異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん

文字の大きさ
上 下
42 / 77
第二章 甘い生活

第42話 持ち物王女

しおりを挟む

う~ん、流石に疲れたな…

幾ら俺が、女の子が好きだと言っても、流石に連チャンは疲れる。

よくよく考えたら全然レベルを上げてなかった。

レベルをあげればHPも上がるし、スキルのレベルも上がるから恐らく疲れなくなるかも知れないな。

しかし…3人とも満足してぐっすり眠っているし…

こんな美人や可愛い子が俺を愛してくれる。

それだけでも、この世界に来て良かった…そう思う。

それはそうと…

トイレ、トイレ…と。

う~漏れちゃう。

男性保護施設は最高だけど、流石に前世と全部同じとは行かないな。

トイレは少し遠いんだよな。

「お久しぶりですね…理人さん」

「お久しぶ…一体何をしているんですか! こんな所で!」

マリン王女が裸でトイレの中に居た。

しかも、正座している・

「何しているも何も、私、理人さんの『持ち物』ですから」

「どう言う事ですか?」

「あの、お母さまの書類にサインして晴れて『持ち物』になった筈ですが…違うんですか?」

持ち物? 持ち物ってなんだ?

「あの、その前に『持ち物』って何ですか?」

「『持ち物』っていうのはですね…」

持ち物って言うのは簡単に言うと奴隷に近い者だが、更に厳しい縛りがある。

大きく違うのは『人権が奴隷以上に低い』

性処理奴隷を更に厳しくしたもので、まず所有者の許可なく服を着る権利が無い。

また、所有者による暴力行為や恥辱行為も容認されるらしい。

つまり、身体の保証が無い『殺さなければ何をしても良い』そういう存在みたいだ。

「あの…なんで、そんな惨い制度があるんですか?」

「まだ、男性が女性を意識している時代にSMとか言うのがありましてSの男性は女性に暴力や恥辱を与える事で勃って性交が可能になる男性がかなりの数居たらしいのです…そんな男性に人口増加を期待して『そう言う事を容認する女性』を与えた事が始まりらしいです」

「そうですか…」

俺は女性に暴力を振るう性癖は無いし、ドSじゃない。

うん、持ち物は要らないな。

「あの理人さん…良かったら」

「すみません、マリン様、すぐに、その『持ち物』って言うのを解除しますからご安心して下さい! 服もすぐにお持ちします!」

「止めて下さい! 折角『持ち物』に成れたのですから…解除なんて酷いです」

「どう考えても奴隷以下じゃないですか? そんな物にマリン王女はなりたいんですか?」

「なりたいに決まっているじゃないですか…正常な男性の傍に入れてSEXのチャンスもあるかも知れないじゃないですか? それに理人さんは酷い事しないでしょう?」

「それはそうですが…」

「お願いです…お願いですから…解除しないで下さい」

取り敢えず、シャルナにでも相談してみるか…

俺は狂ったように『解除しないで』そう叫ぶマリン王女を置いてトイレを後にした。

◆◆◆

「うん、これは本当に理人の『持ち物』になっているわ、ほらお尻に刺青がしてあるでしょう」

シャルナの言う通りマリン王女を見るとお尻に刺青があった。

「だが、『持ち物』とは言え理人の許可なくしてなれない筈だよな」

この場に居るのは俺、シャルナ、カセリア、マリン王女だ。
ミムはぐっすり眠ったままだ。

「あの、お母さまがしっかり手続きをしたみたいです」

お母さま、マリアーヌが?

そう言えば、俺がサインした書類は2枚だった。

「そうか…うん、そうだ!」

「どうしたの?理人!」

「いやマリアーヌから渡された書類が2枚だったから…1枚がもしかしたら『持ち物』の書類だったのかも知れない…」

「女王陛下ならさらっとやりそうだわね」

「確かに…それで、理人はどうしたい? 騙されたみたいだな、だが、男性側からなら簡単にキャンセル出来るから、要らないならキャンセルすれば良いだけだ!男性保護施設の責任者に頼んで解除契約…それが良いんじゃないか?」

「うそ…お願いです…お願いですから…ううっ…何でもしますから此処に置いて下さい…お願い致します…ううっグスッ」

困ったな…

「カセリア…悪いけど男性保護施設の職員呼んできて」

「すぐ呼んで来る」

「…そうですよね…私なんて要らないですよね! 嫌われて当然ですもんね…理人さん追い出したんだし…要らないよね…『持ち物』でも男の物になれた…少し嬉しかったです…ううっグスッうわぁぁぁぁん」

カセリアが男性保護施設の職員を呼んできてくれた。

「何事ですか? ああっ『持ち物』の廃棄ですか? 可笑しいと思ったんです…理人様を城から追い出したマリン王女を『持ち物』にするなんて…ほら立て、此処を出るまでは王女でも特別扱いしないぞ」

「はい…グスッ…ごめんなさい」

ハァ~仕方ないな。

「違います! 裸で傍に居られても困るし、王女を奴隷扱いにしたくないので『持ち物』から『友達』への変更は出来ますか」

「それは出来ますが、宜しいのですか?」

「友達? 本当に…」

「はい…不本意ですが、お願い致します」

何だかこうなるのを見越してマリアンヌがやったんだろうな…

悔しいけど…流石に王女を奴隷以下にして傍に置けるほどの肝っ玉は無い。

4人相手でも大変なのに…これで5人。

レベルアップしないと…そのうち倒れるんじゃないかな。

しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

処理中です...