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第四章 真実に立ち向かう者達
8 天馬シルルの望み
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1・
竜の国から大森林に戻り、一息ついた。
精霊王のお城の俺の部屋で、ガレドとウルハがお付きに増えたばかりながら、ゴロゴロする予定しか思い浮かばない。
そしてゴロゴロしながら一番気になったのは、自分の事だ。
シルルが魔王討伐を否定しそうになると分かっていて俺を何故日本人に転生させたかという、本当の理由はあるのだろうか? 深い事情があってやった事だとは思うけれど。
レオンの封印が無くなり、かつエルフ王レオンの記憶や経験がある程度吸収できた今の俺なら、とっととシルルの記憶も掘り起こせるのだが。
やっぱりこういう重大っぽい情報に一人で立ち向かうのは、少し怖い。誰かと共有したい。
それに最適な役割の人物に手紙を出す為に、タンジェリンに頼んだ。
そして翌日。お手紙の返事が来たので、ありがたくお出かけした。
リヒトは俺を、ペールデール国の王城に招待してくれた。
正式な訪問という訳ではないものの、行ってみると王様と貴族たちがほぼ全員揃っていて、物凄くにこやかに笑っていた。
あのクロフト坊ちゃんはいない。どうなったんだろうか……。
全員でパーティーという訳でなく、永遠と続きそうな挨拶を終えた後は、リヒトの部屋に案内されて二人きりになれた。
部屋の外に残したお付きのみんながどういう風に扱われているか分からないものの、ここはリヒトとのお茶会を楽しむ事にした。
本当は酒盛りのつもりだったとリヒトが残念そうに言ったが、そんな恐ろしい事はできない。
「って、シルルとはよく飲んでたってこと?」
「うん? まだ思い出してないのか? よく一緒に王様のワインを盗んで飲んでいたじゃないか」
サフィンとルルは悪ガキだったんだと、新しい認識を得た。
「適度に飲んでたってことだよね?」
「ああ。お前、泥酔し始めたら怖いから」
先に教えてくれよ……。
「と、ところで、シルルの話を聞きたいんだ。一人で思い出すのは、怖い気がして」
「別に、怖い事なんてないだろ? シルルはとても良い青年だ。彼自身は、心に冷たさが残っていると言っていたけれど、エルフと精霊、人間や動物にとても優しい天馬だった」
「天馬……」
そういえばシルルは天馬、ペガサスだ。地球では英雄の乗り物だが。
「天馬って、聖なる獣なんだろうか?」
「そうだな。トーマが何を気にしているのか知らないが、彼は紛れもなく聖なる獣で善なる神だった。だから人間に転生すると言っていた」
「えっ、そこんとこ、詳しく教えて!」
「とりあえずクッキーでも食え。野菜クッキーだから」
「ああうん」
俺が変に興奮しているからか、リヒトは話を後回しにした。
しばらく美味しいお茶を飲んで、クッキーを食べた。
「魔王に関することは全部思い出したんだ。リヒトが俺に力を貸してくれるっていう意味も理解した。後は、精霊王たちの個人的事情なんだけど……」
「ああ、なるほど。人間に転生した理由を本当に知りたいんだな? でも、一人で知れないほどに怖い事情なんかないぞ?」
「うーん、まあ良いじゃないか。教えて」
「それにはまず、ユーリシエスという存在を知って養子にした事情を知る必要がある」
何故そこで彼が。
「ユーリシエスは、オゼロの魔王の居城にいる魔王の息子だ。シルルはその魔王が、かつての親友だったと教えてくれた」
「!」
あの彼だ。エルフ王レオンの親友。森の傍に住まないかと誘っていた!
オゼロのゴールド迷宮に行った時にユーリシエスが出現したのは、ただ単に精霊王の俺の身を案じたからじゃなかった。
タンジェリンが言った通り、複数な事情があったからだ。
「そうか……子供の前では退治したくなかったのか」
「シルルは、自分が死んだ後の次の精霊王が完全な心の温かさを持ち、魔王を退治せず迷宮から解放する手段を絶対に選ぶように、一度穏やかな人間に転生すると言っていたんだが」
「魔王を退治せず解放する手段は?」
「それは知らない」
「は?」
「後の精霊王……トーマが考えるだろうって笑ってた」
丸投げかよ!
