17 / 43
第1章 MAXコーヒーが繋いだ奇跡
第17話 女子の方が勘も記憶も良いらしい。(参拝友紀side)
しおりを挟む
おかしい。
食堂のおばさまにカップルと間違われてからおかしい。
心臓の鼓動が早くなった気がする。
これってなんだろう。
愛ってなんだ?ためらわないことさと銀色の宇宙刑事でも歌ってる。
そうじゃなくて…
どきどきしてる、でもそれが何なのかわからない。
結局友達という事でお互いに認識し納得した。
友達ってどきどきするものなのかー
注:違います
並んでる間もドキドキしっぱなしだった。
原因はわかってる、恥ずかしいからだ。
思わず真人さんの袖を掴んでしまい、それが何故だか恥ずかしかったのだ。
だって周りのカップルは腕組んだり手を握ったりしているのですもの。
いたたまれなかったんですもの。
そう思ったらつい裾を掴んでいたんです。
やっぱり私達も周囲から見たらカップルに見えるのかな?
カップルの定義はわからないけど。
本当にどうしたんだろう。
自分からこんなに積極的に行動出来るなんて。
少し前だったら絶対にありえない。
間違いなく吐いている。
DNA2の主人公みたいにエレエレ吐いている。
間違いなくそれは言える、その証拠に関係ない男の人が近くに寄ると今でも気分が悪くなってくる。
恐怖は完全に克服出来ているわけではない。
それなのに、それなのにこの人だけは最初からそれが…恐怖も嫌悪もなかった。
思い返せば最初に会ったあの公園。
隣のベンチで2~3m離れているとはいえ、初対面にも関わらず普通に会話できていた。
そこからして変だ、おかしい。
もしかすると根底が違っていたのかもしれない。
……初対面ではなかった?
初対面でなかったと過程すれば…では過去のどこで会ったことが…
あるの?
そんな甘い話…甘い…ぁ
MAXコーヒー
今日駅前で声をかけてくれた時MAXコーヒーを持っていた。
私も持ってたけど。
そうだ、MAXコーヒーだ。
公園で会った時、お互いにチバラギコーヒーと言った。
つまりは昔から飲んでる、もしくは認識があるという事。
だいたい大人になってから飲んでる人を見た印象がないし。
あ……
大人ではなく、子供の頃ならあった。
中学の時に二度……
ねずみの国の遊園地がある駅と利根川で。
そうか、そうだったんだ。会ってたんだ。
でも……それだけで本当に恐怖症は大丈夫なのだろうか。
あんな事があった後、最初はぶちょ…天草先輩にだって嫌悪感があったのに…?
あれこれ考えていたら自分達の参拝の番まであと数組というところまできていた。
「……真人さん……真人さん、真人さん。もう少しで私達の番ですよ。」
何度目かの呼びかけで気付いてくれた。
どうやら真人さんも何かを考えていたみたい、私の事だと良いんだけど…って、はっ?
何かもう一回って…呼び方?
あ、心の中でも真人さんと呼んでたよ。
あーもー恥ずかしい。
「あ、いえそうではなくて、家族以外に下の名前で呼ばれたの随分久しぶりだったんで。」
「なんか…良いなって思って。」
そういう真人さんは少し涙ぐんていた。
あれ?でも久しぶりという事は前は誰かに呼ばれてたの?
だけど以前私と同じ魔法使いだって言って…
まぁ男女の行為をしないカップルもあるというし、そこに至る前に別れるカップルもあるし何とも言えないけど。
魔法使いとは言ったけど、過去に誰かと付き合った事がないとは聞いていない。それは私も言ってないけど。
「そ、それじゃぁ私の方も本名でお願いします。」
自分だけ呼ぶのは不公平だ。
こうなったら恥ずかしい思いは共有だ。
それに友達なら下の名前で呼んでもおかしくはない…はずだよね。
こうして二人は下の名前で呼び合うようになった。
そしてついに参拝は自分達の番。
お賽銭を入れ2礼2拍手1礼。
私は参拝の礼に倣って住所氏名感謝を伝えた。
そして真人さんに聞いてみた。
何をお願いしたのか。
こんな聞き方はずるいとは思う。
多分同じだと思ってる。
こういう時に自分の欲をお願いするようなことはしない。
だから自分の問いかけはずるいと思った。
予想に反して教えてくれない。
もしかして恥ずかしい人には言えないお願いでもしていたの?
あの同人誌みたいにっ
ってそれは良い。茶化している場合ではなかった。
自分だけ15歳の頃を思い出したのが悔しかった。
2度目の時私は制服だった、学校名と名前がない胸に貼ってあった。
「ふんす」と、ない胸張って威張った。でも見てなかった。
教えてくれない事とセットでちょっとムッとした……フリをした。
大体15歳の頃の事、自分だってさっき思い出したというのに、そんなの誰も気付かないよと言われそうだけど。
貴方は中三の時に一度か二度会った人の事覚えてますか?と言われればほとんどの人が覚えてませんと言うだろう。
ツェペリさんだってパンの枚数覚えてないのだ、しかたないことだと思う。
「教えるんで許してください。」
あ、教えてくれるそうです。
「住所と名前と、神様に感謝の言葉を伝えたんですよ。」
自然と頬が緩み…
「私も……です。」
嬉しかった、参拝において普通というか定番というかある意味当たり前の事だけど。
さっきの参拝の礼と拍手のタイミングといいピッタリ同じで。
「素敵な出会いをありがとうございますって。」
私は続けて
「神様にお礼を言いました。」
食堂のおばさまにカップルと間違われてからおかしい。
心臓の鼓動が早くなった気がする。
これってなんだろう。
愛ってなんだ?ためらわないことさと銀色の宇宙刑事でも歌ってる。
そうじゃなくて…
どきどきしてる、でもそれが何なのかわからない。
結局友達という事でお互いに認識し納得した。
友達ってどきどきするものなのかー
注:違います
並んでる間もドキドキしっぱなしだった。
原因はわかってる、恥ずかしいからだ。
思わず真人さんの袖を掴んでしまい、それが何故だか恥ずかしかったのだ。
だって周りのカップルは腕組んだり手を握ったりしているのですもの。
いたたまれなかったんですもの。
そう思ったらつい裾を掴んでいたんです。
やっぱり私達も周囲から見たらカップルに見えるのかな?
