
でもせっかく見つけたので買う事にしました。
名前の周囲が薄いピンクでハートで囲われてるんですよね。
カップル狙いなの?
閉園時間になるとの事で車に戻る事にしました。
途中、真人さんが温かい飲み物を自動販売機で買ってました。
持ってきた紅茶は全部飲んじゃいましたしね。
「やっぱり俺達にはこれでしょ?」
そう言って真人さんはMAXコーヒーを2個取り出しました。
☆☆☆☆☆
「以上、結果報告です。」
2人でケーキは食べてません。パンケーキは食べましたが。
「いや、抜けてますよね。送って貰ったんですよね。」
電話先で三依ちゃんが抗議してきます。
えぇ?それを言うの?
真人さんがうちの家族に交じって誕生会したことまで?
「うちの家族と一緒に、御馳走と30本も立てた蝋燭消してケーキ食べた事まで言わないとだめ?」
何故かもう真人さんは家族に受け入れられてます。
元日の挨拶のせいなのか、妹の旦那が同級生だからなのか。
「まぁ普通のカップルなら朝までコースだろうけどね。」
「今日は充分幸せでしたよ?みんなのアドバイス通り大胆に積極的にいけたので、手は繋いでたし、膝枕も出来たし。」
「それだけ出来れば大成長とも言えるか~。というか、まこPさん家族への受け入れ態勢万全ですね。」
「そこが不思議なんだけどね。嫌われるよりは良いんだけど、なんか外堀埋められてる感はあるよ。」
私は好き的な事を言ったけど、真人さんの返事はまだ聞いてない。
まったく脈がないという事はないだろうけど……
「余計なお世話と言われなくて良かったですよ。強引に大胆なアドバイスしかできなかったですし。」
あら、自覚はあったのですね。
「母と妹も似たような感じだったからね。膝枕の下りは母と三依ちゃんが言わなければ出来なかったし。」
そうこう話してると24時になりそうだった。
「誕生日おめでとうございます。16日の内に言っておきたかったので。」
「うん。ありがとう。これで真人さんと同じ、真の魔法使いになれたよ。」
☆☆☆
時は遡り、東部動物公園の駐車場にて、車に乗り出発する直前。
「誕生日おめでとう。」
そう言って別の袋にしていたホワイトタイガーのぬいぐるみと、ホワイトタイガーのゆらゆらキーホルダー(ピンク)を手渡してくれました。
「これの青いのをお揃いで自分用に買ったんだよね。ペアルックみたいでつい。」
私は真人さんに何も買ってない。あのタオルくらいだ。
家族用のお菓子とかは買ったけど。
「でも私は真人さんに用意するものが…」
あのタオルは買ったその場で交換しましたし。
「もう貰ったよ。」
優しい笑顔で真人さんが答えました。
「へ?」
私は聞き返します。一体何の事か…
「その笑顔……だよ。」
私は嬉しくて涙が出ました。
これは恥ずかしくて流石に報告出来ません。
☆☆☆☆☆
2月も末、東武動物公園のホームページで他にどんなイベントがあったのかを確認していたところ、写真の事が載っているのを知りました。
見れなかったイルミネーションとかも気になったし、興味本位で覗いていると……
あの時のウェルカムガーデンでの写真がまさかのベストカップル賞としてホームページに掲載されてる事を発見しました。
撮影者の名前を見て…「天草 三依」
あのヤロウ結局こっそり見てやがったのかと。
今度会った時に両方のほっぺたでもつねってやろうと思いました。
後ろで母と妹がGJとかやってるのを見て、あんたらも一枚噛んでたのかと思いました。
――――――――――――――――――――――――――――
後書きです。
友紀さんが大胆なのは母・妹・親友の3女傑のアドバイスのせいでした。
父、姿は出ませんが結婚前提のお付き合いをしている人相手にしてる感覚ですよね。
家族での誕生会にも来てケーキ食べるって。
端折って書いてはないですけど。
今話のタイトルの通り、友紀さんはめろめろだと感じます。
後は真人次第……ホワイトデーどうなるのか。
もっともその時には胸糞な過去話が何話か入ります。
「チャンス!既成事実を作るチャンス!」
これは母親の言。考えが一昔前の若者です。
