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東京事編
第三十八話 敵対
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まずい……
篠原クンの索敵でいくらか楽にはなっているものの、人数差は向こうのほうが有利
さらに、こちらはこれ以上増援が望めないのに加えて向こうはどんどん増援が来る可能性がある
まあ、結構な人数をあの通路に集めておいたから当分はこっちに人が来れないだろうけど
時間をかけたら確実に負けることは変わっていない
逃げに徹したら増援に位置バレして負けが確定するから、ここで片付けておくしか方法がないのかな?
「じゃ、やるよ」
「了解です」
それと同時に、篠原クンは近くの『ある場所』を指差した
恐らく、そこに最寄りの敵が居るんだろう
ということで、僕はその位置に向かって近くにあったゴミ箱を【飛ばした】
お、避けてくるんだ
結構なスピードで飛ばしたはずなんだけどな……
相手は反応速度も高いようだ
いや~訓練されてるねぇ
あ!あいつマガジン交換してる!
ってか、さっき撃たれたときも思ったけど、これ、ガチの小銃だよね
88式を改造したやつに見えるんだけど
もしかしてもう自衛隊を掌握しちゃったのかな?
だとしたらヤバいな
ちょっと戦い方がわかる程度の僕らじゃ自衛隊には敵わないんだけど
目の前の相手をどうにかすることくらいは出来るけど、その後が本当にどうしょうもない
取り敢えず、増援を呼ばれないように一刻も早く倒して連絡手段を奪わないといけないな
そう決めたので、早速相手に近付いた
さっき失敗したことから本物のプロ相手には半端な中距離攻撃は効かないことが分かった
近距離で、僕の【丸薬】の効果が続いているならまだ勝ち目がある
(触れさえすれば!!)
当然、相手も突っ込んでくる僕を警戒して距離を取ろうとする
けど、そっちは行き止まりだよ
僕も出来れば行き止まりで戦いたくは無いからどうにかして相手を引き止めないといけないけど、さ!
その辺のものを蹴って、少しだけ【調整】して相手の退路を塞ぐようにする
蹴ったときに見た相手の姿は、もう既に銃を構えているものだった
(ヤバッ!)
強引に状態を反らして銃弾を避ける
一応、今なら当たっても大丈夫なんだけど、その場合はどこに跳ね返るか全く分からない
味方に当たったりしたら嫌だからここは避けておかないと
それと、念の為に話を聞いておこうか
「多分無理だけど和解の道は?!」
「……」
無視された
これは無理だな
じゃあ追撃だ
……っていうか、篠原クンは今どうなってるんだ?
後を向かずに確認する方法とか無いかな?
『あの』索敵は集中力を使うから戦闘中にやるものじゃない
出来ればどうにかして確認したいんだけど、相手がまだ銃を持っている以上は悠長なことは言ってられない
先に倒してから確認しよう
僕がこいつを倒せば三対ニから二対ニになる
少し迷った後、僕は一歩踏み出した
攻撃は最大の防御、とは言わないけど、時として進まなければいけないことがあるのは事実だ
そうして手を伸ばし、ついに相手の右手に触れた
(よし!勝った!)
僕の手が相手の右手に触れた瞬間、相手の腕が無茶苦茶な方向にネジ曲がった
痛みになのか、それとも驚きになのか、顔を歪ませた
これで戦闘能力は大分奪えたんじゃ無いか?
じゃあ、止めだ
少しジャンプして相手の頭を潰すように着地した
蹴ったり殴ったりでは中々止めは差せないが、足で踏みつければ以外と行けるからね
さて、篠原クンの方の援護に向かおうか
――――――――――――――――――――
【急募】ガチの銃器使用者二人を相手に生還する方法
僕には本当に思いつきません
誰か教えて下さい
何とか二人の攻撃を捌いてるけど、もうすぐできなくなるような気がする
だって僕は跳んだりはねたり
さっきから動きっぱなしで休憩する暇が無い
相手は基本的にあまり動かずにこっちを撃ってばっかりだ
どちらが先に消耗するか、なんて火を見るよりも明らかだ
あー、もう逃げたい
あれ?向こうの方、戦闘終わったんじゃない?
やった!増援だ!
会長がこっちを見ている
次の瞬間、会長の方から大量の銃弾が降り注いだ
(あれ?これ、僕にも当たるやつじゃない?)
とても僕に当たらないようにばら撒かれたとは思えない銃弾の雨を目の前にして、僕はそう思った
ヤバイヤバイ、避けないと
咄嗟に近くの物陰に隠れようとしたが、ここは通路
物陰になりそうなものなんて見つからない
(あれ?詰んだ?)
走馬灯のようにゆっくりと世界が流れていく
走馬灯のように、というより、走馬灯なんだろう
……いや!まだ打てる手は有る!
索敵器は……ギリギリ視界に入ってる
僕の装備である索敵器は、その気になれば手で触ったりせずとも設定の変更や情報の取得ができる
集中力をかなり使うから戦闘中は出来ないし、そうじゃない時は普通に指で操作した方が早いから使ってこなかった機能だけど
丁度今の状況に合っているのは偶然なのかな?
