えもいわれぬ青春

佐佐木

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マニキュア

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「ねえ」
「ん?」
「君って私のこと本当に好きだよね」
「うん、大好きだよ」
「メイクしててもすっぴんでも可愛いって言ってくれるよね」
「だって可愛いし」
「毎月手紙とプレゼントくれるし」
「俺が送りたいからさ」
「どこでも気にしないで手繋ぐよね」
「彼女といたら普通じゃない?」
「好きってちゃんと言葉にしてくれるよね」
「そりゃあ言いたいから」
「そっか。ねえ」
「ん?」

「別れよっか」

「…え」
「君はさ、私の事見てるようで全く見てなかったよね」
「ちょっと」
「手繋ぐの人前は恥ずかしかったから嫌だったし、好きって言葉もプレゼントも返せないっていうプレッシャーがすごかった」


「頑張ってメイクしたりオシャレした私を見つけて可愛いって言って欲しかったよ」


「……」
「ごめんね」
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