「そうよ、一気に仲良くなるチャンスよお姉ちゃん。」
これは妹の言。まぁそのくらいの考えだったら…
それから色々話した結果。
「朝軽食作って持ってくね。公園みたいな所があるので、そこでレジャーシート敷いてお昼にしよう。」
「じゃぁお姉ちゃん、通販でたまに買ってるおしゃんてぃな紅茶を水筒に入れていくと良いよ。」
「食べたら眠くなるだろうし、膝枕する心の準備はしておきなさいね。」
お昼の首謀者はこいつらだった。
首謀者ではあるのだが、膝枕以外は至極真っ当で他のカップルでもしているだろう。
その中でも数組はきっと膝枕もしていちゃいちゃしているに違いない。だから爆発しろ。
「あ、三依ちゃんからメール。」
携帯を開くと、「明日はこれまでと違って短めのスカートを穿いてください。オーバーニーソかタイツも忘れずに。」
続いて2通目、「膝枕は定番として、事ある毎に手を繋ぐのも忘れずに。まこPさんはヘタレだから友紀さんが積極的になれば、何か変化あると思われ。」
さらに続いて3通目、「短めとは言ってもミニはだめですよ。刺激強くて逆効果だと思うので。絶対領域は外せないので腿くらいの可愛い系のスカートで。」
まだまだ続いて4通目、「友紀さんの持ってた可愛い制服のお店、の本にあったブロンズパロットみたいなのが吉です。」
「という三依ちゃんからのアドバイスというか指令でした。」
「流石高校時代から仲が良いだけあるのね。これで越谷さんを悩★殺!しちゃいなさいな。」
母、あなたは娘に何をさせる気だ?しかも何そのきらりん★と効果音の出そうなポーズは。
「萌え萌えきゅ~~~ん♪だよっお姉ちゃん。」
妹よ、あなたも一体何をさせる気だ?
というか元日に迎えにきてから性格変だよ。
ちなみに妹はJKだった頃夏休みと冬休みと春休みだけの短期メイドバイトをしていた事がある。
小山にもあったんだよね、一時期。
休みの時だけ出勤するので助っ人外国人扱いされてたっけ。もしくは騎手の短期免許扱い。
その時の常連が旦那だったりするのだけど、それがまさかの真人さんの同級生というね。
メイド喫茶は好きだけど、あんなあからさまなのは好きではないよ。
アニスとかディメンションとかミアとか今はもうなくなったあんな感じのとこが良いんだよ。
(調べたらミアは移転しただけでした。)
せいぜい池袋のワンダーパーラーだよ。仙台のフェアリーとかね。
注:全て作者が入り浸ったお店です。2chのアニススレに晒されたこともあります。
さらにメールは続きます。もう電話の方が早くない?と思うほど。
多分、後で見返す事が出来るようにという意味もあるのだろうけど。
「明日は友紀さんの方から積極的にボディタッチしましょう。無理することはありません。手を握るくらいで良いのです。」
「あわよくば腕くらい絡めても良いかもしれませんが、一気に色々やるとお互い逆効果にもなりかねませんので。」
「あ、お土産は多分チケットの御礼とかで、まこPさんが用意すると思うので考えなくても良いですよ。強いて言えばどうなったかのお話を聞かせてたら。」
それって恥ずかしくない?手を握る?私から??あわよくば腕組むの?う~ん胸に顔を埋めるよりは出来そうかもしれないけど。
でもここまで色々してくれるのはやっぱり、あの事を気にしてるからだよね。
さらに一通メールがきた。
「二人の甘~い話を聞きながら泡盛やるのが今の私の目標DEATH」
いや、それ死ぬし。確かに昔古酒あげたけども、プレゼントしたけども。というかまだ残ってたのね。
天草家は不妊治療の一環なのかここ数年酒は控えているらしい。
そのため自分で買ったものとは思えない。つまりは昔にプレゼントした古酒が残ってると思い至ったんだけど。
私の事気にして三依ちゃんの心に影響を及ぼしてしまっていたのかも。
そう思って送ってくれた時に聞いたけど、違うし、もしそうだったとしても気にしないでと言われた。
あの件では加害者は一人、他は被害者か巻き込まれであると三依ちゃんは言っていた。
私はようやく前に進めそうだと、止まっていた5年という月日が、昨年コスを再開したことで動いていた。