「そ、そういえば、シルルがどうしてあんな死に方をしたのかも、まだ謎が残る」
「エルフたちの感謝と尊敬の念を集める為だ。その念は、今でも精霊王の存在を維持する力の一部になっている。仮定でしかないとシルルも言っていたものの、魔王を生み出した呪いの破片が、まだお前に影響を及ぼすかもしれない。エルフたちに崇められなくなり、人間たちに魔物扱いされれば、お前まで魔王になってしまうかもしれない」
「……」
シルルの選択はもちろん、目の前にいる新たな友人の命を救う為だったろう。でも今の精霊たちが思っているようには、精霊王の任務を放棄して私情に走った訳じゃなかった。その状況下で、十分過ぎるぐらいに任務を全うしたんだ。
シルルの精霊王たる本当の姿が知れて、とても嬉しくなった。
2・
しかし問題が丸投げされた。
「じゃあその……次の話題に本格的に移りたいんだけど。どうやったら魔王を退治せず解放できるだろう?」
「考えてみれば? まだ一階分は余裕がある」
「一階分?」
余裕って、何の事だか分からない。時間的な余裕のことをそう表現するのだろうか。とりあえず聞いてみるか。
「一階分の余裕って?」
王子様らしく優雅にお茶を飲むリヒトは、目を細めた。
「うーん、それは思い出してないのか。記憶が飛び飛びなんだな」
「えっ、いや、積極的に思い出してるのがエルフ王レオンの記憶だけなんだけど、それで十分じゃないのか」
「まあ、事の始まりから今まで四万年以上の時間が経過したから、変化した状況もあるってことさ。冒険者は迷宮を攻略しようと一階から侵入して最奥地に向かう。魔王は封印を抜けだそうと、最奥地から外に向かう」
「……」
オゼロの魔王……かつてのレオンの親友ユリアヌスは、地上六階の最奥地から地上二階のフロアまで、自由にウロついているんだったっけ……。
「ダメ! 絶対、アカン! 阻止しないと!」
残り一階分しかないと驚いて叫ぶと、部屋の扉が開いて俺のお付きの面々が走り込んできた。まだリヒトを警戒しているのか。
丁度良いので、リヒトの信頼する部下も入ってもらって、今後の作戦について考えてみた。
リヒトが引き続き、説明してくれる。
「オゼロの魔王の迷宮が、魔王の居城の中では一番簡単で単純設計だと言われている。そこでまだ一階分が残っているということは、他の迷宮では魔王の攻略はそれほど進んでいないという意味だ」
「ああ……一番最初に作った魔王の居城なんだ」
俺は呟いた。レオンの記憶で思い出せる。
リヒトが続ける。
「四万年をかけて封印の四階分を攻略した魔王が二階に侵入したのは先々代精霊王のいた時代で、三千年ほど前だ。一階に来てすぐ外に出る可能性もあるから、魔王を退治するかしないかは別として、トーマが存命中に対処する必要がある。もしトーマが死に、生まれ変わりの間に魔王が迷宮から出てしまえば、一人だけだとしても世界が滅びる可能性がある」
だからリヒトは前に、俺に死なれない限りは大丈夫とか言ったのか。確かに俺もそう思う。
俺は知識を駆使して考えた。
「え~っと、その場合は……魔王の居城を一度解体して魔王を自由にした状態で、新たな魔王の居城を作って封じるのがいいと思います」
他の人もいるので、敬語を使った。リヒトがニヤついている。
「その時、当たり前ですが魔王は侵略を開始します。新たな迷宮を私が生み出すまで、足止めをする役目の方々が必要です」
「それはもういる。で、本当に迷宮を作り直すか?」
リヒトはタメ口だが、俺は敬語を通す。
「いえ、それよりも魔王を、本当の意味で解放する方法を取りたいです。迷宮内でいる限り魔物扱いですので、魔王を倒してもまた復活しますよね? 復活しないように、迷宮内の設定を復活無しにして戦いを挑んで解放するか、それこそ迷宮を無くして地上で解放する……対処するしかありません」
俺がこう言うと、周囲が静まり返った。……?
