妹はわたくしの物を何でも欲しがる。何でも、わたくしの全てを……そうして妹の元に残るモノはさて、なんでしょう?

ラララキヲ

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 それから。
 わたくしの生活は大して変わることはありませんでした。

 いままで『エカテリーナ』でサインしていた物が全てわたくしの筆跡で『ベアトリーチェ』に変わっていたり、の持っていた物全部わたくしの物ということになっていたのでその片付けが大変だったりはしましたが、『元のベアトリーチェ』が別邸から殆ど出ずに人付き合いも使用人くらいしか関わってはいなかった為に、本当に、わたくしの生活は、の時と大して変わらないものとなっていました。

 名前を呼ばれることにも直ぐに馴染みました。
 人が一人消えたというのに、ただ『一つの名前が消えた』だけのような変化に、わたくしは少し寂しさを覚えました。
 それほどに……、
 は社会との関わりが無かったのです。

 両親の愛情を独り占めしていた妹は、全てを持っていたかのように振る舞ってはいましたが、そのじつ、お城の中に閉じ込められた籠の鳥でしかなかったのです。
 だからわたくしが羨ましかったのでしょう……
 愛情をくれるのは『両親』だけではないのだと、知っていたわたくしを……

 そして、をそんな風に育て上げた両親は、記憶は全て残っているというのに、今はもうのことよりも自分のことばかりが頭を埋め尽くしていて、もうのことなど気にしてはいないようでした。
 
 
 
 
 
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□□■〔 注意 〕
※この話は作者(ラララキヲ)がノリと趣味と妄想で書いた物です。
 なので『アナタ(読者)の"好み"や"好き嫌い"や"妄想"や"考察"』等には『一切配慮しておりません』事をご理解下さい。

※少しでも不快に感じた時は『ブラウザバック』して下さい。 アナタ向けの作品ではなかったのでしょう。

■えげつないざまぁを求める人が居たので私的なやつを書いてみました。興味のある方はどうぞ😁↓
◇〔R18〕【聖女にはなれません。何故なら既に心が壊れているからです。【強火ざまぁ】


☆ブクマにしおりにエール、ありがとうございます!

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