前向きに行動するという結果が1年して蕾となっていることを認識していた。
そういや、どうして昨年急に復帰したんだっけ……
間接的に真人が絡んでいるのだけど、二人とも気付かないし知りようもない。
仮面ライダーや戦隊ヒーローたちの中の人、スーツアクターの素顔なんてわからない。
つまりはそういう事だ。
友紀がたまたまみかけた風船配りの着ぐるみ。
あれの中の人が真人だったのだが……
どこかの会社のイベントで、駅前で子供たちに着ぐるみのおにーさんが風船を手渡していた。
夢を壊してはいけないという事で中の人は喋らなかったが、たまたま大人なのに友紀はその風船を貰った。
決して身長が低いから子供と間違われた…んじゃない。
夢を壊していけないから、子供相手には喋らないけど、大人である友紀には一言声をかけていた。
「元気だしてください。これどうぞ。」
そう言って社名入りの風船を手渡された。
きょとんとした友紀だったが、勇気を貰った気がした。
ふさぎ込んでるだけでは何も始まらない。
相手は男性であったが、着ぐるみごしであれば恐怖も嫌悪も感じなかった。
そこでコス復活するというきっかけにはなったのだが。
そのまま歩いていると、先程の着ぐるみの御一行なのだろうか、顔の部分だけ取って中の人の首から上だけが露出するという夢も希望もない姿があったのだが。
その中の人がドクターペッパーを飲んでいた。これがMAXコーヒーだったならば繋がったかもしれないけど。
「あ~ドクペは最高だなー」と言っていた声が先程の人だと理解出来たのだが。
世の中そんなに甘くはなかった。
こうして気付かないまま大人になってからのファーストインパクトは、友紀のコス復帰に一役買っていた。
☆☆☆☆☆
翌朝起きてからの私は何かのスイッチが入ったのか妙に積極的だった。
3人も後押ししてくるのだから変わらないわけにもいかないと思ったのか。
催眠的なものなのか。
朝迎えにきてくれた真人さんは当社日1.5倍でかっこよく見えた。
テンションあがる要因の一つともいえた。
誕生日だしね、いつもより気合入れるのも仕方ないし、自分も人の事は言えない。
アドバイスのあった通りコス以外で初の絶対領域を作ったりね。
最初ガン見されたの気付いてますからね。
太腿が太いと思われたらどうしようと思ったけど、妹からはいやいや、お姉ちゃんん細いから。
逆にもっと食べてと言われるから、女子に嫉妬されるから、と言われた。
可愛い制服のお店を参考にして仕立てた今日の服装は…変ではなかろうか。
どうしてもコス寄りになりがちなのではないかと思ったけれど、妹からもお墨付きをもらってるのでおかしくはないのだろう。
赤系のスカートなんてよく持ってたな、大分前に買ったものだけど、サイズ変わってないのは喜んで良いのか悲しんで良いのか。
正確には赤めの強い赤紫なんだけれど。
絶対領域のためタイツはやめた。ガーターベルトという選択肢もあったけどキャラ変わってしまうし、白いオーバーニーソで絶対領域の確保。
これ、周囲からしたら30歳の絶対領域って需要あるの?と言わざるを得ないけど。
とにかく少し見た目を偽る事でコスをしていた時の自分に近付いたのかもしれない。
おかげで最初からテンションがおかしかった。
「GO!」
といって園内電車で出発。
最初にカワセミにチャレンジ。子供の頃は家族で遊園地も行っていたし、絶叫マシーンとかは好きな方である。
真人さんは事前申告で高い所と絶叫マシーンは苦手だと言っていたけれど…
あ。ほら、降りた後ふらふらしてる。あっ危ない。
そう思った私は真人さんを抱きとめた。
胸に顔が埋まった気はするけど、気にしている場合ではない。
そういえば、カワセミが出発する直前何か叫んでましたね。すぐ絶叫で掻き消えちゃいましたけど。
こういう時に発する事ってフラグになる事が多いんですよね、ヲタ界隈の世界では。
スカイサイクルで他のカップル達みたいに一緒に漕いだり、カートに乗って騒いだり、レインボータウンでは昔懐かしいレトロゲームをしたり。
池のボートではもうカップル定番だろと感じていた。
上野公園とかではよくいるらしいよ?