カップルの定義はわからないけど。
本当にどうしたんだろう。
自分からこんなに積極的に行動出来るなんて。
少し前だったら絶対にありえない。
間違いなく吐いている。
DNA2の主人公みたいにエレエレ吐いている。
間違いなくそれは言える、その証拠に関係ない男の人が近くに寄ると今でも気分が悪くなってくる。
恐怖は完全に克服出来ているわけではない。
それなのに、それなのにこの人だけは最初からそれが…恐怖も嫌悪もなかった。
思い返せば最初に会ったあの公園。
隣のベンチで2~3m離れているとはいえ、初対面にも関わらず普通に会話できていた。
そこからして変だ、おかしい。
もしかすると根底が違っていたのかもしれない。
……初対面ではなかった?
初対面でなかったと過程すれば…では過去のどこで会ったことが…
あるの?
そんな甘い話…甘い…ぁ
MAXコーヒー
今日駅前で声をかけてくれた時MAXコーヒーを持っていた。
私も持ってたけど。
そうだ、MAXコーヒーだ。
公園で会った時、お互いにチバラギコーヒーと言った。
つまりは昔から飲んでる、もしくは認識があるという事。
だいたい大人になってから飲んでる人を見た印象がないし。
あ……
大人ではなく、子供の頃ならあった。
中学の時に二度……
ねずみの国の遊園地がある駅と利根川で。
そうか、そうだったんだ。会ってたんだ。
でも……それだけで本当に恐怖症は大丈夫なのだろうか。
あんな事があった後、最初はぶちょ…天草先輩にだって嫌悪感があったのに…?
あれこれ考えていたら自分達の参拝の番まであと数組というところまできていた。
「……真人さん……真人さん、真人さん。もう少しで私達の番ですよ。」
何度目かの呼びかけで気付いてくれた。
どうやら真人さんも何かを考えていたみたい、私の事だと良いんだけど…って、はっ?
何かもう一回って…呼び方?
あ、心の中でも真人さんと呼んでたよ。
あーもー恥ずかしい。
「あ、いえそうではなくて、家族以外に下の名前で呼ばれたの随分久しぶりだったんで。」
「なんか…良いなって思って。」
そういう真人さんは少し涙ぐんていた。
あれ?でも久しぶりという事は前は誰かに呼ばれてたの?
だけど以前私と同じ魔法使いだって言って…
まぁ男女の行為をしないカップルもあるというし、そこに至る前に別れるカップルもあるし何とも言えないけど。
魔法使いとは言ったけど、過去に誰かと付き合った事がないとは聞いていない。それは私も言ってないけど。
「そ、それじゃぁ私の方も本名でお願いします。」
自分だけ呼ぶのは不公平だ。
こうなったら恥ずかしい思いは共有だ。
それに友達なら下の名前で呼んでもおかしくはない…はずだよね。
こうして二人は下の名前で呼び合うようになった。
そしてついに参拝は自分達の番。
お賽銭を入れ2礼2拍手1礼。
私は参拝の礼に倣って住所氏名感謝を伝えた。
そして真人さんに聞いてみた。
何をお願いしたのか。
こんな聞き方はずるいとは思う。
多分同じだと思ってる。
こういう時に自分の欲をお願いするようなことはしない。
だから自分の問いかけはずるいと思った。
予想に反して教えてくれない。
もしかして恥ずかしい人には言えないお願いでもしていたの?
あの同人誌みたいにっ
ってそれは良い。茶化している場合ではなかった。
自分だけ15歳の頃を思い出したのが悔しかった。
2度目の時私は制服だった、学校名と名前がない胸に貼ってあった。
「ふんす」と、ない胸張って威張った。でも見てなかった。
教えてくれない事とセットでちょっとムッとした……フリをした。
大体15歳の頃の事、自分だってさっき思い出したというのに、そんなの誰も気付かないよと言われそうだけど。
貴方は中三の時に一度か二度会った人の事覚えてますか?と言われればほとんどの人が覚えてませんと言うだろう。
ツェペリさんだってパンの枚数覚えてないのだ、しかたないことだと思う。
「教えるんで許してください。」
あ、教えてくれるそうです。
「住所と名前と、神様に感謝の言葉を伝えたんですよ。」
自然と頬が緩み…
「私も……です。」
嬉しかった、参拝において普通というか定番というかある意味当たり前の事だけど。
さっきの参拝の礼と拍手のタイミングといいピッタリ同じで。
「素敵な出会いをありがとうございますって。」
私は続けて
「神様にお礼を言いました。」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

シチュボ(女性向け)
身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。
アドリブ、改変、なんでもOKです。
他人を害することだけはお止め下さい。
使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。
Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ


【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる