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東京事編
第十八話 戦乱
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「持ってきたよー。これが北館の地図でこれが南館の地図」
お、持ってきてくれたみたいだ
早かったな……二年生だったらある程度はものの配置とかわかるのかな?
「ちょっと見せてもらっていいですか?」
「はい、どうぞ」
えっと……確かこの寮は南館のさらに南側にあったはずだから……
うわぁ……これもしかして
「生物実験室、遠いね」
「そうですね」
このやたらと広いが学校の中で一番遠い場所にある
移動には相当時間が掛かりそうだ
「先に途中の化学実験室から回ります?」
これだけ遠いところに目的一つで行くのはなんか嫌だ
せめて二つくらいは目標が出来てから、もしくはそこしか探すところが無くなってからにしたい
「そうだね、一応そっちも見ておこうか」
――――――――――――――――――――
昨日出ていったばかりでも少しの間居なかっただけで一気に懐かしく感じる
まだ入学して一年も経っていない私は懐かしむような人間では無い気もするが
「……随分頑張ったんだな」
一日見ない間に校庭が本格的な工場になっている
もちろん、巨大企業作るような大型の工場のようなものにはなっていない
町工場と言うのが近いだろう
さて、これだけ人数が居れば間違いなく誰かに見つかるだろう
自分で言うのは恥ずかしいが、私は校内ではそれなりに有名人だ
騒ぎはあまり起こしたくないんだが
……仕方ない、少し『隠れて』行こう
あまり装備に頼りすぎるのも良くないんだろうがな……
突然降ってきた力だ。突然無くなる可能性も十分にある
ただ、もうしばらくはこの力が残っていそうだから少しの間だけ使わせてもらうことにしよう
それにしても、一日で『コレ』とはな……
どの分野に使っても装備というのものは絶大な影響を及ぼすものだな
正直ここまでとは思っていなかった
私が戦闘系の装備だからだろうか?
少し生産系の装備を下に見ていたかもしれない
これからは気をつけないとな
確か……城崎は北館の三階にいたはずだ
ここからでは少し遠いが私の任務の性質上、間に他人を通すのは避けたい
自分で歩かないといけないな
まあ、その分あまり他人と関わりを持たなくても良いというメリットは有るが
ん?ここは……中庭……か?
外の工場とは格が違う、と言えばいいのか……
随分と本格的だな
確かにアメリカなどで行われる巨大農業には及ばないが、小規模な家族農業くらいのものではありそうだ
ん?一人中心で黙々と作業をしているな……
装備の力もあるだろうが、これ程の規模のものを一日二日で作り上げるとなるとそれだけではあるまい
かなり熱心に取り組んでいたんだろう
「ねー、ホントどうかと思うよね?」
?なんだ……あれは?
植物と、喋っているのか?
動物では無いものとの通訳ができる装備とは……
確かに、その植物が何を欲しているのかが分かれば成長速度は速くなるだろうが……
それだけでここまで育つものなのだろうか……?
まあ、私は植物を育てた事が無いからその辺りのことはよく分からないんだが……
そうだ、そんなことより速く情報を伝えないと
元々緊急性が高いからこうやって早めに切り上げて帰ってきているんだ
こんなところで時間を潰している場合ではない
――――――――――――――――――
ふう、これで全てとは行かずともある程度は資料の処理が終わった
校内だけでコレとなると今後勢力を伸ばしたときの作業量がとんでもないことになりそうだな
そうなると流石に俺一人では処理しきれない
その時に向けて今の内から補助をする人材を探しておいた方が良いか
神柱は……ダメだな
アレではまともに作業が出来ない
弘岡は多少は出来るだろうがアイツの場合は集団のことよりも須斎のことを優先しそうだ
もう少し生徒の情報を確認しておいた方が良いか?
……またやることが増えたな
仕事を減らそうとするとその準備のために仕事が増える
こういうことがよくあるから管理者側は面倒なんだ
今は賢明のいる組織だから運営しているが
俺が本気で動かしたいと思った組織なんて孤児院くらいだ
早めに後継者を探そう
……このタイミングでノックか
誰だ?この時間には誰も来ないはずだったんだが
「入れ」
ドアを開けて須斎が入ってきた
確かこいつの任務はもう少し先まで続くはずだったんだがな……
「早くないか?まあ、有力な情報が入ったのならそれでもいいんだが……」
すると、須斎は悩んだ上でこう答えた
「筆談と言葉、どちらが良い?」
「言葉で」
盗聴器が無いのは先程ある程度は確認したが隠しカメラはノーチェック、というよりは確認する方法を俺は知らない
「クーデター政権内部で決まったことだが、自衛隊の幕僚長をまとめて入れ替えるらしい」
「……それは確かなことなのか?」
幕僚長と言えば自衛隊の中での最高位の指揮官だ
しかもこのタイミングでの入れ替えなど、自分達は民主制を捨てると言っているようなものだ
そいつ等は今後の統治のことを考えて居ないのか?
それとも、何か確実に支配できるという自信があるのか?
「どうする、城崎?もし向こうが自衛隊を濫用して抵抗勢力の排除を試みたら戦闘のプロと戦うことになるぞ。」
「……ダメだ。動くにしても情報が少なすぎる。まだ校内の地盤も固めきって無いんだぞ」
全く
戦乱が始まるにしても、もう少しゆっくりにしてくれ
お、持ってきてくれたみたいだ
早かったな……二年生だったらある程度はものの配置とかわかるのかな?
「ちょっと見せてもらっていいですか?」
「はい、どうぞ」
えっと……確かこの寮は南館のさらに南側にあったはずだから……
うわぁ……これもしかして
「生物実験室、遠いね」
「そうですね」
このやたらと広いが学校の中で一番遠い場所にある
移動には相当時間が掛かりそうだ
「先に途中の化学実験室から回ります?」
これだけ遠いところに目的一つで行くのはなんか嫌だ
せめて二つくらいは目標が出来てから、もしくはそこしか探すところが無くなってからにしたい
「そうだね、一応そっちも見ておこうか」
――――――――――――――――――――
昨日出ていったばかりでも少しの間居なかっただけで一気に懐かしく感じる
まだ入学して一年も経っていない私は懐かしむような人間では無い気もするが
「……随分頑張ったんだな」
一日見ない間に校庭が本格的な工場になっている
もちろん、巨大企業作るような大型の工場のようなものにはなっていない
町工場と言うのが近いだろう
さて、これだけ人数が居れば間違いなく誰かに見つかるだろう
自分で言うのは恥ずかしいが、私は校内ではそれなりに有名人だ
騒ぎはあまり起こしたくないんだが
……仕方ない、少し『隠れて』行こう
あまり装備に頼りすぎるのも良くないんだろうがな……
突然降ってきた力だ。突然無くなる可能性も十分にある
ただ、もうしばらくはこの力が残っていそうだから少しの間だけ使わせてもらうことにしよう
それにしても、一日で『コレ』とはな……
どの分野に使っても装備というのものは絶大な影響を及ぼすものだな
正直ここまでとは思っていなかった
私が戦闘系の装備だからだろうか?
少し生産系の装備を下に見ていたかもしれない
これからは気をつけないとな
確か……城崎は北館の三階にいたはずだ
ここからでは少し遠いが私の任務の性質上、間に他人を通すのは避けたい
自分で歩かないといけないな
まあ、その分あまり他人と関わりを持たなくても良いというメリットは有るが
ん?ここは……中庭……か?
外の工場とは格が違う、と言えばいいのか……
随分と本格的だな
確かにアメリカなどで行われる巨大農業には及ばないが、小規模な家族農業くらいのものではありそうだ
ん?一人中心で黙々と作業をしているな……
装備の力もあるだろうが、これ程の規模のものを一日二日で作り上げるとなるとそれだけではあるまい
かなり熱心に取り組んでいたんだろう
「ねー、ホントどうかと思うよね?」
?なんだ……あれは?
植物と、喋っているのか?
動物では無いものとの通訳ができる装備とは……
確かに、その植物が何を欲しているのかが分かれば成長速度は速くなるだろうが……
それだけでここまで育つものなのだろうか……?
まあ、私は植物を育てた事が無いからその辺りのことはよく分からないんだが……
そうだ、そんなことより速く情報を伝えないと
元々緊急性が高いからこうやって早めに切り上げて帰ってきているんだ
こんなところで時間を潰している場合ではない
――――――――――――――――――
ふう、これで全てとは行かずともある程度は資料の処理が終わった
校内だけでコレとなると今後勢力を伸ばしたときの作業量がとんでもないことになりそうだな
そうなると流石に俺一人では処理しきれない
その時に向けて今の内から補助をする人材を探しておいた方が良いか
神柱は……ダメだな
アレではまともに作業が出来ない
弘岡は多少は出来るだろうがアイツの場合は集団のことよりも須斎のことを優先しそうだ
もう少し生徒の情報を確認しておいた方が良いか?
……またやることが増えたな
仕事を減らそうとするとその準備のために仕事が増える
こういうことがよくあるから管理者側は面倒なんだ
今は賢明のいる組織だから運営しているが
俺が本気で動かしたいと思った組織なんて孤児院くらいだ
早めに後継者を探そう
……このタイミングでノックか
誰だ?この時間には誰も来ないはずだったんだが
「入れ」
ドアを開けて須斎が入ってきた
確かこいつの任務はもう少し先まで続くはずだったんだがな……
「早くないか?まあ、有力な情報が入ったのならそれでもいいんだが……」
すると、須斎は悩んだ上でこう答えた
「筆談と言葉、どちらが良い?」
「言葉で」
盗聴器が無いのは先程ある程度は確認したが隠しカメラはノーチェック、というよりは確認する方法を俺は知らない
「クーデター政権内部で決まったことだが、自衛隊の幕僚長をまとめて入れ替えるらしい」
「……それは確かなことなのか?」
幕僚長と言えば自衛隊の中での最高位の指揮官だ
しかもこのタイミングでの入れ替えなど、自分達は民主制を捨てると言っているようなものだ
そいつ等は今後の統治のことを考えて居ないのか?
それとも、何か確実に支配できるという自信があるのか?
「どうする、城崎?もし向こうが自衛隊を濫用して抵抗勢力の排除を試みたら戦闘のプロと戦うことになるぞ。」
「……ダメだ。動くにしても情報が少なすぎる。まだ校内の地盤も固めきって無いんだぞ」
全く
戦乱が始まるにしても、もう少しゆっくりにしてくれ
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