普通のボートとアヒルボートと、カップルでいちゃいちゃしながら乗ってるの。
でもボートの上で真人さんがカップルどころか夫婦に見えたりしてなんて言われると、流石に照れてしまってボートなんて漕げません。
真人さんも今日という日に、何か気合入ってるようにも感じます。
カワセミのリベンジは2時間待ちとのことで諦め、観覧車に乗る事にします。
ゆっくり動く観覧車は見方を変えれば、絶叫マシーンより怖いんですよね。
さっきまで遊んでいたアトラクションの数々が今は下に見えます。
あ、すぐ近くに庭園がありますね。お昼はあそこにしましょう。
お昼の事を考えたら自然と真人さんの手へと自分の手を重ねるように動いてるのがわかります。
まるでミギーです。
一瞬真人さんは驚いたようですが、そのまま手を重ねました。
このくらいなら中学生カップルでもやりますよね。
あったかい。
やっぱり不思議と心を落ち着かせてくれる。
でもそれに比例して緊張も増していく。観覧車後半に言葉が出てこないくらいには。
それは真人さんも同じだったようで、無言のまま終点に辿りついてしまった。
真人さんは先に降りて私の手を握り降りるエスコートをしてくれる。
何このお姫様気分。ちょっと何かのスイッチが入っちゃいました。
ウェルカムガーデンで今朝作ってきたサンドウィッチを食べる。
美味しいと言って貰えて嬉しい。ツナとハムの定番ではあるのだけど。
秘蔵の紅茶も好評でした。ルピシアは結構知られてるけど、ドイツのロンネフェルトは紅茶が好きでないと耳にする機会が少ない。
同じくらい有名なんだけどな。
実店舗の差なのだろうか。
そういやこれ、関節キスだ。以前あ~んした事もあって違和感がなかったよ。
その後おねむになった真人さんを誘惑の膝枕に誘った。
三依ちゃんと母のおすすめイベントだ。
スカート短いから恥ずかしいはずなんだけど、これまでのテンションのせいか、いつもより大胆に誘えた。
真人さんがおとなしくなったなと思ったら、居眠り始めちゃいました。私も少し眠くなってきました。
13時に目覚ましをセットして私も身を委ねましょうか。
たまにシャッター音が聞こえたのが気になりますが、周囲のは家族連れやカップルも多いのでその誰かでしょう。
午後は動物園です。
残念ながらイベントは曜日や時間で体験出来るものと出来ないものがあるようです。
イルミネーションも11日まででしたしね。
午後のテンションは午前以上のものでした。
ほとんど真人さんの手を握りっ放しです。
あっちの動物、こっちの動物へと引っ張っていきます。
動物は人間と違って素直ですし、裏切らないし、変なことしませんしね。あの同人誌みたいにっ
どの動物達も本来の住家から離れて生きているのに、生き生きとしています。
暑さや寒さになれず、ぐで~っとしている仕草でさえ可愛く感じます。
せっかくのホワイトタイガーも動かず臥せっております。
でも写真は撮りました。このホワイトタイガーは東武動物公園の目玉なのです。
カバ園長に継ぐ大人気なのです。上野動物園のパンダみたいなものです。
「子供がいたらあんな感じではしゃぎあってたのかなぁ」
なんて思わずポロッと言ってしまうのも無理はありません。
家族連れが羨ましいなんて…なんて…
今では付き合いのなくなった同級生達の結婚話や出産話が耳に入るたびに痛い思いをしてきたので。
そういえば、獅子とライオンてどう違うんでしょうね。
西武ライオンズ…野球はからきしですが、レオとも言ってますし?