「あの、基本的な問題として、魔王は一度でも退治された事があるのですか?」
「公式記録ではありません」
タンジェリンが素早く答えてくれた。だから復活するかどうか知らないのか。
「その、私の記憶では魔王も復活できます。精霊王レオンは魔王を救えるならば救いたいと願い、念のために……その設定を適応していたようで」
レオンもシルルと同じく、希望を捨てなかったといま思い出した。
ただこれまではその計画が思いつかなかったか、もしくは良い案があっても実力が伴わなかったのだろう。
「ですので、迷宮内で魔王を討伐する場合、先に迷宮の設定を変更する必要があります。私もできる限りは魔王を人に戻す方法を考えますが、まず魔王が迷宮を攻略する危険性を考慮して、迷宮の作成と消去、設定のやり直しなどが行える道具を最優先で入手しようと思います」
「それはどこに?」
リヒトが尋ねてきた。俺は、色々と事情を考えた。
「……迷宮にあります。どこのかは、まだ秘密にさせて下さい」
俺は魔王を人に戻す方法を模索しつつも、創造神ウィネリアから頂いた宝玉を取り戻す必要があると決めた。
竜の国から大森林に戻り、一息ついた。
精霊王のお城の俺の部屋で、ガレドとウルハがお付きに増えたばかりながら、ゴロゴロする予定しか思い浮かばない。
そしてゴロゴロしながら一番気になったのは、自分の事だ。
シルルが魔王討伐を否定しそうになると分かっていて俺を何故日本人に転生させたかという、本当の理由はあるのだろうか? 深い事情があってやった事だとは思うけれど。
レオンの封印が無くなり、かつエルフ王レオンの記憶や経験がある程度吸収できた今の俺なら、とっととシルルの記憶も掘り起こせるのだが。
やっぱりこういう重大っぽい情報に一人で立ち向かうのは、少し怖い。誰かと共有したい。
それに最適な役割の人物に手紙を出す為に、タンジェリンに頼んだ。
そして翌日。お手紙の返事が来たので、ありがたくお出かけした。
リヒトは俺を、ペールデール国の王城に招待してくれた。
正式な訪問という訳ではないものの、行ってみると王様と貴族たちがほぼ全員揃っていて、物凄くにこやかに笑っていた。
あのクロフト坊ちゃんはいない。どうなったんだろうか……。
全員でパーティーという訳でなく、永遠と続きそうな挨拶を終えた後は、リヒトの部屋に案内されて二人きりになれた。
部屋の外に残したお付きのみんながどういう風に扱われているか分からないものの、ここはリヒトとのお茶会を楽しむ事にした。
本当は酒盛りのつもりだったとリヒトが残念そうに言ったが、そんな恐ろしい事はできない。
「って、シルルとはよく飲んでたってこと?」
「うん? まだ思い出してないのか? よく一緒に王様のワインを盗んで飲んでいたじゃないか」
サフィンとルルは悪ガキだったんだと、新しい認識を得た。
「適度に飲んでたってことだよね?」
「ああ。お前、泥酔し始めたら怖いから」
先に教えてくれよ……。
「と、ところで、シルルの話を聞きたいんだ。一人で思い出すのは、怖い気がして」
「別に、怖い事なんてないだろ? シルルはとても良い青年だ。彼自身は、心に冷たさが残っていると言っていたけれど、エルフと精霊、人間や動物にとても優しい天馬だった」
「天馬……」
そういえばシルルは天馬、ペガサスだ。地球では英雄の乗り物だが。
「天馬って、聖なる獣なんだろうか?」
「そうだな。トーマが何を気にしているのか知らないが、彼は紛れもなく聖なる獣で善なる神だった。だから人間に転生すると言っていた」
「えっ、そこんとこ、詳しく教えて!」
「とりあえずクッキーでも食え。野菜クッキーだから」
「ああうん」
俺が変に興奮しているからか、リヒトは話を後回しにした。
しばらく美味しいお茶を飲んで、クッキーを食べた。
「魔王に関することは全部思い出したんだ。リヒトが俺に力を貸してくれるっていう意味も理解した。後は、精霊王たちの個人的事情なんだけど……」
「ああ、なるほど。人間に転生した理由を本当に知りたいんだな? でも、一人で知れないほどに怖い事情なんかないぞ?」
「うーん、まあ良いじゃないか。教えて」
「それにはまず、ユーリシエスという存在を知って養子にした事情を知る必要がある」
何故そこで彼が。
「ユーリシエスは、オゼロの魔王の居城にいる魔王の息子だ。シルルはその魔王が、かつての親友だったと教えてくれた」
「!」
あの彼だ。エルフ王レオンの親友。森の傍に住まないかと誘っていた!
オゼロのゴールド迷宮に行った時にユーリシエスが出現したのは、ただ単に精霊王の俺の身を案じたからじゃなかった。
タンジェリンが言った通り、複数な事情があったからだ。
「そうか……子供の前では退治したくなかったのか」
「シルルは、自分が死んだ後の次の精霊王が完全な心の温かさを持ち、魔王を退治せず迷宮から解放する手段を絶対に選ぶように、一度穏やかな人間に転生すると言っていたんだが」
「魔王を退治せず解放する手段は?」
「それは知らない」
「は?」
「後の精霊王……トーマが考えるだろうって笑ってた」
丸投げかよ!
