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{ 竜王編 }
17. トラウマとバルコニーの小鳥達 ※
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ソファに深く腰掛け、身体をもたせ掛けながら……ぼんやりと……部屋を彩る、美しい壁画を眺めた。
そこに描かれた、可愛らしい小鳥たち、その一羽の嘴には魅惑的な小さな果実が咥えられている。
(あれは誰にあげるのだろう……)
そんな事を考えつつ、ここ数日の日々を振り返った……。
こんなに平穏な日々が続くとは……夢にも思わなかった。
結局、部屋から追い出されることもなく、仕事を与えられる訳でもなく。
毎日温かな食事が運ばれて、ハンナが身の回りの手伝いをしてくれる。
皇国にいた頃とは、比べようもない程の穏やかな時間が流れる。
いや、前世と比べても……。
好きな事は?とハンナに聞かれ、読書と答えると、翌日、城下でたくさんの本を買い込んで来てくれた。
分不相応な程の気遣いを向けてくれるハンナに、私からは何も返すことができず……それが辛い。
「では、姫様、行ってきますね」
その声に振り返ると……身支度を終え、足元のトランクを見つめていたハンナが、申し訳なさそうに顔を上げた。
両親に呼び付けられたとの事で、今日からしばらく、里帰りすることになったのだ。
心配そうな表情で首を傾げ、私の顔を覗き込んでくる。
「心配しないで。大丈夫よ。それよりも……ご両親へのお土産になるようなものを渡せなくて……ごめんね」
「そんなことっ……!!」
両手を握り締めたハンナの顔が近づく。
瞳がうるうるしていて、可愛い。
「代わりの者が、姫様のお世話に参りますから。……どうか、どうか元気でいてくださいね!」
まるで今生の別れを惜しむようなやり取りに、可笑しくなり、クスッと笑うと、ハンナも安心したように笑顔になった。
ハンナを見送った後、静まりかえった室内に物寂しさを覚え、気晴らしにバルコニーに出る。
すると、柵に止まった小鳥の群れが、一斉に囀り始めた。
ベンチに腰掛けると、待っていましたとばかりに肩に乗り……指をさし出すと、我先にとまろうとして、小競り合いが起きる。
椅子取りゲームに買って、誇らしげに羽を振るわせたオレンジ色の小鳥が、ちょこんと頭を下げて撫でてのポーズをとった。
優しく襟首を撫でると、手のひらに伏せ、うとうととする。
手のひらに広がる小鳥の温もりと、柔らかな羽毛が心地よく……膝の上に、包みこむように手を下ろし、目を閉じた。
皇城にいた頃も、よく動物たちが寄ってきて……
寂しい気持ちを埋めてくれた。
幼い頃の記憶が蘇る……。
子供ながらに、召使たちの言葉や態度が、自分に対してだけ、悪意に染められていることに気づいた頃……ある日突然、召使の宿所から、物置小屋に追いやられた。
それまでは最低限、生きて行くための世話などはしてくれていたのだろうが……それ以降、残飯のような食事を運びにくる使用人以外、人を見かけることは殆どなく、完全に放置されたのだ。
とても部屋とは呼べない、陽の光がろくに差し込まない物置小屋は、寒くて暗くて……日中は、小屋の裏手に広がる雑木林で過ごしていた。
木の葉や木の実をおもちゃがわりにして遊んでいると、いつからか……小動物たちが、寄ってくるようになり、一緒に森の中を駆け回って遊ぶようになった。
可愛らしくて人懐こい、小さな生き物達……。
抱きしめると、柔らかくて温かくて、生まれて初めて感じる温もりだった。
前世の記憶が蘇るまでの私は、知性というものに無縁だった。
その時まで、私が狂わず、人格を維持して生きてこれたのは……紛れもなく、その小さな存在が幼い身体に寄り添い、愛情を与えてくれたおかげだ。
ある日、いつものように動物たちと遊んでいると、突然背後に気配を感じた。
振り返ると、青年がこちらを見ていた。
見たこともない綺麗な着衣に身を包み、自分と似た髪色のその青年は……遠目からでもはっきりと分かる仕草で、矢をつがえ、ゆっくりと弓を引いた。
その頃の私は、そんな武器があることさえ知らなかったが……
本能が危険を知らせた。
「逃げて!!」
叫んだが遅かった。
ヒュン、風を切る音が間近で聞こえ、今手の平で触れていた、小さな体が勢いよく地面に打ち付けられた。
白い小さな生き物は、深く刺さった矢傷から血を流し、苦しそうに痙攣していた。
「あぁっ……」
小さく身体を痙攣させながら、今にも尽き果てようとする命に……覆い被さった。
犯人を見ると、何の感情も表さず、面白くもないように……
ただ踵を返し、何事もなかったかのように、立ち去って行ったのだ。
その後、その青年が、皇帝に次ぐ権力を持つ皇太子であり、自分の従兄でもあることを知って、愕然とした。
忘れようもない……あの男との初めての出会い。
あの男にとっては、何のことはない、ただの「狩り」であり、遊びの延長線だったのだろうけど。
あれから、あの男には何度も苦しめられたが……
理不尽な暴力に対して、あの時ほど強烈に怒り、苦しんだことはない。
ーーー
「お嬢様」
ビクッと身体が震え、驚いた小鳥たちが一斉に飛び立っていく。