注:レオはラテン語です。つまり同じです。
ヒグマのおやつ体験面白かったですね。
ベルトコンベアに乗せて、ハンドルを回す仕草がモンハンの肉を焼く仕草に似ています。
思わず「じょうずにやけましたー♪」と言ってしまいそうです。
もっとも私はソロだったので焼いてばっかでしたけどね。
15時が近づいたのでペンギンさんに餌やりショーの時間です。
先着30組に入れたので良かったです。ちなみに30番目です。
みんなが普通にエサをあげていて、それを食べるペンギンは可愛かったのですが何かコレジャナイ感が過ぎります。
普通過ぎるんです、せっかく体験出来るのだから普通で終わっていいはずもありません。
思い出に残るためにははっちゃけないといけないのです。
ヲタの血故なんでしょうか。今日のテンションのせいなのでしょうか。
なんか右手が疼きます。真人さんの手を握っていたのも右手ですし、今日はミギーと呼んでもいいかもしれません。
「ほーらエサですよ~。プライド捨ててフライングジャンピング土下座を決めたらあげますよ~」
流石に土下座はしませんでしたが、媚びるような目が既に飼いならされてる感を漂わせます。
「ちっ飼いならされた政府の犬めっ」
あ、なんか中二病っぽい。
犬じゃなくてペンギンだけどね。
「くっ、俺の右手が…勝手に……」
「この闇に魅入られし動物のエサ共が…深淵を恐れないなら喰らうが良いっ」
いや、真人さんもノってきましたね。
飼育員さんにはこの中二病カップルめと思われたでしょう。
でも周囲の子供たちには好評そうですよ。
俺の邪眼がーとか、うっ沈まれ俺の右手とか言ってる子たちがいます。
君達まだ小学生くらいなのにもう中二病を発症させてしまったのですね。
あ、中にはお母さん(推定24歳)もノってるご家族がいますよ。
この日、東武動物公園は深淵に魅入られた。
駅はきっとパンデモニウムに名称を変える事だろう。
なんて冗談は…おいといて。
少しお腹空いたのでコルネさんのパンケーキハウスにきました。
ホワイトチョコで描かれたホワイトタイガーが可愛いのです。
写真に収めた後、お腹に納められましたけどね。
お土産屋さんによると、氷雨ちゃんに所望されていたホワイトタイガーぬいぐるみを早速発見しました。
驚きの手触りです。気持ち良すぎて私が物欲しそうにしていると、まことさんが3個も買うと言いました。
氷雨ちゃんの分と三依ちゃんへのお礼と、私にプレゼントだそうです。
嬉しいけど良いのかと思ったら、誕生日だから良いのかな?
私が悶々としている間に真人さんは他にも何か商品を籠に入れてました。
ネームドハンドタオルがあるらしく、せっかくなので二人の名前があるか探してみる事に。
「「あった!」」
同時に発見したようです。それもお互いの名前を。
なにこの出木杉感。(誤字ではありません。)
でもせっかく見つけたので買う事にしました。
名前の周囲が薄いピンクでハートで囲われてるんですよね。
カップル狙いなの?
