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8>>第二王子視点-4
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どうやら俺の言葉があまりにもセンセーショナルだった為に心労で疲れていた俺付きの執事や真面目な侍女たちなどがショックのあまり倒れてしまったらしい。
国王たちも頭が痛そうな顔をしながら、一度場を変えようと言い出し、俺はメイドたちに担ぎ上げられて風呂へと連行された。
綺麗さっぱり見目麗しい王子に戻された俺は改めて家族や国の重鎮たちの前に置かれた。
馬鹿な事を言い出した俺を呆れた気持ちで見る者、怒りながら見る者、困った顔で見る者。色んな感情が俺に向けられていた。
緊張した空間で父国王が口を開く。
「さて……改めて聞こう……
ピグスゼグド、お前は何を考えている?」
真剣な父の顔に、俺も真剣な目をして拳を握った。
「言葉のままだ。
俺は冒険者として生きていく!!
王子にはなれない!!
貴族のままでもいられない!!
必要なら俺を去勢してくれ!!
廃嫡希望!! 絶縁歓迎!!
俺をただの“人間”にしてくれ!
あ! 奴隷も幽閉もヤダ!!
そんな事になれば周りがどうなろうとも全力で逃げるから!!
そん時は二度とこの国には近付かない!
国外追放してもいいけど、俺、世界で1番の冒険者になるからそれは得策では無いと思う!!
俺を自由にしてくれたら、俺はこの国に冒険者として最大限に貢献出来ると思うから!!!
俺が冒険者になる事を許して下さい!!!」
全力で叫んで腰まで頭を下げた。
王族として頭を下げるなと教えられて育った俺が頭を下げた事に皆が息を呑む気配がした。
「…………全てを捨てると言うのか」
父の言葉に一瞬息が止まる。
王子として生まれたからにはそれだけで義務や責任が伴う。神ではないが人でもない。それが王族だ。本来ならば『第二王子』として生まれた時点で、俺は『俺』を殺さなければいけない。
だが、前世を思い出した俺にはそんな事は出来そうにない。
……だって………
…………だって………………
だって、この世界は☆剣☆と☆魔法☆の世界なんだもん!!!!!
冒険に出ないなんて選択なんかねぇよ!!!!!!
俺は下げていた頭を勢いよく上げて父を見た。
「捨てる!!!!!
俺にはここに欲しいものなんて何も無い!!!!!!!
冒険が俺の生きる意味だ!!!!!!」
言い切った俺に父は少しだけ悲しそうな目をして言った。
「家族も……要らないと言うのだな、お前は……」
「うっ……!」
さすがにその言葉には罪悪感で心が痛んだ。だが、捨てると言っても絆までもを俺は捨てる気はない。皆が困っていたら助けに戻ってくるに決まってる。
だけどそれを説明して説得するのも言い訳じみている気がして俺はぐっと言葉を呑み込んだ。
その代わり
「ごめんなさい!!!!!!!」
精一杯の気持ちを込めて謝った。
父は……ただ疲れた様に溜め息を吐いて目を閉じた。
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どうやら俺の言葉があまりにもセンセーショナルだった為に心労で疲れていた俺付きの執事や真面目な侍女たちなどがショックのあまり倒れてしまったらしい。
国王たちも頭が痛そうな顔をしながら、一度場を変えようと言い出し、俺はメイドたちに担ぎ上げられて風呂へと連行された。
綺麗さっぱり見目麗しい王子に戻された俺は改めて家族や国の重鎮たちの前に置かれた。
馬鹿な事を言い出した俺を呆れた気持ちで見る者、怒りながら見る者、困った顔で見る者。色んな感情が俺に向けられていた。
緊張した空間で父国王が口を開く。
「さて……改めて聞こう……
ピグスゼグド、お前は何を考えている?」
真剣な父の顔に、俺も真剣な目をして拳を握った。
「言葉のままだ。
俺は冒険者として生きていく!!
王子にはなれない!!
貴族のままでもいられない!!
必要なら俺を去勢してくれ!!
廃嫡希望!! 絶縁歓迎!!
俺をただの“人間”にしてくれ!
あ! 奴隷も幽閉もヤダ!!
そんな事になれば周りがどうなろうとも全力で逃げるから!!
そん時は二度とこの国には近付かない!
国外追放してもいいけど、俺、世界で1番の冒険者になるからそれは得策では無いと思う!!
俺を自由にしてくれたら、俺はこの国に冒険者として最大限に貢献出来ると思うから!!!
俺が冒険者になる事を許して下さい!!!」
全力で叫んで腰まで頭を下げた。
王族として頭を下げるなと教えられて育った俺が頭を下げた事に皆が息を呑む気配がした。
「…………全てを捨てると言うのか」
父の言葉に一瞬息が止まる。
王子として生まれたからにはそれだけで義務や責任が伴う。神ではないが人でもない。それが王族だ。本来ならば『第二王子』として生まれた時点で、俺は『俺』を殺さなければいけない。
だが、前世を思い出した俺にはそんな事は出来そうにない。
……だって………
…………だって………………
だって、この世界は☆剣☆と☆魔法☆の世界なんだもん!!!!!
冒険に出ないなんて選択なんかねぇよ!!!!!!
俺は下げていた頭を勢いよく上げて父を見た。
「捨てる!!!!!
俺にはここに欲しいものなんて何も無い!!!!!!!
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言い切った俺に父は少しだけ悲しそうな目をして言った。
「家族も……要らないと言うのだな、お前は……」
「うっ……!」
さすがにその言葉には罪悪感で心が痛んだ。だが、捨てると言っても絆までもを俺は捨てる気はない。皆が困っていたら助けに戻ってくるに決まってる。
だけどそれを説明して説得するのも言い訳じみている気がして俺はぐっと言葉を呑み込んだ。
その代わり
「ごめんなさい!!!!!!!」
精一杯の気持ちを込めて謝った。
父は……ただ疲れた様に溜め息を吐いて目を閉じた。
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