振り返ると、あの不機嫌な年配の召使が、不思議そうな顔で空を見上げ……羽ばたき去っていく鳥を眺めていた。
空には幾本もの羽が、風に舞っていた。
そこに描かれた、可愛らしい小鳥たち、その一羽の嘴には魅惑的な小さな果実が咥えられている。
(あれは誰にあげるのだろう……)
そんな事を考えつつ、ここ数日の日々を振り返った……。
こんなに平穏な日々が続くとは……夢にも思わなかった。
結局、部屋から追い出されることもなく、仕事を与えられる訳でもなく。
毎日温かな食事が運ばれて、ハンナが身の回りの手伝いをしてくれる。
皇国にいた頃とは、比べようもない程の穏やかな時間が流れる。
いや、前世と比べても……。
好きな事は?とハンナに聞かれ、読書と答えると、翌日、城下でたくさんの本を買い込んで来てくれた。
分不相応な程の気遣いを向けてくれるハンナに、私からは何も返すことができず……それが辛い。
「では、姫様、行ってきますね」
その声に振り返ると……身支度を終え、足元のトランクを見つめていたハンナが、申し訳なさそうに顔を上げた。
両親に呼び付けられたとの事で、今日からしばらく、里帰りすることになったのだ。
心配そうな表情で首を傾げ、私の顔を覗き込んでくる。
「心配しないで。大丈夫よ。それよりも……ご両親へのお土産になるようなものを渡せなくて……ごめんね」
「そんなことっ……!!」
両手を握り締めたハンナの顔が近づく。
瞳がうるうるしていて、可愛い。
「代わりの者が、姫様のお世話に参りますから。……どうか、どうか元気でいてくださいね!」
まるで今生の別れを惜しむようなやり取りに、可笑しくなり、クスッと笑うと、ハンナも安心したように笑顔になった。
ハンナを見送った後、静まりかえった室内に物寂しさを覚え、気晴らしにバルコニーに出る。
すると、柵に止まった小鳥の群れが、一斉に囀り始めた。
ベンチに腰掛けると、待っていましたとばかりに肩に乗り……指をさし出すと、我先にとまろうとして、小競り合いが起きる。
椅子取りゲームに買って、誇らしげに羽を振るわせたオレンジ色の小鳥が、ちょこんと頭を下げて撫でてのポーズをとった。
優しく襟首を撫でると、手のひらに伏せ、うとうととする。
手のひらに広がる小鳥の温もりと、柔らかな羽毛が心地よく……膝の上に、包みこむように手を下ろし、目を閉じた。
皇城にいた頃も、よく動物たちが寄ってきて……
寂しい気持ちを埋めてくれた。
幼い頃の記憶が蘇る……。
子供ながらに、召使たちの言葉や態度が、自分に対してだけ、悪意に染められていることに気づいた頃……ある日突然、召使の宿所から、物置小屋に追いやられた。
それまでは最低限、生きて行くための世話などはしてくれていたのだろうが……それ以降、残飯のような食事を運びにくる使用人以外、人を見かけることは殆どなく、完全に放置されたのだ。
とても部屋とは呼べない、陽の光がろくに差し込まない物置小屋は、寒くて暗くて……日中は、小屋の裏手に広がる雑木林で過ごしていた。
木の葉や木の実をおもちゃがわりにして遊んでいると、いつからか……小動物たちが、寄ってくるようになり、一緒に森の中を駆け回って遊ぶようになった。
可愛らしくて人懐こい、小さな生き物達……。
抱きしめると、柔らかくて温かくて、生まれて初めて感じる温もりだった。
前世の記憶が蘇るまでの私は、知性というものに無縁だった。
その時まで、私が狂わず、人格を維持して生きてこれたのは……紛れもなく、その小さな存在が幼い身体に寄り添い、愛情を与えてくれたおかげだ。
ある日、いつものように動物たちと遊んでいると、突然背後に気配を感じた。
振り返ると、青年がこちらを見ていた。
見たこともない綺麗な着衣に身を包み、自分と似た髪色のその青年は……遠目からでもはっきりと分かる仕草で、矢をつがえ、ゆっくりと弓を引いた。
その頃の私は、そんな武器があることさえ知らなかったが……
本能が危険を知らせた。
「逃げて!!」
叫んだが遅かった。
ヒュン、風を切る音が間近で聞こえ、今手の平で触れていた、小さな体が勢いよく地面に打ち付けられた。
白い小さな生き物は、深く刺さった矢傷から血を流し、苦しそうに痙攣していた。
「あぁっ……」
小さく身体を痙攣させながら、今にも尽き果てようとする命に……覆い被さった。
犯人を見ると、何の感情も表さず、面白くもないように……
ただ踵を返し、何事もなかったかのように、立ち去って行ったのだ。
その後、その青年が、皇帝に次ぐ権力を持つ皇太子であり、自分の従兄でもあることを知って、愕然とした。
忘れようもない……あの男との初めての出会い。
あの男にとっては、何のことはない、ただの「狩り」であり、遊びの延長線だったのだろうけど。
あれから、あの男には何度も苦しめられたが……
理不尽な暴力に対して、あの時ほど強烈に怒り、苦しんだことはない。
ーーー
「お嬢様」
ビクッと身体が震え、驚いた小鳥たちが一斉に飛び立っていく。
振り返ると、あの不機嫌な年配の召使が、不思議そうな顔で空を見上げ……羽ばたき去っていく鳥を眺めていた。
空には幾本もの羽が、風に舞っていた。
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