閉園時間になるとの事で車に戻る事にしました。
途中、真人さんが温かい飲み物を自動販売機で買ってました。
持ってきた紅茶は全部飲んじゃいましたしね。
「やっぱり俺達にはこれでしょ?」
そう言って真人さんはMAXコーヒーを2個取り出しました。
☆☆☆☆☆
「以上、結果報告です。」
2人でケーキは食べてません。パンケーキは食べましたが。
「いや、抜けてますよね。送って貰ったんですよね。」
電話先で三依ちゃんが抗議してきます。
えぇ?それを言うの?
真人さんがうちの家族に交じって誕生会したことまで?
「うちの家族と一緒に、御馳走と30本も立てた蝋燭消してケーキ食べた事まで言わないとだめ?」
何故かもう真人さんは家族に受け入れられてます。
元日の挨拶のせいなのか、妹の旦那が同級生だからなのか。
「まぁ普通のカップルなら朝までコースだろうけどね。」
「今日は充分幸せでしたよ?みんなのアドバイス通り大胆に積極的にいけたので、手は繋いでたし、膝枕も出来たし。」
「それだけ出来れば大成長とも言えるか~。というか、まこPさん家族への受け入れ態勢万全ですね。」
「そこが不思議なんだけどね。嫌われるよりは良いんだけど、なんか外堀埋められてる感はあるよ。」
私は好き的な事を言ったけど、真人さんの返事はまだ聞いてない。
まったく脈がないという事はないだろうけど……
「余計なお世話と言われなくて良かったですよ。強引に大胆なアドバイスしかできなかったですし。」
あら、自覚はあったのですね。
「母と妹も似たような感じだったからね。膝枕の下りは母と三依ちゃんが言わなければ出来なかったし。」
そうこう話してると24時になりそうだった。
「誕生日おめでとうございます。16日の内に言っておきたかったので。」
「うん。ありがとう。これで真人さんと同じ、真の魔法使いになれたよ。」
☆☆☆
時は遡り、東部動物公園の駐車場にて、車に乗り出発する直前。
「誕生日おめでとう。」
そう言って別の袋にしていたホワイトタイガーのぬいぐるみと、ホワイトタイガーのゆらゆらキーホルダー(ピンク)を手渡してくれました。
「これの青いのをお揃いで自分用に買ったんだよね。ペアルックみたいでつい。」
私は真人さんに何も買ってない。あのタオルくらいだ。
家族用のお菓子とかは買ったけど。
「でも私は真人さんに用意するものが…」
あのタオルは買ったその場で交換しましたし。
「もう貰ったよ。」
優しい笑顔で真人さんが答えました。
「へ?」
私は聞き返します。一体何の事か…
「その笑顔……だよ。」
私は嬉しくて涙が出ました。
これは恥ずかしくて流石に報告出来ません。
☆☆☆☆☆
2月も末、東武動物公園のホームページで他にどんなイベントがあったのかを確認していたところ、写真の事が載っているのを知りました。
見れなかったイルミネーションとかも気になったし、興味本位で覗いていると……
あの時のウェルカムガーデンでの写真がまさかのベストカップル賞としてホームページに掲載されてる事を発見しました。
撮影者の名前を見て…「天草 三依」
あのヤロウ結局こっそり見てやがったのかと。
今度会った時に両方のほっぺたでもつねってやろうと思いました。
後ろで母と妹がGJとかやってるのを見て、あんたらも一枚噛んでたのかと思いました。
――――――――――――――――――――――――――――
後書きです。
友紀さんが大胆なのは母・妹・親友の3女傑のアドバイスのせいでした。
父、姿は出ませんが結婚前提のお付き合いをしている人相手にしてる感覚ですよね。
家族での誕生会にも来てケーキ食べるって。
端折って書いてはないですけど。
今話のタイトルの通り、友紀さんはめろめろだと感じます。
後は真人次第……ホワイトデーどうなるのか。
もっともその時には胸糞な過去話が何話か入ります。
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