よし、これで銃弾の位置を把握して、っと
かなり数は多いけど、もともと僕を狙って撃ったものじゃ無いから致命傷っぽい所を避けるくらいなら何とかなりそうだ
本気で思いっきり右に跳ぶと、足にニ、三発当たったくらいで何とか助かった
足に当たった
つまり、僕の機動力がほぼ完全に無くなった、ということだ
どうしよう……ここから足を使わずに帰る方法なんて思いつかないんだけど……
篠原クンの索敵でいくらか楽にはなっているものの、人数差は向こうのほうが有利
さらに、こちらはこれ以上増援が望めないのに加えて向こうはどんどん増援が来る可能性がある
まあ、結構な人数をあの通路に集めておいたから当分はこっちに人が来れないだろうけど
時間をかけたら確実に負けることは変わっていない
逃げに徹したら増援に位置バレして負けが確定するから、ここで片付けておくしか方法がないのかな?
「じゃ、やるよ」
「了解です」
それと同時に、篠原クンは近くの『ある場所』を指差した
恐らく、そこに最寄りの敵が居るんだろう
ということで、僕はその位置に向かって近くにあったゴミ箱を【飛ばした】
お、避けてくるんだ
結構なスピードで飛ばしたはずなんだけどな……
相手は反応速度も高いようだ
いや~訓練されてるねぇ
あ!あいつマガジン交換してる!
ってか、さっき撃たれたときも思ったけど、これ、ガチの小銃だよね
88式を改造したやつに見えるんだけど
もしかしてもう自衛隊を掌握しちゃったのかな?
だとしたらヤバいな
ちょっと戦い方がわかる程度の僕らじゃ自衛隊には敵わないんだけど
目の前の相手をどうにかすることくらいは出来るけど、その後が本当にどうしょうもない
取り敢えず、増援を呼ばれないように一刻も早く倒して連絡手段を奪わないといけないな
そう決めたので、早速相手に近付いた
さっき失敗したことから本物のプロ相手には半端な中距離攻撃は効かないことが分かった
近距離で、僕の【丸薬】の効果が続いているならまだ勝ち目がある
(触れさえすれば!!)
当然、相手も突っ込んでくる僕を警戒して距離を取ろうとする
けど、そっちは行き止まりだよ
僕も出来れば行き止まりで戦いたくは無いからどうにかして相手を引き止めないといけないけど、さ!
その辺のものを蹴って、少しだけ【調整】して相手の退路を塞ぐようにする
蹴ったときに見た相手の姿は、もう既に銃を構えているものだった
(ヤバッ!)
強引に状態を反らして銃弾を避ける
一応、今なら当たっても大丈夫なんだけど、その場合はどこに跳ね返るか全く分からない
味方に当たったりしたら嫌だからここは避けておかないと
それと、念の為に話を聞いておこうか
「多分無理だけど和解の道は?!」
「……」
無視された
これは無理だな
じゃあ追撃だ
……っていうか、篠原クンは今どうなってるんだ?
後を向かずに確認する方法とか無いかな?
『あの』索敵は集中力を使うから戦闘中にやるものじゃない
出来ればどうにかして確認したいんだけど、相手がまだ銃を持っている以上は悠長なことは言ってられない
先に倒してから確認しよう
僕がこいつを倒せば三対ニから二対ニになる
少し迷った後、僕は一歩踏み出した
攻撃は最大の防御、とは言わないけど、時として進まなければいけないことがあるのは事実だ
そうして手を伸ばし、ついに相手の右手に触れた
(よし!勝った!)
僕の手が相手の右手に触れた瞬間、相手の腕が無茶苦茶な方向にネジ曲がった
痛みになのか、それとも驚きになのか、顔を歪ませた
これで戦闘能力は大分奪えたんじゃ無いか?
じゃあ、止めだ
少しジャンプして相手の頭を潰すように着地した
蹴ったり殴ったりでは中々止めは差せないが、足で踏みつければ以外と行けるからね
さて、篠原クンの方の援護に向かおうか
――――――――――――――――――――
【急募】ガチの銃器使用者二人を相手に生還する方法
僕には本当に思いつきません
誰か教えて下さい
何とか二人の攻撃を捌いてるけど、もうすぐできなくなるような気がする
だって僕は跳んだりはねたり
さっきから動きっぱなしで休憩する暇が無い
相手は基本的にあまり動かずにこっちを撃ってばっかりだ
どちらが先に消耗するか、なんて火を見るよりも明らかだ
あー、もう逃げたい
あれ?向こうの方、戦闘終わったんじゃない?
やった!増援だ!
会長がこっちを見ている
次の瞬間、会長の方から大量の銃弾が降り注いだ
(あれ?これ、僕にも当たるやつじゃない?)
とても僕に当たらないようにばら撒かれたとは思えない銃弾の雨を目の前にして、僕はそう思った
ヤバイヤバイ、避けないと
咄嗟に近くの物陰に隠れようとしたが、ここは通路
物陰になりそうなものなんて見つからない
(あれ?詰んだ?)
走馬灯のようにゆっくりと世界が流れていく
走馬灯のように、というより、走馬灯なんだろう
……いや!まだ打てる手は有る!
索敵器は……ギリギリ視界に入ってる
僕の装備である索敵器は、その気になれば手で触ったりせずとも設定の変更や情報の取得ができる
集中力をかなり使うから戦闘中は出来ないし、そうじゃない時は普通に指で操作した方が早いから使ってこなかった機能だけど
丁度今の状況に合っているのは偶然なのかな?
よし、これで銃弾の位置を把握して、っと
かなり数は多いけど、もともと僕を狙って撃ったものじゃ無いから致命傷っぽい所を避けるくらいなら何とかなりそうだ
本気で思いっきり右に跳ぶと、足にニ、三発当たったくらいで何とか助かった
足に当たった
つまり、僕の機動力がほぼ完全に無くなった、ということだ
どうしよう……ここから足を使わずに帰る方法なんて思いつかないんだけど……
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