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第二章 甘い生活
第29話 今夜もきっと眠れない
しおりを挟む「他の女の匂いがする…シャボンの匂いも…」
「理人お兄ちゃん雌臭い…他の雌犬の臭いがするよ!」
可笑しいなシャボンでしっかり体を洗って帰ってきたから、シャボンの匂いしかしない筈だよな。
いいや、この世界は『SEXは美徳』前の世界と違って堂々と言えば良い。
「ああっSEXしてきたよ! カセリアさんが言う『後ろ盾』探しかな?」
「ああっ、そういう事か?それなら仕方が無いな? それで良い相手は見つかったのか?」
「それなら仕方が無いかな? どう?理人お兄ちゃんのお眼鏡に叶った人は居た?」
なんだ…やっぱり、この世界は…まぁ言っても仕方ないか。
普通なら此処でビンタされても可笑しくないのに…普通に話してきているし…
「まぁ、1人目ぼしい人は居たんだけど、相手がどう言うか? 連絡水晶を貰って2週間したら連絡して欲しいって言われたんだけど? シャルナって人で公爵だって」
「「シャルナ公爵」」
「うん、そうだけど?!」
「シャルナ公爵ってブラッドクィーンか!」
「それしか居ないよね…」
「ブラッドクィーンってシャルナは公爵だよな」
「うん、確かに公爵だけど、凄く残酷だから、そう呼ばれているんだ」
「うんうん、シャルナ公爵様っていえば、この国では恐怖の象徴…すぐに処刑のハンコを押して片っ端から死刑にしているって有名だよ」
そう思えないけどな…
確かに雰囲気は怖そうだけど、凄く優しい人の様な気がする。
それに偶に、色々な物を諦めたような儚い笑顔をするんだけど、なんでか庇護欲にかられるんだ。
「そうかな? 凄く優しくて良い人だよ! 多分、只の噂だと思うよ、それで後ろ盾としてはどうかな?」
「権力で言うなら申し分ないよ、この国で王家でも逆らえない実力者で裏からこの国を牛耳っているって噂だから…だけど…怖い人だ」
「うんうん…逆らったら殺されるって有名だよ!あの人に書類が回ったらまず死刑にしかならないって…」
これは別に気にしても仕方が無い。
嫌な言い方だけど『自分達が良ければそれで良い』
他の人間は薄情と言われるかも知れないけど、俺達は只の庶民だから関係ない。
俺に優しく、カセリアさんやミムとも仲良くしてくれる。
それだけで充分な話だ。
「それじゃ、シャルナを後ろ盾として受け入れる…それで良い?」
「「うっううん!」」
なんでか顔が青い。
シャルナってそんなに怖いか?
確かに悪役令嬢みたいな雰囲気に我儘令嬢みたいな雰囲気だけど、背なんてミム並みに低いし、凄く可愛いと思うけどな…
「さてと、そろそろ寝ようか?」
「理人、今日はご無沙汰だったから、しようか?」
「うんうん、理人お兄ちゃん、今日は寝かさないからね」
「解ったよ…」
今日は確かに犯って無いけど…昨日は随分頑張ったよな?
しかし…俺の精力…凄く無いか…こんなにSEXしっぱなしなのに、まだまだ犯れる気がする。
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