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16>> わたくしの婚約者と浮気女
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「ロンナ」
学園の昼休み。
わざわざ人気のない場所を選んで休んでいたわたくしの元にカッシム様とソフィーナ様が腕を組んで現れてわたくしを呼びました。
カッシム様は少し不機嫌そうです。ソフィーナ様はいつものように人を小馬鹿にした笑みを浮かべています。
わたくしは腰を下ろしていたベンチから立ち上がってカッシム様たちと向き合いました。
「……何の御用でしょうか、カッシム様」
「何故報告しない」
「はい?」
「は~……これだから出来損ないは困る」
「そんな言い方はダメよカッシム♡ かわいそうじゃない」
カッシム様の言葉の意味が分からず小首を傾げてしまったわたくしにカッシム様は呆れた様な態度を取り、そんなカッシム様をソフィーナ様が宥めるというよくわからない事になっています。
わたくしは寄りそうになる眉間をなんとか留めてカッシム様に聞き返しました。
「何の……お話でしょうか?」
そんなわたくしにカッシム様は大袈裟に溜め息を吐いてから口を開きました。
「お前の家で問題が起こっているのだろう。何故それを婚約者の俺に報告しない。お前の家の問題は俺の問題でもあるのだから、知らせるのは義務だろうが」
そんな風に言われても困ります。
「問題と言われましても……家族の中に体調不良を訴える者がでましたが、まだ原因が分からず……お父様からも何も言われてもおりませんので……」
「父親から言われなければ動けないのか? 自分の判断で動けないとか猶々役立たずだな。先が思いやられるぞ」
「カッシムってばかわいそう……
貴女、申し訳ないと思わないの?」
キッとソフィーナ様に睨まれて体が萎縮します。心の中は変わっても、今まで教え込まれた習慣がいきなり抜ける事はないのです。
「も、申し訳ありませんっ!」
わたくしは咄嗟にお二人に対して頭を下げてしまいました。
そんなわたくしの頭の上からカッシム様のあからさまな溜め息が聞こえます。
「何が悪いかも理解してはいないのに頭を下げられてもな……」
「本当に……」
「あぁ……、こんな女と結婚しなきゃいけないなんて、俺はなんて不幸なんだ」
「カッシムかわいそうっ!」
「ソフィーナが居なきゃ心が押しつぶされていたよ」
「シム……♡わたくしがお支えいたしますわ……」
「フィーナ……」
下げた頭の向こうで始まった婚約者とその浮気相手のラブシーンに、わたくしは一体どうしたらいいのでしょうね。
わたくしは頭を上げることも出来ずにその場所に居るしかありません。
カッシム様はさも自分だけが被害者だと言わんばかりですが、同じ言葉をそっくりそのままお返ししたいです。
──こんな男と結婚しなきゃいけないなんて、わたくしはなんて不幸なんでしょう……──
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「ロンナ」
学園の昼休み。
わざわざ人気のない場所を選んで休んでいたわたくしの元にカッシム様とソフィーナ様が腕を組んで現れてわたくしを呼びました。
カッシム様は少し不機嫌そうです。ソフィーナ様はいつものように人を小馬鹿にした笑みを浮かべています。
わたくしは腰を下ろしていたベンチから立ち上がってカッシム様たちと向き合いました。
「……何の御用でしょうか、カッシム様」
「何故報告しない」
「はい?」
「は~……これだから出来損ないは困る」
「そんな言い方はダメよカッシム♡ かわいそうじゃない」
カッシム様の言葉の意味が分からず小首を傾げてしまったわたくしにカッシム様は呆れた様な態度を取り、そんなカッシム様をソフィーナ様が宥めるというよくわからない事になっています。
わたくしは寄りそうになる眉間をなんとか留めてカッシム様に聞き返しました。
「何の……お話でしょうか?」
そんなわたくしにカッシム様は大袈裟に溜め息を吐いてから口を開きました。
「お前の家で問題が起こっているのだろう。何故それを婚約者の俺に報告しない。お前の家の問題は俺の問題でもあるのだから、知らせるのは義務だろうが」
そんな風に言われても困ります。
「問題と言われましても……家族の中に体調不良を訴える者がでましたが、まだ原因が分からず……お父様からも何も言われてもおりませんので……」
「父親から言われなければ動けないのか? 自分の判断で動けないとか猶々役立たずだな。先が思いやられるぞ」
「カッシムってばかわいそう……
貴女、申し訳ないと思わないの?」
キッとソフィーナ様に睨まれて体が萎縮します。心の中は変わっても、今まで教え込まれた習慣がいきなり抜ける事はないのです。
「も、申し訳ありませんっ!」
わたくしは咄嗟にお二人に対して頭を下げてしまいました。
そんなわたくしの頭の上からカッシム様のあからさまな溜め息が聞こえます。
「何が悪いかも理解してはいないのに頭を下げられてもな……」
「本当に……」
「あぁ……、こんな女と結婚しなきゃいけないなんて、俺はなんて不幸なんだ」
「カッシムかわいそうっ!」
「ソフィーナが居なきゃ心が押しつぶされていたよ」
「シム……♡わたくしがお支えいたしますわ……」
「フィーナ……」
下げた頭の向こうで始まった婚約者とその浮気相手のラブシーンに、わたくしは一体どうしたらいいのでしょうね。
わたくしは頭を上げることも出来ずにその場所に居るしかありません。
カッシム様はさも自分だけが被害者だと言わんばかりですが、同じ言葉をそっくりそのままお返ししたいです。
──こんな男と結婚しなきゃいけないなんて、わたくしはなんて不幸なんでしょう……──
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□□■〔 注意 〕
※この話は作者(ラララキヲ)がノリと趣味と妄想で書いた物です。
なので『アナタ(読者)の"好み"や"好き嫌い"や"妄想"や"考察"』等には『一切配慮しておりません』事をご理解下さい。
※少しでも不快に感じた時は『ブラウザバック』して下さい。アナタ向けの作品ではなかったのでしょう。
■えげつないざまぁを求める人が居たので私的なやつを書いてみました。興味のある方はどうぞ😁↓
◇〔R18〕【聖女にはなれません。何故なら既に心が壊れているからです。【強火ざまぁ】】
☆ブクマにしおりにエール、ありがとうございます!
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