「そ、そういえば、シルルがどうしてあんな死に方をしたのかも、まだ謎が残る」
「エルフたちの感謝と尊敬の念を集める為だ。その念は、今でも精霊王の存在を維持する力の一部になっている。仮定でしかないとシルルも言っていたものの、魔王を生み出した呪いの破片が、まだお前に影響を及ぼすかもしれない。エルフたちに崇められなくなり、人間たちに魔物扱いされれば、お前まで魔王になってしまうかもしれない」
「……」
シルルの選択はもちろん、目の前にいる新たな友人の命を救う為だったろう。でも今の精霊たちが思っているようには、精霊王の任務を放棄して私情に走った訳じゃなかった。その状況下で、十分過ぎるぐらいに任務を全うしたんだ。
シルルの精霊王たる本当の姿が知れて、とても嬉しくなった。
2・
しかし問題が丸投げされた。
「じゃあその……次の話題に本格的に移りたいんだけど。どうやったら魔王を退治せず解放できるだろう?」
「考えてみれば? まだ一階分は余裕がある」
「一階分?」
余裕って、何の事だか分からない。時間的な余裕のことをそう表現するのだろうか。とりあえず聞いてみるか。
「一階分の余裕って?」
王子様らしく優雅にお茶を飲むリヒトは、目を細めた。
「うーん、それは思い出してないのか。記憶が飛び飛びなんだな」
「えっ、いや、積極的に思い出してるのがエルフ王レオンの記憶だけなんだけど、それで十分じゃないのか」
「まあ、事の始まりから今まで四万年以上の時間が経過したから、変化した状況もあるってことさ。冒険者は迷宮を攻略しようと一階から侵入して最奥地に向かう。魔王は封印を抜けだそうと、最奥地から外に向かう」
「……」
オゼロの魔王……かつてのレオンの親友ユリアヌスは、地上六階の最奥地から地上二階のフロアまで、自由にウロついているんだったっけ……。
「ダメ! 絶対、アカン! 阻止しないと!」
残り一階分しかないと驚いて叫ぶと、部屋の扉が開いて俺のお付きの面々が走り込んできた。まだリヒトを警戒しているのか。
丁度良いので、リヒトの信頼する部下も入ってもらって、今後の作戦について考えてみた。
リヒトが引き続き、説明してくれる。
「オゼロの魔王の迷宮が、魔王の居城の中では一番簡単で単純設計だと言われている。そこでまだ一階分が残っているということは、他の迷宮では魔王の攻略はそれほど進んでいないという意味だ」
「ああ……一番最初に作った魔王の居城なんだ」
俺は呟いた。レオンの記憶で思い出せる。
リヒトが続ける。
「四万年をかけて封印の四階分を攻略した魔王が二階に侵入したのは先々代精霊王のいた時代で、三千年ほど前だ。一階に来てすぐ外に出る可能性もあるから、魔王を退治するかしないかは別として、トーマが存命中に対処する必要がある。もしトーマが死に、生まれ変わりの間に魔王が迷宮から出てしまえば、一人だけだとしても世界が滅びる可能性がある」
だからリヒトは前に、俺に死なれない限りは大丈夫とか言ったのか。確かに俺もそう思う。
俺は知識を駆使して考えた。
「え~っと、その場合は……魔王の居城を一度解体して魔王を自由にした状態で、新たな魔王の居城を作って封じるのがいいと思います」
他の人もいるので、敬語を使った。リヒトがニヤついている。
「その時、当たり前ですが魔王は侵略を開始します。新たな迷宮を私が生み出すまで、足止めをする役目の方々が必要です」
「それはもういる。で、本当に迷宮を作り直すか?」
リヒトはタメ口だが、俺は敬語を通す。
「いえ、それよりも魔王を、本当の意味で解放する方法を取りたいです。迷宮内でいる限り魔物扱いですので、魔王を倒してもまた復活しますよね? 復活しないように、迷宮内の設定を復活無しにして戦いを挑んで解放するか、それこそ迷宮を無くして地上で解放する……対処するしかありません」
俺がこう言うと、周囲が静まり返った。……?
「あの、基本的な問題として、魔王は一度でも退治された事があるのですか?」
「公式記録ではありません」
タンジェリンが素早く答えてくれた。だから復活するかどうか知らないのか。
「その、私の記憶では魔王も復活できます。精霊王レオンは魔王を救えるならば救いたいと願い、念のために……その設定を適応していたようで」
レオンもシルルと同じく、希望を捨てなかったといま思い出した。
ただこれまではその計画が思いつかなかったか、もしくは良い案があっても実力が伴わなかったのだろう。
「ですので、迷宮内で魔王を討伐する場合、先に迷宮の設定を変更する必要があります。私もできる限りは魔王を人に戻す方法を考えますが、まず魔王が迷宮を攻略する危険性を考慮して、迷宮の作成と消去、設定のやり直しなどが行える道具を最優先で入手しようと思います」
「それはどこに?」
リヒトが尋ねてきた。俺は、色々と事情を考えた。
「……迷宮にあります。どこのかは、まだ秘密にさせて下さい」
俺は魔王を人に戻す方法を模索しつつも、創造神ウィネリアから頂いた宝玉を取り戻す必要があると決めた。
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