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しおりを挟むその後、教会に帰られた聖女ネフィー様は精力的に人々を治癒する為に動かれ、国中を周る為に学園を自主退学されて行きましたわ。
わたくしはネフィーさんに数日ぐらい学園を休んで教会で反省して自演をしない様になってくれればそれでいいと思っていただけだったので、学園まで辞めてしまったネフィーさんに慌ててお手紙を出しましたわ。
しかし届いたお返事には、
『この世界がゲームの世界とか関係なく自分自身の為に生きていいのだと気付いたら学園で勉強するのとか貴族の社交とか考えるの嫌になっちゃった!人助けして感謝されるの嬉しいし、もしかしたら私の両親がまだ何処かにいるかもしれないから、学園になんて囚われてられないわ!私はこの世界を隅々まで見て周るから、リゼリーラ様は貴族の世界で頑張って!!チャオチャオ!悪役令嬢は破滅して当然とか思っちゃってゴメンね!!優しいリゼリーラなら大歓迎よ♪チュ♡』
この世界の文字を器用に丸文字にして書かれた手紙には驚かされましたわ。彼女の今後の活躍には期待しかない……
そして彼女の手紙を見て気付いたの……。
悪役令嬢に転生した事に気付いて『悪役令嬢にはならない』と思ったけれど、わたくしは未だに何も変わらない『リゼリーラ』のまま。流れに身を任せて言われるままに勉強して……
もうリゼリーラがラスボスになる事はないけれど、このままただのリゼリーラとしてヘリオッド様と婚姻して王子妃として王城で暮らしていって……わたくしはそれで楽しいのかしら…………
考えた事もなかった事……今まで一度も考えもつかなかった『自由に生きてもいいのでは……?』という考えに、わたくしは囚われた……
そんなわたくしに直ぐに気付いたヘリオッド様の猛攻撃にわたくしは学園を卒業する時にはもう完全にヘリオッド様に惚れてしまっていて、ヘリオッド様の側から離れるという選択肢が取れなくなってしまうのでした……
……愛される人生というものも良いですわよね……♡
あぁそうそう、乙女ゲーム【聖女の愛は真実の愛です♡】の前世のわたくしの最推しは悪役令嬢リゼリーラの義弟エリク・バラディナだったのです。
サラサラの薄茶色の髪を少し長めに伸してその前髪の隙間から覗く赤い瞳か素敵な年下キャラ♡
性格の悪い姉に虐められ、婚約者さえ第2の悪役令嬢と呼ばれる性格の悪さで心を病み、その病み具合からプレイヤーからは『病みエリク』と呼ばれていた程に捻くれちゃうエリクを聖女なヒロインが癒やして救うのよ。
ゲームの中では素直になれない女性不信な年下キャラのエリクに萌えたけど、実際にエリクか義弟になったら萌えとか吹っ飛ぶわね。
幼いエリクに「……おねぇさま」って呼ばれた瞬間にわたくしの推しへの愛は全て母性へと進化したわ。
可愛いエリクを守る為、ゲームでは第2の悪役令嬢と呼ばれた婚約者を姉の力で引き剥がしてわたくしが認めた心清らかな令嬢を婚約者にする事に成功して『病みエリク』になる事を永久に阻止したわ。
立派に『婚約者一筋の男』に育ったエリクにわたくしも鼻が高いの。
なんで転生したのか不思議だったけれど、推しキャラの人生を幸せにする事が出来たから、それだけで理由なんてなくてもいいかなって思えるわ。
わたくしはこれからも『平穏』な日々を求めて力を使うだけ……
──『聖女と最強の王妃がいる国』
なんて将来呼ばれるけれど……
わたくしこれもしかして怖がられてる?(°ロ°)
[完]
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面白素敵なお話をありがとうございます😆💕リゼリーラちゃんとネフィーちゃんのその後の活躍が気になります( *´艸`)
感想ありがとうございます🥰
いつも頂けて嬉しかったです!!
転生者が2人居る世界😳凄い事になりそうです(*>∀<)
ヒロイン頑張るo(`^´*)
💪😁
…まぁ、「お前を殺す」と言われているようなものですからしかえしは「お約束」でしょう。
ですよね😄