33 / 77
第二章 甘い生活
第32話 男に奉仕してこその女
しおりを挟む「それじゃ、理人、今日はよろしくね!」
結局、あの後3人で話し合って、俺は蚊帳の外。
今迄、ほぼ禁欲状態だった事をシャルナが主張して、今日はシャルナの貸し切りとなった。
「シャルナ…今日だけだから…な」
「明日からは3人でしっかり決めるんだからね? シャルナお姉ちゃん」
ガッカリした表情で二人は部屋から出ていった。
しかし、ミムは対応が早いな、もう『お姉ちゃん』って呼んでるし。
そんなこの世の終わりみたいな顔しないでも良いのに…
明日にはまた会えるんだから。
「それで、シャルナはどうしたい?」
「どうしたいって…そりゃ、あの日の様にめくるめく官能の1日をね…恥ずかしい事言わせないで…うん…」
両手を広げてピョンピョンしている。
ハグして欲しいって事なのかな…
そのまま近づき、シャルナを抱きしめた。
「これで良いのかな?」
「うん、ああっ2週間ぶりだけど、本当に懐かしいわね」
そう言うシャルナは力一杯俺を抱きしめ返した。
本当に、シャルナが残酷で冷酷なのだろうか?
俺にはどうしてもそうは思えない。
確かに目は少し釣り目で気が強そうだが、背が低くて、これはこれで凄く可愛い。
「どうしたのよ? いきなり私を見つめて…」
「いや、シャルナは、凄く可愛いな…そう思って」
「なっ、そんな事を言うのは理人だけだわ」
「そうかな? 本当にそう思うのよ!」
「全く、もう…」
「それで、シャルナはどうするの?」
「どうするの…って、だからこれから…おねだりしないと駄目なのかな?」
「いや、それは、そんな事しなくても良いけど…先にこれからの生活について、話し合っておいた方が良いかな…そう思って」
「ああっ、そっちね…それなら大丈夫だわ! この男性保護施設の中に執務室を作って、そこで仕事をするわ! そうすれば通う事もしないで済むし、対外的処理には横の建物を公爵権限で買収するからね…これで解決だわね」
流石は公爵…凄いな。
横の建物、買うんだ…そこそこの屋敷に見えるけど。
「横の建物、結構大きな屋敷だと思うんだけど?」
「こう見えても、私は公爵なのよ! 王家の持ち物以外はどうとでもなるわ」
「凄いな…」
「凄くて偉いのよ!私は! 信じられないなら、そこら辺の貴族の顔を殴っても良いわよ? 私が黙らせて見せるわ!」
凄いな、シャルナ。
公爵とは言えそこ迄出来るのか。
「凄いね」
「まぁ、他の男は皆、我儘ばかりだわ…本当に自分が王族にでもなったつもりみたい! 理人みたいに優しい男性なんて居ないわよ」
「そう?」
「そうよ…それで今日はこれからどうする? 私からした方が良い? それとも理人からしてくれるの?」
「確かにSEXも良いけど、時間はたっぷりあるし、まずは一緒にお風呂に入らない?」
「えっ、お風呂?! 一緒に入ってくれるの?」
「勿論、なんなら、髪から体まで隅々洗ってあげるよ」
「隅々…良いわね、それじゃ理人は私が洗ってあげるわ」
「公爵なのに? 良いの?」
「なに言っているの! 男に奉仕してこその女だわ! そこに爵位は関係ないわ」
「シャルナが体を洗ってくれるなら、今日は思いっきり頑張っちゃおうかな?」
お風呂だし…そこで楽しむのも有りだよね。
「楽しむって?」
「内緒」
夜は始まったばかりだ。
10
お気に入りに追加
287
あなたにおすすめの小説
男女比1/100の世界で《悪男》は大海を知る
イコ
ファンタジー
男女貞操逆転世界を舞台にして。
《悪男》としてのレッテルを貼られたマクシム・ブラックウッド。
彼は己が運命を嘆きながら、処刑されてしまう。
だが、彼が次に目覚めた時。
そこは十三歳の自分だった。
処刑されたことで、自分の行いを悔い改めて、人生をやり直す。
これは、本物の《悪男》として生きる決意をして女性が多い世界で生きる男の話である。
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる